標茶町議会 令和2年第2回定例会 2020年6月9日
塘路地区の観光事業に特別な経済対策を用意しているか
2020年6月9日、標茶町議会の一般質問で、類瀨光信議員が「塘路地区の観光事業に特別な経済対策を用意しているか」について質問し、町長 佐藤䭾彦、観光商工課長 三船英之、副町長 牛﨑康人、農林課長 長野大介が答弁しました。
- 質問者
- 類瀨光信 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤䭾彦、観光商工課長 三船英之、副町長 牛﨑康人、農林課長 長野大介
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 類瀨光信
通告に従いまして、何点か質問させていただきます。まず、第1点目ですけれども、塘路地区の観光事業に特別な経済対策を用意しているかについてであります。新型コロナウイルスの感染拡大により、標茶町の観光は大きな打撃を受けている。特に観光入り込み数、経済効果ともに本町観光の中心である塘路地区では、3月以降カヌーの予約キャンセルが相次ぎ、開店休業の状態が続いている。訪れる観光客も皆無で、自転車レンタルや飲食店、宿泊施設なども壊滅的な状態にある。各種事業を維持するための対策は当然として、この事態が終息した時点を見据えた戦略的な経済対策が急務と思うがどうか。また、観光復活の第一波となるマイクロツーリズムブームでは、カヌーや自転車による湿原観光などへの関心が高まると言われているが、標茶町としてはどのように予測し、準備を進めるつもりか。塘路地区の観光関連事業をいち早く立て直し、第二波となる国内観光ブームに向けインフラを整備する考えはないか。以上、伺います。
答弁 町長 佐藤䭾彦
2番、類瀨議員の塘路地区の観光事業に特別な経済対策を用意しているかのお尋ねにお答えいたします。まず、第1点目の新型コロナウイルスの感染拡大が終息した時点を見据えた経済対策のお尋ねでありますが、夏の観光シーズン到来を告げる釧路湿原ノロッコ号が6月末まで運休、7月から9月までの指定席の発売が休止されているところであり、カヌー事業者においても4月以降のキャンセルが多数あることについては承知しているところであります。国においては、2020年度第2次補正予算で自治体への臨時交付金を2兆円増額することについて、閣議決定をしたところでありますが、先ほど深見議員、鈴木議員にもお答えしたとおり、経済対策につきましては、今後の状況を見ながら対応してまいりたいと考えているところでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。2点目の標茶町としてどのように予測し、準備を進めるのかのお尋ねでありますが、議員ご指摘のとおり、新型コロナウイルスの感染が終息するまでは、3密を回避するための公共交通機関の利用を避け、地元や地域での観光旅行が主流になると考えているところであります。昨年度新たに作成した観光パンフレット、観光プロモーション動画、ホームページでの告知力をアップし、効果的なPRに努めたいと考えております。釧路観光コンベンション協会により、屈斜路湖から釧路まで自転車とカヌーによるツアーの企画提案をいただいております。詳細につきましては今後になりますが、標茶町内の事業者とも連携しながら事業展開していくと聞いておりますので、全面的に協力していきたいと考えております。標茶町独自の対応につきましては、事業者の意見を酌み取りながら検討している段階ですので、ご理解をお願いいたします。3点目のインフラを整備する考えはないかのお尋ねでありますが、観光インフラ全般で申し上げますと、本年度策定予定の観光振興計画の中で整備方針を打ち出したいと考えております。また、この間、整備要望などがあったものについて申し上げますと、昨年度より3か年計画でサルボ展望台、サルルン展望台のあるシラルトロ塘路線歩道の再整備を北海道で行っております。塘路野営場の公衆トイレの洋式化工事についても、本年度、北海道において予定されております。塘路駅前の展望台の改修を今年度当初予算に計上させていただいておりましたが、公園内のトイレの外壁も傷みが進んでいたことから、これらを含めて今後整備していきたいと考えているところであります。国道391号線塘路橋については、橋床幅員の解消について令和3年度釧路総合開発期成会要望として上げております。その他の施設、サルボ展望台、コッタロ湿原展望台、散策路の枝払い、キャンプ場のベンチ、コンロ等につきましては、計画的に改修をしていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
質問 2番 類瀨光信
