音更町議会 平成17年第2回定例会 2005年6月14日
中学校の教科書採択について
2005年6月14日、音更町議会の一般質問で、坂本武三議員が「中学校の教科書採択について」質問し、教育長 高橋晃が答弁しました。
- 質問者
- 坂本武三 議員
- 答弁者
- 教育長 高橋晃
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 坂本武三
さきに通告しました教科書問題、中学校の教科書採択について、一問一答方式で質問をさせていただきます。去る4月5日、文部科学省は、新年度、2006年、平成18年度から、中学校で使用される教科用図書、いわゆる教科書ですが、この検定結果が公表されました。それを受けて、教科書の採択にかかわる諸準備、実務が始まっております。教科書の検定結果を見ますと、2005年、平成17年度から使用されている小学校の教科書に続いて、学習指導要領の範囲を超えた内容が発展的記述として扱われています。学力低下の声がある中で、教育の機会均等の立場から大きな関心を呼んでおります。また、「新しい歴史教科書をつくる会」、以下「つくる会」と呼んでいきたいと思いますが、このつくる会が編集した扶桑社発行の歴史・公民の教科書が検定に合格いたしました。特に、歴史教科書の中に記述されている歴史認識をめぐって、国内での批判はもとより、アジア諸国からも強い批判が起こっているだけに、この教科書の内容についても検討しなければならないと考えております。そのことについて質問をしたいと考えております。さらに、教科書採択の諸実務に当たっては、公正が確保されることが求められると思います。採択に当たっては、各学校の教職員の実践を通しての意見が尊重されるように配慮されることが大切だとも考えております。また、採択された後、審議経過や採択の理由について公開されることを強く求めたいと思います。この中学校の教科書採択について、二つに分けて質問をいたします。その第1の問題は、教科書採択を公正に進めるために、次の点について明らかにされるよう質問をいたします。第1点は、道教育委員会は、教科書の調査研究のため選定基準を作成しておりますが、前回の基準と比較してどの点がどのように違うのか、明らかにしていただきたいと思います。第2点は、採択地区協議会の委員、あるいは選定委員、調査委員は何名で、どのような分野から選ばれているか。音更町からは何名選ばれているのか、明らかにされたい。第3点は、採択地区協議会の採択要綱や選定基準はどうなっているのか、明らかにされたい。第4点は、検定申請図書、いわゆる白表紙本でありますが、検定審査中に配付してはならないということになっております。それが残念ながら、配付されているという現実がございました。音更町教育委員会には、そういう白表紙本が配付されたということはなかったのか。その実態を明らかにしていただきたいと思います。第5点目は、採択に当たり、各学校の教職員の意見が反映し、尊重されるべきだと考えますが、見解を伺いたい。第6点目は、採択後の審議経過や採択理由の公開が必要だと考えますが、それについての見解を伺いたい。次に、第2の問題は、つくる会の歴史教科書の歴史認識についてであります。第1点は、1982年、文部省は、教科書検定基準に近隣のアジア諸国との間の近現代史の歴史的事実の扱いについて、国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされていること、いわゆる近隣諸国条項と呼ばれる条項がつけ加えられました。この条項に照らして、今回のつくる会の教科書は、この条項が守られているかどうか、見解をお伺いしたい。第2点目は、神話と史実を混同して、天皇・皇室は、我が国の歴史の始まりとともに存在したと記述されております。神武天皇を実在した初代の天皇とするのは正しいかどうか、見解を伺いたい。歴史学の古代史の現在の到達点は、第9代天皇までの実在は認められない。第10代の崇神天皇から賛否が分かれ、第15代応神天皇以降になると大方実在したと考えられる。これが歴史学における到達点であります。この教科書は、まだ神話の世界に生きているのでしょうか。第3点目は、日露戦争と韓国併合の記述についてであります。日露戦争は、植民地にされていた民族に独立の希望を与えたと記述されております。韓国併合については、日本の安全と満州の圏域を防衛するためには必要だったと記述されております。日露戦争の経過の中で、朝鮮を植民地化し、併合したことと矛盾するのではないでしょうか。日露戦争は1904年2月から1905年の8月までですが、その間に日韓議定書を結び、日本が軍事上必要な土地を接収する権限を認めさせました。そうして日露戦争の後方支援、これがスムーズに行われるようにしたのであります。第1次、第2次日韓協約で外交権を取り上げ、保護国とした後、1907年に内政権を手に入れ、さらに1910年に日韓併合条約を結んで植民地化したのであります。