みんなの議会

新得町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月11日

介護保険補足給付見直しによる影響は

2022年3月11日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「介護保険補足給付見直しによる影響は」について質問し、町長 浜田正利が答弁しました。

質問者
青柳茂行 議員
答弁者
町長 浜田正利

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 青柳茂行

今回は介護保険の補足給付見直しによる影響について、お伺いしたいと思います。1.介護保険補足給付見直しによる影響は介護保険補足給付とは、低所得の施設入所者等に対する食費、光熱費、室料等負担への補助のことであります。介護保険施設、特別養護老人ホーム、老人保健施設、短期入所施設等においては、居宅サービス利用者との均衡を考慮し、食費・居住費等が全額自己負担とされていましたが、低所得者への配慮から、所得段階に応じて補助、補足給付が行われております。しかし、2014年の介護保険法の改正により、一定額の預貯金等がある場合には、補足給付が対象外とされてしまいました。さらに昨年、2021年8月からは、補足給付の対象が大幅に縮小され、収入に関係なく、これまで単身世帯1,000万円以下、夫婦世帯2,000万円以下とされていた資産要件を、収入に応じて単身者では500万円、550万円、650万円の3段階とし、夫婦でもそれに応じて資産要件が厳格化されました。これによって、食費については、1日650円が最高1,360円に引き上げられ、単純計算で、1年間に25万円超、負担が増えることになります。今回の補足給付の見直しにより、負担が重くなることによって必要な介護サービスが利用できなくなる、あるいは利用をためらうようなことがあってはならないと考えます。そこで、以下3点について伺います。1点目、本町におけるこの補足給付の見直しによる総体件数と影響額を伺います。2点目、今回の改正は国会審議することなく、施行令改正によるため、多くの住民に知らされていないのではないかと考えます。これまで、どのような周知をされたのか、また、今後どのように周知されるのか。3点目、町として、負担軽減に対し、道や国に対策を求めることが必要と考えますが、町長のご見解を伺います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

青柳議員のご質問にお答えいたします。介護保険補足給付制度とは、介護保険施設等に入所している方、またはショートステイを利用されている方の食費や居住費について、低所得者の負担軽減を図るため、預貯金および収入に応じた区分ごとに助成をする制度であります。国では令和3年8月1日より、在宅で暮らす方の食費と居住費の負担の公平性と、介護保険制度の持続可能性を高める観点から、負担能力に応じた制度とすることとし、負担軽減割合を利用者の預貯金および収入に応じた区分に見直しをいたしました。制度の見直し内容については大きく2項目あります。1つは、認定要件である預貯金の上限額がこれまでは単身者で1,000万円までが助成の対象でありましたが、改正後は年金などの収入の区分に応じ、500万円から650万円に引き下げられ、同様に夫婦の場合で2,000万円までの対象から、収入区分に応じて1,500万円から1,650万円に引き下げられました。この結果、これまで助成を受けることができた方の中には、預貯金額の要件から外れるため、助成の対象外となり、食費や居住費が全額自己負担となります。具体的には、一月30日とした場合、年金収入等が120万円を超える方は、今まで5万8,800円の負担が10万3,530円となり、4万4,730円の負担の増となっております。2つ目は、施設入所者およびショートステイ利用者の食費の負担額について、収入区分により引き上げられ、中でも同じように年金収入等が120万円を超える方は、1日当たり650円を1,360円とし、710円の引き上げとなり、一月30日とした場合、今まで1万9,500円の負担が4万800円となり、2万1,300円の負担増となります。なお、居住費については、負担増はありません。その上で、ご質問の1点目についてでありますが、本町において、補足給付制度の見直しにより影響を受ける方の件数につきましては、制度改正前の令和3年7月31日現在で助成対象者であった89名のうち、預貯金などの金額が上限を超えたため、助成の対象外となった方が4名、また、収入区分の変更により食費の自己負担額が引き上げとなった方が29名であり、全体で33名の方の自己負担が増額となっております。次に、影響額については、先ほど具体例を申し上げましたが、見直し月である令和3年8月の対象者の影響額を申し上げますと、一月30日で6,510円から多くて4万6,221円の負担増となり、平均では一月当たり約2万4,000円の負担増と推計されております。2点目の周知方法についてでありますが、厚生労働省においてパンフレットを作成し、制度改正の周知をしているところですが、本町の取り組みといたしましては、補足給付制度の対象者やそのご家族へ、毎年度の更新申請案内の際に、補足給付制度について個々に周知をしているほか、町内の該当施設からも同様に周知を行っているところであります。3点目の国や道に対しての要望でありますが、必要があれば対応していきたいと考えております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]

