洞爺湖町議会 令和6年3月会議 2024年3月5日
適地適作等の農業振興策について
2024年3月5日、洞爺湖町議会の一般質問で、大屋治議員が「適地適作等の農業振興策について」質問し、農業振興課長 片岸昭弘、町長 下道英明、産業振興課長 仙波貴樹が答弁しました。
- 質問者
- 大屋治 議員
- 答弁者
- 農業振興課長 片岸昭弘、町長 下道英明、産業振興課長 仙波貴樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 大屋治
次に、二つ目としまして、先ほども言いましたように令和5年は地球沸騰と言われ、異常猛暑に見舞われた年でした。北海道の場合、特に雨も少なかったということで、そんな状況の中で今後もこういった異常気象が続くと思われます。少子高齢化の中、燃油、飼料、肥料、生産資材、原材料の全てを輸入に頼らなければならないのですが、これらの価格の異常高騰のほかに、先ほどいろいろな、こういった高騰になったための施策を町のほうでお示しいただきましたけれども、厳しい自然環境下で洞爺湖町の基幹産業である一次産業の農業、漁業を支えていかなければならないのですが、振興策はどのようにお考えなのでしょうか。政府は2023年昨年暮れ12月27日、農林水産業の方向性を議論する会合を首相官邸で開き、農政の基本理念となる食料・農業・農村基本法の改正案を2024年通常国会に提出しました。高齢化と人口減少、有事の国際秩序による食料争奪など国内外の情勢を踏まえ、国内調達が着実に進むよう生産基盤の確保を急ぐ構えでございます。食料安全保障の確立に向け、農林水産関係費2兆2,686億円の2024年度の予算計上を図るとしています。3月2日衆議院を通過いたしました。今世界は脱炭素社会を目指しています。当然農業はグリーンカーボンの施策を、漁業にあってはブルーカーボンの施策を視野に入れて事業展開していかなければならないと存じます。そこで、当町の基幹産業であります農水産業の振興策についてお聞かせください。一つ目としては、国営畑地かんがい事業を継続展開中ですが、適地適作等の農業振興策についてお伺いさせていただきます。種子バレイショについて、いろいろな助成を今町は考えていますけれども、洞爺湖町といえどもジャガイモはだんだん作りづらくなって、ほかの作物に切り替えたり、また適地適作という面でいろいろ農家の人たちも考えているようでございます。そういったことも踏まえた中で、国営畑地かんがい事業は進行中ですが、それらの適地適作等の農業振興策についてお伺いいたします。
答弁 農業振興課長 片岸昭弘
今のご質問のご答弁ですが、令和5年度につきましては、北海道の夏の平均気温が1946年の統計開始以来、過去最高の記録でございました。特に昨年7月下旬から異常な高温多湿が続きまして、そのため農作物の栽培管理も今までどおりといかず、農産物の栽培には大変厳しい年であったと認識してございます。今後につきましても、同様な気候が続くと議員おっしゃっているようなご心配がございます。そのような中で病害虫の予防作業に必要な水源は大変重要であるということでございます。議員おっしゃるとおり、国営かんがい排水事業で整備をされております農業用貯水池施設の再整備を実施しているところでございます。また、畜産部門におきましても、暑さ対策の家畜の飼養管理も苦慮したところでございます。北海道では暑さにより家畜の死亡ですとか乳牛における乳量の減少といった農業全般にわたりまして影響を及ぼしておりました。このような自然災害等による収量の減収等の損失を補塡する農業共済制度というのがございます。全ての農産物を対象に自然災害による収量減少や価格低下をはじめ、農業者の経営努力では避けられないようなリスクによる収入減少が補償の対象となっている収入保険制度というのがございまして、今注目をされているところでございます。加入要件に農業税申告が青色申告とされておりますので、より多くの農家の方が加入できるよう要件の緩和をしていただけるよう要望してまいりたいと思ってございます。また、新たな取組といたしまして、JAとうや湖では、昨年からサツマイモの種苗生産と自ら試験栽培を実施してございます。今後、自ら農協が農業生産を可能とするよう検討されているということで聞いてございますが、また北海道におきましても、新たな戦略作物になり得る本州で生産されているサツマイモをはじめとした落花生、ニンニクの生産を推進しているところでございます。当町におきましても、新たな作物の生産に支援をしていきたいと思っているところでございます。以上でございます。
答弁 町長 下道英明
