小樽市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月8日
(1)自治体DXについて/(2)人口減少対策について/(3)エネルギー政策について
2021年12月8日、小樽市議会の一般質問で、髙橋龍議員が「自治体DXについて」「人口減少対策について」「エネルギー政策について」について質問し、市長 迫俊哉、総務部長 佐藤靖久、生活環境部長 松井宏幸が答弁しました。
- 質問者
- 髙橋龍 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、総務部長 佐藤靖久、生活環境部長 松井宏幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 髙橋龍
第4回定例会に当たり、一般質問をいたします。一つ目、自治体DXについてです。昨今のコロナ禍にも起因し、ICT化推進は勢いを増し、次の段階としてDX、デジタルトランスフォーメーションという言葉も頻繁に耳にするようになりました。DXは進化するテクノロジーによって人々の生活を豊かにしていくという概念で、既存の価値観や枠組みに革新的なイノベーションをもたらすものであります。これまでは行政の分野でのDXは他国に比べて進んでいるとは言い難い状況でありましたが、目下その遅れを取り戻すべく大きな動きができていると感じています。民間レベルでは様々な場面でDXは進み、官民の連携が図られるケースも多く見受けられます。民間が集めたビッグデータを活用し、行政の施策に反映させること。逆に、行政が持つデータをオープンデータ化し、民間が活用していくなど、お互いに有益なデータを持ち合っているという見方もできます。一つ補足をすると、DXとデジタル化、言葉は似ていますが、少し異なります。アナログで行われている手法をデジタルに置き換えることがデジタル化、その後にデジタルデータを活用し新たな価値を創造していくのがDX。つまり、これからの時代は今にも増してデータは貴重な資源となっていくことからも、その収集と分析、活用について従前の取組とは一線を画す必要性があることと考えます。最初に、確認としてお聞きします。かねてより議会でも度々取り上げてきたオープンデータについて、本市が現状進めていることをお示しください。次に、市役所の業務フローとDXについてを関連づけて伺っていきたいと思います。自治体DX推進に当たり、国による標準化システム、いわゆるガブクラウド、ガバメントクラウドに関してです。国にとっては、システム標準化により様々なメリットが出ると考えます。各自治体のシステムが標準化されることで、各省庁の側でデータを扱いやすくなることもメリットの一例です。では、自治体側が享受できる恩恵はどうかということはお聞きしなくてはなりません。小樽市にとってのメリットはどう考えているのでしょう。つまり、システムの標準化について、本市にとってメリットとなる点をどのように認識されているのか、お示し願います。逆に、システム標準化の際、効率化は図れても自由度が低くなり、地域性や独自性のある取組をしづらくなってしまうという懸念もあるわけです。そうした意味でデメリットについてはどのように認識していますか。ここ数年で、私自身もDXに関係するウェビナーに参加させていただいたり、実際に企業のサービス開発にアドバイスをするという機会もいただきました。自治体DXの先進事例でも役所内の意識醸成に苦慮した等の意見は多く耳にいたします。ここで重要なのは、自治体DXは国が決めたことだからやるというスタンスではなく、住民サービスの向上や経済振興、市民の豊かな暮らしに寄与するために行う-81-という認識を職員の皆さんに持っていただくことではないかと思います。現場の御苦労はあると思いますが、今は新しい行政の仕組みへの過渡期にあるのでしょう。今後RPAなどを導入していく際に、業務フローの見直しが重要になります。それは現時点での業務の流れを図式化し、どのように変えると、よりスムーズになるのかを検討し、オペレーションの最適化を図っていくという作業です。本市において、このように業務フローの変更、改善はどこが行っているのでしょうか。他の自治体でも自治体DXに関わり、業務フローを見直し、手続の時間短縮を図り、手戻りをなくすことに苦心しているともお聞きしています。当然にどの場面でデジタル化を図るかなども考えられています。本市においてはそのような業務フローの、言わば棚卸し的なことは行っているのか、御説明をお願いいたします。先進地域の中には、今の業務をフローに落とし込み、課題を洗い出すためのフローのデザイン研修を行っているところもあります。そのような観点で、デジタル化推進に向けた人材育成を本市としても図る必要があると考えますが、御所見はいかがですか。