まず、今回私が観光に関する復興事業というか、対策を塘路に絞り込んだ理由というのを若干説明します。黒沼議員への答弁の中で、憩の家の宿泊客の9割は町外のお客さんであると強調しておられました。その点で言うと、その宿泊客の多くは、塘路とその周辺での観光を目的として標茶を訪れた方々です。これは過去の利用者アンケートや町全体の入り込み数を分析していただければ非常に分かりやすい。そういう意味で、塘路の観光というのは、標茶町内ではかなり突出していて、多和平にしても虹別地域にしても茅沼にしても、冬季の集客力という点で多くの問題を抱えていて、開店休業状態であったり、実際に冬期間休業するというような、そういった観光地が多い中で、塘路については、細々ではありますけれども、水産資源を生かした冬季観光というものがあるわけです。そして、今話題になっている茅沼地区が世界的に誇れるような自然、大自然であるということがあるわけですけれども、そういう意味で言うと、釧路湿原の中心、それから原生の湿原の姿が残るコッタロ、湖沼群を見下ろすサルボ展望台、それに縄文文化の名残、それからアイヌ文化の名残、そういった自然景観だけではなくて、文化、それから漁業などが複雑に織りなす古くからの観光地です。その観光地が今どういう状況になっているかというのを、今回アンケート調査もされたということですけれども、アンケート調査以外に実際に現地の事業を営む方々と何か話はされていますか。
答弁 観光商工課長 三船英之(観光商工課長は2025年6月まで)
お答えいたします。カヌー事業者さんにつきましては、今のところまだ2社ですけれども、実際にお話をさせていただいているところであります。それから、カヌー事業者の影響額につきましては、今回の実態調査の前にあらかじめ影響調査ということで、キャンセルの調査を行っているところであります。4月で108万600円、5月で229万7,500円ということで、合計6事業者のほうからキャンセルはこのぐらいだというふうには聞いているところであります。
質問 2番 類瀨光信
影響額そのものを多いと感じるか少ないと感じるかということはありますけれども、あったものがゼロになるということが数カ月にわたって続いた場合、その事業というのは維持していけるとお考えですか。そして、その湿原観光の中心である事業がなくなったときに、塘路だけではなくて、この先整備を進めていく茅沼、それから多和平、そういったところの観光が成り立っていくのでしょうか。最近、ひがし北海道自然美への道DMO、Destination Management Organizationという団体が、コロナ後の観光の方向性ということについて新聞でコメントを出しています。実際のところ、治療薬であるとか、それからワクチンであるとかの進捗状況によるのですけれども、まずは自宅から30分、1時間圏内の観光地に人はどんどん繰り出していくと、そういう状況を予想しているわけです。まさに標茶で言うと塘路地区に、例えば釧路市であるとか、もうちょっと離れたところからでも、密になる環境を回避できる、それでいてリフレッシュできる場所ということで、塘路を訪れる人というのは増えるだろうと。公共交通機関を使わずとも楽しめる、そういうような、今もキーになっていますけれども、今後の標茶の観光に関して言うと、ここを立て直さずにどこかをというのは、実際は私はあり得ないのではないかなと思っています。そういった意味で、今この現状、不透明さを考えるときに、財源も、それからマンパワーもここに一点集中していくべきではないかなと思っているのです。今、周辺の展望台、それから散策路等いろいろ整備、道でやっていただいたり、町でも整備を進めるということはありますけれども、そこのところをもっとスピード感を持って、それから事業者さんからいろんなことをお伺いしながら、酌み取りながらとか、そんな悠長なことを言っている状態でもないと思うのですね。まず、直接対話したのかどうかということ、それが大事だと思っています。そして、一点集中でそこのところに財源もマンパワーも入れていかないと、ほかの観光地、成り立っていかないと思うのですね。そして、その際に、予算的なことでいっても、それからスピード感でいっても、ほかのところへの投資とか整備に対する意欲、それから金額等、今のお話の中に出た塘路との中にあまりにも差があるのではないかと思うのですが、それはどうですか。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。非常にたくさんの部分でのご指摘、ご質問がありましたので、ちょっと全てに答え切れるか分からないのですけれども、冒頭のところでは、まず塘路地区の観光業者の減収のところのお話がありました。金額の多寡の判断は別として、それらが収入ゼロになったとき、それが数カ月続いたとき、持ちこたえられると思っているかどうかという、そういう質問でございました。実際にカヌーの業者さんで言いますと、ハイシーズンがコロナの始まったときよりかは遅くて、ゴールデンウイーク前後ぐらいから本格化するのだろうというふうに、そういうふうに認識をしているところであります。そして、実際問題、お話を聞く中でも、次々と予約がキャンセルされている。