大屋議員のほうから農業振興の洞爺湖町の考えということで、まさしく今ご指摘のとおり、近年の地球温暖化による環境変化に伴いまして、異常な高温多湿が続き農作物の収量の減少、また変質低下が発生しているところでございます。さらには、農業経営では不可欠な飼料や肥料、燃油といった生産資材の海外から過度な輸入依存により、世界情勢の変化による価格高騰が国内の農業者に大変厳しい経営を強いられていると。先般も農業委員会で懇談会がありまして、その中でもお話をいただいたところでございます。先ほど議員のほうからご指摘いただきました、いわゆる農政の基本法とも言われている食料・農業・農村基本法の改正案が2月27日に閣議決定されたところでございます。平時からの食料安全保障の確保、また環境と調和の取れた産業への転換、さらには人口減少における生産水準の維持・発展と地域コミュニティの維持、この三つの観点から改正されたところでございます。特に注目するところは、国内の生産基盤を保つため海外への輸出拡大を目指し、農産物、資材の安定的な輸入に向けて調達の多様化に取り組むということを新聞報道、また閣議決定の内容でございました。洞爺湖町におきましても、農業はご案内のとおり大きな大きな産業の柱でございます。本年も地域全体で取り組んでいるクリーン農業に対する継続支援を中心にスマート農業の推進にも努めてまいりたいと思います。また、先ほど担当課長のほうから答弁ありましたように、高品質、高収益な作物の生産拡大に向け、JAとうや湖とも連携を密にして国の食料・農業・農村基本法の改正後の農政の振興策にも注目し、農業振興にも努めてまいりたいと思います。以上でございます。
質問 7番 大屋治
ありがとうございました。まさしく町長がお話しされたような形で農政を支えていかなければならないと思いますのでよろしくお願いいたします。続いて、今厳しい環境下での前浜での漁業振興でありますが、ホタテ養殖ではザラボヤ等雑物が異常繁殖、そしてへい死、貝毒も懸念されるが、漁業振興策についてお伺いしたいと思います。
答弁 産業振興課長 仙波貴樹
ただいまのご質問でございます。貝毒につきましては、様々な要因があるかとは思われますが、議員ご指摘のとおり、昨年の猛暑によりまして水温が上昇して、ホタテ貝の餌となるプランクトンの毒性が増加したことによりホタテ体内に蓄積された毒がいまだに寄生虫を上回る状況が続いており、これまでのホタテ養殖の歴史の中でも類を見ない貝毒による出荷の停止期間の長さとなっていると伺ってございます。ブルーカーボンのご質問につきましては、洞爺湖町をはじめ、日本の多くの海岸では地球温暖化を背景に海藻が減少し、元に戻らない磯焼けという現象が発生してございます。この磯焼けは、海の砂漠化とも呼ばれまして砂漠化した海には他の生物が育成できない状況となりまして、藻場が消失することにより魚の餌場や隠れ場所を失うこととなり、海の生態系に変化が生じ、特に貝類への影響が大きいと言われてございます。このような中、現在、町が進めております地球温暖化対策実行計画に係る策定委員会の中でも漁業者から磯焼けに係る課題が上げられておりまして、他の地域で磯焼け対策につながる取組を進めている他の構成員から課題解決に向けて協力したいとの申出がありまして、現在事務レベルではございますが協議を進めているところでございます。磯焼け対策につきましては、ブルーカーボンにつながる取組であることからも、今後、町として必要な支援を検討していかなければならないと考えてございます。また、雑物の関係につきましては、養殖ホタテ貝にはザラボヤをはじめ、イガイやへい死貝など水産系雑物が多く付着してございまして、ホタテ貝の生産量を上回る発生量となっております。町では、これまで水産雑物処理にかかる費用の2分の1を助成しており、今後も引き続き支援に努めていくこととしてございますが、国のザラボヤ対策に係る補助金なども活用しながら漁協と連携し、必要な支援について検討してまいりたいと考えてございます。以上です。
答弁 町長 下道英明
ただいまの課長の答弁のとおりでございますが、大屋議員のほうからありましたように、気候変動に伴う海洋環境変化、さらには水産資源の減少、磯焼けなどの漁場環境の変化、そしてALPS処理水の海洋放出等による最大消費国、中国への全面輸入禁止など、漁業経営はこれまで以上に厳しい環境であると承知しております。本日も所管事務調査のご報告を読ませていただいて、まさしく考えているところでございます。行政、議会一体となって取り組んでまいりたいと思うところでございます。漁業を取り巻く環境変化から生じる課題、具体的には、議員ご指摘のように貝毒の対応、磯焼け対策、そしてまたブルーカーボンへの取組、ホタテ以外の養殖水産物、生産整備、水産系雑物処理についての課題だと承知しているところでございます。洞爺湖町といたしましても、令和6年度の予算におきましては、虻田漁港整備事業、さらにはホタテ養殖設備導入事業の予算を計上させていただいております。ぜひご審議いただきたいと思います。さらには、ご指摘を受けました課題解決も含め胆振噴火湾漁協とのさらなる連携強化、噴火湾漁協を構成する1市2町、伊達市、洞爺湖町、豊浦町と連携を取りながら広域連携による様々な課題を共有して定期的に会合を持つということも先般確認をさせていただいたところでございます。漁場の総合的な振興に努めてまいりたいと思います。引き続きのご提言よろしくお願いい申し上げます。以上でございます。
質問 7番 大屋治
ありがとうございます。今いろいろな課題に対して、町長は前向きに支援策を考えていくというお話でございました。ただ、先般、経済常任委員会でもって所管事務調査させていただいたときに、漁協の皆さん方は、雑物処理ばかりではなく、売上げがなくて困っているのだと、何とかならないかという話で、のどまで出て、「何とかしましょう、協議させていただきます」なんて、まかり間違っても言える言葉ではないのですが、そこまで言わなければならないのではないかなというような切実な考えをしておりました。ですから、今後こういった支援策を講じていかなければ、漁業が成り立たないのではないかなということを危惧しているところでございます。以上で質問を終わります。ありがとうございました。