大空町議会 平成27年第1回定例会 2015年3月6日
介護報酬の減額改定の影響について
2015年3月6日、大空町議会の一般質問で、上地史隆議員が「介護報酬の減額改定の影響について」質問し、町長が答弁しました。
- 質問者
- 上地史隆 議員
- 答弁者
- 町長
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 上地史隆
皆様おはようございます。1番 上地史隆でございます。この度、3月の定例会で質問する機会を与えていただきましたことに、心から感謝を申し上げます。以下、通告に従い質問に移らせていただきますが、他に御登壇される議員の方と重複するところがあるかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。それでは、質問をさせていただきます。まず一つ目の質問ですが、介護報酬の減額改定の影響についてですが、皆様も新聞やテレビなどの報道で、国による介護報酬の減額を聞き、実際に福祉にかかわられている方、または施設を利用されている方も、どのようになるか心配をされていると思います。私も福祉の現場で働く者の1人として、大変困惑をしておりますが、政府は9年ぶりに介護報酬の減額改定をしました。介護報酬は、介護保険のサービスを提供した事業所に支払うものですが、新年度からの各サービスの単価が2月6日に決まり、施設サービスを中心に介護報酬は全体で2.27%減らすことになりました。その一方で、職員の待遇改善を目的に、賃金は月額1万2,000円を加算する内容になりましたが、板挟みとなる格好の道内の事業所は、経営が成り立たないと危惧をしております。事業所の経営が厳しくなれば、職員の待遇はかえって悪くなることも予想がされます。今回の改定で特別養護老人ホームは介護報酬が5%以上減り、年間に数千万円以上の減収が見込まれる施設もあります。国は介護報酬の改定理由として、一般企業より潤沢な介護事業の儲けを人材不足の解消に回すと説明しております。昨年3月の国の調査では、事業所の収入に対する利益の割合は特別養護老人ホームの8.7%等、全体で約8%となり、中小企業の2.2%より上回っています。だが全国老人福祉施設協議会の昨年度の調査で、特別養護老人ホームの利益の割合は4.3%、札幌市内が4.5%、札幌以外の道内が0.4%というデータが示されています。この差について、札幌市老人福祉施設協議会の会長は、国が3月分を対象としたのが問題と指摘しております。3月は欠員が出勝ちで、人件費などが抑えられる結果、利益が出やすくなると分析しており、利益の過大評価が介護報酬削減につながったのではないかと見ております。道内のある施設長は、民間企業と比べて介護報酬を減らすこと自体がおかしいと強調しています。特別養護老人ホームは4月から入所基準が原則として、要介護度3以上になり、利用介護度が重くなれば、入院で施設を長く開ける入所者も増え、収入減のリスクを負います。国には実態をきちっとして欲しいとの憤りの声もあり、職員の賃金加算についても懐疑的な見方が多く、常勤介護員の平均賃金は、2013年度でありますが、全国で全産業を10万円下回る月額22万円、訪問介護など事業によっては、経費の7割を人件費に充てているが、職員の年収が200万円ほどで、賃金加算を見込んでも、労働実態とつり合わないと漏らしております。また、月額の賃金加算の一方で、事業所がボーナスなどを減らせば恩恵は薄まり、経営が大変な中、待遇改善は非正規まで及ぶかはわかりません。北海道医療大学教授も、現在の介護報酬が低過ぎることにより、人材不足を招いており、国は、介護分野に優先的に予算配備すべきだと指摘もしております。大空町にも福祉施設がありますが、今回の介護報酬改定で削減される事業所は、どのような影響が出るのか。現場の職員にもどのような影響が出るのか、町長よりお聞かせいただきたいと思います。続いて、二つ目の質問に移らせていただきます。既存施設の有効活用についてですが、総務省が2015年から老朽化した公共施設を集約したり、別の用途に転用したりする地方自治体を財政支援することがわかりました。改修費の9割を地方債発行で賄うことを新たに認め、返済の一部を地方交付税で補う。同省によると自治体が検討中で支援策等の対象となりそうな事業は617件で、事業費は、計6,542億円に上る見通しとのこと、公共施設は高度経済成長期に建設され老朽化が進んだものも多く、人口減による利用低迷もあり、維持管理は自治体にとっても大きな課題であります。財政支援で集約を後押しすることで、統廃合し将来のコストを削減、転用で既存施設の有効活用を図るために自治体にとっては、これまで認められていなかった地方債で費用を捻出し、負担を長期間に分散できるようにしています。集約の場合、返済額の5割を交付税で賄い、対象は増改築工事で二つの公民館を一つにしたり、高齢者デイケアセンターと保育所といった、異なる施設を同じ建物にまとめたりするなど、延べ床面積を集約前の施設の合計より削減することが条件ですが、新築による統合は、対象外となっております。また、廃校となった校舎など、既存の公共施設を転用する場合は、返済の3割を支援するとのこと。今後、町として何かお考えがあれば、町長よりお答えいただきたいと思います。これで最初の質問を終了させていただきます。