この日本の植民地支配に対する根強い抵抗がその後続くのであります。第4点目は、アジア太平洋戦争を大東亜戦争と記述しております。この大東亜戦争は、アジアを米英の植民地支配から解放するための戦争という意味を込めて、当時の政府がつけたものであります。しかし、当時の政府は、日本の植民地だった朝鮮の独立を認めるとは一言も言いませんでした。それでもこの歴史教科書は、日本の国を守るための自存自衛の戦争であり、アジアの国々の独立に役立ったという立場で、「日本の初戦の勝利は東南アジアやインドの人々に独立への行動」と題した、あるマレーシア人の著書の一部が資料として載せられています。このようなアジア太平洋戦争の歴史認識をどのように考えるのか、見解を伺いたい。こういうふうにこの歴史教科書は、これから展示会場で展示されるわけですが、残念ながらルールを破って白表紙本が全国各地にたくさん配付されたために、事前に教科書の内容が明らかになり、新聞でも報道され、研究者によって、そのことについていろいろな見解が示されておりますので、私はそれらを引用して、教科書の内容を今述べたところでございます。以上の質問について答弁よろしくお願いをいたします。
答弁 教育長 高橋晃(教育長は2007年3月まで)
中学校の教科書採択についてお答えを申し上げます。1点目の教科書採択を公正に進めるためについてでありますが、初めに、北海道教育委員会で作成しています今回の教科書の選定基準について、前回と違う点についての御質問でございますが、教科書採択に当たっては、教科用図書無償措置法に基づき、北海道教育委員会が定めた採択基準によって、第12地区として共同採択を行っているところでありまして、平成18年度から使用する中学校用教科用図書の採択基準で、前回の平成14年度の採択基準との相違点についてでございます。内容的には大きく変わっておりませんけれども、新たに追加されたものとして、協議会は採択地区内の構成市町村で同一の教科用図書を採択するための協議を行う場であるため、協議会の開催方法や議決要件など、必要な手続を明確にしておくということ、それと委員の定数についてでございますけれども、従前の40名から60名程度となっていたものを、今回40名から80名程度となり、定数の増員が図られたこと、開かれた採択を一層推進するために、採択事務の円滑な遂行に支障を来さない範囲内で公表に努めることなどが主な改正点であります。次に、採択地区協議会の委員、調査委員は、何名でどのような分野から選ばれ、音更町からは何名選ばれているかについてでありますが、十勝では、帯広市を除く19町村が第12地区教科書採択地区として協議会を設置しておりまして、協議会規約により、協議会はそれぞれの町村教育委員会の代表者1名をもって構成することとなっております。また、選定委員につきましては、選定委員会規則で、選定委員の定数は79名としたほか、その構成につきましては、採択地区内の校長、教頭及び教諭、それから町村教育委員会の指導主事、その他学校教育に関し専門的な知識を有する職員、それと学識経験者及び保護者をもって構成するという内容になってございます。各町村からの選定委員名並びに選定委員数については、採択終了までは公表を差し控えることになっておりますので、御理解を賜りたいと思います。次に、採択地区協議会の採択要綱や選定基準についてでありますが、北海道教育委員会教育長通知により採択基準が示されておりますので、その定められた採択基準に基づき共同採択を行うこととしておりまして、地区協議会としての採択要綱は定めておりませんので、御理解を賜りたいと存じます。次に、検定申請図書が事前に音更町教育委員会に配付された教科書はないかということでございますが、教科書の採択に際して、公正な採択が確保されるよう文部科学省は、教師用指導書及び検定申請図書、いわゆる白表紙の献本等は一切禁止となっております。本町教育委員会には配付された教科書はございませんので、御理解を賜りたいと思います。次に、採択に当たり、各学校の教職員の意見が反映し、尊重されるべきではとのことについてでございますが、先ほど選定委員会委員の構成につきましてはお答えをさせていただきましたが、選定委員には、採択地区内の学校の校長、教頭及び教諭も構成メンバーとなっており、それぞれの教科での専門的知識を持った方々を選任させていただいております。また、各教職員からの意見につきましては、授業に支障のない時間帯で各教科書を閲覧していただき、意見箱で意見をいただくことになってございます。協議会はそれらの意見を十分踏まえて参考とした中で、採択に反映させることになっておりますので、その点、御理解を賜りたいと思います。次に、採択後の審議経過や採択理由の公開についてでありますが、協議会におきましても開かれた教科書採択を一層推進する観点から、委員の氏名や採択の理由などについては、採択事務の円滑な遂行と採択の公正確保の観点から、公表は採択終了後となっており、終了後には公表されるものと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。2点目のつくる会の歴史教科書の歴史認識については、一括してお答えをさせていただきますけれども、歴史の教科書につきましては、多くの皆さんが関心を持たれているところでもありますが、その考え方やとらえ方、あるいはその記述内容に対しても、それぞれ御意見もあることは承知しておりますが、教科書の検定は国において行われるものであり、個々の教科書の内容について教育委員会としての考え方、あるいは私の考え、感想を申し上げることは、教科書採択の公正確保の観点からも差し控えさせていただきたいと存じますので、その点、何とぞ御理解を賜りたいと存じます。以上でございます。休憩(午前10時58分)
