小樽市議会 令和3年第3回定例会 2021年9月14日
障がいを持つお子さんがいる家族への支援策について
2021年9月14日、小樽市議会の一般質問で、松田優子議員が「障がいを持つお子さんがいる家族への支援策について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 松田優子 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 松田優子
障害を持つ子供がいる家族への支援策について伺います。本年6月に、たんの吸引や人工呼吸器など日常的に医療的ケアが必要な子供とその家族を支える医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が成立し、今月18日から施行されます。厚生労働省によると、医療的ケア児は2019年の推計で約2万人を超え、過去10年でほぼ倍増していると言います。小樽市ではこの支援法の対象になる医療的ケアが必要な子供はどのくらいいらっしゃるのか、その人数をお示しください。この支援法は、国、地方公共団体の責務を明らかにし、医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職の防止に資し、安心して子供を産み育てることができる社会の実現に寄与することを目的として成立されました。そして、支援法では保育施設や学校に保護者の付添いがなくても適切な支援が行えるよう、子供のケアを担う看護師等の配置を求められ、特に国や地方公共団体は学校においては看護師等のほかに医療的ケアを行う人材の確保を図るために介護福祉士やその他のたん吸引等ができる者を配置するための環境の整備、その他の必要な措置を講ずるものとされていますが、そのことについて小樽市ではどのような認識をお持ちなのか伺います。なお、この支援法の附則には、この法律の施行後3年をめどにして実施状況を勘案し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講じられるものとあり、今後は実施していく中で新たな措置が加-72-わることが考えられますが、医療的ケア児が保育所や学校などに通う機会が保障されたことは大変喜ばしいことです。市としても必要な予算や人材をしっかり確保してほしいと思いますが御見解をお示しください。名古屋市では、この4月に医療的ケア児の家族に助言や制度の情報を提供する医療的ケア児支援サイトを全国で初めて開設したと聞いています。これは我が党の市会議員が障害児の親が集まるサークルと交流する中で、医療的ケア児を育てる家族の悩みを聞き、定例会で市の支援制度の情報が得づらいとの声を紹介し、分野を超えて総合的に支援する体制をつくるべきだと要望した結果によるもので、これは介護者全てに通じることですが、必要な情報提供に当たっては誰一人取り残さない、孤立させないという視点が大切だと考えますが、このことについての御見解をお聞かせください。また、この医療的ケア児支援法の目的に、あえて離職の防止に資すとうたわれていることからも、家族の方はいかに離職せざるを得ない状況に陥っていたかが分かり、これは障害を持つ子供の家族が抱えている課題でもあります。私の知人もまさしくその状況下にあります。知人には、障害のあるため特別支援学校に通う子供と、保育所に通う子供がおりますが、障害を持つ子供との関わりについての見識の相違から御主人と離別し、生活を維持するため働かざるを得ませんが、放課後児童クラブには職員不足の理由で受け入れてもらえず、障害児の放課後等デイサービスを受けていますが、始業時間、就業時間に間に合いません。現在、小樽市では18歳未満の障害をお持ちの子供はどのくらいいらっしゃるのか、障害別にお示しください。また、放課後児童クラブは特別な配慮が必要な児童については受入れ可能な場合のみとなっていますが、特別支援学級在籍児童を受け入れているクラブ数と人数、今年度、放課後児童クラブに入れず放課後等デイサービス等を利用している子供はどのくらいいるのか、お示しください。知人は、放課後等デイサービスの日数も月23日では足りず、日数を増やしてほしいと言っておりますが、月23日しか利用できないという理由をお聞かせください。ファミリーサポートセンターの利用という方法もありますが、有料であるため利用しづらく、小学生までしか受け入れてもらえません。