みんなの議会

標茶町議会 令和5年第2回定例会 2023年6月6日

釧路湿原茅沼観光宿泊施設開業までのロードマップを町民に示すべき

2023年6月6日、標茶町議会の一般質問で、類瀨光信議員が「釧路湿原茅沼観光宿泊施設開業までのロードマップを町民に示すべき」について質問し、町長 佐藤𠮷彦、観光商工課長 三船英之、副町長 牛﨑康人が答弁しました。

質問者
類瀨光信 議員
答弁者
町長 佐藤𠮷彦、観光商工課長 三船英之、副町長 牛﨑康人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 11番 類瀨光信

次の質問に移ります。2点目の質問ですが、釧路湿原茅沼観光宿泊施設開業までのロードマップを町民に示すべきについてでございます。茅沼で進められている釧路湿原茅沼観光宿泊施設の整備が佳境を迎えています。しかし、温泉排水の排出計画がいまだに確立されていないと私は認識しているわけですが、まずこの件について間違いないかどうか伺います。そして、もし確立されていないとしたら、それにもかかわらず令和6年9月頃の開業を目指して周辺の環境と関連施設の整備を継続している、あるいはこれから継続するということのようですが、温泉排水の排出計画に関する不確定要素を考慮したとき、こうした投資については慎重であるべきではないかと思うのですが、その件について所見を伺います。また、温泉排水の排出計画について、今後実施される調査設計の中で「国立公園内の希少な動植物と植生に与える影響の調査」「埋蔵文化財の所在確認」「下流域の飲料水取水源に与える影響と関係自治体との協議」などが必須と考えますが、町の考えを伺います。釧路湿原の現状を変更せずに温泉排水を排出することは困難を極めるのではないかと不安視する町民が大変多いです。現時点で用意している温泉排水計画の次善策と、それを踏まえた釧路湿原茅沼観光宿泊施設開業までのロードマップを町民に示すべきではないでしょうか。

答弁 町長 佐藤𠮷彦

11番、類瀨議員の釧路湿原茅沼観光宿泊施設開業までのロードマップを町民に示すべきのお尋ねにお答えします。初めに、温泉排水の排出計画がいまだ確立されていないと認識しているが、間違いないか。周辺環境と関連施設の整備や温泉排水の排出計画に係る不確定要素を考慮し、投資は慎重であるべきではないかとのお尋ねですが、浄化槽の処理水と浴槽のオーバーフローした温泉の排水計画につきましては、本年2月16日開催の議会全員協議会で説明させていただいた新たな排水ルートを想定しておりますが、環境省釧路自然環境事務所、北海道開発局釧路開発建設部、釧路総合振興局や、環境保全の有識者と協議をさせていただいて選定しております。現在、調査設計業務を行っているところであり、施工方法、施工費用、施工期間等が明らかになるものと考えておりますので、民有地に残されている配管の撤去費、既存溜池の埋め戻し等の費用と比較しながら、既存排水路の可能性についても引き続き検討したいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。また、周辺環境や関連施設整備ですが、排水方法が確定し、排水施設整備ができた段階でなるべく早く開業できるよう進めているところですが、今年度は、3月臨時会で補正予算の議決をいただきました外構工事、植栽工事、外灯工事、駐車場整備工事などを予定しており、今後、湖側の無電柱化に伴う電柱の移設も検討しております。さらに、来年度以降につきましては、附随施設の整備も行い、茅沼地区全体の上質化を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。次に、「国立公園内の希少な動植物と植生に与える影響の調査」のお尋ねですが、現在行っております排水路等の調査設計業務で国立公園内の希少種調査を実施することになっておりますので、結果につきましては関係機関と協議、対応してまいります。「埋蔵文化財の所在確認」ですが、排水ルートの一部が茅沼遺跡第8地点に該当しておりますので、北海道教育委員会に対し埋蔵文化財の保護のための事前協議を行っており、過去の経過から見ても、当該地から埋蔵文化財が出土する可能性は非常に低いとのことで発掘調査は不要と判断されており、工事施工時に標茶町教育委員会の職員の立会いの上、施工するよう通知を受けているところです。「下流域の飲料水取水源に与える影響と関係自治体との協議」につきましては、事前に釧路市上下水道部と協議を終えており、特段、届出は不要であると回答をいただいております。次に、現時点で用意している次善策等と、それを踏まえた開業までのロードマップを町民に示すべきではないかとのお尋ねですが、現在、新しい排水ルート、民有地内の既設配管の撤去、既存溜池の埋め戻しの調査設計を行っておりますので、その結果により排水方法を確定してまいりたいと考えております。町民の皆さんにはご心配をおかけしておりますが、排水方法が決定し、排水の工事期間や開業時期のめどが立ちましたら、ホームページや広報しべちゃでお知らせをしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

