士別市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月18日
森林に対する取り組みについて
2020年6月18日、士別市議会の一般質問で、苔口千笑議員が「森林に対する取り組みについて」質問し、経済部長 井出俊博が答弁しました。
- 質問者
- 苔口千笑 議員
- 答弁者
- 経済部長 井出俊博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 3番 苔口千笑
2つ目は、森林に対する取り組みについてを伺います。森林が担う多面的な機能の有用性をたっとび、公共的な観点からも適切な森林整備を進めていく必要がありますことから、近年、森林経営管理法に基づいた森林経営管理制度や、その財源となる森林環境税並びに森林環境譲与税等の法整備がしかれたものと承知をしております。しかしながら、それらの基準となります森林に関する各種帳簿類と本市の森林の現況には乖離があり、実態に即してはいないのではないかという声が寄せられておりますことから幾つか質問をいたします。まずは制度の内容を把握することが肝要と考えますので、初めに、森林経営管理制度について伺います。森林経営管理法は、長期的な林業の低迷や森林所有者の世代交代等により、森林所有者の森林への関心が薄れ、森林の管理が適切に行われない事例が全国的に発生しておりますことから、その対処策として打ち出されたものであると承知をしております。この法整備により、民有林の森林整備に自治体の関与が可能となったことで、現在行われている森林環境譲与税を活用した森林所有者に対する意向調査が開始されたかと思われますが、調査対象者はもとより、森林所有者の所有状況全般において、本市ではどの程度現況を把握されているのでしょうか。森林の所有者は高齢の方が大半でありますことから、全国的に世代交代の時期であるとも言われております。さまざまな要因から森林の相続が抜け落ちてしまい、所有者不明な状況も少なくないとも言われております昨今、向こう10年、20年を見据えた視点で、森林所有者の年代や世代交代が行われたか否かについてなども、ある程度の状況把握は必要と考えますが、いかがでしょうか。森林の公共性と林業の発展を鑑み、適切な管理が必要であるとの見解において、市町村の介入を可能とした森林経営管理制度であるかと思いますので、この制度をどのように活用していこうとされているのか、本市のビジョンをお示し願います。次に、森林環境譲与税の算出基準について伺います。森林環境譲与税につきましては、これまでも議場で取り上げられてきておりまして、譲与税配分額につきましては、民有林の人工林面積、林業就業者数、人口によって算出されるものと伺っております。この算出基準の一つであります民有林の人工林面積については、森林調査簿を基に出された数字ではないかと推察いたしますが、森林調査簿への記載漏れがあったりなどで、実態よりも少ない数値が記載されているとも聞いております。そのあたりを本市としてはどのように認識されておりますでしょうか。そもそもになりますが、この森林調査簿は昭和50年代の地籍調査を基に作成されたものであると耳にしておりますが、それは確かでしょうか。年度ごとに更新されているようですが、大半が転記による更新であるともお聞きしておりますので、それらが事実であるならば、一部誤ったデータが混在した森林調査簿が約40年にわたって引き継がれてきたものとも言えるのではないでしょうか。森林面積の差異は、森林環境譲与税の譲与額に影響を及ぼす事柄でありますことから、まずは現況に即した森林調査簿の見直しが必要と考えますし、そのための調査並びに見直しに係る費用の財源に民有林の整備が主目的の森林環境譲与税を充てるのが適当と考えますが、いかがでしょうか。さらに、本市の各所において散見されます原野や未耕作地等といった利用されていない未利用地に関して、本市はどの程度把握されているのか、また、それらの未利用地に対してはどのようにお考えかをお聞かせください。活用方法の1つとして、地目変更等必要な手続を経た上で、森林環境譲与税を財源とした植林を行えば、森林環境譲与税の算出基準である私有林の人工林面積が増え、結果本市におりてくる森林環境譲与税の譲与額が増えるといった好循環を生むことにつながると考えますが、いかがでしょうか。ちなみに、民有林の人工林面積、林業就業者数、人口はいずれも変動が生じる基準でありますことから、適宜数値が更新されるものと思われますが、定期的な更新時期があるのか、もしくは一定の数値の変動が生じる都度なのか、森林環境譲与税の算定基準の数値の更新はどのような形で行われるのかをお聞きしまして、質問を終わります。 (降壇)
答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)