次に、国の自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画についてです。重点事項として、テレワークの推進が挙げられています。本市職員のテレワークについては、これまでも議会で触れられたことはありますが、この流れの中で改めてお聞きしたいと思います。テレワークといっても物理的にできる職種とそうではない職種があります。テレワークに対して、親和性が高いと思われる職員の属性、シーンなどについての見解をお示しください。次に、防災・減災の面でのDX推進について伺います。いわゆる防災DXと呼ばれるもので、発災から速報、避難、安否確認、避難所における生活、それぞれのフェーズでICTの活用が進められていると認識しています。防災面でのDXに関しては、既に多くの企業が自治体と連携し、その実例を紹介するオンラインセミナーなどが行われています。災害対応は地理的な要素、そのまちの住居の分布などにも関わるため、他都市との単純な比較はできないことは理解しております。しかし、DXという観点で災害時の対応に先進技術を取り入れていくことや、平時には避難訓練などでの活用で意識の醸成を図ることなど、根本的な部分での必要性は市としても認識しておくべきでしょう。そこで、現状と今後について伺ってまいります。まずは、本市における災害時のICTの活用について、現状取り入れられていることを主なものを例示いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。国としても、防災DXを推進していく方向性を以前から示しているものと認識しています。総務省の作成による、デジタル変革を通じた新しい地域と社会の構築(総務省重点施策2021)では、消防・防災分野について、「地方公共団体の受援計画・業務継続計画の策定に係る研修会、市町村長等を対象とした災害訓練、市町村長や地方公共団体の危機管理等責任者を対象とした研修、感染症関連にも資する「防災危機管理e―カレッジ」のコンテンツの充実等を実施」と記載され、DX関連では、災害時情報共有システムLアラートの推進などについて触れられています。さらに、情報伝達に関しては、従前のシステムに加え、公共安全LTEという携帯電話の技術を利用した新たな仕組みもできつつあります。この公共安全LTEというのは、「災害現場等における公共安全機関相互の円滑な通信や情報共有を確保するため、携帯電話技術を活用し、共同で利用することにより低コストで導入・運用が可能な無線システムを実現。関係府省庁と連携し、導入に向けた所要の技術検証等を実施」と説明されています。従前の無線システムと比較すると、メリットとしては、音声だけでなく画像や動画の通信もできること、-82-公共安全機関の共同利用により円滑な情報交換、運用コストの低減ということが挙げられています。このように、様々な事業が行われている中、国のビジョンがどのように本市に共有されているのかということもお聞きします。自治体DXに関連して、総務省などから防災DXに関連したシステムや業務に関して指針などは通達があるのでしょうか。次に、国レベルの話から自治体単位の取組に目をやると、例えば災害備蓄品の洗い出し、災害時の問合せにAIのチャットボットを活用、GIS、GPSの活用で迅速かつ適切な避難経路の選択などがあり、もしもの際に命をつなぐことに先進技術を役立てることができるわけです。本市でも積極的にこうした技術を取り入れるべきと考えます。今後においては、総合体育館や本庁舎別館の建て直しに際して防災の観点も取り入れられることから、そこにも防災DXの観点を盛り込んでいただきたいのです。本市として今後進める予定の防災に関する事業でDXに関連するものをお聞かせいただきたいです。どのような中身で検討するのかも併せて伺います。次に、防災DXと自治体間の広域連携についてお聞きします。多くの分野において広域連携が進められてきていると認識していますが、この防災分野においても連携は望まれるものと考えます。場合によっては相互に物資のやり取りをすることや、避難者の受入れなどもあり得ることでしょう。そこで、防災、特にDX関連について、後志圏域、札幌や石狩など、近接地域との広域連携について本市の状況をお聞かせください。どこかの地域のみが飛び地のように防災DXの推進を図るのではなく、可能であれば歩調を合わせながら進めることができれば、発災時に行政が取る行動の選択肢が増え、相乗効果を期待できることからも、ぜひ検討をお願いするところであります。次に、人口減少対策について伺いたいと思います。本市の人口は御存じのとおり、毎年約2,000人ずつのペースで減っている状況です。現状数が一定であれば母数は減っていることから、当然に減少割合は大きくなっていると考えられます。数字を見たところ、平成22年で減少数1,928名、割合にして1.43%の減。