それから、この先についても夏から秋にかけての修学旅行についてキャンセルされていて痛手が大きい、あるいは台湾からの団体客も今途絶えているということでありますけれども、弱いながらもぽつぽつと予約が少しずつ入ってきているというお話も伺っております。それらからすると、類瀨議員は数カ月続いたらというふうにおっしゃいましたけれども、今のところ一月、二月、三月というようなところかと思いますけれども、まず当座、町が用意した給付金あるいは融資制度、あるいは国、道の制度も使いながら運転資金を確保していただければ、一定程度持ちこたえられるのではないのかなというふうに考えてのこれまでの制度設計であります。それから、塘路地区の重要性については、議員のご指摘同様に感じているところであります。歴史的にも、それから現時点で持っている自然環境等の優位性においても、多和平や、あるいはほかの場所と違いまして、非常に知名度も高く集客力、それから人を引きつける魅力、そういったものを持ち合わせているところであって、まさしく本町の観光振興上、一番大切なところだというふうに思っております。そういったところで、ちょっと全て聞き取れなかった部分があるのですが、投資額についてちょっとあまりにも違い過ぎないかというような、そんなご質問だったように聞こえたのですけれども、殊さら塘路地区を対象に金額を少なくした、あるいはそういった意識でやっているわけではございません。また、いろいろなソフト的な取組においても、黒沼議員からの質問にあったとおり、スガワラが河川氾濫で決壊をして発着場として使えない状況の中で、新たな場所というふうになったのですけれども、一部聞くところには、カヌー発着場の選択肢が多いことにこしたことはないけれども、ほかの場所でも代替性はあるのではないかというような話も聞こえてはいたのですが、ネットワーク、カヌー業者の団体の中でぜひ二本松橋周辺で置いてもらえると今後の営業活動はというようなお話もありまして、町としても要望を受けて積極的に動いてきて、今の状況になっているというところであります。基本的な部分、塘路の観光資源としての位置づけをしっかり持ちながら当たっていくというところについては、議員と考えが同じではないのかなと思っておりますので、これからも何かお気づきの点、ご指摘等賜れば幸いというふうに存じます。
質問 2番 類瀨光信
基本的に塘路地区の重要性、観光の重要性という点では多分差がないのだと思います。ただ、一方で、ほかの案件でほかの議員の質問で9億6,000万円も投じると。しかもそれを物すごく急いでやっていくという、そういった姿勢とこれから状況を見ながら、伺いながら、その大事な塘路地区について施策を立てていくのだということの差というのが、私は標茶町の観光振興全体を考えるならば、バランスが非常に悪いということを申し上げているわけで、ただ、そうではないのだと、塘路は重要なのだということを副町長は今おっしゃっていましたので、ということであれば、一部インフラの整備についても答弁いただいていますが、そういったものに関する整備のスピードを上げ、それからクオリティーを上げ、そういったことを急いでぜひやっていただきたい。そして、今のところ一、二カ月、3カ月収入のない状態が続いているけれども何とかなるのではという、そのことが最終的に、例えば廃業してしまって観光資源がなくなるというか、そういったことにならないように、ぜひ突っ込んだ、アンケートとかそういったことではなく、もっと突っ込んだ実態調査というものをしていただきたいなと思います。現実にカヌーの業者さんのほうからは融資に関する相談などもいただきますし、不用の物件を売買したいが紹介してくれないかとか、物すごく切実な相談があるのです。恐らくアンケートにはそういったことはないだろうと、そう思います。そこのところをよく酌み取っていただいて、早急に塘路地区の観光の復活というのを、そういうものに着手していただきたいと、そういうことでこの質問については終わります。次に、道道13号標茶中標津の通行止めによる経済活動への影響はないかについてです。3月11日の大雨は、様々な水害を引き起こしました。中でも標茶町と中標津町を結ぶ道道13号線は、弥栄地区で深刻な路盤浸食が発生し、通行止めが続いています。復旧工事は8月いっぱいかかる見込みであることから、間もなく始まる1番草収穫への影響は避けられません。通行止め区間内にある草地への出入りは保障されているのか、また、迂回路である町道を通行する大型牧草収穫機と一般大型車両とのニアミスを防ぐ対策は講じられているのか伺います。
答弁 町長 佐藤䭾彦
