みんなの議会

小樽市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月7日

市政の各課題について

2020年12月7日、小樽市議会の一般質問で、髙橋龍議員が「市政の各課題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
髙橋龍 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 6番 髙橋龍

立憲・市民連合を代表し、代表質問をいたします。冒頭の項目としては、市政の諸課題に関してお聞きしていきます。まず、収支改善プランに関してです。11 月初旬、とある報道に、京都市が歳入歳出の見直しを検討する京都市持続可能な行財政審議会の中で、行財政改革を行っても毎年 340 から 500 億円規模の財政不足が続き、2028 年には、夕張市のような財政再生団体に転落するということまで示されました。その上で、歳出に関する改革方針のポイントとして、国の水準を上回る事業の見直し、若い世代への財源の再分配、公共施設の最適な管理、投資的経費の計画的な執行、人件費削減、繰出金の見直しを上げたということです。小樽市としても、財政が厳しい中でのコロナ不況に見舞われ、非常に危機感を覚えております。財政再生団体になると、予算編成の主導権は総務省に移り、市が独自で行っている施策はできなくなることで市民生活に大きな影響を来してしまうわけです。せんだって、本市の収支改善プランの収支見通しの時点修正について御説明をいただきましたが、さらに悪化の方向が示され、明るいものではありませんでした。この見込みについては、どの程度の要素が加味されているかによって、今後の数字が変わってくることとなります。例えば、本年行われた国勢調査の人口規模によって地方交付税は変動するでしょうし、新型コロナウイルス感染症による減収、そして、その補塡債を見込んでいるのかどうかによって見通しが変わるのではないかということです。この収支見通しに盛り込まれていない大きく変動する要素についてお答えください。そのような状況下で、公共施設の再編と長寿命化が今後の収支に大きな影響を与えるものと考えます。大きな費用を要する市役所別館、総合体育館は、早くとも計画の1期目の後半になるため、収支見通しには含まれないかと思いますが、そのほかの施設の修繕費などに関しては試算の上で盛り込まれていますか。このプラン、つまり収支改善プランの大きな目的は、歳出減と歳入増です。現状、プランどおりに進んでも、なお多額の費用が不足します。今後、さらに厳しい形でプランを再考していくことも視野に入-25-れているのでしょうか、展望をお聞きします。数億円の規模で歳入を増加できるとすれば、このプランの中では、ふるさと納税しか道はないようにも見えますが、いかがですか。そのほか、大きく歳入を上げられるものがあるとすれば、どのようなものが考えられますか。今回のコロナ禍によって、多くの自治体が財政に大きなダメージを負っていることとは思いますが、国の補正によって様々な事業が行えたことで救われた方も少なくないと思います。同時に、これまで行ってきた事業の中でも、見直しを図ることで国や道からの負担をいただけるようなものがないのだろうかとも感じます。この点においては、収支改善プランの中にそうした考えは含まれていますか。持続可能なまちづくりをしていくためには、取捨選択を迫られる点が今後さらに出てくることと思います。いかに行政サービスを維持しつつ、経常的経費も投資的経費も削減できるかについては、京都市同様、細かな分析をもって早急に検討していかなければなりません。今後の施策展開について注視してまいりたいと考えます。次に、歴史まちづくりについて伺います。本市の第7次小樽市総合計画にも、歴史を生かしたまちづくりについて記載がなされました。これは、市の有する歴史文化を市として守り、観光や生涯教育にも生かしていくという姿勢と、中長期的に見ても継続性の担保となるものだと認識をしています。歴史まちづくりについては、日本遺産の活用や小樽市文化遺産事業等でも進められていることと思いますが、その核である歴史的建造物の今後については、民間所有のものが失われているという大きな課題があると考えます。この点については、エリアで保存を図るなどの策を講じることが必要ですが、現在、本市における動きにはどのようなものがありますか。国や道の制度の活用などについて、進捗をお示しください。また、そのような取組に関わる部署は、建設部、産業港湾部、総務部、教育委員会などがあると思いますが、それらの連携の体制はどのようになっていますか。各担当間でのやり取りなのか、横の連携を意識したチームが組まれているのかなどに関してお示しください。本年 10 月に、北海製罐第3倉庫が、今年度中に取壊しになるという話が持ち上がりました。御存じのとおり、この倉庫は小樽運河北側に位置し、運河と一体となっている本市のシンボル的な建築物であるということは、迫市長の談話の中でも同様の御認識であったと伺っております。まさに、第7次小樽市総合計画の中にある歴史まちづくりの推進を図っていく中で、なくしてはならないものだと考えます。若い世代から御高齢の方まで、広く市民の方々、あるいは、経済界からも保存と利活用を望む声が多く聞こえてきております。私自身も市民の一人として、保存に向けた取組ができないかと資料や制度についてその間、情報収集等を行ってまいりました。そこで伺います。まずは、今回の取壊しの件について、経緯及び概略をお聞かせください。本市として、保存に向けての方策を探っていただけるという事実に相違はないか確認をさせていただきます。