質問 11番 類瀨光信

昨年の12月定例会で、今年の6月開業ということを公表されました。今年の3月定例会で、来年9月頃開業ということをまた公表されています。ただ、現在6月で、まず最初の目標はなくなったわけで、そして来年9月頃という開業予定に関して、私もそうですし、ほかの同僚議員の方もそうだろうし、町民の方もそうだと思うのですけれども、来年の9月という目標が果たして現実的かどうかということを皆さん心配している。その心配はどういう心配かというと、環境省の補助金3億9,000万円をいただいて、そして補助裏として辺地債を充てて主な資金調達をして造っている施設でありますから、昨年の10月で施設改修が終わって、周辺の環境整備をまだやっているとは言いながら、それは補助対象ではないはずですから、その状態でどこまで開業せずにいけるのか。開業がどんどん遅れていった場合に、環境省の3億9,000万円の補助金が返還にもしなるような事態となれば、その補助裏として調達した辺地債も一括で償還しなければならないのではないかと、そういったことが、とても私たち、そして町民にとっても不安なわけです。ですから、3月に調査設計費用を補正されているわけですが、現状でまだ調査が始まっていないのではないかなというところもあって、今から湿原内の動植物に関して四季折々の変化について調査していくということになると、ここから1年を要するわけです。そして、湿原の中を例えば掘削するということになると、それは冬期工事以外に考えられないわけです。そうやって逆算していくと、どう考えても来年の9月に開業することができないのではないかなと、そういう懸念があるわけです。その場合に、一体、補助金等はどうなるのか、そんなことで不安がどんどん大きくなっている。ですから、この時点で、調査にはどのぐらいの期間がかかって、そしてそこから開業に向けた、指定管理者になるのかどうか分かりませんが、開業の準備を進めていくと大体このぐらいになるのだよというような、そういったことが示されないと、次々と予定が変更になっているわけですから、ここら辺でもう少し信憑性の高い情報を出すべきではないかということで、この質問をしています。そして、その中でネックになるかなと思うのは、やはり自然環境に関する調査です。動物に関しては1年間で調査がきっとできると思います。ただ、植生に関しては1年以上やっぱりかかると思うのですね。それはどういうことかというと、地中熱まで考慮したときに、もし温泉の排水管を地中に通すと考えたとき、地中3メートルの場所では、大体北海道の場合、1年間を通して15度の地中熱であると言われています。それが10メートルになれば、大体10度から12度ぐらいになると言われています。裏を返せば、3メートルより浅いところに何かしら温度の発するものを埋めたりすると、気温の影響も、その排水の影響も地表では受けるということになります。そういったところまで調査するとなると、それなりに時間がかかるのではないかということが1つ考えられます。それから、下流域の上水道の取水源として、特段、届出等必要ないということですが、そもそも排出される温泉の成分について公表して、その上でご相談されたかどうかということを教えていただきたいなと思います。というのは、以前の温泉よりも、今回新たに堀った井戸というのは塩分濃度が高いのではないかというふうに言われています。そうすると、その塩分濃度の高い温泉と普通に真水を混ぜると、トリハロメタンが発生するという懸念があるわけです。だから、どのぐらいの塩分濃度のお湯を、どのぐらいの量を流すというような、そういったご相談をされた上で関係の自治体が納得していただいているのであれば、それはそれでよいのかなと思いますけれども、まずそういった状況かどうか。それから、埋蔵文化財についてですけれども、隣接地で営農されている方にお話を伺ったかどうかと思うのですが、隣接地を畑にする際には木片等が実際には出土しています。ただ、その木片が遺物であるかどうかということまでは確認されていませんが、限りなく危険な、危険とは言えないですね、埋蔵文化財に当たる可能性がある地域であると地元の人は考えています。ですから、最低でも試掘調査は必要であると思います。携帯電話の基地局を開設するに当たって、そういった遺跡の所在地にかかっていない場所でも試掘調査を必ず行っていることを考えれば、あの場所で試掘調査を行わないというのはいかがなものかと思うわけです。そして、そのことによって、実際に町の職員が立ち会って工事を進めたときに、遺構であり遺物であり、そういったものが確認されたときには、そこで止まってしまうわけです。そのほうがリスクではないですか。相談した結果、いや、あそこは物が出てくる可能性低いよということを、もちろん専門家の話ですけれども、地元の方の話というのも私は参考にすべきではないかなと、このように考えますが、いかがでしょうか。

