みんなの議会

標茶町議会 令和元年第4回定例会 2019年12月10日

主伐期を迎えた樹木を地元で有効活用・環境保全を

2019年12月10日、標茶町議会の一般質問で、長尾式宮議員が「主伐期を迎えた樹木を地元で有効活用・環境保全を」について質問し、町長 佐藤䭾彦、儀長 菊地誠道、副町長 牛﨑康人が答弁しました。

質問者
長尾式宮 議員
答弁者
町長 佐藤䭾彦、儀長 菊地誠道、副町長 牛﨑康人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 長尾式宮

私のほうからは、主伐期を迎えた樹木を地元で有効活用・環境保全をということで質問いたします。現在、標茶町では直営林4,398.66ヘクタール、部分林326.65ヘクタールを所有管理しております。昭和40年代から輸入材との価格競争などにより、国産材の流出は減少の一途をたどっております。それと同時に、国では国土保全・水源涵養の観点から人工林の保全にも力を入れてきた経緯があります。それから、時が過ぎまして、現在では町有林でも主伐期を迎えた樹木が相当あると想像しております。それらの主伐期を迎えた樹木を地域の産業振興推進のために、積極的に地元企業に活用してもらいたいと私は考えております。また、環境保全の観点から、町でも植樹祭等を継続しております。ただ、私ちょっとどういうふうにやっているかわからないのですけれども、間伐・ネズミ駆除等の保全にもしっかり力を入れていかなくてはいけないだろうなというふうに感じているところであります。改めて、主伐期を迎えた樹木の有効活用・地元産業振興について、町有林の保全・これからの町としての環境保全に対する所見を町長に伺います。

答弁 町長 佐藤䭾彦

主伐期を迎えた樹木を地元で有効活用・環境保全をのお尋ねにお答えいたします。本町の森林総面積は、約5万8,000ヘクタールで、町有林以外の森林、いわゆる民有林が約3万4,000ヘクタールとなっており、そのうち町有林の状況については、部分林を除く森林面積は約4,400ヘクタールで、そのうちトドマツやカラマツなどの人工林が約2,400ヘクタールを占めており、うち主伐対象となる人工林は約1,000ヘクタールとなっております。次に、町有林における間伐等の保育の状況についてですが、現在カラマツやトドマツなど人工林で間伐等の保育の対象となる森林は約1,200ヘクタールとなっており、過去3年間の平均で年間約44ヘクタールの施業を行い、約1,800立方メートルの素材を生産しております。生産された素材につきましては、町内の木材加工施設を持つ業者を中心に売り払いを行い、主に家畜敷料用のおが粉や一般製材などに加工されております。また、主伐のうち、皆伐については過去3年間の平均で6.4ヘクタールとなっており、複層林の更新伐は過去3年間の平均で10.3ヘクタールとなっております。皆伐によって生産された素材については、半数弱は町内の木材加工施設を持つ業者を中心に売り払いを行い、全量家畜敷料用のおが粉に加工されております。議員お尋ねの主伐期を迎えた樹木の有効活用、地元産業振興について町有林の保全、これからの町として環境保全に対する所見でございますが、森林に対する自然的条件等を勘案し、それぞれの森林が発揮することを期待されている機能に応じた保全が必要になっていくものと考えております。木材等生産機能の維持増進を図る森林については、基本的には木材等の生産物を持続的、安定的かつ効率的に供給する観点から、森林の健全性を確保し、木材需要に応じた樹種、径級の林材を生育させるための適切な造林、間伐等の保育を行っていきたいと考えております。具体的には、本町の森林経営計画では、来年度以降の主伐面積は3年間平均で22.5ヘクタール、間伐面積は88.8ヘクタールとなっておりますが、森林整備は皆伐事業を除き、植栽から除間伐などの保育事業まで、国などの補助事業を頼りに行っているのが現状であり、現実的には補助事業の予算の配当によって事業量が決まっているという状況ですので、安定した予算の確保を引き続き要望していきたいと考えております。また、環境保全につきましては、釧路湿原を初めとする湖沼群や河川周辺など、町有林で水源涵養や生物多様性保全など、森林の有する公益的機能の維持増進を図るために、環境に配慮した維持管理が必要であります。主伐期を迎えている町有林につきましては、皆伐を避け、帯状に更新伐を行い、伐採後は2年以内に植栽を行います。また、植栽する樹種の選定については、森林の有する公益的な機能保全に配慮した樹種の導入を検討し、関係者の合意形成を図りながら進めていきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

