士別市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月18日
介護職員の確保について
2025年6月18日、士別市議会の一般質問で、西川剛議員が「介護職員の確保について」質問し、健康福祉部長 東川晃宏が答弁しました。
- 質問者
- 西川剛 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 東川晃宏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 7番 西川剛
3点目の質問は、介護職員の確保についてというテーマで質問いたします。住み慣れた地域で安心して住み続けられるには介護サービスは欠かせません。本市においても、その介護を担う介護従事者の確保の課題や安定的な介護保険事業には報酬等の介護保険制度の見直しが必要との認識から、国への要望とともに、本市独自でも介護従事者確保に向けた事業所従事者への支援が実施をされているところであります。しかしながら、昨今の賃金上昇局面において、令和6年度介護報酬改定率はプラス1.59%、そのうち介護職員の処遇改善分は0.98ポイント、決して十分とは言えない内容となっており、民間における春闘の賃上げ水準がここ2年、5%近くの大幅上昇、それに準じまして公務員においても賃上げ大幅勧告が続く中にあっては、これまで全産業平均を下回る賃金水準と言われている介護従事者の賃金は、その差がさらに拡大してしまいました。本年3月、厚生労働省が審議会等会議への資料として示した内容では、介護職員等処遇改善加算を取得している施設、事業所における介護職員の基本給は、令和6年度の介護報酬改定を受けて、前年、令和5年度との比較で平均給与額はプラス1万3,960円、プラス4.3%増となりました。しかしながら、同じく厚生労働省が実施をいたします賃金構造基本統計調査による介護職員の賃金推移では、介護職員の賞与込み給与が、令和5年、月額30万円が、令和6年、30万3,000円となったものの、一方で、全産業平均は、令和5年、36万9,000円が、令和6年、38万6,000円となり、全産業平均との差は、6万9,000円が8万3,000円と拡大している状況であります。まずは、昨年度の報酬改定後ということもありますが、こういう状況であるんだということに対する市の見解についてお伺いをしたいと思います。次に、市が平成28年度から取り組んでいます介護従事者確保に関する補助事業についてお聞きをいたします。市は、就労定着や資格取得支援、また、市外からの就労に対する支援金、事業所における研修費用補助など、多くの支援メニューを用意しています。とりわけ、令和6年度、昨年度からは、既存事業の拡大等基金を活用し、介護従事者確保緊急支援事業もスタートさせているところであります。さらに、これらの事業については、補助事業の検討に当たっては、毎年、事業所との意見交換を行うとともに、令和5年には、アンケートの実施によって介護従事者の声を直接聞くなどの手法を基に支援内容の拡充や見直しもされているところでありまして、そういう意味では現場実態に即した対応をいただいておりまして、介護事業所からも多くの評価をいただいているところであります。このように、実態に合わせて制度見直しをしていただいている支援策でありますから、今回の一般質問の機会の中で、補助対象外となった事例を紹介し、制度の見直しを求めたいと思います。取り上げます事例の補助金は、平成30年度から実施をしている補助金、補助メニューであります新規介護従事者就労支援補助金でございます。制度の概要は、市外から移住者に対する就労定着支援として、市内の介護事業所に就労し、一定期間経過後、支援金が交付されるというもので、1年経過後10万円、2年経過後15万円、3年経過後25万円と、3年経過後の合計額は50万円でございます。令和6年度の見直し、拡充によりまして、この3年目の支給額がこれまでの20万円から25万円と増額をされているところです。対象外となった方、御本人に了承を得まして、少し具体的にお話をいたします。市外で介護職として働いてきたこの方は、士別市内の介護事業所での就労を予定し、昨年1月に士別市に転入、3月から市内の介護事業所に勤められ、その事業所には現在も就労されておられます。1年を経過後、補助金申請の相談をすると、支給要件を満たさないということでした。