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当別町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月15日

当別町農業政策について

2022年3月15日、当別町議会の一般質問で、稲村勝俊議員が「当別町農業政策について」質問し、町長 後藤正洋が答弁しました。

質問者
稲村勝俊 議員
答弁者
町長 後藤正洋

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 12番 稲村勝俊

おはようございます。議長の許可をいただきましたので、通告書により質問をいたします。質問は、当別町農業政策についての4点になりますので、よろしくお願いいたします。当別町農業の現状、水田活用の直接支払交付金見直しにより想定される対応方向と影響、人・農地プランの基礎調査概要と推進課題について検証し、生産性が高い地域農業が持続可能な当別町農業将来像の合意形成を図り、共通認識とし、継承可能な当別町農業構築のための趣旨で質問をいたします。農業政策については、古谷議員、五十嵐議員の代表質問、鈴木議員の一般質問でも取り上げられ、答弁がなされ、一定の理解をいたしましたので、1番、2番については答弁を求めません。ただ、3番、4番の質問項目の前提部分となりますので、重複部分もあるかと思いますが、述べさせていただきたいと考えます。よろしくお願いいたします。1つ目の当別町農業の現状、転作率についてでございます。北海道の令和3年の水田における作付概況ですが、田21万6,000ヘクタール、水稲作付10万3,000ヘクタール、転作11万3,000ヘクタールと公表され、47%の水稲作付となっております。また、転作率では53%というふうになります。当別町の耕地面積8,520ヘクタールのうち水田面積6,080ヘクタール、水田転作面積は4,700ヘクタール、水田耕作面積は1,380ヘクタールで、転作率75%となっており、過去10年間で約3%高くなっています。全道各自治体でも5%ほど高くなっておりますが、ほとんど変わっていない自治体、10%程度上がっている自治体もあります。今後も需給調整のため耕作率の減少が想定されます。全道における米生産自治体は約100自治体で、当別町の転作率順位は15から20位となっています。都市農業を目指している江別市78から79%、長沼町82%と高めですが、近隣市町村の新篠津村は55%、月形町53%辺りが中間で、東川町、沼田町、新十津川町などでは20%台となっております。90%台から20%台と様々な転作対応となっております。長沼町と当別町の2町の転作面積は、北海道の転作面積の約10%に当たります。現在懸案となっています交付金の見直しのきっかけがなくても転作率の方向性は課題と考えていました。全道各市町村の中で耕地面積中水田耕地面積比率が高く、転作率が高い水田活用直接支払交付金支払い比率から、交付金依存度の最も高い自治体は長沼町に次いで当別町となります。それぞれの地域の転作対応で進めた結果に向かうときが来たと感じています。次に、水田活用の直接支払交付金見直しについてです。当別町の転作の対応については、国策に沿いながらも個別自由選択としてきました。個々の裁量で転作スタイルを選択し、自分に合った営農が実現化できるメリットがありましたが、全面転作農家も増加し、当別町は高転作率となっています。水稲耕作件数242件、転作件数512件から、約半数が全面転作と推測できますが、自給的農家戸数を考慮しますと3分の1程度の農家が全面転作を選択していると考えられます。農家間の休耕率の格差が非常に大きく、交付金格差も連動します。農水省は2020年度の交付金支払い額の公表をしておりますが、1位は北海道です。また、道内自治体高転作率20位中の交付額は、1位の長沼町に次いで当別町、江別市となっています。これまでも取り上げてきましたが、転作交付金を前提とした農地の賃貸料、売買価格の在り方の大転換、交付金対象農地と非対象農地の格差などの共通認識理解をどのように進めるのか。賃貸料、売買価格の実勢価格から、土地担保評価の低下と農協は70%までの担保評価など、担保評価額が大幅な減額になる可能性があり、農業経営、農協運営の支障が懸念されます。また、農地評価額下落から、不動産税の減額も想定されます。交付金の見直しにより非対象農地になり畑地化を選択すると、地域の中で水田と畑が混在し、これまで経験したことがない状況になり、地域的な合意形成や土地改良区の維持管理、また賦課金の減額になり、土地改良区の運営、計画的事業推進などの進捗が懸念されます。近年休耕によって畑地の固定化が進んでいますし、排水路の整備が進み、広範囲に地下水位が下がっていますが、これにより不等沈下が進んで用水の地中パイプラインに損傷を与え、補修など大きな負担になっています。畑地化推進により影響の増大が想定されます。水稲と転換作物のブロックローテーション、田畑輪換体制ですが、連作障害の回避、地下水位の安定確保などメリットも多くありますが、近年確立してきました良食味米の品質低下がデメリットになります。