質問 9番 坂本武三
それでは、具体的に質問をしたいと思います。教科書採択を公正にするために具体的な質問をいたしました。第1点、道教委が示している教科書の選定基準ですね。これは基本的に同じであるということと、ただ変わった点では、委員の人数が前回は40ないし60、今回は40ないし80というふうに委員がふえておりますけれども、このふえた理由といいますか、ねらいはどこにあるのかという点について質問いたします。それから、いろいろな今度の町議会等での審議の経過、あるいは各委員の人数だとか氏名、これらの公表ですね。これは、前回は公表することが望ましいというふうになっていたと思うのですね。しかし、今回は、先ほどの答弁にありますように、公表に努めるということで、非常にやっぱりこの問題については関心が高いわけで、それにこたえるという意味があるのではないかというふうに思うのですね。そういう点で、後の質問にかかわってくるわけですけれども、公表に努めるということですから、その期待に沿うようにしていただきたいと思うわけです。その点で、まず答弁をいただきたいと。
答弁 教育長 高橋晃(教育長は2007年3月まで)
1点目の選定委員の数でございますけれども、お答えしましたように、前回40名から60名が今回40名から80名というような、言うなればふえたと同時に、選定する委員の数の幅が広がったということであります。特に12地区、前回もそうでございますけれども、非常に大きな関心が持たれたということで、広くその選考に当たって、たくさんの選定委員の中で審議することが望ましいということが、このふえた理由の一つでないかなというふうに思います。それと専門の先生方だけでなくて、父兄なり、あるいは一般の学識経験者というような数もこの中にふえたというような経過にございますので、そんな経過の中でふえたかと思います。それともう一つ、変わった点の一つとして、前回は公表に努めるというようなものが、今回は公表を積極的にするというような形に変わっておりますけれども、これも開かれた選定委員会といいますか、協議会といいますか、これを目指すということで、ただ、いろいろな意見がある中で、やはり選定をしている間については、委員名も含めてこれは終わってからにしないと、いろいろ選定するさなかにいろいろなものがその選定委員にかぶさる部分があると、あるいはいろいろなことを言われる部分があるということで、12地区の協議会の中では、この選定期間の中には公表しないというようなことになっておりますけれども、終わった時点では、委員も、あるいは数も、あるいは選定した理由も、これらも全て、議事録も含めて公表するということに12地区は決めておりますので、そのような形の中で公表されるものと考えております。以上でございます。
質問 9番 坂本武三
2点目ですけれども、採択協議会の選定委員、あるいは調査委員、先ほど全体の数は公表できますが、具体的な数、各分野からどの程度選ばれているかという点については説明がありましたが、音更町から何名という、このことについては公表するのは今の時点ではまずいということでございますが、その点で、前回、4年前は何名だったかという、押さえておられれば、ちょっとお答え願いたいと思います。
質問 9番 坂本武三
それでは、次、3点目の地区協議会での採択の選定基準、これは特にないということでございますので、これは道が示された選定基準に沿って行われると。このように理解いたしました。次、4点目ですけれども、検定申請図書ですね。これは答弁にありましたように、検定中には配付してはならないということになっていると。このルールを破って、つくる会では、白表紙本を全国各地で配付されたということが国会で明らかになりました。そして、文部科学省は、配付されているということが明らかになった時点で、中止するよう指導を3回にわたって行っております。そのことも明らかになっているわけですが、そういう白表紙本、これについて現時点では、つくる会の方が前回の採択後、白表紙本は配付すべきでないということを文部科学省に要求しました。その結果、文部科学省はそれを受け入れて、白表紙本の配付を中止、禁止をするというルールをつくりました。私は現職時代は、白表紙本が配付されることは当たり前というふうに考えておりまして、それはなぜかといいますと、事前にいろいろな調査研究ができるからであります。それを中止するようになったわけですけれども、私は、そういうルールがある以上、これは守るべきだと、そうせざるを得ないというふうに考えます。ところが、それを破って、宣伝、そして扶桑社は営業も兼ねて白表紙本を利用していたと、こういう事態があるわけです。そういう点で、やはり白表紙本は今配付してはならんということになっておりますので、そういうルールをしっかり守るようにすべきではないかと、このように私は考えます。その点について、教育委員会の見解をお伺いしたいと思います。