昨年の減少数が1,964名で、減少率は1.72%と、単純比較すると減少率は約0.3%進んでいるということになります。極端な進行ではないといえ、やはり人口減のスピードは加速傾向にあり、喫緊の課題と言われて久しいながらも、なかなか歯止めは利いていないと言えます。加えて、自然減と社会減を比較したときには、平成22年は自然減が54.9%であったのに対して、令和2年では76.7%と、自然減の割合が増えていることから、少子化の影響はますます深刻化しているとも読み取れるかと思います。第7次小樽市総合計画の中でも人口減少は大きな課題として挙げられ、いわゆる縦割りの組織を横串でつなぐ形での施策が示されていると認識しています。では、ここから本市の人口減少に対する姿勢について、幾つか伺っていきたいと思います。初めに、本市で人口減少対策と位置づけてきた施策について御説明ください。施策を推進していくに当たって、個別にKPIの設定などによる目標数値もあるかとは思いますが、各事業でKPIを上回ったとして、シビアではありますが、最終評価は人口の推移であるわけです。ただし、各種施策を行った場合、行わなかった場合での比較ができるものではありませんので、定量的効果を図ることが容易ではないのは存じておりますが、これまではどのようにして分析をしてきたのかをお示しください。-83-これまでの事業の振り返り、分析が重要であるのと同時に、それをこれからどのように生かしていくのかはそれ以上に大切な点と言えるでしょう。また、将来に向け、社会がどのようになっていくのか、大きな流れを見据えてアンテナを張り、先んじた対応も求められるものであります。単純な例でいうと、コロナ禍によって移住への意識が高まっていたり、企業も事業所を移転するケースが増えているともお聞きします。先ほどのDXとも関連し、業種によっては日本中どこにいても同じ仕事ができるという時代になっているわけであります。そうした方の場合、家賃の安さ、自然環境、人間関係、食文化など、地方都市の優位性を訴求していくことも必要であると考えます。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、人口減少対策という観点では追い風になる部分もあると認識しており、移住政策を強めるタイミングであるとも思います。例えば企業誘致のターゲットを変更するなど、戦略的に考えていくべき時期だと考えています。本市の見解を伺います。今申し上げたようなものは社会減に対しての対策でありますが、それはあくまでパイの奪い合いであることも事実です。加えて自然減、特に少子化への対策を行わなくては、仮に一旦社会増につながったとしても課題解決には至らないものと考えます。いずれにせよ、戦略として大枠の方向性を決め、そのために何をすべきか逆算して、細かな施策に反映させていく必要もあると認識していますが、一つの部署のみで人口減少対策ができるわけではありません。事業のパッケージ化を図って、大きなプロジェクトとして当たるのが望ましいと考えます。本市の人口減少対策に対する事業レベルでの連携、新規事業の立ち上げなどについて今後の展開をお示しください。ここまでは、人口増加に向けた施策について質問をいたしました。加えて、人口減少対策といったときには、人口が減っていく中でいかに行政運営をしていくのか、地域の経済・産業を持続させられるのかという観点も含まれてきます。人口が減っていく未来を直視し、議論をすることにはある種、勇気が必要です。本市だけでなく、自治体としてはその点に正面から向き合いづらいこととは思います。しかしながら、人口が減り続けていること、それがV字回復をするということはあり得ないというのも事実でもあります。今や民間企業も人口減少時代に合わせて事業の転換を必要とされています。取捨選択をした上で強みを生かす経営スタイルへ変えていく、マーケットの縮小に対し、売上高ではなく利益の出し方を考える、既存のサービスの見直しをしていく、流れに任せて規模が縮小していくのをよしとするのではなく、攻めの事業転換も行わなくてはいけないときが来ているのです。ある学者の方の論説に、ここからの時代は利便性に加え、親切心に主眼をおく必要がある。シンパシー、共感からエンパシー、感情移入が重要で、立場をともにすることが必要であるとありました。これは企業だけでなく、行政においても同様であるとも言われます。少し話がそれましたが、本市の将来に話を戻すと、人口がじわじわと減っている流れの中で、10年後、20年後行政としてどういうサービスができるのか、あるいは、このままではどういうサービスができなくなるのか、事業の優先度や、それこそ新たな技術で補えるサービスを見据え、その準備をしなくてはなりません。総括して申し上げると、人口増加への策は行いながらも、逆の視点も持たなくてはならないということです。