答弁 観光商工課長 三船英之(観光商工課長は2025年6月まで)

お答えいたします。質問がたくさんありましたので、漏れがありましたらご指摘をいただきたいと思います。まず、環境影響調査に係る調査期間ですが、これは事前に環境省の自然保護官と相談いたしまして、今回の排水ルートを調査設計するときに併せてやってくださいということで、今回の調査設計に盛り込んでいるところでございます。調査の期間、1年間とかのご指摘がありましたけれども、そういうところのご指摘がなくて、今回の調査設計の中でやってくださいということで指導を受けているところであります。それから、釧路市の取水源に対する相談ですけれども、こういう新しいルートを考えています、温泉水を流させてもらう予定ですということで事前に説明をしまして、その上で釧路市さんからは、特段、届出等は必要ありませんということでお話をいただいておりますので、これはいいのかなと思っていますし、実際、ぜひ出向いて説明をさせてくださいと言ったのですけれども、いや、来なくても大丈夫ですということで電話で済んでおります。それから、埋文の関係ですけれども、北海道教育委員会のほうに相談をしたということで町長のほうから答弁させていただいたのですが、もし仮に何らかの遺物が出た場合には、標茶町の教育委員会の職員に立ち会っていただきますので、その時点で一度工事は議員ご指摘のとおりストップはいたしますが、そこで大々的な発掘調査をするということは聞いておりません。出た遺物については博物館のほうに持って帰って、引き続き工事ができるというふうに聞いているところでございます。釧路市の塩分濃度の関係ですけれども、特に塩分濃度の話はしてはございません。以上です。

