みんなの議会

標茶町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月6日

憩の家再開の方向性と町の観光政策は矛盾していないかについて

2020年3月6日、標茶町議会の一般質問で、類瀨光信議員が「憩の家再開の方向性と町の観光政策は矛盾していないかについて」質問し、町長 佐藤𠮷彦、副町長 牛﨑康人が答弁しました。

質問者
類瀨光信 議員
答弁者
町長 佐藤𠮷彦、副町長 牛﨑康人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 類瀨光信

続いて3点目、次の質問に移ります。憩の家再開の方向性と町の観光政策は矛盾していないかということでお伺いします。憩の家再開に向け、債権整理や破綻の原因究明と並行して基本計画の策定が進められています。しかし、基本計画の内容については、2月1日に開催された「まちづくり町民講座」を通してその概要を知りました。また、その後繰り返された新聞報道によって再開そのものを知ったという町民も多く、再開への手順に関しては主役不在で進められている感が否めません。憩の家がある茅沼地区は、湿原観光の一翼を担うだけでなく、塘路、多和平とともに標茶観光を牽引してきました。憩の家の動向は本町の観光、宿泊業に与える影響が大きいため、グランドデザインをしっかりと描いた上で事を進める必要があると思いますが、現状はそうはなっていません。それを踏まえて、次の点について伺います。標茶町は、憩の家を中心に海外の富裕層を対象とした滞在型観光に舵を切るのか。現在取り組んでいる馬を用いた体験観光は、憩の家再開にどう生かすつもりか。憩の家に関する基本計画の概要は、施設の設置条例に違反することにはならないか。3点について伺います。

答弁 町長 佐藤𠮷彦

2番、類瀨議員の憩の家再開の方向性と町の観光政策は矛盾していないかについてお答えいたします。まず、1点目のお尋ねでありますが、これまでお答えしておりますが、町民の方が今までと同じように十分親しみを持って楽しんで利用してもらえる施設という考え方でしております。決してインバウンドの富裕層をターゲットにする施設を目指すものではありません。今まで以上に町内外の方に利用され、愛される施設を目指したいと考えております。2点目のお尋ねでありますが、施設再開の際には、議員のご指摘の体験型観光も含めた茅沼地区の魅力を体験できるサービスの充実も、今後検討していきたいと考えております。3点目のお尋ねでありますが、設置条例の目的は「町民の健全な保養とレクリエーションの場を提供するとともに、地域開発の振興に資するため」とあるもので、今後も町民の方への健全な保養とレクリエーションの場を提供する施設とともに、議員ご指摘のように本町観光振興を牽引してきた施設としての役割を果たせる計画を現在策定中でありますので、ご理解を願いたいと思います。

質問 2番 類瀨光信

既に同僚の議員から同じような質問がされておりましたので、同じようなお答えをいただいているわけですけれども、富裕層をターゲットに特にしているわけではないと。インバウンドに大きな期待をしているわけではないということだと思うのですが、だとすると、なぜ著名な建築家に計画の樹立を依頼しなければならなかったのか。これ常識的に考えると、ホテル経営のノウハウであったりとか、観光に関するコンサルティングができるところとか、宿泊業、ホテル業、観光業、そういったことに造詣のある方にお願いすべきところを、そこにお願いしたというのは、よそでリゾートであるとか、そういったものを手がけている方にインバウンドに対応したそういったものを期待した上でお願いしたということではないのでしょうか。

質問 2番 類瀨光信

町民も利用できる、親しめる、そういった施設をということで、富裕層を対象にはしていないということですけれども、であればそういうクオリティーの高いものであるとか、特殊なものであるとか、著名な方の意向に頼ってと思われるような、それによって富裕層を集客するような、そういうふうに思えるような、想像されるような、そういうことというのは必要なかったのではないかと思うのですが、いかがですか。

答弁 町長 佐藤𠮷彦

お答えしたいと思います。今回、皆さんご存じのように、憩の家かや沼につきましては、経営を委託していた公社の倒産という負の遺産を抱えながら、倒産した後、多くの方から、ここにいらっしゃる方も含めて一日も早い再開をしてほしい、そういう要望が実は多く寄せられましたし、また、多くの署名もいただきました。その中で、やはり再開の方向性を考えるときに、ただ普通の改修をしてもなかなかこれから先、最初の四、五年たてば古くなって、皆さんから見放されるというか、通常が大体新しいうちはそうであるけれども、そういったことも総体的に考えながらたまたま、これも全員協議会で皆さんにご説明しましたが、過去にお付き合いがあった方との出会いがたまたまありましたので、そういった方のご意見も聞きながら、皆さんにお諮りをして、基本計画の策定費用について議会でご承認いただいた、そういうふうに私は理解しておりますので、今ここでそういう形のご質問が来るのはちょっとどうなのかなと思いながら、今、答弁しているところなのですが、私はやっぱり標茶のこれからの将来のこと、可能性も含めて、町民の利用ももちろんありますけれども、先ほど来、茅沼のグランドデザインというお話もありますが、やっぱりそういう地域であるということもいま一度町民の皆さんと共有しながら、そういうものができるのならばつくっていきたい、そんな思いで今回取り組んでいますので、ぜひご理解いただきたいなと思っています。