つまり、人口が減ったときに行財政運営を継続していくための備えも重要であるということ。その点の影響については、インフラにも住民サービスの面にも表れるものと思います。中長期的な視点での市の課題認識と解決に向けて、今からどのようなことをすべきか考えをお示しいただきたいと思います。この項最後に、「未来の年表」で有名な河合雅司氏の著書によると、コロナ禍によって少子化は18年早送りされたとも言われています。本市として将来にわたり住み続けたい小樽に向けて、場合によって-84-は長期的視点のプランA、プランBを設定して備えるくらいの気持ちで、今後にわたり議論をさせていただきたいと思います。最後の項目として、エネルギー政策について伺います。(仮称)北海道小樽余市風力発電所についてです。このたび、同発電所の計画の環境影響評価に関して、市長は北海道知事からの意見照会に対し、市長として懸念の意を示された点もあると伺っております。再生可能エネルギーの導入に対しては、全国的にも大規模な開発を伴う場合に環境を大きく変えてしまうこと、それに起因する土砂災害、健康への影響など、住民の不安の声が上がっていることも度々報じられています。さらには、コロナ禍によってアウトドアや体験型のアドベンチャートラベルに対し注目されている中、本計画では塩谷丸山という多くの人々が訪れる観光資源を失ってしまうことにつながります。雄大な自然環境、景観の既存という問題点から目をそらすことはできません。ここで、先ほどの意見照会に関してお伺いします。市長は知事に対し、どのような意見を述べたのか、聞かせてください。この計画に関しては、北海道小樽余市風力発電所の名称のとおり、余市町にも関係してきます。行政区をまたぐことで自治体の姿勢に違いが出ることも考えられますが、本市と余市町との間で本計画に関しての意見交換などは行われているのでしょうか。また、最終的には、北海道知事の判断になる部分も大きいと認識していますが、住民への周知と理解については、やはり地域の自治体が窓口になるケースも多いものと考えます。つまり、実際に住民の方からの不安の声などをお聞きする場合には、本市の担う役割は決して小さなものではないと思っております。市営住宅跡地への太陽光発電施設の建設をめぐって、住民の方々から反対の声が上がり、議会の中でも超党派で議論が行われたことは記憶に新しいところであります。市としてもその声を受け止めていただき、最上に関しては買戻しなど、でき得る手だてを行っていただきましたが、今回の風力発電所はそれを大きく上回る規模であります。やはり地域にお住まいの方々の合意については慎重にならざるを得ないものと認識しています。この風力発電所の件についても引き続き住民の意見に寄り添っていただきたいとお願いをするところです。御見解をお願いいたします。最後に、本市で実証実験が行われている地中熱活用の件についてです。住友商事株式会社によるプロジェクトでありますが、その進捗や内容について幾つか質問いたします。まず確認といたしまして、本市で行われているこのプロジェクトの内容についてお聞きします。また、その進捗についてもお示しください。次に、そもそも本市に白羽の矢が立った理由についてお聞かせいただきたいと思います。他市と比較したときに、何かしら地質学的な優位性、人口規模や地理的要因なのか、あるいは全く別の理由なのか、住友商事株式会社が本プロジェクトの実施場所として本市を選定した理由についてお示しください。また、実用化の可否や具体のものについては、実証実験が終わってからの分析にもよるとは思いますので、現時点での見解としてですが、これから建設される公共施設などで取り入れていく考えはありますか。最後に、環境への負荷についてはどのような見解ですか。デメリットの部分、懸念となる点があればお聞かせいただきたいと考えますが、いかがでしょうか。以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。初めに、自治体DXについて御質問がありました。まず業務フローについてですが、本市のオープンデータの取組につきましては、町丁別の人口や指定避難所等の一覧、ごみ収集カレンダーなどを市のホームページで公開しているほか、一般社団法人北海道オープンデータ推進協議会のホームページでも公開をしております。次に、システム標準化のメリットにつきましては、標準化により全国で統一されたシステムを使用することになるため、事務の効率化が図られ、費用負担の軽減も見込まれると考えております。また、デメリットにつきましては、標準化の内容によっては本市独自の取組がしづらくなることも想定されますので、代替となる手段や方法を検討していかなければならない場合もあると考えております。次に、業務フローの変更や改善につきましては、現状では実際に業務を遂行している各部署において検討した上で行っております。