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小樽市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月18日

こども誰でも通園制度について

2025年6月18日、小樽市議会の一般質問で、酒井隆裕議員が「こども誰でも通園制度について」質問し、市長 迫俊哉、こども未来部長 津田義久が答弁しました。

質問者
酒井隆裕 議員
答弁者
市長 迫俊哉、こども未来部長 津田義久

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 4番 酒井隆裕

一般質問をいたします。こども誰でも通園制度について質問いたします。現在、100を超える自治体で試行的事業が行われていますが、2026年度から子ども・子育て支援法に基づく乳児等通園支援事業として、全自治体の実施が目指されています。日本共産党は、子供の安全面、保育士の負担増、保育士の奪い合いなど問題があることを指摘し、反対してきたことを踏まえて質問いたします。市長は、昨年の第2回定例会での私の質問、2026年度から全自治体で実施されることについての見解について、子育て支援策の充実に資すると答弁しています。市長は、なぜ子育て支援策の充実に資すると考えたのですか。試行的事業は、実施主体が市町村であり、内容水準の確保やトラブル解決に市町村が直接責任を負っています。それに対して、本格実施の際には、利用者(保護者)と事業者との直接契約の制度となり、市町村の保育に対する責任は大きく後退し、問題があってもその解決は事業者と利用者(保護者)の責任となってしまう懸念はありませんか。保育の体制についてです。現在の一時預かり事業と同等で、最低2人配置しなければならないが、保育士資格を持った保育士は必要人数の2分の1で構わない。また、保育所等と一体的に実施し、他の職員から支援を受けられる場合には、保育士1人体制でも構わない。さらに、独立した専用室がなく、在園地との合同での形態も認められるなど、保育所や認定こども園等の保育より、かなり緩やかな基準となっています。市長は、昨年の第2回定例会での私の質問に、安全についての配慮がなされているものと答弁しました。保育所や認定こども園等より劣っている基準でも、安全は確保されているという認識に変わりはありませんか。政府の方針は、保育士が足りないなら、資格がなくてもできるようにすればよい。専任を確保できないなら、通常の保育の担当者と兼任させればよいというものです。市長は、こういった政府方針は、保育士の処遇改善と全く逆の方向を向いていると考えませんか。中央保育所が2026年度末をもって閉所することが決定しました。閉所理由に、保育士不足等で継続が難しくなったとあります。本市に限らず、保育士不足が深刻な社会問題となっています。人手が足りず、子供に我慢を強いて満足できる保育ができず、辞めていく保育士がいる、業務も忙しく、休憩も取れず、余裕がなく疲弊している。現場からの声は深刻です。保育士資格を持ちながら働いていない保育士は、有資格者の6割を超えます。本市では、どのような保育士不足対策を行っているのですか。また、その効果をどう捉えられていますか。昨年の第2回定例会でのこども誰でも通園制度で保育士の奪い合いになるのではといった質問に、市長は、従来の保育所等における保育士確保に支障を来すことのないよう、工夫して取り組んでいきたいと答弁しています。どのように従来の保育所等における保育士確保に支障を来すことのないよう、工夫するのですか。保育所等と一体的に実施し、他の職員から支援ということになれば、ただでさえ、人手が足りない、余裕がなく疲弊していることに拍車をかけることになるのではありませんか。中央保育所閉所に関連して、市内唯一である休日保育実施施設への対応についてです。民間保育協議会開催以降に、実施可能施設の照会を行うとのことですが、休日保育のともしびを消さない特別な取組が必要ではありませんか。昨年の第2回定例会での通常保育への影響についての質問に、市長は、定員に空きのある施設において定員の範囲内で受け入れる余裕活用型での実施を挙げました。こども誰でも通園制度には、常に受け入れる一般型乳児等通園支援事業と、定員数に空きがあるとそのときに受け入れる余裕活用型乳幼児等通園支援事業があります。余裕活用型の施設であれば、空きがなければ、結局利用できなくなります。利用者を十分受け入れできる見込みはありますか。こども家庭庁は、こども誰でも通園制度(仮称)の本格実施を見据えた試行的事業実施の在り方に関する検討会で中間取りまとめや取りまとめを公表しています。利用時間については、子供の育ちに合わせて柔軟に選択できるような設計がよいのでは。しっかりと生活できるためには最低四、五時間は必要。もう少し延長を。月10時間を超えて実施することを妨げないこととするのが適当であると指摘しています。利用時間について、本市ではどのようにお考えですか。同様に、対象施設及び認可手続では、子供にとって安全・安心な制度となるよう、認可基準は適切に設定し、実施可能かどうか丁寧に確認の上、実施を可能とするべきと指摘しています。対象施設及び認可手続について、本市ではどのようにお考えですか。保育の質が確保できるのかという問題です。具体的には、対象施設について、保育所や認定こども園、小規模保育事業所等のほか、基準を満たしていれば施設類型は問わないとされていることです。保育事業の経験のない営利企業でも、施設の基準を満たしていれば参入が可能とされています。保育や子育て支援には、利益追求や市場化は本来なじみません。一部の営利的事業所において、職員の配置が手薄なことや行方不明事件が報じられています。本市として、施設の実施主体について独自の基準を設けるお考えはありますか。札幌市では、国基準を基本としながらも、一部を上乗せするとしています。乳児室の面積について、国基準では0歳児、1歳児×1.65平方メートルであるのを、ほふく室の基準と同じく0歳児、1歳児×3.3平方メートルにしています。職員の資格については、国基準では、保育士でなくても必要な研修等を修了すれば可能としていますが、札幌市では保育士の資格を有する者に限るとしています。また、食事提供についても国基準では、外部からの提供を認めていますが、原則自園での調理としています。このように、札幌市では、一部を上乗せした基準にしておりますが、本市で独自に基準は設けないのですか。2歳以下の子供たちに、社会的保育の場の必要性が広く認められるようになったことは前進です。子育ては家庭だけで担うのではなく、社会的保育との両輪で進める時代がやってきました。問題は、保育の市場化によって進めるのか、公共的な保育の発展を原則にするのかにあります。公共的な保育の発展には、人と人との温かな結びつきが一層発展するように、その土台となる物的基盤を整備する、国・自治体の責任が明確にされなければなりません。その上で、保育を受けることは、全ての子供の権利であることを共通認識にする必要があります。市長の所感はいかがですか。全ての子供の育ちを応援するには、政府が責任を持って保育士の配置基準を抜本的に改善し、専用の保育室を確保し、親の就労にかかわらず、保育施設に入れる体制をつくるべきです。市長の所感をお聞かせください。再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 迫俊哉