ただいまの御質問にお答えします。最初に、森林経営管理制度についてです。森林経営管理制度の主な概要につきましては、森林計画の対象となる私有林のうち、間伐が行われていないなど森林整備が適切に管理されていない森林について、市町村が経営計画を定め、山林の所有者より経営権を取得した上で、市町村自ら、または民間事業者に経営管理権を設定することにより、林業経営の効率化と森林管理の適正化を図り、森林の多面的機能の発揮を促進させるもので、その財源は森林環境譲与税を活用するとされています。次に、森林経営管理制度に基づいた意向調査についてです。御質問の本市における意向調査につきましては、森林経営管理制度に基づき森林整備の対象となる森林の所有者に対し今後の森林整備の意向を確認するもので、その財源については議員お話しのとおり森林環境譲与税を活用しています。この意向調査の対象となった森林所有者の山林の保有状況につきましては、本市の森林所有者1,484人の所有山林から、北海道において一定以上の年齢の人工林で、一定期間以上間伐など森林整備の記録がない408人の所有森林のうち、市において航空写真を参考に間伐が必要と思われる人工林を抽出した結果、意向調査の対象者は285人となったところです。また、森林所有者の年齢構成については、森林所有者の年齢に関する資料がないため把握しておりませんが、道内及び全国的にも森林所有者の高齢化が進んでいるとのことから、本市の森林所有者も高齢化が進んでいるものと考えております。このため、国では森林法の一部を改正し、平成24年度から相続や売買などにより新たな森林の土地の所有者となった場合、市町村への届け出が必要となる森林の土地の所有者届出制度により義務づけられ、さらには、森林の土地の所有者や隣地の境界に関する情報などを整備・公表する林地台帳制度が平成28年度に新設されました。本市においては、平成31年度に林地台帳制度に対応する林地台帳システムを導入し、より精度を高めることに努め、有効に活用しているところです。次に、森林経営管理制度の活用に向けた本市のビジョンについてですが、本制度は適切な整備が行われていない人工林に対し、森林所有者同意のもと、市町村または市が委託した林業経営体により間伐など森林の整備を図るとともに、長期的には伐採、植林、保育までを一体的に実施するもので、本市におきましても森林所有者への説明と理解を得た上で適切な森林整備を進めてまいります。次に、森林環境譲与税の算出基準である私有林の人工林面積と森林調査簿についてです。各市町村への森林環境譲与税につきましては、議員お話しのとおり、実施基準に基づき算出されることとなっています。また、私有林の人工林面積につきましても、森林調査簿による私有林面積であり、本市における私有林の人工林面積は5,065.54ヘクタールとなっております。森林調査簿は、昭和47年から昭和53年に北海道が全国に先駆け調査・作成され、本市におきましても、当時のものと思われる資料から、以前より山林であった場所や原野などに植林した箇所を山林としたものと判断いたします。この森林調査簿は人工林、天然林、未立木地など7つの区分があり、北海道では森林整備や伐採等の実績を基に毎年度更新しているものの、天然林については一部乖離している可能性もあることから、精度向上に向け検査方法の検討を進めていると伺っております。森林環境譲与税の算定基準の一つである私有林の人工林面積につきましては、大部分が補助事業などによる事業の実施のため測量などが行われていることから、算定基準数値への影響はないと考えております。次に、未利用地の活用についてです。本市での私有林として把握している森林は、森林調査簿に記載されている森林であり、その中で木の生育が認められない区域は、大部分が伐採跡地と未立木地となっております。伐採跡地につきましては、森林所有者が伐採計画時に伐採後の植栽など取扱いを明記し、所有者の責任において実施することとされております。一方、未立木地につきましては、気象災害など主に自然的要因により立木が減少・消滅し原野状態となったもので、所有者に対し道や森林組合とも協力し、植栽などを進めてまいります。また、森林区域以外の未利用地の詳細については把握しておりませんが、森林法における森林として認められる地目は山林、原野、雑種地であり、それ以外の地目への植栽につきましては議員お話しのとおり、地目を変更する必要があります。未利用地に対する利活用としての植林につきましては、自然環境など公益的機能の発揮など大変意義のあるものと考えており、植栽やその後の保育、管理、間伐など、森林環境譲与税や既存の造林関係補助事業も活用し、今後の森林整備の促進のため、事業の拡大に努めてまいります。また、森林環境譲与税の算定基準の数値につきましては、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律により定められており、私有林の人工林面積は森林調査簿における人工林面積を集計した森林資源現況調査面積で、令和3年度からは農林業構造統計に公表された面積となり、林業就業者数及び人口については国勢調査の結果による人数で、次回の算定基準の更新は全て令和3年度に行われ、その後は各調査に合わせ、5年ごとに更新となるものです。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)