答弁 町長
上地議員の一般質問にお答えを申し上げたいと思います。まず1点目の介護報酬削減の改定についての影響等についてでございます。現段階におきまして、私どもも新聞等の報道、また厚生労働省のホームページなどで公開されている範囲の情報しか持ち得ておりません。そのことについては御了解を賜りたいと思います。介護報酬につきましては、3年に一度見直し作業が行われており、平成27年度の介護報酬の改定内容は、2月6日厚生労働省からその概要案が発表されたところでございます。全体的なその傾向、流れといたしまして、一つには高齢社会の進展に伴い、介護給付費が年々増加している、増大している社会保障費の確保が困難な状況になりつつある。また、財源の大きな柱としてされてまいりました消費税の10%への再増税というものが先送りとなったというような背景がございます。また、国の全体の見方といたしましては、小規模デイサービスなどの利益率が高いと、さらには特別養護老人ホームの内部留保の多さが問題であると、そのように国は判断しているようでございます。その結果、財務省を中心に介護報酬の大幅な削減が提案をされ、9年ぶりのマイナス改定に至ったということが言えるのではないかと思います。少し具体的な内容について触れてみたいと思います。団塊の世代の方々が75歳以上になる平成37年に向けて医療、介護、予防、住まい、生活支援が包括的に確保される地域包括ケアシステムの構築を実現していくとされておりまして、そのために、中重度の要介護者や認知症高齢者に特化した中で対応を強化するということが言われております。もう一つは、介護人材確保対策を推進していかなければならない、さらにサービス評価の適正化と効率的なサービス提供体制を構築する、この三つの視点から見直しを行った、そして賃金、物価の状況、介護事業者の経営状況を踏まえて、全体で、平均としてマイナス2.27%の引き下げを行うということが今回の内容でございました。内訳については、議員も申されましたとおり、介護職員の処遇改善分としては1.65%のプラス改定、認知症中重度者への対応分としてはプラス0.56%の改正であります。この部分は増えておりますが、一方で介護サービス全体の適正化、効率化など、それらの以外のものについては、ほとんどがマイナス改定となって、そちら側ではマイナス4.48%の改定でございます。具体的なものを申し上げますと、デイサービス事業についてはマイナス6%、特別養護老人ホームについてもマイナス6%、さらにもっと下げ幅が大きいのは、介護予防デイサービス、これらはマイナス20%とされております。そのようなことから、大幅な削減が今回示されたという内容になってございます。私どもにも特別養護老人ホームを経営します福祉会が二つございます。その影響額をお聞きいたしました。平成25年度の実績をもとに試算をしてくださいましたところ、約2,200万円、両福祉会合わせてでありますけれども、それらの介護報酬が減額になる見込みであると、そのような回答をいただいたところであります。先ほど、国の今回の分析がございましたけれども、特別養護老人ホームは、全国に約6,000施設あるそうでございますが、内部留保は最も少ないところで2,500万円、最大では4億5,000万円と大きくばらついております。確かに内部留保が多いところはあるのかと思いますけれども、全てではないという状況があろうかと思います。さらに、その中で利益が上がっているのは、全体の20%から30%だというような報告もあり、他の多くのところは、いずれもその経営というものは、大変な状況にあるというふうに私どもも捉えております。また、特別養護老人ホームというのは非営利法人であります。そういうことから、さまざまな制約がございます。施設の修繕費や資材、人件費高に備えて適正な運営のために、ある程度の内部留保というものは、必要があると思っております。内部留保と一律に言われますけれども、民間企業が配当等に回す内部留保とは性格が全く異なるということから考えて、今回の国の発想というところはいかがなものかと、私も思うところでございます。また議員からは、この削減によりどんな影響が出るかということをお尋ねでございました。