質問 9番 坂本武三
はい、了解。次、5点目、採択に当たって、私は各学校の教職員の意見が反映されるよう考えるべきだという質問に対して、教職員が、白表紙本がもう事前に配付されなくなっているわけですから、目に触れることはできません。それで、実際に目に触れるのは、展示会場で見るということになりますね。そうしますと、限られた時間、日数、その中で自分たちが使う教科書、これを事前に見て調査研究するということは大変なのですよね。そこで、まず、再度質問したいのは、教職員の意見が反映される仕組みというか、それは、先ほど言いますと、展示会場に行って見て、そして意見箱がありますよね。そこに自分の意見を書いて出すということで反映されるということなのですね。ですから、私はそれが極めて不十分ではないかなと思うのです。ただ、展示会場でしっかり見て、そしていろいろ意見を出すということは大事ですけれども。その辺で、まずだれが選定委員で、あるいは調査委員がだれかなんていうのはわからないわけですから、そういう方に意見を言うわけにもいかない。ですから、意見の反映というのは、それだけというふうに考えざるを得ないのですが、それでよろしいですか。
答弁 教育長 高橋晃(教育長は2007年3月まで)
初めに、先ほどの前回の選定委員の数を御報告させていただきますけれども、前回、定数60名でございます。うち音更町5名となっております。それと一般の各先生方の意見をどう反映できるかということでございますけれども、先ほども御答弁させていただきましたけれども、今回、協議会でも十分その点議論をさせていただきました。それで、学校の時間外だけで、うちの場合は図書館で閲覧を6月17日からすることになっておりますけれども、時間外に各先生が見るのも大変だということもございますので、各先生の授業に支障のない範囲の中で、時間中でも各先生が自分の教科の方を閲覧できるように、各教育長から校長先生を通して便宜を図っていただくように指示を出してございます。音更町もそのようにさせていただきまして、この間、校長を通して、時間内であっても支障のない限り教科の閲覧をして、できるだけ多くの先生方の意見を意見箱を通していただくようにというようなことで指示を出させていただいております。そんな中で意見が出るものと思っておりますので、先ほども御答弁させていただきましたけれども、協議会としては、それが終わった後にその意見箱を開いて、十分選定に反映をできるように努めてまいるというようなことになっておりますので、そんなことで御理解をいただきたいと思います。
質問 9番 坂本武三
今の件ですが、そういういろいろ配慮をなさっておられるようですけれども、ここに十勝管内の教科書の展示会場の一覧表があるのですけれども、それを見ますと、たしか音更は図書館1カ所ですね。これは地域によって何カ所かで展示をしているということがございます。例えば、幕別町なんかは3カ所で展示を行っておりますが、帯広も3カ所ですね。こんなふうに会場が複数で行われておるのですが、その点音更の場合、1カ所に限定されておりますが、これをもっとふやすという方法はないのかどうかということをまずお聞きしたいと思います。それから、今いろいろ配慮されておりますが、先生方の意見が十分反映されるかどうかという点については、やっぱり大変だという声は寄せられております。授業に支障のない限りというふうに言われても、なかなか授業の合間を縫って展示会場に行って教科書を見るという場合、単にさらさらと見るのならいいのですが、ある程度調査研究するということになりますと、時間が必要です。そういう点で、会場がまず一つしかないという問題、それから、期間ですね。音更の場合は6月17日から7月3日までですね。これ見ますと。そうすると期間の問題だとか、そういうことをもう少し考慮すべきではないかなというふうに思っておりますが、その点についてちょっと答弁をいただきたい。それから、もともと教科書の採択に当たっては、こうやって一つは十勝だったら十勝一つでいいのでないかという考え方を持っておられる方もおります。しかし、もう少し小さくして、学校ごとに採択ができるようにしてはどうかという考え方もあります。高校などは学校ごとに採択するわけですね。