質問 11番 類瀨光信

まず、下流域の上水の取水源としてということで考えると、何を流すかということを知らせずに、従来の温泉が流れてくるというふうに相手は勘違いしないでしょうか。従来どおりであれば、それは何も変わらないわけですから、特に打合せする必要もないというふうに相手は考えるかもしれませんが、今回の出ている温泉というのは、これまでとは違いますよね。そこのところをお知らせしないで、いいですかと聞くこと自体はちょっと不親切ではないかなと。それでトリハロメタンが異常に発生したりなんかしたときに、その毒性について考えたときに、これ、上水道を飲む人からだましたと言われないでしょうかね。まず、そういうことを考えていただきたい。その上で、もちろん問題がないということであれば、別にそれでいい話ですから。それと、工法が確定していませんけれども、もし地中に温泉を排水する配管を埋めるようでしたら、そのことの影響というのを1年間を通してモニタリングしなければ、そこの植生がどう変わるかというのは分からないですよね。要するに、釧路市で、今、盛んに取り組んでいるキタサンショウウオの産卵床を保護しようとか、そういうふうに目に見えて分かるものではないのですね。1年間を通してその変化を追っていかなければいけない、そういうものだと思うのですね。だから、そういう意味では、もっと慎重に調査を行う準備を進めていただきたいなと思います。それから、埋蔵文化財については、課長おっしゃるとおりで、北海道教育委員会でいいと言えばいいことではあるのですが、標茶町の担当職員が立ち会って遺物が出た場合については、課長がおっしゃるとおりだと思います。ただ、これ、遺構が出たときはどうするのかという話もしているのですね。遺構が出た場合、それは、はい、埋め戻しますよという話ではないのですよ。だから、そこのところも楽なほうだけではなくて最悪の事態を考えながら進んできていないことが、例えば既存の排水池を使用できなくなっている、そのことに関して並行して次善策を講じていくべきではないかということを拒否して、でも結局その後、シラルトロ湖への排水というほうに大きくかじを切った。今回、また次善策を考えないで、そういった新しいルートを開削していくという、そのことにリスクを感じないのかなと、私は不思議でならないのです。今まで繰り返してきているわけですから、結局そのことに関して泥縄であるというような、そういう嫌な表現をせざるを得ない、そういう状況が続いているわけです。そういったこれまでの状況を踏まえて、どうですか、もっと慎重に調査を進めるとともに次善策というものを講じていかなければならないと思うのですが、いかがですか。そして、そういった最大限リスクを考慮した上でのロードマップというものを町民に示して、補助金の一括返還とか、そういったことにはならないのだという安心を与えるべきではないでしょうか。

答弁 観光商工課長 三船英之(観光商工課長は2025年6月まで)

お答えいたします。先ほど、質問の中で1つ漏れておりましたので、補助金の返還の関係ですけれども、これも常に環境省さんのほうに相談をしていまして、現状では返還という言葉は聞いておりません。開業に向けて頑張ってくださいというふうなお言葉をいただいているところであります。それから、配管の関係でいろいろご心配をいただいているところなのですが、この新しいルートにつきましては、町長からも答弁していますけれども、環境省なり、開発建設部なり、釧路振興局、それから環境の専門家に相談した中でこの新しいルートを選定したということでご理解いただければと思います。その段階で、環境省さんからは、特段そういうモニタリング調査ですとか、そういうことをやってくださいというような指導は受けていないところでございます。それから、キタサンショウウオのお話もあったのですが、これもあそこにはいないということでは、博物館のほうに確認を取っているという状況でございます。

答弁 副町長 牛﨑康人

議員からご指摘をいただいたのですけれども、決してリスクを軽視しているとか無視しているとかではなくて、与えられている選択肢の中で慎重に進めてきたつもりであります。所管する省庁、官公庁等々に相談しながら、こういうことをしてくださいということにしっかり取り組んでここまで進めてきておりますので、ご理解いただきたいと思います。

質問 11番 類瀨光信

分かりました。1つご答弁いただいていない部分がありましたので、最後それをお聞きしてこの質問を終わりますが、遺物ではなくて、もし遺構が出てきた場合どうするのかという点についてお答えをいただいておりません。

答弁 観光商工課長 三船英之(観光商工課長は2025年6月まで)

お答えいたします。先ほど遺物が出た場合にというお話をさせていただいたのですが、博物館の職員とは遺構までの話は今していませんので、その場合についてどうするかというのは、後ほど確認をさせていただきたいと思います。

質問 11番 類瀨光信

これまで何年間もこのことについて、この場でも平場でもいろんな議論がされておりますので、ぜひそういった過去の議論の経過、それから実際にどうなったかということをしっかりと検証しながら、これから先の計画を進めていただきたいと、そのように思います。

出典:標茶町議会 令和5年第2回定例会 2023年6月6日 議事録 PDF(59ページ) 間違いを知らせる