知人は、せめて障害を持つ子供については小学校を卒業した後も利用させてほしいと要望していますが、今後ファミリーサポートセンターでそのような子供を受け入れるようにできないのか伺います。ちなみに、障害をお持ちの子供の教育を受ける場として、通常学級、特別支援学級、特別支援学校で受けるとありますが、その判断はどのようにしてなされるのかお示しください。また、特別支援学校ではなく、通常学級に行きたいと希望すれば可能なのか、家族の希望は受け入れられるのでしょうか伺います。ともあれ、その知人が言うには、障害を持つ子供の家族は、職を変えたり頭を下げて始業時間に遅れて行くことも多々あり、特に母子家庭は深刻で、収入減や有料施設の利用は厳しく、幼いうちから特別支援学校の近くに住んでいても寄宿舎の入所や施設入所を考えなくては生活できないのが現状で、障害児と健常児が平等に生活できるとうれしいとありました。どうかこの点を考慮に入れて、障害を持つ子供の家庭への支援を充実していただきたいと思いますが、市長の御意見をお聞かせください。なお、ここまで障害を持つ子供とそれをケアする親のことを申し上げましたが、そのほかに大切なのは、その子供の兄弟姉妹に対するケアということではないでしょうか。ある方が自身の体験として語っていたのは、親が障害を持つ子供に関わることによる疎外感、親がいなくなった後、その兄弟姉妹と生活できるかどうかという不安だったと言います。そのためにも、健常者の兄弟姉妹にも目が行くように保護者の心に余裕が生まれる支援と、またそういった障害がある兄弟姉妹を持つ子供に対する支援とし-73-て、同じ境遇にある子供たちが触れ合う機会の提供も必要ではないかと思いますが、御見解をお聞かせください。そして、その方は、障害のある兄弟姉妹との関わりの中で、思いやりの心、協調性、忍耐力といった非認知能力を伸ばしている側面もあるとも述べられています。また、兄弟姉妹ではなくても親がいない子、障害のない子と障害のある子がどう関わっていくかという視点も大切だと思います。私には中学校時代体の不自由なクラスメイトがいました。歩行に支障があるため、母親が雨の日も風の日も、もちろん吹雪の日もおぶって登校し、授業が終わる時間を見計らって迎えに来て下校していました。私たちは母親とも仲よくなり、卒業式当日、校長から母親に表彰状が手渡されましたが、五十数年たった今でもその光景が忘れられません。その後、そのクラスメイトが人づてに国立大学に合格したと聞いており、そういった経験が今でも私の心に根づいています。障害の度合いにもよりますが、障害のある子も、ない子も一緒に学ぶということで得られることは大きいのではないでしょうか。私の知人が述べているように、障害のある子も、ない子も平等に生活できる世の中にしていくためにも、行政としてできることは何かを常に問い続けていただきたいと思いますが、最後にこの点について市長のお考えをお聞かせください。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、障害を持つ子供がいる家族への支援策について御質問がありました。初めに、本市における医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の対象になる子供の人数につきましては、本年8月1日現在で13名と把握しております。次に、同法における医療的ケアができるものの配置等の必要な措置につきましては、地方公共団体は、法律に基づく基本理念や支援措置にのっとり、医療的ケア児が在籍する保育施設や学校などへの支援、医療的ケア児及びその家族の日常生活における支援、相談体制の整備、関係機関における情報の共有などの施策を実施する責務を負うものと認識をしております。次に、必要な予算や人材の確保につきましては、本市では医療的ケア児とその家族が適切な支援を受け、地域において安心して生活を営むことができるよう、保健、医療、福祉、保育、教育等の関係機関や事業所などで構成する意見交換や情報共有を図るための検討会議を設置したところであります。今後はこの検討会議の議論も参考として、医療的ケア児及びその家族へのきめ細かな支援策とともに、必要な予算や人材の確保について検討してまいりたいと考えております。次に、必要な情報を提供するに当たって、誰一人取り残さない、孤立させないということにつきましては、医療的ケア児のいる家庭を、引き続き的確に把握するとともに、その家族が必要とするサービスを選択することができるように、各種の支援制度や相談先についての情報を漏れのないように提供することが必要であると考えております。