これは両福祉会がということではなくて、一般論として考えられるストーリーを申し上げてみたいと思います。今回の改定の中では、処遇改善というものが見込まれておりますが、介護事業者の収入収益そのものが減るということになりますので、全般的に、それ以外のところで経費節減や事業の見直しが行われるのではないかと思われます。処遇改善が、例えば今いる職員の方々の中で行われたとしても、また新規採用の見送りですとか、手控えなどが出てくる可能性もあります。そういった場合、人手不足に陥って職員一人一人が担う業務量や範囲がふえる、そのことが労働環境の悪化を招いて、それでなくても離職が高いと言われているこの現場において、さらに離職が進むのではないか、そんな恐れを抱いているところでございます。そのような状況の中でありますけれども、町といたしましては、現況私どもの町にありますサービス提供の事業者の方々と連携を密にしながら、これからどんな経緯、方針の中で取り組まれるのか、町としては、どんな支援をしていくべきなのかということを考えてまいりたいと思っております。次に、既存施設の有効活用についてでございます。地方公共団体で有している公共施設は、高度経済成長期に整備されたものが多ございます。私どもの町でも、昭和40年代の後半から50年代に建設された施設が多く、現在は優先順位を検討し、改築や改修を行っている状況にあります。公共施設の更新においては、多額の費用が必要となります。一方で、地方公共団体では依然として財政が厳しい状況にあったり、また人口減少等に伴い、施設の利用需要といいましょうか、そういうものが変化してきています。さらに私どもの町のように市町村合併などにより、施設の適切な配置を図る必要性があるというところもございます。国では、こういう状況に鑑みまして、施設の統廃合を促して、将来の管理コストを削減、また転用による既存施設の有効活用を図るための老朽化対策について、地方財政計画に新たに盛り込み、地方債の発行によって、財政支援をするという内容の方針を決めました。これは、議員からも言われましたとおり、施設の集約や複合化には、起債を充当率90%で許可いたします、さらにその償還については50%交付税で算入させます、また、施設の転用に対しては、充当率90%、交付税算入率30%という措置を付けるというものでございます。ただ、これらの財政支援を受けるためには、公共施設等総合管理計画というものを策定する必要がございます。私どもの町におきましては、現在総合計画を策定して、向こう10年間のいろいろな投資などについても議論をしているところでございます。ですので、その平成27年度総合計画の策定を見た後、平成28年度にこの公共施設等総合管理計画の策定を考えていきたいということを、今現在思っております。本町の公共施設の集約状況について少しお話をさせていただきたいと思いますが、平成18年の合併時に女満別町火葬場を廃止いたしまして、現在の葬祭場に集約をしております。また、転用という観点からは、平成23年度に旧東藻琴国民健康保険診療所を障害者福祉センターちあふるに変えました。また平成26年度には、旧東藻琴道営事業監督員詰所の一部を改修いたしまして、相撲場へ整備をしたところでございます。また、統合されて使わなくなった学校についての言及もございましたが、旧豊住小学校の活用につきまして、町民の皆様からも御意見をいただき幼稚園機能としての活用検討をしてまいりましたが、御理解を得るという状況には至りませんでした。そのため、平成27年度は管理人を配置し、社会教育事業中心とした事業を実施し、広く御利用いただけるように努めていきたいとそのように考えてございます。また、そのことと合わせて有効な活用についても、今後も検討してまいりたいと思っているところでございます。その他、平成25年度には民間の遊休施設を含めた利活用に向けた調査も行って、これから当面の方針も整理をしたところでございます。今後も、更新となる施設については、その必要性や利用状況を踏まえて、機能の集約が図れないか、さらには衣替えができないかというようなことを検討していきたいと思います。当然財源の確保というところが重要になりますので、この管理計画、それ以外の財源なども考えながら、適切な整備、維持を図ってまいりたいと考えておりますので、今後とも御指導いただきますようにお願いをいたします。以上1回目の御答弁とさせていただきます。
質問 上地史隆
最初の質問の町内の福祉事業所の影響については、まだわからない部分もあるので、これから国の方を注視していただいて、できるだけ影響が出ないように、町としても協力していただけるようにお願いしたいと思います。一つ目の質問の介護人材の確保についてでありますが、町長の執行方針表明にもあり、第6期高齢者介護保険事業計画にも重点施策としてありました。実際、昨年雇用継続をして2件ほど申請があったということも説明を受けたんですが、町長の言っていた介護職員養成研修について、内容の方、どのような内容なのか。教えていただければと思います。あとはさっき町長が危惧したように、もう少し具体的に援助が必要になってくる可能性もあるのではないかと思いまして、それについても再度御答弁いただきたいと思います。