質問 2番 類瀨光信

町長自身がおっしゃるように、グランドデザインというものが茅沼地区に限らず、標茶町の観光全体について、もしかしたらはっきりしない状態の中で、そういった再開の方向に動き出しているのかなというふうに感じてしまうわけです。私、実際には、2月1日のまちづくり町民講座というのは聞きに行っていないのですよ。いろんな方から話は伺って、大体正確にお話は分かるのですが、そもそも道北の北竜町で町の再生ということをかけて、隈氏に保育園の設計であるとか、それから観光施設の設計というのを委託している。そこの状況というのも標茶に似ていて、昔ちょっとまちづくりの講座や何かで関わりがありましたと。その後余り行き来はないのですけれども、今回、新国立競技場の設計者に決まってから音信が復活して、それでそういう施設の設計を委託するという形、標茶も設計の委託には至っていませんけれども、そういった計画を隈研吾氏にお願いするという状況になっているわけです。ただ、そこでどうしても疑問として浮かんでくるのは、私はまちづくり町民講座は行かなかったのですが、それはなぜかというと、北竜町で隈研吾氏がお話ししていることと多分同じことをお話しするのだろうなと。地域のロケーションというものを大絶賛すると。すばらしい、世界に通用すると、町の可能性は広がると、そういったお話をもしかしたらされるのかなという、そういう思いもあって実際には行っていないのですが、まさにそういう内容でお話をされたと。さらに、部屋数を減らして、そして諸外国の方にも満足していただけるようにというお話を力説されたと。茅沼の魅力について、どんなことがありますかという問いかけに、もうお一方、原研哉氏は、きれいな毛虫がいたと、そのようにおっしゃっている。果たして本当に、計画策定に関して、憩の家のことをよく知っていただいて、茅沼の特徴を理解していただいて、その上でまちづくり町民講座のお話に至っているのか。そこのところに非常に疑問が生じるし、話の内容からすると、ほかの同僚議員も町長とお話、やり取りしていますけれども、どう考えても、これは富裕層をターゲットにしたそういった施設に軸足が置かれているのではないかなと思うのですが、隈研吾氏のネームバリューによって集客し、富裕層を集めたいという、そういう発想は全くないのでしょうか。

答弁 町長 佐藤𠮷彦

お答えしたいと思います。確かに、今、北竜の話をしましたけれども、基本的に標茶と北竜は違うと思っています。私どものお付き合いというのは、釧路湿原のラムサールの条約締約国会議の関係で、隈さん方と交流ができて、原さんとはちょっと別な形ですけれども、そういったことでありますので、基本的には違うというふうに思っていますし、そういった部分を期待して、初めからそれだけで、実は隈さんとかそういった方にお願いをするということでないことだけはご理解いただきたいと思いますし、ただ、結果として、そういう方というのを例えば今回講師にしたということで、通常50人とかそれぐらいの町民講座が300人近くの集客になったとか、それは事実なのだろうなと、それだけの方がやっぱり携わってくれるという部分については、否定はできないとは思っています。ただ、実際にそれを最初から目的としてやっているわけではなくて、やはりお二人の今までのいろんなホテルの建築とか、小さい町のそういう宿泊施設を手がけているというのも拝見させてもらいましたし、そういったことも含めて釧路湿原の中にある唯一の宿泊施設について、何とか再生していく、そのためにはやはりそういったものの力も借りながらということは当然考えた結果、こういう形で皆さんにご提案して了解していただきながら、今、計画策定の途中だということで、ご理解いただきたいと思います。

