鹿追町議会 令和5年第4回定例会 2023年12月13日
野生動物の被害対策
2023年12月13日、鹿追町議会の一般質問で、狩野正雄議員が「野生動物の被害対策」について質問し、町長 喜井知己、農業振興課長 檜山敏行が答弁しました。
- 質問者
- 狩野正雄 議員
- 答弁者
- 町長 喜井知己、農業振興課長 檜山敏行
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 8番 狩野正雄
議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問を行います。全国各地で熊などの野生動物による被害が多発しております。本町においては熊の出没に対して、注意防災情報として放送され、住民に注意喚起されています。熊・キツネ・アライグマ・鹿など多くの野生動物に遭遇が予想されます。町内における最近の被害状況や捕獲、駆除状況、注意すべき点や遭遇時の情報伝達について質問します。1、パークゴルフ場でキツネによるボールの強奪被害が連日発生している。コース内の侵入防止対策を求める声が寄せられている。外周に侵入防止ネットを張る考えは。キツネはエキノコックス病を媒介することもあり、駆虫剤入りの餌や捕獲器の設置も必要では。2、野生動物の出没状況や捕獲、駆除の実績、報償金、熊などに遭遇した時の情報伝達先は。3、ハンターの高齢化や狩猟免許が減少していると聞くが、新たに免許を取得する人に対する支援はあるか。狩猟や箱わななどの技術を持つ人を地域おこし協力隊員として募集している自治体もあると聞くが本町の考えは。以上です。
答弁 町長 喜井知己
狩野議員からは、野生動物の被害対策と題しまして、3点御質問をいただきましたので、順次お答えさせていただきます。1点目のパークゴルフ場のキツネ侵入防止対策等についてお答えいたします。市街地において餌を求めるキツネの目撃情報が増加しており、しかりべつ川公園パークゴルフ場においては、度々、プレー中のボールをキツネが口にくわえて持ち去るなどの被害が発生していることも承知しております。町では捕獲器を設置し対策してきたところでありますが、キツネは警戒心も強く、思うように効果が得られなかったところであります。キツネの生態は聴覚、視覚、臭覚に優れているほか運動能力が高く、個体によっては2メートル近くジャンプすることもあると言われております。また、春の繁殖期になると川の土手や山の斜面などに長い巣穴を掘り、雄と雌が子育てをして家族単位で群れますが、子育てが終わると雄も雌も単独行動になり、群れを作らないという習性を持っております。このようなキツネの生態から見て、外周に侵入防止ネットを設置することについては、効果が期待できる箇所において対応策の一つとして検討すると共に、その他の対策として忌避剤の散布も試したいと考えております。次に駆虫剤入りの餌でありますが、本町ではキツネに対するエキノコックス駆虫剤入りのベイト散布は、既に平成 28 年度(2016 年度)から実施しており、毎年6月から 10 月の期間で年3回、町内一円に散布しております。平成 28 年(2016 年)のベイト散布前に採取したキツネのふんから実際にエキノコックス虫卵が検出される虫卵陽性は 17.0%、エキノコックスに感染している可能性が高いことを示す抗原陽性は 19.3%であったのに対し、令和5年はそれぞれ 0.65%、10.4%と、それぞれ激減しております。現在、十勝管内では音更町、士幌町、中札内村、更別村でベイト散布を実施しており、北海道内でも 17 町村で実施しているところです。次に2点目の、「野生動物の出没状況等」についてお答えいたします。出没状況につきまして、ヒグマについては、町営牧場南側から上幌内全域と然別演習場南側の広い範囲で目撃されており、鹿については、特に然別演習場周辺と町営牧場南側に多く出没しておりますが、平成 10 年(1998 年)から鹿柵の整備を実施しており、演習場の南側、士幌町界から町営牧場の新得町界まで 22kmの鹿柵を設置し侵入防止に努めており、鹿による食害を防ぐための防除機、電牧柵などへの助成も行っております。