答弁 町長
町では、平成26年度、町内の医療と介護関係施設に就職される有資格者を対象としました就業支援事業を導入し、平成26年度については、お二人の方に支援を行ったところでございます。さらに平成27年度は新年度予算として提案をさせていただいておりますけれども、これは医療、介護の必要な知識、技能を有する人材の育成確保を推進することとして、制度を作ってまいりたいと考えている内容でございます。これは、町内にお住まいの方を対象として、介護職員初任者研修を受講し、資格を取得する熱意がある方に経費の2分の1の補助をするという内容のもので、今回のこの議会に提案をさせていただいているところでございます。介護における人材確保と介護施設への支援に対して、今回議会提案をしております。この趣旨とするところでありますけれども、家庭における、また地域ボランティアにおけること、さらには医療、介護関係施設に従事を予定されている方々、そういう方々を支援をしたいと、その中で介護における人材確保、そして施設への支援につながればというふうに考えているところでございます。今回、介護報酬が引き下げられるということでありますけれども、そのことがサービスの質の低下につながるということがあってはならないと、そのように思っております。町は、今後も増大していく介護需要に応えるため、介護福祉事業所の皆さん方と連携をして施策の展開に努めてまいりたいと、そのように思っております。介護事業者の皆様においても、町の施策に対する御理解と体制整備に係る御協力をお願いしたいと思っているところでございます。また、町民の皆様方には、新しいこの介護制度への御理解もいただきたいと思うのと同時に、健康への意識を高めて頂くということが極めて大切ではないかと、そういったことも私どもとしてPRを進めながら、町民の皆さんにも御理解を賜るように努力をしてまいりたいと思っているところでございます。
質問 上地史隆
一つ目の質問はこれで終了したいと思います。二つ目の質問についてなんですが、先ほど町長からもありましたが、豊住小学校のことが出て、実際は有効策を検討していると、それで管理人の方を配置するということもお聞きしました。これについてなんですが、先ほどもあったように、総務省は変更した校舎を高齢者施設などに転用する場合は、支払いの3割を支援するとも示しております。平成8年築であり、耐震基準を満たしておりますし、何よりも保育園もありますし、多世代間の交流などにも使えるのではないかなと、一度は女満別幼稚園の移転候補にも上りましたが、保護者の不安を払拭というか、全員の方に理解をいただくことはできなかったので頓挫しました。ですが今回、第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の改定もあり、その中の重点施策にも平成30年度までに30床の増床などが挙げられています。今後、せっかくそういう既存のすばらしい施設、町民の方もあの施設を何かに使えないかという意見は多いと思うので、そのような活用ができないのか、可能性はないのか、御答弁いただきたいと思います。
答弁 町長
豊住小学校につきましては、平成27年から当面、社会教育事業などを中心にそういった施設として、使わせていただこうということでございますが、それをもって方針を全て決定したという考え方を持っているわけではございません。町政懇談会の中でも、やはり企業誘致の一つとして使えないかという意見もいただきました。また、町は前回、保育園機能としての活用を皆様に提示を申し上げましたけれども、皆様から募集をした内容の中には、そういった用途のほかに、高齢者福祉施設としての活用という意見もございました。それらも含めて、現在、策定中であります総合計画の実施計画などの議論の中で、揉んでいただきたいものと考えているところであります。ただ、その結果を待ってから何かを行うというのでは、施設の空き期間が長くなってしまうということもあり、平成27年度について、当面の間と私は申し上げておりましたけれども、そういった方針がしっかり出るまでの間については、社会教育施設としての活用を進めて、あの施設を死に体にさせないというようなことを旨として使っていきたいと思っているところであります。議員からの御提案ということで、受け止めさせていただきながら、今後の議論の中に参考とさせていただきたいと、そのように思います。