現在の転作の進め方は、行政による数量配分が廃止され、価格の安定のため米関係者が生産の目安を設定し、生産者の希望を取りまとめ調整されておりますが、コロナ禍などにより需要調整に苦慮し、今年度は前年度実績から5%減の設定となっており、岩見沢市峰延などからの作付増の意向は受け付けられなかったことからも、今後も生産目安の遵守から、前年度実績以上の水稲耕作は望めないと考えます。個別自由選択で復元田が急増すると、米価と品質の急落が予想されます。復田の水稲転作、飼料米などの対応ですが、飼料米への対策交付金が廃止予定でもあり、大幅増産意向は受付も困難と考えます。当別町の水田が今後5年間で交付金対象となるためのシミュレーションをしてみました。昨日も新聞報道にもあったように、2割という調査結果であったということでもございますが、令和3年度、水田面積6,312ヘクタールを水稲件数、転作件数からほぼ33%が全面転作農家と仮定し、水稲耕作全休農家の面積も3分の1と仮定し、水稲耕作率25%から、水稲耕作農家は全農家の約66%、水稲耕作農家の平均耕作率38%、復元率90%と想定してみましたが、ほぼ水稲耕作農家、水稲面積4,160ヘクタール程度の100%を復田と想定しました。全体農家の復田率を30%とすると計624ヘクタール、1年間で124ヘクタール程度の復田を予想し、毎年度200ヘクタールが水稲作付増になる復田が達成されたと仮定しても25%、1,528ヘクタールが未達成となり、交付金は5.3億程度の減になると考えられ、令和3年度実績14億5,161万1,000円から令和9年度は3分の2程度になると想定されます。仮定上の推計ですので、正確性にはご理解をいただきたいと思います。また、個別の耕作実績を補償し、水稲、水張り増を認めた場合となりますので、全町的、地域的合意を図ることが必要となりますし、個人、地域、関係機関の対応が課題となります。多年生牧草については、緊急助成の取組の報道もありましたが、国、道への要望がこれからも継続いたします。要望等の結果5年間の期間変更や激変緩和措置も考えられますが、現状では12月議会における令和4年度の米政策見直しに伴う地域農業への影響緩和を求める請願書を受けた議員提案の意見書に集約されると理解をしています。3点目の地域の農地利用の将来像を描く当別町人・農地プラン実質化について伺います。令和2年から取り組んでいる基礎調査概要を取りまとめましたが、概要と特徴的な傾向、課題など、現状について伺います。次に、プランを地域農業経済基盤強化促進計画地域計画とし、法定化するとのことで、準備期間も検討されているようです。水田活用直接支払交付金見直しによる様々な課題がある中で、地域の合意形成の進捗が懸念されます。対応方向との連動、整合性の考え方など地域計画策定の取組について伺います。次に、当別町農業将来像についてでございます。当別町農業将来像については、農業者の高齢化、離農による減少、担い手不足が大前提になります。取組は、高収益作物の導入、輪作体系、農地効率的利用の集約、集積、水田の畑地化等の目標を踏まえた交付金対象要件の復田の対応、水稲作付面積の確保、基盤整備事業などの推進、転作率の対応方向の検討が当面必要と考えます。将来的には米や牛乳のように自給率100%に近い農産物ほど国内市場は長期縮小傾向にあり、少子高齢化、人口減少によって消費量は減り続けます。一方で、小麦、大豆、飼料コーン等の自給率が低い農産物の生産が海外の事情による輸入品価格の上昇から、国内生産の拡大や安定が望まれていると考えます。北石狩農協も麦わらサイロ増設事業や道内3製粉会社による北海道産麦コンソーシアム設立などへの投資により安定供給、消費拡大が強化されます。道内有数の小麦生産地帯となっている当別町水田の輪作体系を組み入れた畑地化は自然の流れと考えられます。北石狩農協の令和4年度から令和6年度の第9次地域農業振興計画が今月11日に郵送されてきました。基本方針の設定では農業所得増大の実現、水田交付金に頼らない農業経営の確立を打ち出しています。課題、問題点から主な対策を示しています。水田地帯特有の米以外の作付のときに出る交付金に頼らない農業経営の確立の課題は、野菜、花卉などの収益性の高い品目への作付が伸びない具体的対策について、当地域の経営規模割合は大規模経営が3割、中小規模経営が7割となっているとし、今後農業経営を継続させるためには自らに合った作付形態の再点検を行い、規模拡大や新たな品目の導入など様々な方法を検討していくことが必要としています。また、個々の経営規模に応じた作付体系を確立するため、大規模経営は収量の増加と労働生産性を鑑み、土地利用型作物を軸とした輪作の取組など、中小規模経営は収益性の高い野菜などへの作付で農業所得の確保を目指すなど個々の対応としています。このことから、自己選択、自己責任を基本とすることが再確認ができました。お互いより自覚することが大切と考えます。昨日の鈴木議員の一般質問に対する答弁の中で、今後農家の自覚が変わらなければ当別町農業の将来はないとの答弁がありました。自覚があっても厳しい農政の転換期と認識していますし、各農家は様々な立場、立ち位置で営農しており、高齢農家等の離農の加速化が想定され、耕作放棄地の増加や農地所有適格法人の規制緩和から、企業の農地取得が進むことによる課題など地域の希薄化が進む中、当別町地域農業が持続可能な安定的農業生産が継続されていくために広い世代からの合意形成を図り、将来構想をつくり、農業経営者間の共通認識を醸成していくことが大切と考えますが、町長の考えをお伺いいたします。以上です。