キツネについては町内全域に、アライグマについては市街地を除く全域に生息していると推測しております。捕獲、駆除に関しましては、銃器によるもののほか、ヒグマ用箱わな5基、うち町保有3基、ハンティングクラブ保有2基、キツネ、アライグマ用箱わな約 115 基、うち町保有15 基、個人保有約 100 基、鳥類用箱わな5基、うち町保有4基、個人保有1基を利用し捕獲、駆除に努めております。捕獲、駆除と報償金の実績につきましては、単価が1頭当たり、ヒグマが1万 5,000 円、鹿が 6,000 円、キツネ・アライグマが 3,000 円、鳥類、カラス、ドバトなどが 500 円であり、直営で捕獲したものも含め、令和2年度はヒグマ2頭、鹿 169 頭、キツネ 102 頭、アライグマ 177 頭、鳥類 157 羽、報償費が 130 万 7,000 円、令和3年度(2020 年度)がヒグマ3頭、鹿 75 頭、キツネ 96 頭、アライグマ 229 頭、鳥類 209 羽、報償費が 74 万円、令和4年度がヒグマ4頭、シカ 138 頭、キツネ 78 頭、アライグマ 322 頭、鳥類 143 羽、報償費が 112 万 7,500 円となっております。ヒグマなどに遭遇、目撃した場合は、役場農業振興課または警察へ連絡をいただくよう、更に周知徹底をしてまいります。情報が寄せられた際は、速やかに防災無線、ホームページ及びミジカなどのSNSも活用し、町民及び来町者へ注意喚起を行い、ハンティングクラブへ依頼して出没周辺のパトロールを実施しております。ヒグマの出没、目撃状況につきましては、令和2年度(2020 年度)27 頭、令和3年度(2021 年度)19 頭、令和4年度(2022 年度)25 頭、令和5年(2023 年)は 11 月末現在で 21 頭となっております。次に3点目の新たな狩猟免許取得者への支援等についてお答えします。狩猟免許取得に対する支援につきましては、自己防衛とハンターの人材不足対策を目的に令和2年度(2020 年度)から「有害鳥獣捕獲対策事業」を町の単独事業として創設し、新規に免許を取得する際の講習、試験、登録手数料の一部として3万 5,000 円を上限に助成を行っております。これまで、2名の方がこの制度を利用して免許を取得しハンティングクラブに加入しており、会員は 20 名程度で推移しておりましたが、現在は 22 名で活動しております。ハンターの人材不足は鹿追町を含め全国的な課題であります。今後においても、有害鳥獣捕獲対策事業を活用していただき、自己防衛の推進に努めると共に、必要に応じて地域おこし協力隊の活用も検討してまいりますので、御理解と御協力をお願い申し上げまして答弁とさせていただきます。
質問 8番 狩野正雄
詳しい答弁ありがとうございました。この中でいくつか質問いたしますが、キツネの被害というのは熊と比べると小さいと思われがちですけれど、かまれてエキノコックス症になって死亡したというケース、私の友人も亡くなっておりますので、こういうキツネの急な遭遇に注意していかなければならないということで、楽しくパークゴルフやっている人が急にキツネが飛び出してきて、かまれるということのないように注意喚起しなければいけないのですが、ネットの対策を考えてくれるということで期待しております。今報告のなかでエキノコックスの駆虫剤というか、ベイト散布というのですか。これは結構効果があるのですね。改めて何年か続けてきたことによって、エキノコックスの虫卵陽性率、抗原陽性率がそれぞれ 0.65%、10.4%と激減しており、すごく駆虫剤の効果が出ていると改めて確認しました。それで対策もそうですけども、いろいろな対策を複合的にやっていく必要があると感じております。これは上士幌の例ですけれども、被害が 7 億円ということもありますけども、上士幌はモンスターウルフ、光る目を持っているモンスターウルフを設置して、これを出たというところに持って行って貸し出しているそうです。こういうものとか忌避剤ですか。これはよく聞くのは、オオカミの尿とか、最近ではヒトデを加工して、忌避剤を作ってそれは結構効果があるということも聞いております。