また、業務棚卸しの取組はこれまで行ったことはありませんが、現在、本市の行政事務についてどれだけの職員と時間をかけてどのような手順で行っているのか、まずは現状を把握するため、全庁的な業務量調査を実施しているところであります。次に、デジタル化推進に向けた人材育成を図る必要につきましては、本市においても業務フローの見直しの手法を学び、各職場においてRPA等のデジタル技術を活用した業務改善方法に取り組める人材を育成していく必要があると考えており、具体的な取組といたしましては、来年度よりデジタル技術を活用した業務改善研修の実施を予定しております。次に、職員のテレワークにつきましては、テレワークに対して親和性が高いと思われる職員の状況といたしまして、非常災害時や感染症対策等における事業継続性の確保が必要な場合、仕事と育児・介護など、家庭生活との両立が必要な時期にある場合などが考えられます。次に、防災DXについてですが、まず災害時のICT活用の主な現状につきましては、災害関連情報を迅速かつ効率的に伝えるため、本市も北海道の防災情報システムを導入しており、本市で被害情報や避難情報を入力することによって、このシステムからテレビやラジオ、ネット配信事業者等を通じ、災害関連情報を伝達できる状態となっております。さらには、市民の皆さんに対する情報伝達手段を重層化するため、これまでの登録制メールやYahoo!防災速報に加えて、今年度からは小樽市公式LINEアカウントの中の防災・安全でも情報提供を行っているところであります。次に、防災DXの関連システムや業務に関する指針等につきましては、自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画で優先的に取り組むべき手続として、行政手続オンライン化31種類の中に示されている被災者支援関係では、罹災証明書の発行申請に関し記載されております。さらに、内閣府から令和3年11月16日付の事務連絡で、各市町村においてクラウド型被災者支援システムの導入を検討するとともに、災害時における被災者に対する迅速かつ円滑な支援の実施を求めるよう通知があったところであります。次に、今後進める予定の防災DX事業につきましては、まず、先ほど答弁いたしました被災者支援関係の罹災証明書の発行手続に関して、検討が必要な事業であると認識をしております。しかし、この手続を取り扱うことができるクラウド型被災者支援システムの機能の一つであるオンライン申請・コンビニ交付に当たっては、イニシャルコストやランニングコストに多額の費用を要することから、全庁的な-86-課題として捉え、防災に限らずその他の行政サービスの提供を行う際の活用も含めて、導入に向けて検討してまいりたいと考えております。次に、防災DX関連の近接地域との連携につきましては、本市の防災に関する広域連携として、札幌市を中心に12市町村とさっぽろ連携中枢都市圏を形成しており、災害に備えた連携の推進として同都市圏の防災担当課長会議を毎年開催し、情報通信技術の推進の議題なども含めた情報共有や意見交換を行っているところであります。また、内閣府で令和2年度から運用を開始した物資調達・輸送調整等支援システムに関連して、近隣の町村からは後志圏域での連携について打診があった状況であり、現在本市といたしましては、その仕組みが有効に機能するか、費用対効果を含めて検討を始めたところであります。次に、人口減少対策について御質問がありました。まず人口減少対策として位置づけてきた施策につきましては、第7次小樽市総合計画では、急速に進む人口減少と人口構造の変化に対して取り組むべき方向性を示し、これに沿った施策をまちづくり6つのテーマにより分野を横断して関連づけ、重点的に取り組むこととしております。また、第2期小樽市総合戦略では、社会動態の均衡を図ることがより人口減少の抑制につながることから、若年層及び子育て世代をメインターゲットとしたしごと・子育て・移住の三つの分野を重点事項として、その施策を展開することにより、社会減の抑制を目指しております。次に、人口減少対策として位置づけてきた施策の分析につきましては、第2期小樽市総合戦略において四つの基本目標にそれぞれアウトカム指標を設定し、各施策には検証に必要となる重要業績評価指標であるKPIを設定し、今年度中に分析を行う予定としております。次に、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた今後の人口減少対策につきましては、今年度は新たな時代に対応したテレワークモニターツアーやワーケーションモニターツアーを試行しているほか、本年2月に開催したオンライン移住ツアーに続き、来年1月には起業者向けのツアーを予定しております。