その点で、1997年3月28日の閣議決定がございますが、「将来的には学校単位の採択の実現に向けて検討していくとの観点に立ち、当面の措置として、教科書採択の調査研究により、より多くの教員の意向が反映されるよう現行の採択地区の小規模化や採択方法の工夫・改善について、都道府県の取り組みを促す」、こういうふうに閣議決定をしまして、それを都道府県に通知をしております。この点で言えば、日本の教育学会などもそういう立場に立って、早くから学校単位で採択を行うべきだという立場に立っております。それか世界的に見ますと、これは学校ごとに採択している国が非常に多いのですね。そして、国際労働機関(ILO)とユネスコで出しました教師の位置に関する勧告、この中で、「教員は教科書の選定並びに教育の方法の適用については、特別の権限を持つべきである」、こういうふうに勧告されているわけです。こういう立場で小単位、そして、できれば学校単位で採択してはどうかという考え方ですね、これがあるわけで、今すぐというふうにはなりませんが、こういう考え方について、当教育委員会としてはどのように考えておられるか、見解をお伺いしたいと思います。
答弁 教育長 高橋晃(教育長は2007年3月まで)
まず、1点目でございますけれども、本町は閲覧場所が1カ所ということで、何カ所かということもありますけれども、図書館が本を見るには静かな場所であるし、適切な場所ということで、何カ所も設けることよりも図書館1カ所で管理した方がいいのかな、環境もいいのかなということで、本町の場合は図書館1カ所というふうな設定をさせていただいたところでございます。それから、閲覧期間でございますけれども、6月17日から7月3日までの予定で、14日間というようなこと、これは十勝の協議会が一律その期間、14日間でやろうというようなことで申し合わせておりますので、そんなことで。そろえて14日間でやろうというようなことになっておりますので、そんなことで本町も14日間というふうに設定させていただいております。それと教科書そのものが各学校ごとにという御意見もございましたけれども、現行今は、道教委の方で採択地区ごとに決定をするというようなルールになっておりますので、北海道の場合はそういう形の中で、12地区として今採択を進めているということでございますので、将来どうなるか今の時点ではわかりませんけれども、道の今のルールの中ではそういう形で進めるということになっておりますので、御理解いただきたいと思います。
質問 9番 坂本武三
一番最初に道教委の選定基準、これが示されまして、情報については公表に努めることというふうになっているという答弁がありましたが、それを踏まえて、最後、採択後の審議経過や採択の理由等について、答弁で採択後極力そのようにしたいと、こういうことでございますが、この手続、どういうふうにすればいいのかという問題ですね。本町の教育委員会にそのことを要求すれば開示するということになるのか、それとも、この協議会では事務局がございますよね。だから、事務局に対して請求をするということになるのか、そのことを明らかにしていただきたいと思います。
答弁 教育長 高橋晃(教育長は2007年3月まで)
選定が終わった後の情報公開といいますか、公表でございますけれども、今回の12地区の事務局は鹿追町が請け負ってもらうことになってございまして、終わった後の公表については事務局から公表することになってございますし、その公表の求めも事務局にすることになってございますので、今回の採択に当たっての公表については、鹿追町がその任を負うという形になっておりますので、御理解をいただきたいと思います。
質問 9番 坂本武三
それでは、次、つくる会の歴史教科書の歴史認識について、答弁がございました。これから地区協議会が開催されるという今の時点で、非常に微妙な段階で採択の公正さを保つ意味でも、見解を述べることは差し控えたいという点については、十分理解はできます。今の時点でやはり教育長なりの個人的な見解が示されれば、それに対する反響というのはどういう形で生まれるかということもある程度は理解はできるのです。ただ、私は、最初の1点目ですね。1点目。この1982年の近隣諸国条項ですね。これについては一定の見解はあってもいいのではないかなというふうに思って質問をしました。その後の具体的な歴史教科の歴史認識については、答弁のとおりではないかというふうに思うのですね。それで、その1点目についてですけれども、非常に歴史はちょっと古いのですね。1982年ですから。だから、当時の状況を思い起こしますと、この1982年にこれは文部省の主導で、教科書、高校の歴史の教科書です。それまで中国などに対する戦争ですね。これは侵略という表現を使っておりましたが、その侵略を進出と変えなさい。それから、先ほど申しました朝鮮を植民地化いたしました。しかし、それに対する抵抗がずっと続くわけですけれども、1919年の3月1日に、いわゆる有名な3・1断罪事件、あるいは3・1独立運動、これを暴動というふうに表現をするようにというような具体的な指示がありました。