2番、類瀨議員の国道13号中標津標茶線の通行止めによる経済活動の影響はないかのお尋ねにお答えいたします。道道13号中標津標茶線につきましては、議員ご指摘のとおり、3月11日の大雨及び融雪による災害のため、現在も通行止めが続いておりますが、5月下旬より復旧工事に着手しており、工期は8月31日までとなっておりますので、早期完成に向け、工事を実施している状況と聞いております。通行止めによる1番草収穫への影響につきましては、通行止め区間内に採草地を所有している農業事業者及び農作業を請け負う事業者から、影響を最小限とするために、要望の聴き取りを行い、道路管理者の北海道と協議をしておりまして、通行止め区間の採草地への出入りについては、事前に作業日程を聴き取りし、通行止め規制のバリケード位置に交通誘導員を配置し、関係車両の通行に支障のないよう対策をしていただけることになっております。迂回路となっている町道弥栄8線につきましては、一般の通行車両に注意を促すため、農業用車両出入口に警戒標識の設置や、道道との交差点部の見通しを改善するために立木伐採を行っております。また、所管の警察からは、迂回路付近の安全対策のため、パトロールなどの巡視を強化するとのお話をいただいており、関係機関のご協力も含め安全対策に配慮しておりますので、ご理解をお願いいたします。
質問 2番 類瀨光信
酪農家の年間の作業スケジュールというのは、天候に多少左右はされるのですが、ほぼ固定しています。そういった意味で、今回3月11日にこういった災害が発生したということですから、もうその時点から今回私質問させていただいたことというのは発生が確定しております。工事の期間がどのぐらいになるかということはありますけれも、そういった意味で今後も同様のことというのは、酪農を基幹産業とする標茶町のことでありますから、いつでも起こるということであります。その点、酪農における様々な作業のスケジュール、いろんなことを、課が違うからということとかではなくて、しっかりと把握していただいて準備をしていただければ、農家の人が心配していろんなところに相談に駆け回るというような、そういったことは避けられるのではないかなと思いますので、今後もぜひ今回講じた対策を参考にして、1番草というのは農家にとって非常に経営を左右するような大切なものですから、その作業が円滑に行われるよう意を配していただければと思います。お答えは要りません。続いて、最後の質問ですが、町有林を活用して酪農・畜産への支援と林業の活性化を両立すべき。新型コロナウイルスの感染拡大による外食の自粛とインバウンドの減少が、和牛と交雑種の固体価格を押し下げている。和牛に関しては外国人観光客の需要が大きく、影響がいつまで続くか見通せないとも言われている。改めて言うまでもなく、畜産は標茶町の重要な産業です。したがって、現状の深刻さ、不透明さを勘案し、適切な支援策を講じるべきと考えます。そこで、豊富な森林資源を有する標茶町の特徴を生かし、重要な生産資材であるおが粉の材料となるカラマツを無償提供する考えはないでしょうか。度々話題となっている風倒木を含む林班を中心に提供すれば、町有林の適正管理にもつながると思いますが、どうでしょう。肉用牛の個体価格下落は、交雑種を販売する多くの酪農家にも影響が及びます。安価なおが粉の供給は、酪農家への大きな支援にもなるわけです。他方、伐採や搬出、さらには補植により林業は活性化し、バイオマス発電所との原木争奪に不安を抱える木材加工業にとっても好材料となると思われます。酪農・畜産への支援として町有林を積極的に活用している近隣町村を倣う、そういった考えはありませんか。
答弁 町長 佐藤䭾彦
2番、類瀨議員の町有林を活用して酪農・畜産への支援と林業の活性化を両立すべきとの質問にお答えします。町有林の風倒木の多くは点在している状況であり、集材、運搬して販売することで得られる収益よりもコストのほうが大きいため、現状では風倒木を林内に放置している状況であります。そこで風倒木を含む林班を中心に伐採して提供してはどうかのご提案ですが、基本的に民有林の施業については、森林所有者または森林の経営の委託を受けた者が自ら森林の経営を行う一体的なまとまりのある森林を対象として、森林の施業及び保護について作成する5年を1期とする森林経営計画に基づき、林班ごとの年次計画に沿って施業を行っているため、町有林の森林経営計画で定めている令和4年までは現在の計画に沿って森林整備を行っていくことと考えております。議員ご提案のおが粉生産を行うための町内の状態についてですが、現在おが粉の製造を行っている町内の林産加工業者3社の昨年の年間生産量は約1万5,000立米、年間最大生産量は2万3,000立米であります。仮に、この生産量の原材料を無料提供すると仮定した場合、カラマツ材で素材1立木当たりで3.8立米のおが粉が生産できますので、2万3,000立米のおが粉を作るために必要なカラマツ材は、年間で6,050立米の素材が必要となります。通常は素材から用材として使えない素材がパルプ材となりますが、無償提供する場合はパルプ材と用材を分けて提供することができないので、用材価格も考慮して素材の立米当たり単価と伐採、集材、運搬などの事業費を算出すると、素材1立米を提供するためにかかる費用は1万2,500円ほどの試算となります。