支給要件を確認すると、この補助金は、転入日から前後1か月以内に就労することが要件となっているため、この方の場合は、1月に転入をし、3月に就労、2か月が経過しているので駄目ですとのことでした。それ以降、この方の勤める事業所によって、就労予定の移住であること、転入であること、さらに、よりプライベートな内容にも触れますけれども、この方には同じく介護職で働く連れ合いの方もいらっしゃって、介護職特有でありますが、御結婚された後もこの間、長期休みが取れなかったということもあって、今回の移住、転職を機会に、この機会を利用して旅行をするなどしまして、結果、すぐに就労とはならず2か月空いたといった経過でありました。事業所からも、就労目的の移住であることは間違いないということを申し上げるとともに、一方では、この支給要件であります転入日が就労日の前後1か月となっている理由は何なのだということも求めたところです。市からは、要綱にそう定められているから、この要件でこれまでもほかの方についてもお断りをしているからとの回答でございました。補助対象外となった件はこういった事例でございます。私としては、これは市がつくるルールであり、どうして要件変更ができないのかと思いまして、この間の補助金支給実績について資料を頂いたところ、この補助事業支給対象となったのは、平成30年度からこの間、これまで5人、決して多くの方が支給を受けている補助実績ではありませんでした。この要綱で断った方がいるからということでありますけれども、断った方というのが、どういった要件でこの要件を満たさなかったのか、また、これまで何人いらっしゃったのかというのは分かりませんけれども、仮に、この補助金、支給された方が5人で、それ以上の方を補助対象外としてお断りしているのであれば、そもそも現状の要件が実態を反映した要件なのかと。今回の場合、要件を変えてでも認めてあげたらいいのではないかという気持ちでございます。さらに、この補助金の転入日と就労日の前後1か月以内というこの要件については、市のホームページを見ても、市が制度概要をまとめたチラシにも、その記載はございません。ホームページに添付をされておりますチェックリストや、あるいはホームページの例規集のページにございます要綱を確認しなければ気づけないという状況でもありまして、士別市に移住をされて、介護事業所で1年働いた後に確認すると、転入日、就労日の関係で対象外だと分かった。さらに、1年経過の10万円が対象とならない場合は、当然のように2年働いての15万円、3年働いての25万円も支給を受けられませんので、この方、合計50万円全てが当たらないという現状でございます。事例として紹介しましたこの対象外となった方は、いずれも、先ほど連れ合いさんがと言ったのだけれども、介護職で働く夫婦でもありまして、御本人いわく、世帯での引っ越しとなれば、住まいのみならず転入後の手続などもいろいろあり、すぐに働けない事情もあります。移住して介護事業所に勤務しているという点で認めていただけるとありがたいということを申しておりました。さきにも申し上げたとおり、これら補助金は、この間、事業所や従事者の声を受けて柔軟に見直しをしてきております。また、これら補助金の予算については、これを議決してきた議会の議員の一人としても、市外からの介護事業所人材確保という目的は果たされているのでありますので、支給を認めてよいのではと考えているところであります。結果、この間、予算が未執行となっている状況なら、申し上げたいのは、適切な予算執行により、より政策効果が現れるよう実態に即した見直しを検討すべきであります。加えまして、施策目的を果たしているのに補助金がもらえる人、もらえない人がいることのほうが施策としては不整合ではないかと思いますが、その点も見直しの理由となりませんか、いかがでしょうか、お伺いをいたします。関連をしまして、さきに触れました令和5年に実施した介護従事者のアンケート結果からは、さらにこの地域で働く介護従事者の切実な声が寄せられております。仕事の満足度の設問では、仕事の内容、やりがい、職場環境などは満足、ある程度満足が大半ではございますが、賃金については、やや不満、不満が多く、働く上での悩み、不安、介護業界の離職が多い理由といった2項目の回答としましては、いずれも仕事内容の割に賃金が低いが一番多くなっています。また、介護人材不足の打開策として有望なものはとの問いには、賃金の大幅アップ、基本給の底上げが一番となっています。先ほどから触れている人材確保の支援策、その多くは、あくまでも新規就労がメインとなっています。