質問 青柳茂行

詳しく答弁をいただいたわけでありますけれども。今年の2月20日付の北海道新聞なんですが、ここで見出しを読むと、介護保険施設利用の低所得者、補足給付縮小、道内も影響、若干読み上げますと、「介護保険施設を利用する低所得者に居住費や食事代を補助する補足給付が昨年8月に縮小され、道内の高齢者らにも影響が出ている。国が収入や資産などの要件を厳しくしたためで、全日本民主医療機関連合会、民医連の全国47施設への調査では、利用者の14パーセントが補助から外れ、食事代の自己負担が増えた人も36パーセントに上った。道内では生活用品の買い物控えなどが起きており、施設退所など、深刻なケースにつながるとの懸念も出ている」と。見出し関係の記事だけでも、このような記事が報道されております。当初、介護保険制度が創設されたのが2000年ですけれども、今年は2022年ということで22年経過しているのですが、現在、全国では、600万人くらいが利用されているということであります。当初については、ショートステイ、施設についても、居住費、食費が給付の中に含まれていたわけでありますけれども、2005年に介護保険法が改正されて、全額自己負担とされて、給付の対象外とされたというのが経過としてあります。全額負担となって、これがあまりにも負担が大きいということで、低所得者である住民税非課税世帯、この方々に対しては負担軽減策として導入されたのが、今、話している補足給付になるわけであります。さらに、約10年間経過して、2014年のこれもまた法改正が行われました。2015年から実施されたわけでありますけれども、このときに、特養ホームの入所は原則として要介護3に限定された年でもあります。このときに、一定額の預貯金がある場合、単身で1,000万円、夫婦で2,000万円以上ある場合は、補足給付の対象外とされた。以下については、給付の対象になるというふうになったわけであります。同時に、支給判定においては、遺族年金、障害年金といった、非課税年金等も勘案する見直しも行われております。同時に、金融機関の預貯金の照会、あるいは不正受給に対するペナルティーも導入されていると。介護事業所が利用者にタンス預金の申告や通帳のコピーまで提出を求めなければならなくなるほど、業務負担も増大する。利用者だけではなく、介護現場にも混乱が生じたと。これが全国的に起きたということもいわれております。新得町の実態については私も詳しく聞いてはおりませんけれども、恐らく同様のことが行われたのではないかなというふうに思うわけであります。今、答弁をいただいたわけですけれども、2021年の改正で単身で1,000万円、夫婦で2,000万円以下とされていたのは、3段階に分かれたわけであります。第1段階は1,000万円以下、夫婦が2,000万円以下、第2段階が単身で650万円、夫婦で1,650万円、第3段階というのは二通りあるわけであります。1と2に分けられております。単身で550万円、夫婦で1,550万円以下、3段階の2、これが550万円以下で1,500万円以下となっていますけれども、先ほど町長が答弁された、大幅に引き上がるところが、3段階の2に該当するところ、預金は550万円、夫婦で1,500万円以下なんですけれども、年金が120万円を超えた方々、この人たちが大幅に引き上がる、このように改められたわけであります。先ほどの町長の答弁は、詳しく説明をいただいたわけなんですけれども、いわゆる対象外の方かなと思うんですけれども、5万8,000円の方が10万3,000円ということで、これはほとんど2倍に引き上がっていて、これまで年間53万6,000円で入所できたものが、いきなり124万2,000円を払わなければならなくなったと。それから、今言った3段階の2なんですけれども、120万円超える方々は1日当たり650円が1,360円、710円の引き上げとなって、これまで1万9,500円のものが4万800円となったというふうに答弁をいただきました。4万800円、月2万1,300円負担増となりますと、簡単に12カ月かけると、年間48万9,600円の負担になっているということで、これは非常に大幅な負担ではないかなと思います。120万円で、非課税世帯ですから、一般的に考えると大幅な負担になるのではないかというふうに考えるわけであります。そこで、先ほどの道新に書かれておりました全日本民医連、この民医連が、昨年9月から10月にかけて調査を実施しているんですけれども、41法人、47施設、2,730人に調査をしていると。この中で、7月中に退所された方が5件、それから、今後入所を継続することを危惧して、退所等を検討している人が7名です。利用者の周辺世帯の生計に影響が生じている利用者数、47名というふうに調査結果が出ております。特別養護老人ホーム、恐らくほとんどの方が人生において、ついのすみかになるところですよね。そういう方々が退所を余儀なくされるということは、その後どこに行くのかというような、大変な事態になることが十分考えられるわけです。ですから、こういう方がたとえ1人でも発生することは、非常にまずいことではないかなと思うんですけれども、昨年の給付改正によって、新得町において、退所を余儀なくされた、そういう方々がいらっしゃるのかどうかを、まず、ひとつお聞きしたい。それから、町民への周知についてなんですけれども、該当する方々への周知は十分行っているということでありますけれども、これは、あしたから入所しますという方々だけではなくて、広く町民の方にお知らせする必要があるんじゃないか。ほとんどの方がたぶん知らないんじゃないかなというふうに思います。道議会の少子高齢社会対策特別委員会、この中での質疑の中で担当の人が、保険者である市町村に対して国が作成したパンフレットやリーフレットを市町村庁舎の玄関や窓口など、目のつきやすい場所に提示して、事前の周知を行っていただいているということを、道の担当者が答弁しております。どこまで周知できるかというのは、いろいろ問題があるかなと思うんですけれども、恐らく最低限、庁舎の窓口にお知らせ的なものが必要ではないのかなというふうに思いますので、まず、この2点について、お伺いしたいなと思います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

