標茶町議会 令和2年第4回定例会 2020年12月8日
GIGAスクール構想は子供たちや本町経済の負担とならないかについて
2020年12月8日、標茶町議会の一般質問で、深見迪議員が「GIGAスクール構想は子供たちや本町経済の負担とならないかについて」質問し、教育長 島田哲男、教委管理課長 穂刈武人が答弁しました。
- 質問者
- 深見迪 議員
- 答弁者
- 教育長 島田哲男、教委管理課長 穂刈武人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 深見迪
それでは、早速質問いたします。最初の質問は、GIGAスクール構想の問題であります。GIGAスクール構想は、安倍前首相が経済財政諮問会議で「パソコンが1人当たり1台となることが当然だということを、国家意思として明確に示す」と発言したことを受け、経済対策として「GIGAスクール構想の実現(当時2,318億円)」を含む補正予算案を閣議決定したことに始まりました。これを受けて当時の萩生田文科大臣が「令和時代のスタンダードとしての1人1台端末環境~大臣メッセージ」、これを発表し、「GIGAスクール実現推進本部」を設置し、「児童生徒1人1台コンピュータを実現」「高速大容量の通信ネットワーク」整備等の政策パッケージを発表しました。このように、教育の内容が公教育への民間産業の参入を促進する経済対策として行われてきたことに対しての教育長の所見を伺います。「教育のICT化」や「1人1台端末」が子供と教育に及ぼす効果や影響についての研究・検証も十分行われていないまま導入を強行したことについて、学校現場から子供の身体に及ぼす影響も含めて懸念する声が上がっていると聞きますが、いかがですか。今後、全体の学習時間に対する端末を使った授業の割合は、どの程度と予測されますか。端末を使った授業は、子供たちが共同の学びを進め、人間的な触れ合いを通じて育む本来の教育を大きく阻害するのではないかと考えますが、いかがですか。そもそも教育の目的は子供たちの「人格の完成」を目指すもので、その教育に直接責任を負う教職員の専門性をも否定することにならないでしょうか。また、民間教育産業や巨大IT産業による教育や生活への介入・支配につながる危険性を感じるのですが、そのことについての教育長の見解を伺います・導入後のランニングコストや有償ソフトウエアに関する経費の全額は、地方自治体の負担となるのでしょうか。また、仮に児童生徒が端末機を破損した場合、個人の負担になるという話も聞きましたが、本町の場合はそのようなことはあってはならないと考えますが、いかがでしょうか。以上です。
答弁 教育長 島田哲男(教育長は2022年9月まで)
8番、深見議員のGIGAスクール構想は子供たちや本町経済の負担とならないかとのお尋ねにお答えをいたします。1点目の経済対策についてのお尋ねですが、議員ご案内のとおり、GIGAスクール構想は児童生徒1人1台端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現させることが目的であります。そのため、議員ご指摘の経済対策として行われてきたとの認識には立っておりません。2点目の学校現場の声についてお尋ねですが、GIGAスクール構想の導入に当たり、これまでも教育環境整備において各学校にコンピューターの配置をしており、さらなるICT化について、現在その利活用に向けて町教育研究所のICT特別委員会の調査研究を進めておりますが、議員ご指摘の声などについては現在のところ届いてはおりません。3点目の端末を使った授業の割合についてのお尋ねですが、2点目でお答えしたとおり、現在、各学校の代表者で構成するICT特別委員会において、授業等での活用方法について調査研究を進めている段階のため、現時点では授業の割合などはお示しすることができませんが、これまでの教育実践の蓄積に加え、ICTを一つの道具として活用することで、より一層の教育の充実を図ることとしておりますので、ご理解賜りたいと存じます。4点目の端末を使った授業などについてのお尋ねですが、GIGAスクール構想は、これまでの我が国の教育実践に最先端の教育ICT環境をベストミックスすることで、教職員や児童生徒の力を最大限に引き出し、学習活動の一層の充実を図るための手法の一つであると理解しておりますので、これまでの教職員の専門性を否定するものではなく、今後も議員ご指摘の本来の教育の蓄積を生かしながら、1点目でお答えした目的を踏まえ、適切で効果的な運用に努めてまいります。また、情報通信、人工知能など技術革新が一層進展する中、関連する産業の教育や生活への関わりについては、国の法規制、制度構築が前提であると認識しております。5点目の導入後のランニングコストなどについてのお尋ねですが、議員ご指摘のとおり、導入後の端末の通信料やネットワークの運用・保守など、想定されるランニングコストは各自治体の負担となります。なお、児童生徒が端末を破損した場合については、基本的には個人の負担は考えておりませんので、ご理解を賜りたいと存じます。
質問 8番 深見迪
1点目の目的については、これは見方によるものだと思いますし、教育長、末端の教育行政の機関としてはそう答えざるを得ないのかなという感じはしますけれども、しかし莫大な金額ですよね、全国的に言えば。こういう経済優先から出発した、過去にもそういう教育構想というのは出てきているので、私はそのことをすごく心配しているのですね。現場からこういう教育内容、こういう教育計画は必要ではないのかということが構築されていけば、それはそうではないと思うのですけれども、しかし、もう閣議決定してどんどんそういうものが下りてくると。確実にこの企業はもうかるわけですから、外れないわけでしょう。そういう点からいうと、やっぱり企業優先の計画ではなかったのかなというふうに思うのですけれども、その点はどうですか。再度。