賃金に関して課題と思っている方が多い介護現場で働く方々の声は、長く勤めていればいるほど、会社からの賃金による処遇改善がなかなか進まない状況もありまして、この働く地域における必要な仕事をしているという評価をされたいというものでございます。従業者に対する賃金不足を、市が全て埋めることは当然できないということは承知をしておりますが、例えばこういった行為に応える複数年の勤務に対して、市から就労慰労金のようなものを制度として創設できないか、今後の新たな人材確保策の補助メニュー案として、最後に御提案申し上げまして、制度の見直しと提案の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。 (降壇)
答弁 健康福祉部長 東川晃宏
ただいまの御質問にお答えいたします。初めに、介護職員の賃金実態についてです。国はこれまで、特定処遇改善加算やベースアップ等支援加算のほか、昨年度の介護報酬改定などで介護職員等の賃金改善を図ってきましたが、昨今の大幅な民間の賃金引上げの中にあって、議員お話のとおり、介護業界では全産業平均との給与差は拡大し、改善には至っていない状況です。全国的な課題として介護職員が不足する中、こうした賃金格差の拡大は、他産業へのさらなる人材の流出が危惧されているところです。介護従事者の賃金は、公定価格という制度の性質から、介護報酬で適正に評価されるべきものであり、さらなる処遇改善と併せて、費用負担の在り方も含め、介護保険制度やその制度を支える人材の確保が持続可能なものとなるよう、今後も市長会等を通じ、国に要請してまいります。次に、新規介護従事者就労支援補助金の要件見直しについてです。この事業は、介護に従事する移住者の確保、定着に向けて制度設計したものでありまして、そのため、短期間での移住と就労の2つの要件を同時に満たすことを求める内容となっています。この要件を緩和していくということは事業目的そのものを見直すことにもつながるため、介護従事者確保対策として実施している他の事業との整合性を図りながら、全体に検討することが必要と考えます。今年度は、まちづくり総合計画の新たな実行計画の策定を行いますので、昨年から実施している緊急確保策の検証と併せて、これまでの実績や事業効果、使いやすさなどについて、毎年実施している意見交換の際に、事業所の皆様からの御意見もいただき、一層効果的な事業となるよう見直しを進めるとともに、より分かりやすい周知に努めてまいります。次に、介護人材確保に関する新たな補助メニューの提案についてです。御提案のありました、継続勤務した方に対する就労慰労金などの支給については、条件や金額にもよりますが、市内で介護に従事している方は500人程度であり、年々減少傾向で、高齢化している状況にはあるものの、多くの方が該当する可能性もあり、恒久的なものとするには、財源的な裏づけも必要となります。市内の人材不足は、対応が急がれる課題であり、特に介護業界は低賃金も相まって、解決が難しい分野ではありますが、慰労金支給などによる人材の確保は他の分野にも波及することも考えられるため、慎重な検討も必要です。さきに申し上げました意見交換の際に御提案のありましたことについて、各事業所の意見をお聞きし、慰労金の支給が人材の確保、定着に果たす役割について検討してまいりますが、介護従事者が離職せず、働きがいを持って安心して生活できる賃金を得ることは、公定価格たる介護報酬で手当てすべきものでもあるため、市としては引き続き、報酬の引上げなど制度の見直しを求めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
質問 7番 西川剛
具体的な事例についてどう対応するかということは、全体的な部分で今後の見直しするかしないかも検討だということで、極めて残念な答弁でございました。事業所の相談によっては、実は理事者のほうの確認も経て、出せないよということの話でありましたので、議会のこの公の場でどうなんだということで求めました。結果、変わらずということで、総合計画の今、検証作業等やっているのは、時期どうなんだという話なんですけれども、1問目のときに言った部分で、総合計画の4年目を待たずにした見直しや、あるいは、これはいいことなんですけれども、介護でいけば緊急対策事業を6年度から始めましたということですよね。だから、市がやるときには、そこのはやるんですけれども、見直せって言ったら、こちらでこのルールですという、そういう取扱いについて少しどうなのかなということを、まず感想として。