次に、市に寄せられている声として、市民や経済界、有識者などからはどのようなものがあるのか、差し支えない範囲でお答えをいただければと思います。前述のとおり、北海製罐第3倉庫は運河と同時期に建設されたため、老朽化していることが考えられますが、今後、保存と活用を考えるに当たっては、建物の現状把握が必要ではないかと思います。この点につきまして、市としてできることはどのように考えていますか。例えば、公共施設としての活用や民間企業とのマッチングなど、幾つかの道はあると考えます。あるいは、国土交通省の歴史的建造物タ-26-スクフォースや文化庁の拠点づくり事業など、北海製罐第3倉庫保存と利活用を同時に進めていくことも考えられるのではないかと、それぞれ建築基準法の要件緩和や資金的なバックアップをいただくことも可能ではないかと思います。いずれにせよ、将来にわたり、建物を使いながら現実的な形で保存に向かう道筋をつけていく必要はあると考えます。本市が把握する中で、他市で近しい事例などはないものでしょうか。利活用に向けた策を講じるためにも、事例についてなどの調査も行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。北海製罐からいただいた1年の猶予を、スピード感を持って多くの可能性を当たっていただきたいと考えます。その中で確認しておかなければならないものとして、来年の秋までに何をしておく必要があるのか、それまでに決めなければならないこととは何かを御説明願います。この北海製罐第3倉庫の保存と活用については、単に民間所有の古い建物を残すか壊すかという話ではないと考えます。本市が歴史を生かしたまちづくりを標榜し、その中で歴史観光等の施策を進めていくに当たり、このタイミングで運河と同じ歴史を有するこの建物がなくなってしまうことは、ほかのエリアの町並み保存にも大きく影響を及ぼすものであります。いかにしてこの本市のランドマークの一つである北海製罐第3倉庫を残し、新たな価値を付加するかには、行政の判断は大きな指針になると考えますので、市民や経済界の皆さんとも一丸となって進めていただきたいと切に願う次第です。次に、コロナ関連等の補正予算に関して伺います。これまで、3回の臨時会または各定例会で補正予算を計上してきており、国からの交付総額は一次、二次合わせて 22 億 7,641 万 2,000 円であると認識しています。以下、幾つかの事業について伺います。今定例会で減額補正したもののうち、飲食店事業継続支援事業、小売業等事業継続支援事業、製造業等事業継続支援事業は、いずれも 3,000 万円から 5,000 万円規模で事業費が余った形です。影響がどのくらいになるのか読めない時期でもありましたので、予算を大きく見積もったのかとも察しますが、改めて理由について御説明をお願いいたします。次に、雇用調整助成金等活用促進補助金についてです。予算に対して活用されている件数と金額をお聞かせください。また、雇用調整助成金等ということですから、いわゆる雇調金以外の申請にも使えると推察されます。その他、雇用調整助成金以外にこの活用促進補助金を使える国の事業はどのようなものがありますか。本市でも学校閉鎖や学級閉鎖の状況が起こっていますが、休校により保護者が仕事を休まなければならない状況において、厚生労働省ではその休業に対して補償を行うという制度があります。この申請は、企業側から行わなくてはならず、従業員もその制度自体を知らないことで収入が減ったままという声も聞こえてきます。企業側としても煩雑な業務のため、どう申請してよいか分からないということも同時に聞こえてきます。そうした申請にも活用ができれば、企業にとっても、労働者にとっても有益ではないかと考えます。収束の兆しがまだ見えない中ですので、国の施策のサポートをできる限り本市でも行うことができるよう努めていただければと思います。次に、この補正では聴覚障害のある方に対する支援として、リモートで手話対応するためのシステム費用というのも計上されています。条例制定もあり、市としても手話を言語として位置づけている中で非常によい取組であるとは思いますが、幾つか確認したい点がございます。まず、このリモートでのやり取りにおいて利用する側に求められることには何がありますか。携帯電話やパソコンなどの通信機器が必要なのは理解できますが、ウェブ上での会員登録のようなことやソフト、あるいはアプリのインストールなども必要になるのでしょうか。-27-最初の設定が複雑だと、結果的に使い方を問い合わせるために来庁することになっては本末転倒ですので、可能な限り簡単でなくてはならないと考えます。このシステムの利用に際しての手順についても御説明願います。また、本市の職員がその対応に当たるということですが、対応可能な人数や、どこの場所を使うのかなど、庁内での運用について伺います。聴覚に障害のある方が対象なので、電話でのお問合せが困難な方に対して対応ができるということは、先ほども申し上げたように、非常に有益であると考えます。ただ、一番の疑問は、LINEのようなリアルタイムチャットで文字ベースのやり取りも可能ではないかという点です。そのメリットとしては、手話ができない職員も対応ができることや、既存の民間サービスでコストがほとんどかからないということが挙げられます。リモート通話システムを使うことでの最大のメリットはどこにあると考えますか。文字上の事務的なものではなく、人の顔を見てやり取りできることや、家の中での困り事などをリアルタイムでカメラを通じて見てもらうことができるなど利点は多くあると考えますので、市の考えることをお示しいただければと思います。以上、第1項目の質問を終わります。