答弁 儀長 菊地誠道

この際、再質問があれば許します。長尾君。

質問 3番 長尾式宮

私ちょっと町の方から伺ったところ、町有林の売り払いに関して、ここ2年ぐらい、町有林の主伐期を迎えたものの伐採というのがなかなか手に入らないと、町外に出るケースが多いという話を聞いておりました。それも、その方いわく、町の皆さんの財産であるそういったものも、できるだけ効果的な金額でというか、高い値段かどうかはわかりませんけれども、適正な値段で売却できるのであれば、それに対しても理解を示しているというふうに聞いておりました。そういった中で、今回、私この一般質問というのは、「主伐期を迎えた」というふうに木のことに関して、そこにフォーカスした書き方をしておりますけれども、広い意味で言えば、やっぱり私にとって標茶町は非常に自然に恵まれた場所だというふうに感じております。特に、1次産業で言えば、農業、水産業、林業、そういった部分でこの町は形成されているのかなというふうに感じております。以前、町長のほうから標茶町も観光に力を入れていきたいというふうなお話を伺っているのですけれども、そういった中で、遠くから来る観光客の皆さんは標茶の何に魅力を感じているのかなというふうに考えました。一番最初に想像するのは、やっぱり美しい景色ですよね、自然の景色。あるいは北海道に来たらおいしいものを食べたい。あるいは温泉があるのだったら温泉に入りたい。そういった観光客の期待に応えられるような観光資源の活用方法というものをこれから考えていかなくてはいけないなというふうに感じておりました。今、主伐期のお話ですけれども、そういった中で、地元の木を使ったそういった加工品ですとか、そういったものを何かできないのかなと思ったときに、先ほど町有林のほかに民有林も相当な数あるというお話がありましたけれども、価格に関して高い安いというのは、やはり民間というか、市場価格というのがございます。そういった中で、加工品をつくるに当たっても、少量ですとやはり高コストあるいは商品開発に非常に時間がかかる、そういった難しい部分もあるというふうに理解はしております。ただ、これは一意見ではありますけれども、町有林はあえて一部民間のほうに回してもらうことによって、標茶の特産品というものをつくっていくことができるのではないのかなというふうに考えていました。ですので、町有財産として高い金額で売り払う、それも一つの方法で、決して間違っているとは思っていないのですけれども、これからの標茶町の産業あるいは観光を育てていくという意味では、やはり何かしら民間の木材では採算が合わない、そういった問題があるのであれば、ぜひ標茶町の材を今後の投資という意味でも、林産業にかかわる方に積極的に使ってもらえればなというふうに考えておりました。当初の質問とちょっとかぶってしまうのですけれども、やはり地域産業というところで、町長、これからの1次産業に対しての振興というものを、いま一度お考えというのを聞かせていただきたいと思います。まず、林業の話なのだけれども。

答弁 副町長 牛﨑康人

お答えいたします。少し広範に及びましたので、十分対応できるかどうか、もし漏れがありましたら、またお願いしたいと思います。まず、前段のほうで、ここ何年間か、最近、町内に資源が回っていないのだというお話があったということなのですが、これに関しましてご説明をさせてもらいますと、造林事業予算は公共と非公共に分かれておりまして、この2年間、公共の予算が回ってきていない状況にありまして、非公共と呼ばれる予算で対応しております。その非公共の予算についてひもつきの部分がありまして、これは貿易対策なのですが、合板製造工場に回る形でという、そういう形になっておりまして、町内の業者指名の中で売り払いはするのですが、町内に合板製造工場がないということで、そちらのほうに行ってしまっているのが現状であります。基本的には、町長の答弁にもあったとおり、町内の加工業者の育成という目的で、これまでは優先的な指名をしてきているところでありまして、先ほど申し上げたような条件がなければ、当然のようにこれまでどおり行ってきたというところでありますので、ご理解をいただきたいと思います。それから、適切な価格で町内に材が回り、そして町内の加工業者が何らかの形で活用していただく、それが一番望ましい姿だというふうに思っております。実際ふるさと納税の返礼品に使われているところもありますので、それらが本当に標茶産の材で全てでき上がるようになればいいのかなというふうに思っているのですが、かといって、そこに安くやるというのは今のルールにはありませんので、その辺について町内の林業界全体で形がつくれるかどうかについては、この先、林業推進協議会等々の場で意見を投げかけて協議をしていきたいなというふうに感じたところであります。それから、最後の部分で林業と農業に関するところでありますが、歴史的には広大な山林を切り開いて農地にしてきた。昭和30年、40年にかけての構造改革で輸入の関係で林業が衰退をしてきて、そして今、酪農が主産業になってきているという歴史はありますけれども、現実的な数で見ても、1次産業で言うと酪農がメインで、次は林業が位置づけられているところであります。そういった歴史を踏まえると、町民の方も多くは酪農・畜産業、次いで林業という意識をされている方が多いというふうに思っております。そういった意味で、先ほど類瀨議員の答弁にもあったように、林地面積を減らして農地にしてきたという経過はあるのですけれども、やはりこれからはどうやってウイン・ウインの関係を築いていくのかということが大事なのかなというふうにひとつ思っているのがあります。それから、酪農に関しては、経済的な部分、自由貿易協定等々の関係で、本当にこれから厳しい時代が来るというふうに言われていますけれども、これまで築いてきたベースをもとに、いかに衰退させない、今を維持する、できれば上向きにさせていく、そういったことを望んでいきたい。そして、林業も同様に、担い手をつくりながら、標茶の自然景観、自然環境等々を今よりもいい形にして次代に引き継いでいくことが、今、担当している我々の責務であるというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。(「終わります」の声あり)

出典:標茶町議会 令和元年第4回定例会 2019年12月10日 議事録 PDF(57ページ) 間違いを知らせる