それで、他の補助メニューとの整合性という部分でいくと、今申し上げている部分は、平成30年度からかなり長い期間、このルールで来ているのですけれども、今言っていただいた令和6年度、昨年度の新たな緊急対策支援メニューは、リスタートや就労支援は、これは勤めたときにもらえるんです。例えばリスタート補助金というのが昨年できているのですけれども、介護事業所で前の職を辞めて、3か月以上あった後に、また介護事業所に勤めたら10万円。資格を持っている方は20万円支給です。要件は、この先1年間勤めることという、後発の市の補助金がそういったメニューを見て、現行の部分、1年経過したら、要件確認したらもらえなかった、10万円。それと、こういう意味ではちょっと私自身は、その6年度のときに、この今も取り上げている補助金は、その際に、3年目の支給額を5万円増額して、実は見直しをしているんです。だけど今言ったみたいに、1年目の要件はそのまま来ているので、当たらない人がいる。結果的にはこれは未執行が増えてしまうのではないか。それだったら効果的活用として、ぜひ見直しをということを提案をさせていただいているところであります。そういった意味ではこの具体例の部分、対応等どうなんだろうと。その制度全体の整合と言うのであれば、そういった介護の中の部分はどうなんだろうということと、もう一つは、市は今度、奨学金返還の支援金、月2万円、年間24万円、最大10年間、240万円、奨学金の返済を抱えた方が士別市内に勤めていただいたら、最大10年間、240万円支給しますよということも最近始めている。こういった部分も含めて、介護の中のメニューの部分もそうですけれども、全体的な移住政策や人材確保施策について、やはりどうせやるんだったら、今回の機に、全体の、本当に市全体の取組としての見直しのほうでやっていただかないと、少し今回の、今後と言うのであれば、そこも含めてぜひ検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
答弁 健康福祉部長 東川晃宏
ただいまの再質問にお答えいたします。今回、該当とならなかった新規の介護従事者の就労支援の部分につきましては、30年度から、そのときの政策目標としては移住、そして介護での就労という、そこに重きを置いていたために、なかなか実績も伸びませんでしたし、転入から前後一月以内での就労ということでルールを設けさせていただいたところです。その一方で、あまり実績も上がらないという状況もある中で、介護従事者の不足が年々悪化していくという状況もあって、このままでは介護に従事する方の確保も難しい。ひいては、そういうことで事業所が閉鎖されていくような事態も生まれかねない。そういうことになれば、介護サービスが、保険はあってもサービスがないような状況も生まれかねないという危惧もありまして、緊急支援事業ということで6年度からスタートし、2年経過したときには、その目的がうまく達成されているかどうかについては評価をして、見直しをしていくということであらかじめ決めておりました。併せて、そのときには、既存の事業についても目的が達成されているのか、そのことについては、介護事業所の皆様の御意見もお聞きする中で、そこは見直していこうということで決めておりましたし、今回もそういう答弁をさせていただきました。要綱を変更してでも今回認めてあげてはということもありましたけれども、やはり何か補助金なりを交付する、例えば負担をいただくということであれば、一定のルールをつくって、そこのルールの中で当てはまるかどうかを精査した上で、当てはまる方に、例えば補助金を支給する、負担をいただくとか、そういう形になろうかと思いますので、そこを遡って変更して、そこに該当させるということになりますと、そういった助成制度の安定性を損なうことにもなりかねませんことから、遡っての見直しという部分については難しいと思いますが、これからの新しい実行計画、総合計画をつくっていく上では、事業所の皆様の御意見も聞いて、そういった部分については例えば期間をもっと広げたほうがいいですとか、そこは期間については撤廃したほうがいいのではないかとか、そういった御意見もいただく中で、より事業者の方が使いやすい、そして従事者不足が解消されるような事業にしていくという考えでもありますので、事業所の意見交換の際にはそういった意見を寄せていただいて、行政とともに事業者のほうとしても事業が継続できるような形で進めてまいりたいと思いますので、そこら辺については御理解と御協力をいただきたいと思います。以上です。