答弁 市長 迫俊哉

髙橋龍議員の御質問にお答えいたします。ただいま市政の各課題について御質問がありました。初めに、収支改善プランに関してですが、まずこのたびの収支見通しの時点修正に盛り込んでいない大きな変動要素につきましては、今後の公共施設の長寿命化計画に位置づけられる施設の更新、改修費用などであります。次に、収支見通しにおける修繕費につきましては、本市では施設規模の大小にかかわらず、保有する多くの公共施設で老朽化が進んでおり、毎年一定の修繕を行いながら施設を維持するための費用が必要となっているため、直近の決算額、予算額等を勘案し、総体として一定額を見込んで試算をしたところであります。次に、今後の収支改善プランの再考につきましては、収支改善プランにおける計画期間の中間年となる令和4年度を目途に、プラン全体の見直しを行うことを想定しておりますが、今後の新型コロナウイルス感染症による社会経済状況の変化や新たな財政需要のほか、市税等のさらなる減収など、プランに大きく影響する要素が見込まれた際には、見通しの時期について前倒しをしなければならないものと考えております。次に、プランにおける取組の中で、大きな歳入増を期待できるものにつきましては、議員の御指摘のとおり、まずはふるさと納税制度による寄附金収入が想定されます。今年度は、ポータルサイトを増やすなど、増収に向けた取組を進めてきたところでありますが、ふるさと納税の効果は自治体の取組次第で大きく変わることから、今後も返礼品の充実のほか、寄附額区分の細分化など、寄附者が利用しやすい環境づくりの取組を進め、さらなる増収につなげてまいりたいと考えております。また、ふるさと納税の取組以外といたしましては、時間はかかりますけれども企業誘致の推進など、市税収入の増につながる取組を着実に進めることが必要であると考えております。次に、収支改善プランにおける既存事業の財源確保の考え方につきましては、収支改善プランでは、事務事業の見直しを進めることにより、必要となる一般財源を縮減する取組を進めておりますが、これ-28-は単に事業費を減らすことではなく、国や道からの補助金を活用した財源確保についても含まれております。次に、歴史まちづくりに関してですが、まず、歴史的建造物の保存に係る本市の動きにつきましては、現在、歴史的建造物の保存に係る国の支援を受けるため、歴史まちづくり法に基づく計画の策定や、伝統的建造物群保存地区制度の区域設定を意識した建造物の重要文化財指定などについて、国土交通省や文化庁と協議をしているところでありますが、歴史まちづくり法に基づく計画策定に当たっては、歴史的建造物の保存や各種支援を重点的に行うための区域設定が必要になることから、これらの区域について検討を進めているところであります。また、補助事業の活用や税の優遇制度などについても、情報収集に努めているところであります。次に、関連する部署の連携体制につきましては、昨年8月に、建設部、教育委員会及び産業港湾部で組織する、歴史を活かしたまちづくり庁内検討会議を設置し、歴史的建造物文化財及び日本遺産の担当職員が集まり、横の連携を図りながら情報共有に努め、各種検討を行っております。次に、北海製罐第3倉庫に係る経緯等につきましては、ホッカンホールディングス株式会社から本年7月に解体についてのお話があり、さらに9月には、厳しい経営上の理由から本年度中に解体したいとの意向が示されました。歴史的建造物が立ち並び、今後の小樽の観光戦略にとって重要な北運河地区にある北海製罐第3倉庫はシンボル的なものであり、10 月に保存や活用について考えるための時間的猶予をいただけないか同社に打診したところ、1年の猶予をいただいたところであります。今後、与えられた時間の中で、保存の方策を探ってまいりたいと考えております。次に、市に寄せられた御意見につきましては、まず、市民の皆さんや市民団体からは、北運河の景観が一変するため何とか残せないものか、歴史的建造物は失ってからでは取り返しがつかない、保存活用の方策を具体化してほしいなどの声が、市長への手紙や要望書により寄せられております。また、小樽商工会議所からは、歴史的な背景や運河を彩る景観として欠かせない建物であり、第3号ふ頭と北運河地区の回遊性を高めるランドマークとして極めて重要であるので、各種団体等と連携しながら、早急に保全・活用への検討を進めたいとの考えを伺ったほか、有識者からは北海製罐第3倉庫は運河と調和する小樽らしい景観をつくってきた、今回の件を前向きに捉え、存続と活用を考えていただきたい、とお話をいただいております。