酒井議員の御質問にお答えいたします。こども誰でも通園制度について御質問がありました。初めに、子育て支援策の充実に資するとの私の見解につきましては、この制度は、子供の成長の観点から、家庭とは異なる環境や家族以外の人と関わる機会が得られる環境を整備するとともに、保護者の就労要件を問わず柔軟に利用できることで、子育て世代の多様な働き方やライフスタイルに応じた支援を強化することができるものと考えたためであります。次に、本格実施に当たっての保育に対する責任につきましては、これまでも問題が発生したときは、まず事業者と利用者の間で解決を図ってきており、国が定める重大事故については、市への報告義務があるほか、必要に応じて解決の支援を行ってきたところであり、こども誰でも通園制度でも同様に対応していきますので、市の責任が変わるものではないと認識しております。次に、安全確保に対する認識につきましては、こども誰でも通園制度の実施に当たっては、保育所等と同様に安全計画の策定が必要であるほか、保育士等の必要人数は、既に実施されている一時預かり事業と同様の体制となっており、安全についての配慮がなされているものと考えております。次に、保育士の負担につきましては、当該制度は、施設が保育士等の状況を踏まえて実施の可否を判断するものであり、一般型では専任の保育士を確保した上で、余裕活用型では通常の保育における空き定員の枠内で子供を受け入れるため、実施に当たって、既存の保育士の負担が増すとは考えておりません。次に、本市の保育士不足対策などにつきましては、保育所等への就労を希望する保育士や幼稚園教諭の資格を有する方、子育て支援員研修を修了した方を登録する小樽市保育士等人材バンクを実施しているほか、令和5年度から市内の保育人材の確保・定着を図るため、新規就労した方へ1年目は10万円、3年目は20万円、6年目は30万円を支給する保育士等就労定着支援事業を実施しております。その効果につきましては、人材バンクについては、平成30年2月の事業開始以降7件の就労実績があり、就労定着支援事業も、昨年度末までに46人の方に活用いただき、そのアンケートでは、長く働き続けたいと思うきっかけとなったなど、好意的な意見が寄せられており、保育士確保に一定の効果があると考えております。次に、こども誰でも通園制度における保育士確保の工夫につきましては、こども誰でも通園制度では、定員に空きがある施設において、定員の範囲内で受け入れる余裕活用型での実施が可能であり、この形態での実施を検討するほか、保育士資格がなくても事業に従事できる子育て支援員を活用することも考えられます。次に、保育所等と一体的に実施した場合の人手不足につきましては、ただいまお答えした余裕活用型での実施や子育て支援員などの人材を活用することで、現場の保育士の負担が増えることはないと考えております。次に、休日保育につきましては、祝日の利用者が6名から7名いるとのことであり、休日保育のニーズは一定程度あるものと認識しておりますので、市内の民間保育所等の協力を得ながら、継続して実施できるよう検討を進めてまいります。次に、余裕活用型の施設での利用者の受入れにつきましては、利用希望があっても定員に空きがなく、受入れができない場合もあるものと考えられます。次に、利用時間につきましては、現在、補助事業として実施している利用時間の上限は10時間でありますが、令和8年度の給付化に向けた制度の構築に伴い、各種通知があるものと考えておりますので、本市としても、国の基準に合わせることを検討いたしております。次に、対象施設及び認可手続につきましては、こども誰でも通園制度を実施する施設については、施設側の意向を確認しながら進めていくことになると考えており、認可基準及び手続につきましては、内閣府令で定める基準に従い、または参酌して条例で定めることとなります。次に、施設の実施主体につきましては、独自基準を設けることは考えておりませんが、実施主体にかかわらず、保育の質が十分保たれるよう職員の配置など、しっかり監督等を行っていく必要があると認識いたしております。次に、面積基準などの独自の上乗せにつきましては、本市においては独自の基準を設ける予定はなく、国が示す基準を基本にしたいと考えております。次に、子供の権利の共通認識につきましては、国は、こども基本法の下、全ての子供・若者が身体的・精神的・社会的に幸せな状態、いわゆるウェルビーイングで生活を送ることができる、こどもまんなか社会の実現を目指しており、行政はもとより、社会全体で子供施策を進めることとしております。全ての子供の育ちを応援し、全ての子育て家庭に対する支援を強化することは極めて重要であり、社会の様々な人が関わり、社会全体で子育てを支えることが求められるという考えの下、保育施設に限らず、教育・保育の質の向上やライフステージを通じた様々な取組を行っており、私といたしましても、こうした国の考えが社会の共通認識になりつつあると考えております。次に、保育の実施体制につきましては、国において保育士の配置基準については見直しが図られてきているほか、本市の保育環境については、民間事業者の協力の下、適切に提供されていると認識いたしております。また、現時点では、保護者の就労等がない場合は保育の必要性は認められませんので、保育施設への入所はできないものと認識いたしております。(「議長、4番」と呼ぶ者あり)

