標茶町議会 令和7年第3回定例会 2025年9月2日
西別岳登山者の生命を守る環境整備が急務ではないかについて
2025年9月2日、標茶町議会の一般質問で、類瀨光信議員が「西別岳登山者の生命を守る環境整備が急務ではないかについて」質問し、町長 佐藤□彦、観光商工課長 石川淳が答弁しました。
- 質問者
- 類瀨光信 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤□彦、観光商工課長 石川淳
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 類瀨光信
3点目の質問にまいります。西別岳登山者の生命を守る環境整備が急務ではないか。羅臼岳で発生したトレイルランニング中と思われる男性がヒグマに襲われて亡くなるという痛ましい事故は、対岸の火事ではありません。西別岳は、登山道の形状や整備状況からプロランナーにも注目されているそうです。特に、西別岳から摩周湖の第一展望台を経由して美羅尾までを縦走するルートは、景観も変化に富み、たびたびツアーも開催されていると聞いています。しかし、ヒグマの生息地であるということは疑う余地がなく、十分な警戒が必要なことは言うまでもありません。羅臼岳での不幸な事故によって、入山禁止の措置が取られています。その影響で西別岳でトレイルランニングを目的とする方が増える可能性があるのではないでしょうか。ヒグマの情報やワイズユースを呼びかける看板等の設置を急ぐべきではないでしょうか。また、先日、トレイルランニングツアーの一行が乗ったマイクロバスの横転事故が発生しています。町道ではないですけれども、林道を管理する関係機関とも連携して、この林道の手入れをこれまで以上にする必要があると思いますが、いかがでしょうか。さらに、山小屋とトイレの整備も行うことで観光登山者に安全・安心を提供して、本町が大変重要視している交流人口の増加を図ってはどうでしょうか。
答弁 町長 佐藤□彦
11番、類瀨議員の西別岳登山者の生命を守る環境整備が急務ではないかとのお尋ねにお答えいたします。1点目のヒグマの情報やワイズユースを呼びかける看板等の設置を急ぐべきではないかとのお尋ねですが、ヒグマの出没状況につきましては、町の情報配信メール、ミルクックさんのみるめーるや町のホームページにヒグマ目撃情報を掲載し周知しており、実際に熊の目撃や痕跡の情報が入った際には、必要に応じて付近住民への情報周知や看板設置での注意喚起、立入禁止措置等を講じてきております。西別岳は国立公園の中で、その雄大な自然環境の中に人が入っていくわけであり、登山者の方々はヒグマ出没のリスクを認識し、自己責任の中で熊対策を講じて登山されているものと推察しておりますことから、常設看板の設置については現在のところ考えておりません。2点目のトレイルランニングツアーの一行が乗ったマイクロバスの横転事故が発生していることから、関係機関と連携し、林道の手入れをこれまで以上に行うべきとのお尋ねでありますが、林道の管理者は根釧西部森林管理署となっておりますが、町といたしましては、毎年5月の山開き前に建設課に作業依頼し、林道の道路整地を実施しているほか、西別岳登山道及び山小屋の保全業務を委託している虹別連合振興会から林道の路面状況の悪化の連絡をいただいた際には、道路整地対応等を行う措置を講じてきております。先日、事故の発生した現場を確認しましたが、路面状況が非常に悪いという印象はなかったことから、現状の道路整地の対応を継続していくとともに、観光協会ホームページに林道の路肩が狭いことなどについて掲載していただくなど、注意喚起を図ってまいります。また、林道の管理者である根釧西部森林管理署では、今回の事故を受け、看板設置など注意喚起の方法を検討中とのことです。3点目の山小屋とトイレの整備を行うことで、観光登山者に安全・安心を提供し、本町が重要視している交流人口の増加を図ってはどうかとのお尋ねですが、山小屋周辺は上下水道や電気というインフラが整備されていない地域であり、水を確保するための井戸の掘削、安定した電源確保のためのソーラーシステムの導入などには多額の費用が必要となることから、新たな施設整備については今のところ計画をしておりません。西別岳は阿寒摩周国立公園内の雄大な自然の中にある魅力的な山であるということを情報発信し、引き続き交流人口の拡大を図ってまいります。
質問 11番 類瀨光信
注意を喚起するそういった対策が必要かどうかということを考えるに当たって、1つ理解しておかなければいけないなと思うのは、まず西別岳の利用動向というのは、町としてはどこまで把握しておられるのかということを先にお聞きしたいです。
答弁 観光商工課長 石川淳
お答えいたします。西別岳の利用動向はどこまで把握しているのかというご質問なのですが、町といたしましては、西別岳の登山者については入林者名簿により利用者のほうを確認しておりますし、山小屋については山小屋の利用申請書のほうで利用者数を把握しているところでございます。
質問 11番 類瀨光信
コロナ明けですけれども、昨年度ベースでその人数というのは、それぞれどのぐらいですか。
答弁 観光商工課長 石川淳
お答えいたします。令和7年度の4月から7月までの西別岳の登山者数ですが、1,063名となっております。令和6年度ですが、同じく4月から7月までを比較しますと、1,246名となっておりまして、今年度につきましても、若干少ない状態となっているところでございます。
質問 11番 類瀨光信