まず、生活の身近なところで、これからもどんどん厳しくなるなと思っているのが、医療制度と介護保険制度と私、思っていまして、その背景にあるのはもうご承知のとおり、やはり人口減少、これが一番大きい。その中で、国が制度設計を進めるというのは、将来の人口推計を基にして持続を可能にする制度とは何かというのはきっと裏に私、あると思っています。その結果が、利用者の方の負担の増になるのか、それを支えている介護保険を納めている方、今、40歳以上の方が納めていますから、その方たちに今よりも負担を求めるか、国や道や地方公共団体が負担するのか、トータルの話をしていかなくては私、ダメじゃないかなというふうに今、思っています。青柳議員は、個人負担だけを今、取り上げていらっしゃる。確かに、今までよりも負担が増えるというのは、大変なことだと私、思います。しかし、反面、国もここまでやるのかという印象がないわけではないんですけれども、預貯金まで調べる時代なのかというのは、正直なところ今、若干思っている部分もあるんですけれども、現実にそういう時代に入ってきたという、そういう印象を今、持っています。その上で、私も全部読んでいないのですけれども、担当のほうからもいろんな資料をもらって読んだのですけれども、単身の方だけであれば、負担は私、やむを得ないんじゃないかなという、そんな印象も一部分持っています。しかし、施設に入っている方と、それから家族の方がもう1つ世帯を持っている、2つの世帯になったときの費用負担というのは重荷かなという、そんな印象も感じた部分もあります。それらをどうこれから自分なりに解釈しながらどうしていくかというところにまた行き着くんですけれども、いずれにしても、負担の在り方というのは、当然、われわれの地方公共団体のこういう場での議論は私、必要だと思うんですけれども、ぜひ、北海道なり、国の段階でもっと積極的に議論していただかないと、私と青柳議員が議論をしても、申し訳ないけれども、これ以上進まないかもしれない、そんな今、印象を持っています。しかし、われわれ公共団体のトップとして、声を出すものについては声を出していかなくてはならないというふうに思っていますので、その辺、声の出し方を含めて、これからともにできるものがあれば、議会の方とも相談をしながら、当然、対応していかなくてはならないかなというふうに思っています。負担の増の中には、個人もあれば、町民全体もあるし、税の負担もあるし、一方、そこで働く方たちの待遇改善というのも、これもまた別の問題がある。それは給与かもしれない、人数かもしれない、そういう現場の声はこれからもわれわれ把握するのを十分気を付けながら、次の施策の中でどう生かしていけるか、どう生かしていくか、悩んでみたいなというふうに今、思っています。以上であります。