答弁 教育長 島田哲男(教育長は2022年9月まで)
お答えをいたします。経済優先という考えには、教育現場としては、これからの社会が子供たちにとってどうあるべきかというのが、多分、大前提になろうと思います。これから10年、20年先にある考え方としては、今のある職業が半分以上なくなるとか、AOによってITOがどんどん進むことによって、仕事がどんどん少なくなる、人口減少が発生する。これからの今の児童生徒たちが今社会人になるときに、どういった社会になっているかということが大前提で、今このICTのことがどんどん進む中で、これをなしに進めることはなかなか難しいだろうという社会の情勢が多分あろうかと思います。その中で、どういうシミュレーションをして進めるかというのが、大きなこれからの教育の進め方だというふうに私は理解しております。その中で経済が関わりというのは、実際にはこれだけICT化がどんどん進む中で、これまでと変わった時代が来るのだろうなというふうに思いますので、あくまでもいろんな産業の中で、あるいはその中でオートメーション化がどんどん進むことによって進められる経済がどういう形かというのは、その辺は必ず離れることはできないと思いますので、それは一体的になるかというふうに理解していますので、ただ、教育として今やるべきことは何かということを大前提に考えますので、教育に携わる予算の大きな投資というのは未来の自治体への投資というふうに私は理解していますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 8番 深見迪
教育長がそうおっしゃるのなら、それはそれでいいのかなというふうに思いますけれども、どうも昨今、現場からこういう教育内容、こういう教育の形、必要ではないのかと。それに基づいて政府がそれを取り入れて考えていくということが少なくなってきているように思うのですよ。だから、その心配も含めて質問しました。端末機の導入の予算については私も賛成してしまいましたので、これ以上言うことはないのですけれども、ただ、若干心配なところもあって、いわゆるパソコン等による子供の身体的な影響はずっと以前から言われていることであって、それで私どの程度の割合でこの授業が進められていくのかということを聞いたのですけれども、こういうことについての心配は全く考えていませんか、一般的な問題として。
答弁 教育長 島田哲男(教育長は2022年9月まで)
お答えをいたします。過去にパソコンが入る時代には、それぞれパソコンの稼働時間、使用時間が一定程度すると休まないとならないという、電磁波とかいろんな話の課題がありました。今もそれがなくなったという話ではなくて、それぞれ検証される中でどういった使用の仕方というのが多分されてこようかというふうに理解しています。それぞれ学校現場だけの問題ではなくて、家庭の利用の仕方もありますし、全体的にどういった形の機械の使い方がいいのかというのは、多分いろいろ研究されていることと理解しています。その中で、それぞれ今の状況の中で、家庭でもスマホをどんどん使っている状況ですので、電磁波の部分も含めていろんな部分で、子供たちに過度な負担にならないような形を含めてどういう形がいいのかというのは、それぞれ専門的な部分を聞きながらやっていきたいというふうに考えていますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 8番 深見迪
家庭の問題を含めて悩ましい問題ではあるかなというふうに私は思いますけれども、それについても教育委員会としても学校としても適切な指導を行っているのだなと、日常的に。そう信じて次の質問に入りたいのですが、ランニングコストの問題や有償のソフトウエア、これどんどん更新していくわけですよね、教科書が変わるのと同じように。どのぐらいの予算がかかるのでしょうかね。そういうのは全然……、いいですか。
答弁 教委管理課長 穂刈武人(教委管理課長は2021年3月まで)
お答えしたいと思います。ランニングコストの関係ですけれども、端末を入れましたので、インターネットの利用料あるいはプロバイダー料金、それと端末の保守等々想定されるところであります。まずは、利用料とプロバイダーの料金については、8校ありますから、8校全体で今のところ大体、正確なちょっと数字はあれですけれども、年間100万円程度かかってくるだろうというふうに思っております。それと、保守の部分は今後の利用形態でどういった形の保守をしていくかというところは、また今後検討していきたいなというふうに、現時点ではそういう形で考えております。
質問 8番 深見迪
この項目の最後ですけれども、本町では子供たちが貸し出した端末機を破損した場合、弁償しろということは言わないということで安心したのですけれども、全国の学校を見ますと、そのことを想定して保険に入っているようなところもあるのですよね。そういうことは考えていませんか。
答弁 教委管理課長 穂刈武人(教委管理課長は2021年3月まで)
お答えしたいと思います。先ほど教育長が答弁したとおり、基本的には個人の負担は考えていないというのが基本であります。今ご指摘ありました保険の関係については、ちょっとこちらのほうでも検討してみたいなというふうに考えております。