質問 2番 類瀨光信

特に富裕層をターゲットにしているわけではないのだということは、理解しました。ただ、憩の家自体は今回お話を聞いた限りでは、基本計画の中では、例えば減築するとか、そういったことはないわけですよね。従来の大きさを維持すると。そうすると、あの建物をリニューアルしたとしても、維持していくために、どれくらいの売上げが必要かということがあるわけですけれども、それ現状で、今、破綻する前の状態で、憩の家を正常に運営していくのに、売上げ自体は1億2,000万円必要になるのです。そのぐらいは必要になります。それは施設の整備なんかも含めて必要になるのですね。部屋数を減らしましたよね。部屋数を減らしてやっていくということになると、当然、客単価が高くなるのです。どのぐらいになるか。多分2万5,000円以上、2万7,500円とか、要するに採算ラインの稼働率60%を考えていったときに、そういう金額になっていくのです。参考になるかどうか分かりませんけれども、道内で言うと支笏洞爺国立公園の自然を眺めることができるハマノホテルズが運営している佳松御苑吉兆という、そういうホテルがあります。2014年に潰れたホテルですけれども、それをもう一度リニューアルしてやっているのですが、そこは2万7,500円以上で、今のちょっと観光シーズンだと4万5,000円です。2名1室、1人当たりが4万5,000円、そういう相場になっていきます。だから、憩の家を今、まちづくり町民講座で、概要であって細かい中身まで決まっていないのだということでありますけれども、11部屋で運営していく場合にそれなりの金額になっていくのですが、それは私にとっては高いなと思うのですけれども、仮にそういうふうになった場合そういう計算というのはされているのでしょうか、どのぐらいの金額になるかなという。

答弁 副町長 牛﨑康人

お答えいたします。もし答弁漏れがあったら再度お願いしたいと思います。料金のことをご心配されているという質問だというふうに受け止めての返答になります。まず1つは、採算ラインのお話をいただきました。新しい施設の採算ラインを考える上で、前提となる減価償却費相当額について、まだ基本設計が出来上がっていない、ましてや実施設計にもなっていないという段階では、想定すれば出るのですけれども、今、成果品が出てきた中での判断になってくるのかなというふうに思っておりますので、ご容赦いただきたい。それから、現状1億2,000万円というお話もありましたけれども、それも経営ですから、かかる経費、それから入ってくる収入、それのバランスによって一概に売上げだけでは判断できないものではないのかなというふうに思っております。そして、肝心の想定している料金でありますけれども、これまでのお答えの中であったとおり、まだそこまでのものについては出てきていないという状況でありますので、ご理解いただきたいと思います。

質問 2番 類瀨光信

いろんなことが決まっていないからということで全て片づけられてしまうところがあるのですが、基本計画が出来上がってくる時期というのは、同僚議員の質問でももう分かっているわけですが、今日は3月の6日です。その時点で、あまりにもそういった情報が私たちにもないし、もちろん話を聞くたびに内容が変わっているからということで、町長のほうにもないのだと思うのですけれども、そこら辺をはっきりとさせて情報をきちんと出していただかないと、私たちの脳裏にはいつまでたっても海外の富裕層に期待した、私たちがなかなか足を踏み込みにくい、そういうものになるのではないかという、そういう疑念が払拭できないのですけれども、そこの情報提供というのはもっと早くなりませんか。

答弁 副町長 牛﨑康人

お答えいたします。3月20日を控えての3月6日に金額が分からない、それゆえに私どもに対する疑念が払拭できないということで、非常にふだんからの私たちの答弁の仕方がまずいのかな、なかなか信用していただけないのかなというふうに思っているのですけれども、納品日3月20日であります。途中で、やり取りの中で大体固まったよということがあれば、それをお示しできると思うのですが、あくまでも納品、検収した段階での確定のものでなければ、皆さんに予断を与えてしまうということでは、なかなか申し上げづらいというのが正直なところでありますので、ご理解をいただきたいと思います。

質問 2番 類瀨光信

2点目の現在町が取り組んでいる馬を生かした体験観光等が、憩の家かや沼再開の中でどう生かされるかということについて、これは隈氏にはどういうふうに伝わっていて、それ今回の計画の中に盛り込まれてくるかどうかとか、そういったことも分かりませんか。

答弁 副町長 牛﨑康人

お答えいたします。基本計画の中に、馬をこういうふうに活用しようというところまではたしか触れられていないという記憶であります。ただ、茅沼地域における、あるいは釧路湿原を後背地に持つ、あの地点にある宿泊観光施設としてというところでは、素材として町が今、馬を用いた移住促進策を行っているとか、もろもろの、いわゆるアドベンチャーツーリズムではありませんけれども、体験型観光がこれから非常に大きな需要を持ってくるのだという話の中で、こちらから与える情報として提供はしているというところであります。