質問 青柳茂行

町長の複雑な腹の内といいますか、若干、そういう点で答弁されたのかなというふうに思います。町長の答弁の中で、個人の負担のみ追求しているんじゃないかということなんですけれども、これはどうしてもそうならざるを得ない面もあるんですよね。当初、2000年に始まったときは、おしなべてだいたい介護保険料はどこの町も2,000円台だったんですよね。それが今はもうほとんど3倍以上、もっと多いところもあるかもしれない。それから、いろいろ施設の入所に対しても、預貯金まで、タンス預金まで調べなければならないところまで、はっきり言えば相当高齢者の方が追い詰められているということが現実ではないかと思うんです。それが国の施策によって、実際進められているわけですよね。ですから、そういう点で、町長からいつも国保税の関係とか、今言った介護保険の関係とかで質問する場合、必ず、必ずではないのだけれども、たびたび政党としても、共産党としても頑張ってほしいという□咤(しった)激励を受けているわけですけれども、本当に手前みそになりますけれども、これは国やあるいは都道府県議会、全国津々浦々の中で、私、相当奮闘しているんじゃないかなと。ただ、さらに努力しなければならないのは、全くそのとおりなんですけれども。町長としても、一自治体の首長であるという立場から、それなりの奮闘はしていただきたいなというふうに思っております。具体的に、先ほど言った、道議会の少子高齢社会対策特別委員会、これに対して同様の質問、国に対して対策を求めることが必要ではないかということが、ある道議会議員から質問されております。この中で、道の担当者の答弁なんですけれども、道では、市町村や事業所に対して、サービスを利用している方々の状況に応じて、きめ細かな対応の徹底を働きかけるとともに、保険者指導や事業者指導の場を活用して利用状況の把握に努めるほか、他県とも連携し、国に対して低所得者の利用負担軽減措置の拡充を希望するなどし、高齢者が地域で暮らすことができるように取り組んでまいりますということで、道の担当者が答弁しております。つまり、他県とも連携する、それから国に対して負担軽減拡充を求めていくと。それから、細かく言っているわけです。たぶん施設に入っている方々というのは、多少困ったことがあっても、心臓の強い人はいろんなことを言えると思うんですけれども、なかなか遠慮があって、十分なことが言えない人たちも多いんじゃないか。そういう人たちの気持ちをやはり事業所の人たちは酌んで、細かい配慮をしてあたってほしいと。そのことを道としては指導していますという、そういう答弁なんですよね。ですから、そのことも十分踏まえながら、町長の立場から言えば、町村会だとかあるいは十勝圏活性化推進期成会、こういったところで町長の思いをぜひぶつけていただきたいなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

先ほど言った国保の問題、先にいくのですけれども、ご承知のとおり、昔はそれぞれの被保険者、保険者で税を決めてきた。しかし、広域という中で、都道府県単位で今、改まってきていまして、私はやはり都道府県で対応していくのが筋だと。最後、裏にあるのは何かと言ったら、やはり自治体間によって所得の差というのがあるんですよね。これは私が言わなくても議員もご承知のことかなと思うんですけれども、やはり北海道にいて、全体の医療の体制は都市部中心になっているとか、いろんな課題があるんですけれども、ぜひ、負担は道民等しくやるのが私は筋じゃないかという立場で、これからも一本化を推進するということでやっていきたいなと思っています。その上で今回は介護保険になります。介護保険もそれぞれ各自治体で今、やっていまして、場合によってはこの自治体で取り組んでいる介護保険制度というのは広域、例えば奈井江だとかあの辺で現実広域をやっているところがあるんですけれども、場合によってはやはり広域の選択というのも検討していかなくてはならない、そういう時期に来ているのかもしれないなと今、実を言うとそんな思いもあります。しかし、簡単なものではないという、そういう現実の中で戻りますけれども、地域で生活をしている方たちのそういう思いをどう伝えていくかというのは私の役割ですから、そういった中で、今、言われた町村会だとかを含めて、そういう議題の中でそういう切り口で発言ができる場があれば対応していきたいなというふうに思っています。決意表明みたくなりましたけれども、私ができるのはそれくらいが限界かなというふうに今、思っています。以上であります。[青柳茂行議員 降壇]

出典:新得町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月11日 議事録 PDF(57ページ) 間違いを知らせる