答弁 町長 後藤正洋

稲村議員の一般質問にお答えをいたします。初めに、人・農地プランの実質化についてのご質問でありますが、国が示す人・農地プランの実質化とは基礎調査を行い、地域で深く研究、共有し、農地の集約化に関する将来方針を作成することが実質化ということでありまして、本町ではこの実質化を行うため昨年度、農業者を対象に基礎調査を実施しております。これによりますと、町内19地区のうち2地区においては今後10年以内に10名以上の方が離農される予定であること、また農業者全体のうち後継者のめどがついていない60代以上の方が3割もいることなどが判明しており、加えてこの調査は水田活用の直接支払交付金の見直しが明らかとなる前の調査でありましたので、地域が抱える実情は現在までにより厳しさを増しているものと思慮されるところであります。議員ご発議のとおり、人・農地プランにつきましては令和5年4月から制度改正が行われる見通しでありますので、改正の内容を踏まえながら町としても大変革となる水田活用の直接支払交付金に即した地域計画を策定し、必要な対応策を講じてまいります。最後に、当別町農業の将来像についてのご質問でありますが、私も大きな転換期を迎えている今このときこそ議員が危惧されている農地の賃貸料や売買価格の在り方、水利施設をどう維持管理していくのかといった課題や地域農業の今後の方向性など、まずは農業者の皆さんが地域でしっかりと話し合い、共通認識を持つことが肝要と考えております。また、町の将来構想である農業10年ビジョンについても、農業関係団体の代表者だけではなく女性や将来の担い手となる方など幅広い方々の意見を伺いながら改定に取り組んでまいりたいと考えております。以上、稲村議員の一般質問に対する私からの答弁といたします。よろしくお願いいたします。

再質問 12番 稲村勝俊

答弁ありがとうございました。当別町農業将来像について再質問させていただきます。答弁の中でもありましたことを十分理解をいたしました。その中でもこれまで何度も農業政策について、特に転作率の課題について一般質問をしてきました。農業者が高い転作率についての議論の積み上げがなく、自己選択、自己責任の範疇で固定化されているのが現状と理解をいたしました。10年後の当別町農業を想像しますと、今答弁ありましたように現在よりかなり厳しい状況になるかと思います。持続可能な安定的農業生産が継続していくためには現在の作業体系に合った、例えばスマート農業がスムーズに対応できるような基盤整備が必要です。区画整理の中での効率的集積で耕作可能面積の確保につながり、放棄地対策にもなると考えられます。古谷議員からの答弁から、北海道の次世代農業促進生産基盤整備特別対策事業は取り組めないと理解をいたしましたが、農業の継承に最も必要で基礎となる農地の基盤整備促進について、このことについては先の将来的なことを考えますと、どうしてもこの基盤が整備をされていなければ集積といいますか、拡大という面でも非常にネックになるというところもありますので、改めて農地の基盤整備促進等についての対応の考え方についてお伺いをいたしたいと思います。よろしくお願いします。