町内でフル稼働して生産可能なおが粉生産量に必要な素材を提供するための費用と素材売払いで入るべき価格を合わせて無料提供するための事業費を算出すると、年間で7,562万5,000円となります。一方、町有林のカラマツのパルプ材の売払い額から算出した立米当たりのおが粉生産に必要な原材料費相当額は400円ほどとなっておりますので、町内3社のおが粉の平均販売価格から試算すると12%程度、総額では931万5,000円の費用圧縮となります。おが粉生産のための素材を無償提供した場合の費用対効果について試算すると、931万5,000円のコストを削減するために係る事業費は7,562万5,000円となるため、コストに対する効果は12%なので、極めて低い費用対効果となり、事業の圧縮が大きな課題と考えるところであります。次に、町有林を積極的に活用している近隣町村を倣う考えはないかとのお尋ねでありますが、釧路総合振興局管内の他町村のおが粉生産の事例では、厚岸町は町有林の間伐時等に発生する林地残材を有効活用するための取組として、地元の森林組合に林地残材を集材し、移動式のチッパーでおが粉に加工するという委託業務を行っております。林地残材で作られたおが粉は、厚岸町有機資源堆肥センターの水分調整材及び厚岸町営牧場の敷料として全量使用されていると伺っております。なお、製造しているおが粉の規格が町内の農家の希望と合っていないため、民間では使用されておりません。また、議員ご案内のとおり、平成31年4月施行された森林経営管理法に基づく私有地の整備について、今年度、意向調査業務委託を行う予定であり、その調査対象面積は6,800ヘクタールもの広大な面積なので、今後、町内の多くの私有林で整備が進められる見込みとなります。整備に伴い、間伐材等の流通量が増えることで、今まで以上に町内産のおが粉が流通することが期待されます。いずれにいたしましても、基幹産業である酪農・畜産業のコスト軽減と林業の活性化については、本町にとって非常に重要な研究テーマでありますので、今回ご提案のあったおが粉生産を含め引き続き研究をしたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。
質問 2番 類瀨光信
まず、ただいまのご答弁に対するこれは感想ですけれども、やらないということを前提にした数値というふうな部分もあるかと思います。というのは、町内で流通しているおが粉の価格や原材料費等、今ここに示された数値とは随分乖離していると言えます。まず、その点で伺いますけれども、今回に限らず、風倒木がもったいないではないかとか、町有林有効活用しなければどんどん倒れていくではないかという話、この1年にわたってずっと続いているのですが、その間に林業者あるいは加工業者さんとしっかりとお話ししたことというのはありますか。
答弁 農林課長 長野大介(農林課長は2022年3月まで)
お答えいたしたいと思います。まず、風倒木の有効活用という部分ですが、まず森林組合さんのほうと釧路管内等の風倒木だとか、あと林地残材の活用の部分、意見交換してございます。そういった中では、釧路管内では王子グループ、王子製紙グループが江別にあるバイオマスの発電施設用に移動式のチッパーを持っておりまして、自社の林地内で使わなくなったような林地残材等の回収運搬をやっていると。それ、釧路管内については試験的にやっているというようなことでございます。それ以外の民有林につきましては、やはり町有林と同じように、コストに対する収益性が合わないというようなことでやっている事例はないということでございます。業者との対話につきましては、実は今回ご質問をいただいて、その中でいろいろ聴き取り等をしたところでございます。
質問 2番 類瀨光信
そうですか。民間の業者さんともお話をされたということであれば、私がお伺いした事業者さんはそういったお話をしていないということをおっしゃっていたので、そして加工業者は3社ということになっていますが、1社はもう何年も実際には機械を動かしていないという状態ですから、実質2社であります。そういったところ少し食い違いがあったので、業者さんとお話ししているかどうかということを確認させていただいたわけですが、製材とパルプ材を分けることができないからそれでというお話ありますけれども、例えばパルプ材からおが粉を作る、1度びきか、2度びきか、粉砕かという規格の差はあるのですけれども、答弁の中では素材1立米から3.8立米、大体4倍近いものができるのだということですけれども、実際に工場では3立米を切ります。だから、そこの加工の程度というのが、答弁されている内容と、それから工場のほうで実際に出荷しているものとというのが、もしかしたら違うかもしれないと思いますので、そういったところも今後、業者さんとよく話していただけるのがよいかなとは思うのです。でないと、あまりにも差があって、これ話のしようがないです。