今後も時代のニーズを的確に把握し、人口減少対策を重層的に行っていく必要があると考えております。次に、人口減少対策の今後の展開につきましては、子育て支援の充実、企業誘致や地場産業の振興による働く場の確保など、個別の課題ごとに関係部署が連携し、事業を実施しているところでありますが、今後の展開につきましては、人口減少対策という大きなくくりで各部署や職員が有機的につながり、人口減少対策を効果的に進める体制を構築し、施策を行っていく必要があると考えております。次に、中長期的な視点での市の課題認識と解決に向けた取組につきましては、本市では人口減少、少子高齢化のほか、新型コロナウイルス感染症などによる社会情勢の変化で複雑・多様化する市民ニーズや、行政課題の解決に向け、効率的で安定的な行政サービスを継続的に提供していかなければなりません。そのためには、人口減少下にあっても一定のエリア内の人口密度を維持することにより、生活サービスやコミュニティーが持続的に確保されるよう、公共施設の再編や、今後策定する立地適正化計画に基づく効率的なまちづくりを進めるとともに、引き続き必要となる財源確保対策などを行い、財政規模に見合った持続可能な行財政運営を推進することが必要であると考えております。次に、エネルギー政策について御質問がありました。初めに、(仮称)北海道小樽余市風力発電所についてですが、まず北海道知事への意見につきましては、これまで当該事業計画の環境影響評価法に基づく配慮書と方法書に対する意見を北海道へ提出しております。その内容は、事業者に対し自然環境や住環境への影響など、14の項目について適切な調査や対応を求めるとともに、今後、住民等の理解が得られているとは言い難い状況にある場合、あるいは環-87-境保全や眺望景観上の影響が大きいと判断した場合は、事業計画を是認できない可能性があり得る旨を述べているものであります。次に、余市町との意見交換につきましては、当該事業計画の環境影響評価に対する意見を北海道へ提出する際には、余市町と情報交換を行い、お互いに提出する意見を確認いたしております。次に、住民への寄り添いにつきましては、現在計画されている風力発電に対しては住民等から低周羽音による健康被害、自然環境や景観への影響などを懸念し、建設に反対する声が寄せられている状況にあり、市といたしましても環境保全や眺望景観上の影響を危惧しているところであります。今後も住民の皆さんの声を踏まえながら、本事業計画の環境影響評価に対する北海道知事からの意見照会にはもちろん、直接事業者に対しましても市として必要な意見を述べてまいりたいと考えております。次に、地中熱活用プロジェクトについてですが、まずプロジェクトの内容につきましては、このプロジェクトに参画する各施設でそれぞれ地中から熱を取り込み、暖房や冷房に活用しながら各施設をパイプでつなぎ、その熱需要に応じてAIを用いて熱の融通を最適化していく第5世代地域熱供給網の構築を目指すものであります。また、現在の進捗につきましては、事業者である住友商事株式会社より、この事業を着手する適地の選定を、熱需要のデータ取得を行いながら進めていると聞いております。次に、本市が本プロジェクトの実施場所に選定されることになった理由につきましては、住友商事株式会社からは、本市が積雪寒冷地であり熱需要が高いこと。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が発表している地中熱ポテンシャルマップにおいて評価が高いこと。さらには、観光地としての知名度が高いことなどであると伺っております。次に、公共施設の導入につきましては、本市では脱炭素を目指すべく、本年5月にゼロカーボンシティを表明し、年度内に市の事務事業における温室効果ガス削減の目標や取組などを盛り込んだ第4次小樽市温暖化対策推進実行計画を策定いたします。この計画の中では、再生可能エネルギーの導入を基本方針の一つとして位置づけたいと考えておりますので、新たな公共施設の建設に当たりましては、地中熱をはじめ再生可能エネルギーの導入を検討してまいります。次に、地中熱の活用に当たっての環境の負荷につきましては、本プロジェクトの場合、熱取得のために地下に埋設するパイプが地下水をくみ上げるものとは異なっており、また、地表に大規模な構造物を必要とするものではないため、地盤や景観に与える負荷は少ないものと考えております。また、デメリットにつきましては現在のところ特段考えられませんが、導入時のコストや普及に当たっての認知度の低さが課題であると考えております。(「議長、6番」と呼ぶ者あり)
再質問 6番 髙橋龍