これがマスコミに載りまして、大きな国際問題になりました。それで当時の鈴木内閣は、朝鮮や中国に人を派遣しまして、話し合いをした結果、政府の責任において教科書の内容については是正をしますという約束をした結果、こういう近隣諸国条項ができたわけですね。ですから、これらについては、やっぱり国際的な約束なのですね。それを文部省は選定の基準にしっかりと位置づけた。ところが、これに対してつくる会では、この条項を削除せよという署名運動を前回の採択後、ずっと運動を進めて、100万を目標にして今進めているところであります。これを削除しなさいということでね。こういう事態になっておりますので、私は、この条項は国際的な公約ですから、しっかりやっぱり守る必要があるのではないかというふうに考えているのですが、その点についてだけは見解、もしいただければというふうに思います。それが一つ。それから、もう一つは、この2番目、3番目、4番目については、具体的な歴史認識についてであります。したがいまして、見解を差し控えたいということでございますから、それは理解します。前回、この新しい歴史教科書が採択された後、専門家、歴史家ですね。歴史家がしっかりこの教科書を読んで、そして、このつくる会の教科書に対して丁寧な批判ですね。そうして、いろいろな資料を提供してくれております。私はいろいろ調べた結果、一番これだったら読めばわかるなと。しかも他の教科書と比較しながら、きちっとしたコメントを出してくれているのが、歴史家が読むつくる会教科書ということでの具体的な資料、これが出ております。それによりますと、間違っている事項、これが67カ所あるということなのです。67カ所。したがって、今回、新しい歴史教科書が採択されました。私は今までの経過、いろいろ申し上げました。その点からしますと、もう本当に採択されたことが不思議ですね。しかも間違っているというふうに指摘されている部分、それが本当にまた今回の採択で是正されているかどうかという点については、再度点検をしなければならないと思います。少なくとも67カ所の誤りですね。これは専門家が指摘している部分ですが、それが、どのように是正されているのか、そのことは点検しなければいけないと思います。そのことを私は教育委員会に望みたいと思うのです。これをしっかり点検をしていただきたいということですね。そうやってやはり史実、歴史の事実ですね。これを正確に教科書に載せてもらわなければいけない。歴史教科書は、歴史の専門家の研究成果が反映されるものです。と同時に、それを使って教育をする教師の実践ですね。それとが融合して立派な教科書ができるのだと私は考えております。そういう点では、この資料ですね、教育委員会の方にも私は提出したいと思いますので、それに基づいて、ひとつ研究をお願いしたいということを要望いたします。それについて、今言った2点についての見解をちょっとお伺いしたい。
答弁 教育長 高橋晃(教育長は2007年3月まで)
2点の御質問でございますけれども、1点目につきましては、申しわけないのですけれども、これも含めて意見は差し控えさせていただきたいというふうに考えております。それから2点目、前回の指摘された事項について、それぞれの学者が、それは私どもそれなりにその部分を今回チェックをさせていただいております。ただ、文部大臣が検定を終わってコメントというか、談話を発表してございます。その中に、これは申請者、いわゆる本屋さんに出した談話でございますけれども、4点ほど出しておりまして、その中の1点にこういう項目がございます。「歴史教科書の検定は、国が特定の歴史認識や歴史事実等を確定するという立場に立って行うものではない。教科書検定はあくまでも検定基準にのっとり、申請図書の具体の記述について、その時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らして、欠陥を指摘することを基本として実施してきており、今回の検定においてもこの考え方に基づいて実施したところである」。こういうことで、歴史そのものは、言うまでもございませんけれど、いろいろな先生方の考え方がございまして、それがどれが正しいというものではなくて、この検定においても正しいことを確定する立場で検定をしているものではないというような文部大臣の談話が出ているところでございまして、こんな中で検定が終わっているのだろうなというふうに考えているところでございます。以上でございます。
質問 9番 坂本武三
今の点、十分理解できますが、残念ながら、この新しい歴史教科書では、客観的な事実に反する単純な過ちですね。この専門家が無視できない歴史上の事実についての誤り、これがあるというふうに指摘しているものですから、これはやっぱり是正してもらわなければいけないというふうに思うのですね。ですから、そういう間違いをそのまま記述されている教科書については、やはり改善してもらわなければいけないと、こういう立場で私は述べておりますので、御了解いただきたい。以上でございます。