次に、本市での18歳未満の障害児の障害別の人数につきましては、本年4月1日現在の人数でお答えいたしますが、身体障害者手帳をお持ちの方が45名、知的障害があり、療育手帳をお持ちの方が279名、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方が6名となっております。次に、特別支援学級在籍児童を受け入れている放課後児童クラブ数などにつきましては、特別支援学級在籍児童の受入れをしているクラブ数は、5月1日時点の数字で申し上げますと、全27クラブ中14クラブで、人数は24名となっております。また、放課後児童クラブを利用できずに放課後等デイサービスを利用している人数については、令和3年度は特別支援学級在籍の入会希望児童を放課後児童クラブで-74-全員受け入れておりますので、放課後児童クラブへの入会ができないことを理由に放課後等デイサービスを利用している児童はおりません。次に、放課後等デイサービスが月23日しか利用できない理由につきましては、厚生労働省から出された通知では、原則として各月の日数から8日を控除した日数を上限とすることとされており、本市でもこの通知に従い上限を定めているものであります。次に、ファミリーサポートセンターでの障害のある子供の小学校卒業後の受入れにつきましては、おたるファミリーサポートセンターでは、利用対象は原則小学校6年生までですが、援助が必要かつ有効と判断される場合には、小学校卒業後も利用が可能となっております。この場合、利用に当たっては子供の障害の状況や援助が必要な理由などを事前に相談していただいた上で、援助を受けたい方と援助を行う方の合意があって初めて利用可能となりますので、御質問にあった事例も含め、利用に当たっては個々の状況に応じて判断されることになります。次に、障害のある子供がいる家庭への支援につきましては、障害のある子供がいる家庭においては、仕事や生活面などにおいて様々な課題を抱えており、課題の解決にはその家庭への公的支援と周りの理解と支援が不可欠であると認識をしております。このため障害のある子供がいる家庭においても、他の子供の家庭と変わらず過ごすことができるよう、関係機関とも連携しながら、事業者や地域の皆さんの理解を得られるような支援の充実に取り組んでまいりたいと考えております。次に、障害児の親の心に余裕が生まれる支援などにつきましては、障害のある子供の保護者や兄弟が同じ境遇にある者同士で体験や悩みを打ち明け相談できる場を設けることは、そうした方々に対する支援として有効であると認識をしております。次に、障害の有無にかかわらず子供が平等に生活できる世の中にするために行政としてできることにつきましては、子供たちが共に学び、健やかに育ち、必要とするときに適切にサービスを受けることができる地域をつくることが大切であると認識をしております。そのため行政としてできることは、障害のある人も、ない人も互いに支え合い、地域で生き生きと生活できるような施策を推進することであると考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
ただいま、障害を持つ子供がいる家族への支援策について御質問がありました。まず、通常学級や特別支援学級などの就学先の判断につきましては、就学する際には幼稚園や保育所、児童発達支援事業所などに通う子供の保護者や、就学前に実施しております知能検査等で特別な教育的支援が必要と思われる子供の保護者へ就学相談の御案内をし、就学相談の希望があった場合には、教育支援委員会の委員が保護者との面談や子供への検査を実施するなどして情報収集を行います。その後、医師などの専門家を含めた教育支援委員会において、就学相談の内容を踏まえ、関係法令や文部科学省が示している判断基準に基づき、子供にふさわしい就学先について総合的に判断いたします。在学中の子供の在籍変更についても、保護者からの教育相談の希望により、教育支援委員会が保護者との面談や子供への検査を行った上で同様に判断をいたします。次に、特別支援学校ではなく通常学級に行きたいと家族から希望があった場合につきましては、ただいま御答弁申し上げました教育支援委員会において判断した結果を保護者へ伝えるとともに、子供にとって適切な学びの環境となるか、入学後や在籍変更後の学校の対応等について保護者と十分な協議を行い、最終的に子供や保護者の意向を最大限尊重した上で、就学先や在籍変更について決定することといたしております。-75-