答弁 町長 後藤正洋

稲村議員の再質問にお答えをいたします。議員が将来的なことを踏まえていろいろとご懸念されている、そして今回人・農地プランが法制化されますので、そういった中で農地の集積ということも行われていくというふうに思っています。ただ、現状で今回の見直しがいろいろと進んでいきますと、議員が懸念されているようないろいろな課題といいますか、そういったものが出てくると思います。そういった中で、どう進めていくかということは今後の推移を見ながら進めていきますが、今ご質問のありました基盤整備の対応につきましては、町としては全くそれをやらないということではなくて、いわゆる負担の在り方ですとか、そういったことについて今後町として町全体の運営に大きくのしかかってくるといいますか、負担になるようなことが過去にあって今それをしていない状況なわけでありますけれども、今回の見直しの影響ですとかそういったことも含め、基盤整備をどうやって将来の農業につなげていくかという点では町としては取り組んでいきたいというふうには思っています。ただ、その補助の在り方ですとかこれまでの在り方がそれでいいというふうには思っておりませんので、そういったことも含めて関係団体や農家の皆さんとも今後新たな見直しも含めて協議をする中で、どうあったらいいかということを進めていきたいというふうに思っております。

再質問 12番 稲村勝俊

すみません。了解の意味で手を挙げたのですけれども、せっかくですから。答弁ありがとうございました。当別町の負担という点にだけ質問したというつもりではなかったのですけれども、結局そのところにいくというところもあるのかなというふうには思います。ただ、改めてこのまま、立ちましたので、お話ししますけれども、恐らく農家戸数は減って、当別町の農地を守っていくためにはそれなりの基盤の整備が必ず必要になってくると思います。そのことがなければ、恐らく今の状況で進んでいきますと、かなり荒れたといいますか、放棄地などが散在するような、そういった状況も考えられますので、どうか単に予算ということだけでなくて、考え方自体を当別農業をどうするかというところの点に絞ってこれから考えていく必要があるということを申し上げたいというふうに思います。これは要望になりますので、お願いしたいと思います。以上です。

答弁 町長 後藤正洋

今議員のほうから要望ということでありましたけれども、正しく理解していただくために一言申し添えさせていただきたいというふうに思っております。今見直しが行われていく中で、先ほど稲村議員が質問の中でいろいろとご懸念されていること、そこは実際にもう現実化一部していると思います。農家の皆さんも物すごく不安に感じているというふうに思います。ただ、今回の農水省の見直しにつきましては、もう既に5年前にいろいろと指摘をされていたということがあったりですとか、いわゆる畑地化をしている中で水田の交付金があそこに使われていたという指摘があって、全国的に今そこをどう改善していくかということで農水省が動いているというふうに理解をしています。先般関係団体ともいろいろと協議もしていますが、先ほど稲村議員のほうからも第9次の地域農業振興計画がJA北いしかりのほうから示されていますが、その中にも、これまだ決定されていませんが、ご指摘あったように、水田地帯特有の交付金に頼らない農業経営の確立ということが出ています。そういった点では町といたしましても農協とか、あるいは農家さんの覚悟というものを真摯に受け止める中で、当別町の基幹産業である農業をいかに持続可能ならしめるかというのが町としての役割というふうに認識をしております。そういった点ではこれまでの取組をそのまま引き継げばいいということではなくて、新たに農家の皆さん、あるいは個々の農家の皆さんが例えば水稲をそのままやる、あるいは畑作に転換していくということで農地と畑が混在するという懸念も、稲村さんも言われましたけれども、そういった点では土地改良区の水利をどう利用するかですとか、個々の農家だけでは対応し切れない部分も出てくると思いますので、そういった点では地域的にどうしていくかとか、作物をどう作付していくかですとか、いろんなことを総合的に考えなければならないと思っていますので、そういった点で皆さんの共通理解の上に意識を変えて、これからの農業をどうしていくのかということをみんなで話し合う、そうしなければ当別の将来の農業はないと思っています。そういったことを農業の10年ビジョンの中にしっかりとはめ込んでいって、みんなでこの基幹産業である農業をどう復活させて、復活と言ったら怒られるかもしれませんが、継続させていくかということを町として行っていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

再質問 12番 稲村勝俊

まだ質問できるのでしょうか。誤解があるといけませんので、お話ししておきますけれども、私が言ったのは今の目の前の課題がある程度時期を過ぎてといいますか、10年後を想定しますと、そういうことが一番大事になるということで考えていただきたいという内容だったというふうに自分では思っておりますので、その点も含めてよろしくお願いします。

出典:当別町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月15日 議事録 PDF(88ページ) 間違いを知らせる