そして、もう一点、風倒木に関していつもどおりのお答えをいただくわけですが、そもそも風倒木が発生したことによって、どれだけ町有林が損害を受けているかという、通常であれば、災害によっての被害額を算出しなければいけないのに、それをそもそもしていないから、林内に放置していいのだという、そういう発想につながるのではないかなとつい思ってしまうのですね、毎回同じお答えですから。でも、実際には、業者さんと話しすると、点在している風倒木の場所まで皆伐していけば、その間のルートが開けて、いろんな作業、搬出も含めて非常に簡単になるので、集材の経費というのは劇的に下がるのだと、そういう提案をされています。また、集材とか、そういうことに関して森林組合さんのことが出ていましたけれども、これ実際には加工業者さんも林業者として登録されているので、加工業者さん自体が集材作業、倒伐作業できるのですね。ですから、そういった意味で、今回はとてもたくさんの数字を出していただいて、真剣に考えていただいたということ、それ自体は評価しますけれども、まずは町内のそういった関係の業種の方、そことよくお話をしていただきたい。いろんな方法というのがそこから出てくる可能性というのがありますので、まずそれをやっていただきたい。それと、ちょっとマニアックな話になりますけれども、おが粉と一言で言っても、先ほどもお話ししたとおり、いろんな処理方法があって、それによって値段とか、それから使用の方法というのは違ってくるのです。厚岸町の例を話していただいたのですけれども、要は、おが粉という使い方とバークの代替品という使い方があるのですね。バークの代替品として使うのであれば、チップ状のそういう素材で十分なのです。繰り返し使うのです。実際に標茶町育成牧場に行っていただければ、それがよく分かります。そういったことの研究がもう少しされることによって、今、放置されている風倒木、間伐材、そういったものが有効に生きてきて、今回コロナウイルスの影響によって、この先どのぐらい影響が出てくるか分からない酪農・畜産の現場に少しでも有利な情報というか、条件を提供していただくよう、ぜひ前向きに取り組んでいただくようお願いしたいのですが、いかがでしょうか。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。議員から最後のところで、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいという、そういうお話がありました。その部分で結論から申し上げますと、前向きに取り組んでまいる所存であります。類瀨議員とは職員時代から、私が農林課長でいたときに育成牧場長でいらっしゃり、そのときに、おが粉の話も何度か教えてもらったことがあります。その当時から私自身も森林資源、それをおが粉という形で基幹産業のために使う、地域の中で資源を回すということの重要性について共感をしたところであります。現状、よその管内からガソリン、軽油をたいて運んできている、そして高上がりにつく、そういったものを極力安く提供することができないかという、そんなお話をした記憶があります。当時は農林課の立場で農業関係の方とも話をしたのですが、現状は違うかもしれませんが、当時は、おが粉を使う農家さんについては対象が限られている、あるいは既に仕入先が、先ほど議員がご指摘の2社なりだと思いますけれども、町内で確保しているところは確保している。そういったところで、なかなか継続的な需要が見込めない。それから、加工サイドのほうも度々私どもが言っております事業費、経費が相当かかってしまうというところの課題、そして業者も受入れに限界がある、そういったところでなかなか実現しなかったわけであります。現状、加工業者1社についてはちょっと休んでおられるという、そういう議員のお話でありましたけれども、新たに機械を導入した業者さんもいるというふうに聞いておりますので、酪農、それから林産加工も含めて、業者さんの声を聞きながら、少しでも資材の地産地消についても検討したいというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 2番 類瀨光信
私だけでなく、同僚の議員も1年間を通して、こういった町有林資源を酪農・畜産の現場にぜひ還元してほしい。特に、放っておくと朽ちてしまう、そういったものにも着目していただいて、酪農の生産資材として活用してほしいということ、本当に切にそう思っておりますので、そういった質問が始まってからもう1年たっているわけですけれども、なかなか進展が見えていないというもどかしさ、そういったものもありながら今回質問をさせていただいています。特に、おがを主要な生産資材として使う肉用牛の生産農家に関しては、おが粉の価格が下がることというのは、物すごく大きな効果を生み出します。その点も検討、研究していただいて、今後、積極的に活用に取り組んでいただければということを述べて、私の質問を終わります。