次に、今後、保存と活用策を考える際の建物の現状把握につきましては、北海製罐第3倉庫は、建設後、既に 100 年近くを経過しており、老朽化も進んでいると考えられることから、保存や活用に当たって、耐久性や耐震性の調査による現状把握が必要ではないかと考えており、今後の進め方についてお話を伺っている学識経験者、まちづくり団体や経済界とも御相談をさせていただきながら、その方策を探っていきたいと考えております。次に、他市における活用の事例につきましては、運河や水際施設、工場のリノベーションで成功した事例としましては、飲食店のほか、工房や音楽活動の場として利用されている愛知県半田市の半田赤れんが建物。また、物販、レストラン、貸しホールなどに利用されている横浜市の横浜赤れんが倉庫があることを承知いたしておりますが、他に事例がないか、今後も調査をしてまいりたいと考えております。次に、来年秋までに決めなければならないことなどにつきましては、先ほど申し上げました、建物としての耐久性や耐震性の調査による現状把握。また、民間企業による活用などが課題であると考えておりますので、1年という限られた時間の中で市民の皆さんの御意見を伺いながら、経済界などと連携し、課題に取り組み、活用の方策を見いだしたいと考えております。次に、コロナ関連等の補正予算に関してですが、まず、各事業継続支援事業の減額理由につきまして-29-は、飲食店事業継続支援事業は、売上げが前年同月比 40%以上減少した飲食店を対象に、固定費である家賃に対する補助を実施いたしましたが、主に、想定より家賃が低額であったことや賃貸物件の割合が低かったことなどにより、不用額が生じたものと考えております。次に、小売業等事業継続支援事業は、業種別の予算に対する申請率では、飲食サービス業は見込みを超え、生活関連サービス業では約 80%となりましたが、小売業においては約 50%の申請であったため、生活必需品を購入する機会の多い小売業では、売上要件の前年同月比 30%以上の減少に至らない事業者もあったものと推測しております。次に、製造業等事業継続支援事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が長引いたことにより、これまで支援をしてきた業種以外を対象に支援することといたしましたが、売上要件の前年同月比 30%以上の減少に至らない事業者も多かったことから、不用額が生じたものと考えております。次に、雇用調整助成金等活用促進補助金につきましては、事業主が従業員に休業手当を支払う場合に、国がその一部を助成する雇用調整助成金と従業員が雇用保険被保険者以外の、緊急雇用安定助成金の申請に当たり、社会保険労務士等に依頼した費用の一部を補助する制度としております。予算は、件数 50件、1,000 万円とし、11 月 30 日現在の申請件数は 57 件。執行額は 896 万 2,000 円となっております。次に、遠隔手話サービスの利用者に求められることにつきましては、ウェブ上での会員登録は必要ありませんが、市への利用者登録とパソコンやスマホ等の通信機器に事前に Zoom アプリをインストールしていただく必要があります。次に、利用に際しての手順につきましては、まず利用者には事前予約をしていただき、希望する日時に障害福祉課に設置した端末からメールでURLをお知らせして Zoom によるビデオ通話を開始する手順となっております。なお、接続ができない場合や操作が不明の場合は、職員を自宅などへ出向かせ、手話通訳者を通じて操作の手順を説明するなど柔軟に対応してまいりたいと考えております。次に、庁内での運用につきましては、専任手話通訳者1名が、平日の午前9時から午後3時 30 分までの間、障害福祉課でサービスを提供いたします。次に、ビデオ通話システムを使うことでの最大のメリットにつきましては、手話を利用している方にとって、身ぶりや表情も意思疎通を図る上で重要かつ有効な手段であることから、画面を通して情報を得られることが最大のメリットと考えております。御指摘のありましたLINEなどでの文字ベースのやり取りにつきましても、今後検討してまいります。

出典:小樽市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月7日 議事録 PDF(43ページ) 間違いを知らせる