幾つか再質問をさせていただきたいと思います。1点目、防災DXのことに関してですけれども、御答弁の中で北海道の防災情報システムとの連携というようなお話をいただきまして、災害関連情報をテレビ等でも周知できるというようなお話があったのですが、これに関しては、もう少し具体なことを、もしこの場でお示しいただけるのであれば、例えば災害情報をどのぐらいの単位といいますか、大きさ、後志総合振興局とか、そういう振興局単位で被害状況がこうなっていますなのか、あるいはもっとピンポイントでそういったことを流していただけるのか、そういった点に関して少し深掘りをしてお聞かせいただきたいというのが、まず1点目です。次に、人口減少に関してですけれども、この各種施策に関してアウトカム指標を設定、さらにKPIもというお話で、それから、今年度中に分析をというお答えをいただきましたが、この分析というのは-88-企画政策室で行うものなのか、それとも第三者機関といいますか、学術機関のようなところで行われるのかという点に関してお聞きしたいです。3点目といたしまして、風力発電の関係、住民に寄り添うというようなお答えをいただきまして、非常に心強く感じているところなのですが、場合によっては市が事業者に対して直接意見を言う場面もということで御答弁がありました。こういうやり取りをするタイミングというのは、どこかで正式にといいますか、公式にといいますか、設けられているものなのか、あるいは適宜ということなのか、この点をお聞かせいただきたいと思います。最後に、地中熱の関係ですけれども、住友商事株式会社がプロジェクトの実施場所として本市を選定した理由ということで質問をさせていただいて、御答弁の中でポテンシャルの高さということと、あと、観光地としての知名度というお答えがあったのですが、この地中熱活用プロジェクトと、その観光地としての知名度というところが、私の中ではきれいに結びつかなかったものですから、その辺りはどういった関係性で言っていただいたことなのかというのを改めてもう少し御説明いただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
答弁 市長 迫俊哉
髙橋龍議員の再質問にお答えをさせていただきます。細部にわたる答弁につきましては、担当からお答えさせていただきたいと思っております。地中熱の関係で、小樽市が選定された理由について幾つか述べさせていただきましたが、観光地としての知名度が高いことがどのような関連性があるのかということでありますけれども、ここについては住友商事株式会社と詳しく詰めてお話をしたわけではありません。熱需要が高いことですとか、地中熱ポテンシャルマップにおいての評価が高いことということはある程度お聞きしていますが、なぜ観光地として関係があるのかということではあるのですけれども、これは私の推測ではありますが、本答弁の中にも少し触れさせていただいておりますが、地中熱の認知度がまだまだ上がっていないという状況の中で、ある程度知名度の高い自治体でこの地中熱の実証実験を行っていくということで、やはり地中熱自体の認知度が上がっていくといったような期待感があるのではないかなと。これはあくまでも推測でありますし、事業者から確認したわけではありませんけれども、その点御理解をいただければというふうに思っているところでございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 総務部長 佐藤靖久(総務部長は2023年3月まで)
髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。私からは2点、1点目、防災DXにつきまして、北海道の防災情報システムの関係で御質問いただいたと思います。この単位ということで、後志とかという単位でということでお話があったのですが、この防災情報システムにつきましては、市の災害対策室で市の情報を入力して、それが市民の方に周知されるという内容のものでございます。もう1点、人口減少対策についてということで、KPIを設定した分析を行う予定ということで、これはどこで行うのかという御質問だったかと思いますが、これにつきましては企画政策室で行う予定ということにしてございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 生活環境部長 松井宏幸(生活環境部長は2023年3月まで)
髙橋龍議員の再質問にお答えをいたします。私からは、事業者に対して市として必要な意見はどのような形で述べるのかという御質問でございますけれども、現時点ではこれから出てくる準備書に対しての意見が中心になると思いますが、そのほかに事業者で現在この環境評価に対する意見等に対する取組等を行っていることに対して、市に随時その辺について報告等が来ておりますので、その中で実際にその意見に対する取組が行われているかどうかという部分について、その際に意見を述べたりとかということで行っている状況ではございます。