質問 2番 類瀨光信

そして、一番大事だなと思うのは、憩の家かや沼の設置条例を考えたときに、どうしてもいろんなことが決まっていないからということで、最後正確なお答えをいただけないのかと思うのですけれども、2月1日の隈研吾氏の、原研哉氏のお話を聞いた限りでは、例えばレストランの素材を生かして焼いて食べればいいという、そういうようなお話があるわけです。要するに、日帰りの温泉について町民が宿泊の方とエリアを共用して、それはいいではないかということもおっしゃられていたようですけれども、でもお風呂に入りに行ってラーメンは食べられないのですよ。例えばそういったような状況で、2,000名以上の方の署名の中には、どうでしょう、そういったことを望んでいる方のほうが多くて、従来の憩の家をイメージして早期再開を望んだと思うのですね。それは、まさに設置条例そのものですよね。設置条例で言うところの、町民のためにというところです。だから、ずっと否定されますけれども、どうしてもまちづくり町民講座の中で示された、出された情報というのは、そこのところで町民が主役ではないなと。設置条例に関しても、ぎりぎりではないのかなと思うのですけれども、そうではないと自信を持って、どうでしょうか、おっしゃることができるのでしょうか。

答弁 町長 佐藤𠮷彦

原さんが提案した内容のレストランのことをおっしゃっていると思うのですけれども、最初に原さんはそういう思いで話をされていたのは、私、記憶しています。それは、よそから来る人たちの目線でいくと、例えば新鮮な食材を自分で取って焼いて食べる、それはすごく刺激的で、実際に原さん、大学生を連れてきて合宿して、釧路に行って焼き肉とか魚関係の自分で取って焼くのを体験して非常に感激をして帰ったということがあって、ただ、やり取りの中で、やはり多くの町民も利用しますので普通のレストランにという話は十分していますので、ですから、原さんの感覚的なものがあの中に入っている、実際の設計の中ではそういう感じではないということで今の現状では進んでいくのかなと思っていますし、ただ、最終形は私見ていませんので、あの日の当日、私どもも初めて聞いた話もあの中にありましたから、だから皆さんに責任を持って、あの前にお見せできないというのは、そういうことだったのです。ですから、あと基本的には、先ほどかや沼の設置条例のことを類瀨議員ご心配されていますけれども、基本的には町民の利用も含めてという施設で、当時、釧路湿原ができる前に、かや沼が始まったと思います。ただ、その後、国立公園になって、先ほども言いましたけれども、宿泊者の約9割は町外の方が宿泊施設になって、やっぱり当初の目的とは変わった形で、このかや沼の基本設置条例自体も今まで来ているということは、類瀨君は当時職員でしたので、十分この辺も含めて理解した上で、今のかや沼の状況を把握されていたと思っているのですね。ですから、やはりこの条例自体も少し私は変化させなければならない時期に本当はかなり前から来ていたのではないかと、そんなふうに私は理解していますし、かや沼自体のこれからの目的、もちろん町民も利用していただくし、町外からもかや沼をこれまで利用していただいた方にも利用できる形で、共存できるような形の基本設計できませんかという話をしているのは、そういうことでございますので、ご理解いただきたいなと思っています。

質問 2番 類瀨光信

私が町の職員であったかどうかというのは、この際関係のないことでありまして、まずは設置条例の文を、今の町長のお話を単純にお聞きしますと、場合によっては設置条例を変えていくのだというふうに聞こえるのですが、そういうことでしょうか。

答弁 町長 佐藤𠮷彦

私は、この設置条例は十分この中でも町外の方も受入れをできるのではないかと思っています。地域振興の策として町外の方も受け入れるということであれば十分かなと思っていますが、今の状況が、私がいろいろお話をしていたことが条例に違反するというような形のご質問をいただきましたので、場合によってはそうせざるを得ないのかなということで、答弁させていただきました。

質問 2番 類瀨光信

いずれにしても、今なぜこういったことを、私もそうですし、同僚議員も町長とやり取りしなければいけないかというのは、とどのつまり、いろんな情報が示されていないわけですね。それで唐突に、まちづくり町民講座のことを私たちは知り、そのことから、富裕層を対象にしているのかなとか、ほかの観光とどう結びつくのかなとか、それから設置条例は守られていくのかなという、そういった心配をしているわけなのです。これから3月20日まで納品の期限があるということでありますので、今これ以上、同僚議員からも同じことを聞いていますので、幾ら聞いてもそれは仕方のないことだなというのは理解しました。ただ、いずれにしましても、そういった憩の家をどういうものとしてこれまでしてきたか、町民がどうして憩の家を町民の財産として認識してきたかということ、それから2,000名に及ぶ署名をされた方々の意見が反映されるものに、しっかりと反映されて喜ばれるものになることを切に期待いたしまして、私の質問は終わります。

出典:標茶町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月6日 議事録 PDF(54ページ) 間違いを知らせる