再質問 4番 酒井隆裕

再質問を行います。中央保育所の閉所に関連いたしまして、休日保育については、御答弁では祝日には六、七名がおり、一定のニーズがあると。そこで、民間保育といったところに協力をお願いしたいということがありました。ここで、民間企業で、うちでやりましょうと言って手を挙げていただければいいのだけれども、そうでないということになれば、私は自治体で行うこともあり得る話だと思うのです。先ほど、小樽市民間保育協議会という話でしたけれども、改めて休日保育について、先ほど私が述べたようなことも含めて、どのように考えられているのか、お答え願えますでしょうか。

答弁 こども未来部長 津田義久

酒井議員の再質問にお答えいたします。休日保育なのですが、民間施設でできるところがない場合に、市でもやるべきではないのかという御趣旨かと思います。小樽市保育所等の在り方に関する方針では、市立保育所は市内全体の需要と供給の調整弁という位置づけをしております。民間の施設においては、休日保育など、これまでの経験と実績を生かすことができるように、市として連携するとしているので、まずは、民間施設でできるところがないかを検討していきたいと考えてございます。(「議長、4番」と呼ぶ者あり)

再々質問 4番 酒井隆裕

再々質問します。それでは、先ほどの本答弁と全く同じなのです。私が申し上げたのは、民間でやっていただける方が出た場合には、それはそれで結構なことで、よいことだと思うのです。ただ、それができないという形になってしまったら、休日保育のともしびが消えてしまうことになりかねないから、その場合は、小樽市として行うということも、私は可能性としてはあると思うのです。その辺を確認したかったのですけれども、いかがでしょうか。

答弁 こども未来部長 津田義久

酒井議員の再々質問にお答えいたします。民間で受入れできるところがあるかないかは今後、調査することになりますので、受入先がなかったときに市でどうするのかということについては、現時点ではお答えできないと考えております。

出典:小樽市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月18日 議事録 PDF(135ページ) 間違いを知らせる