そういったものをいろいろな形で試してみるのも良いのではないかと思います。ただ一つだけではなく、いろいろ試してみることも必要でないかと思います。特に十勝管内でも忌避剤を使っているところが、士幌、中札内、更別、音更ですか。道内でも 17 市町村がやっている。最初はそんなことあるのかと分からなかったが、大分前に、ニセコ町に研修に行ったときに結構効果あるという話を聞きまして、それから鹿追もやって、そういう対策、実際に効果あるかどうかを試してみないと分からないと思います。だから、是非そういうことも考えていただきたいと思います。それと、狩猟免許のことで、非常に免許の取得に対する支援も行っているということを初めて知りまして、この免許の取得と同時に驚いたというか、数字で改めて言ったら、アライグマがこの町で 322 頭が捕獲されていると町に報告されております。生息がこれほど高いとは思いませんでした。ですから、そういった対策を複合的にやること。それから免許の取得者も、増やしていく必要もあると思いますが、このハンターの免許を取った人が、すぐ駆除の対応ができるのかと思いますけれど、動物の駆除というのはプロ中のプロの仕事で、指導や経験が要求されると思うのですが、どのような形でハンターが育成されていくのか、そういうプロセス、育成システムをもっているのかお聞きします。
答弁 農業振興課長 檜山敏行(農業振興課長は2024年3月まで)
ハンターの育成についてお答えします。免許を取って銃器を取得するわけですけれど、最初は散弾銃の取得となります。10 年を経過し、ようやくライフルが持てることになります。その間、ハンティングクラブの中でヒグマ駆除隊というものを組織し、そこには 15 人おります。その 15 人に関しては、全てライフルを所有しているということで、これからヒグマ等の駆除に協力をしたいというハンティングクラブの会員については、まだ散弾銃ですからなかなか駆除ということにはなりませんけれども、駆除隊の中に同行し経験を積んでライフルを所有したときに改めて駆除隊の方に加入をして駆除の方に務めてもらう形になっております。
質問 8番 狩野正雄
是非、そういった経験を積み上げるそういうシステムをお願いいたします。それと今朝の農業新聞に、上士幌町の例がありました。この狩猟で捕った鹿の肉とかを上士幌町、新得町でもそういう話を聞いたことがあるのですけれども、そういうペーパーハンターの育成と同時に、狩猟で得た肉を流通させていくという取り組みをジビエの肉として流通させたり、新しい食材として提供したりすることをFantという会社がやっているそうです。飲食店とそういうジビエの狩猟者とマッチングする取り組みだそうです。飲食店に魅力ある食材として上士幌なんかでそういうジビエを出して流通させていく取り組みがありました。そういったシステムを是非に調査いただいて、ただ、駆除するだけなくて、その後、どう流通させどう活用していくか、それについても是非いろいろな情報があると思いますので、やっていただきたい。特に新得町はそういう地域おこし協力隊に、都会の方から来て、頑張っている人も出ている。そういう人が活躍できる場を作って支援しているということもありますので、是非、鹿追町でもそういったジビエとかを新しい食材として、それからまた魅力的な仕事として広げる意味でも考えていただきたいと思います。町長いかがですか。
答弁 町長 喜井知己
お答えしたいと思います。鹿肉の関係については、食用等々で利用する場合には、駆除してからの時間の関係であるとか、数とかいろいろな課題があると承知をしております。そういった課題はありますけれども、もし可能であれば、そういうものについては当然一定数、しかも駆除があるわけですから、可能性もいろいろ検討していきたいと思っております。現在も鹿の駆除をした鹿の肉については、それぞれ、ある程度うまく活用しているというか、より良い方法でというか、食用含めた活用ができればそれに越した事はありませんので、課題等、様々ありますけども、検討していきたいと思っております。