ちょっと前に北海道百名山ブームというのがあって、シニア層の登山者というのが非常に多くて、名簿から拾っていっても1万人近くの方が西別岳を訪れているのではないかというふうに言われていた時期がありますから、そこからすると、そういった利用というのは一定程度落ち着いているのかなということがわかります。ただ、私たち承知していなかったのは、実際に西別岳でロングトレイルやトレイルランニングが行われているという、そういう実態について、私たち、町もそうかもしれないですけれども、実際にはわかっていなかったかなと思う部分がありますので、以前は西別岳を管理してくださる、登山道の管理とかをしてくださる方からの情報によって、かなりどういった利用のされ方をしているかということがわかったのですけれども、そこら辺の利用動向の把握がまず必要だなということは言えると思います。そして、林道でのバスの横転事故を受けて現地を見て、道路の状況についてはそう悪くないというふうにおっしゃっておられるわけですけれども、砂利道の危険がどこにあるかというと、これは、私、田舎育ちですので砂利道には割と精通しているわけですが、浮き砂利と、あともう1つ、最大のポイントは路肩が脆弱だということだと思います。だから、ここで答弁の中に路肩が狭い、道幅が狭いということなのかと思いますけれども、結局26人乗りのマイクロバスに20人以上乗車した場合に、総重量というのは5トンを超えるのですね。これが50人乗りとかの大型バスになると、その3倍の15トンになります。農業事故の中でそういったスラリータンカーのように重量のあるものが横転する事故というのは、すべからくこの路肩にそういった荷重がかかったことによって生じているので、道路の表面を見て、そこら辺が大丈夫だなという判断をするだけでなくて、路肩がもろいですよという、やはり砂利道の特性をお知らせするすべというのが必要だと思います。そういった意味で、西部森林管理署のほうでそのことを検討していただけるというのは非常に適切なことだと思いますし、町のほうでも同じ行政機関としてその姿勢というのは、ぜひ、参考にしていただきたい。同じ道路のことでもちょっとそういったもしかすると差があるのかなと思うわけで、登山に関しては自己責任だという風潮というのは非常に広がっているなと思うのですけれども、山に来ることは自己責任だと思うのです。ただ、そこでヒグマに遭遇してしまうとか、落石にあうとかということは、これは本人はそのことをどうしようもないことであって、そういった自然の環境のリスクがあるということをお知らせするということが非常に大事で、そのリスクを少しでも減らした上で、あとは自己責任でお願いしますよというのが筋ではないかなと思いますが、いかがでしょう。やっぱり注意を喚起する看板等を設置するということにはなりませんか。
答弁 観光商工課長 石川淳
お答えします。ヒグマですとか、落石ですとか、リスクがあることについてお知らせすることが必要ではないかというご意見をいただきました。本件については恐らく国立公園内のお話をしていただいているものかと私は認識しておりまして、国立公園ということであれば、本町だけの問題ではないと理解しております。ですので、今日、お話しいただいたことについては、環境省さんと関係自治体さんと協議いたしまして、共通した中での周知徹底が必要であるかどうかということを検討していきたいと考えております。
質問 11番 類瀨光信
そうです。国立公園内のことですので、例えば同じ国立公園内の塘路湖畔のサルボ展望台の駐車場には、車上荒らしに注意という看板が出ています。多分、あれは町で出している。ああいった場所で車上狙いとか空き巣とか、そういった危険があるということは、それは皆さんわかった上でいらっしゃっているという理論ですよね、町のほうでご答弁いただいているのは。だとすれば、西別岳についても、そういった手当てをしてもいいのではないかというのが私の意見です。それともう1つは、単にヒグマに注意ということを言っているわけではなくて、ワイズユースということを言っています。同じ国立公園内の茅沼にある自然情報館、これは環境省の建物ですけれども、そのように国立公園のことを説明して大事にしましょうよという訴えをしているわけです。だから、西別岳についてもそういったことがあってもいいのではないかと思うのですが、いかがですか。それともう1点、最初のご答弁でおっしゃっていたトイレの整備については、多額のお金がかかるということですけれども、何をやるとどのぐらいかかるというのがもしわかっていたらお知らせください。
答弁 観光商工課長 石川淳
お答えします。最初の質問いただきましたワイズユースの看板等をお知らせ周知すべきではないかというお話をいただきました。こちらについては、例えば阿寒摩周国立公園であれば、今、国のほうで、環境省のほうで満喫プロジェクトということで、人をたくさん呼ぶという施策を進めております。先ほど答弁したとおり、関係機関と話をしまして、共通した取組をしていけないかということで検討していきたいというふうに考えております。2点目のトイレ整備についてですけれども、何をやったらどれぐらいかかるのかというところなのですが、総体的な費用については、今、お話ししていただいた水道の整備ですとか、トイレの水洗化だとか、そういった部分を含めるとかなり高額な費用がかかるものと思いますが、具体的な経費については私のほうでは把握していないということです。以上です。
質問 11番 類瀨光信
そもそも整備する予定がないということで、どういった整備にどのぐらいかかるかということをまだ具体的に把握されていないのだと思うのですけれども、ぜひ、ああいった場所で水も電気もない場所ですから、例えばバイオトイレの導入であるとか、多少の電力、太陽光発電によって運用できるトイレなどについても、この先、農林課のほうでもそういったことや何かにきっといろんな情報があると思いますので、そういった役場の中でいろんな情報を収集して研究を続けていただきたいということで、質問を終わります。