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小樽市議会 平成31年第1回定例会 2019年2月27日

地域福祉計画について

2019年2月27日、小樽市議会の一般質問で、髙橋龍議員が「地域福祉計画について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
髙橋龍 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 髙橋龍

4年の月日は早いもので、今任期最後の定例会となりました。2015 年に初めて登壇してから、幾度もこの場に立たせていただきました。これまで取り組んできたものの集大成として、また、これから先につながるよう実りある議論をするべく今定例会にもしっかり臨んでまいりたいと思っております。今までも福祉に関する分野については、本会議や委員会の場において、多岐にわたる質問を行ってまいりました。また、教育の分野、まちづくり等についても問題提起・政策提言を続けてきたところであります。本日この場では、福祉を中心とし、行政各般にかかわる地域福祉計画の策定について、テーマを1本に絞って質問をさせていただきます。まず、地域福祉計画。この名称を御存じない方もいらっしゃるかと思います。これは住みなれた地域において高齢者や児童、障害者などについて、いわゆる縦割りではなく、それぞれの地域の実情に応じて、行政や保健・福祉等の関係機関と住民が一体となって支え合うことができる地域の仕組みづくりに取り組むための行政計画であり、福祉分野における最上位計画として位置づけられているものです。社会福祉法第 107 条第1項において、策定の努力義務が市町村に課されているものと認識していますが、小樽市には、いまだその計画はありません。そのような中、過去から今日まで、本市において福祉事業者のみならず多くの方々がその策定に向けて活動されている背景もございます。初めにお聞きしますが、小樽市としては、この地域福祉計画の必要性をどのように考えているのか、お示しください。本市には計画がないことは申し上げましたが、他の自治体においては、どの程度浸透しているものなのでしょうか。全国的な策定率がどうなっているのかを調べたところ、平成 29 年4月1日の時点で、1,741 市町村のうち 74.0%に上る 1,289 市町村が策定済みとなっています。さらに、市区に限定した場合は 89.7%と約9割の自治体が既に設置を終えているという状況です。そこで、次にお伺いいたします。他都市の事例は多々あるわけですが、例えば、行政的な面の課題、事業者を初めとする民間的な面、または社会的な面としてなど、視点によって課題はさまざまであると感じます。本市に当てはめた場合、策定する上でこれから先クリアしていくべき課題はどのようなものが挙げられますか。御所見はいかがでしょうか。また、この計画はさまざまな側面を有していますが、本市としては策定をした場合に、期待できる点として主に何が挙げられると考えますか。生かしていくことのできる分野や、市民の皆様にとってメリットとなる点をお示しください。先ほども触れた平成 30 年4月施行の改正社会福祉法の第 107 条には、「市町村は、地域福祉の推進に関する事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者その他社会福祉に関する活動を行う者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるとともに、その内容を公表するよう努めるものとする。」とあります。つまり、計画策定及び変更の際には、社会福祉に関する事業者やNPO、ボランティア団体などの皆さんの声を集めることが必要と読み取れるわけです。では、次にこれを本市に当てはめて考えたときにはどうなるのか、お聞きします。策定作業に際して、新たな審議会ないし委員会などを立ち上げる必要はあるのでしょうか。どういった人たちの協力が必要と捉えていますか。委員会などの立ち上げができれば、その後、自動的に進むというものでもないとは思います。策定に向けてはどういった工程を経ていくのでしょうか。踏んでいくべきプロセスをお示しください。また、本市では地域福祉計画についての講演会や勉強会なども開かれています。私も参加させていただく場面もありますが、策定を望む人たちの御意見は、小樽市にどう聞こえていますか。次に、時間的な面で見た場合の質問に移りたいと思います。北海道においても、「市町村が策定する地域福祉計画の達成に資するよう、広域的かつ一体的な見地から、地域福祉の推進の支援に関する事項を一体的に定める」とした地域福祉支援計画を平成 30 年度からの6年間を期間として策定しています。また、その中では、北海道が課題認識を持つ事項が列挙されており、課題の一つとして全市町村で包括的な支援体制の整備が図られるよう、改正社会福祉法の趣旨を踏まえた計画の策定や見直しが必要とも書かれています。この内容を見ても、北海道としてもこの数年で全ての市町村で策定されることを目指していることがわかります。ここで小樽に話を戻します。地域福祉計画をつくっていくに当たって、一般的に要する期間をお示しください。また、小樽市も同じぐらいの期間で作成は可能と考えられますか。さらに、別の観点でお伺いいたします。コストパフォーマンスを重視する性質のものではないので、予算がないからつくらなくてもいいということにはならないとは思います。その予算の面でお伺いしますが、策定にかかる費用はどのぐらいが見込まれますか。この地域福祉計画は、直接的な福祉分野のみならず、教育や建設分野におけるまちづくりにも及ぶものと認識しています。高知県高知市の事例に目を向けてみると、平成 27 年の中間見直しにおいての課題として、市役所内での連携の強化が挙げられております。具体には防災、市民協働、健康福祉、子育て関連部署の横断的連携が必要という課題抽出がなされ、28 年度以降には、それらに教育委員会まで含めたワーキンググループの形成に取り組んでいるということであります。仮に小樽市がつくるとした場合、中心となるのは名前のとおり地域福祉課になると考えますが、地域福祉計画は地域の福祉全般にかかわるものでありますから、本市に当てはめても複数の部・課にまたがるものです。連携していくべき他の部・課はどのラインなのでしょうか。つまり、庁内ではどういった枠組みで進めていくのが望ましいと考えられますか。また、埼玉県川越市での事例として、地域コミュニティの交流事業が多数行われていると紹介されているのを目にしました。市内で高齢化が顕著な地域において、高齢者と子供たちの世代間交流を促進させる拠点がつくられるなど、ボランティアの皆さんの力もかりながら、地区ごとの課題に沿った事業展開をされています。加えて、社会福祉協議会が中心となった子育て支援の取り組みや障害のある方の社会参加推進の事例なども挙げられています。こうした活動も地域福祉計画の範疇にあり、このことからも行政の横の連携、民間との連携が図られていることがわかります。冒頭、一つ目の質問として、計画の必要性をお聞きしました。最後の質問として率直にお伺いしますが、本市として計画策定に前向きに取り組んでいただきたいと考えますが、いかがですか。この地域福祉計画の策定に当たっては、国が策定を努力義務としているからつくらなくてはならないとか、周囲の自治体が策定しているからといった、ある種、受け身の理由は根底にあれど、それをもって原動力にするべきものではありません。本計画策定は、本市の福祉の向上に向けた大きな手段の一つであり、地域性を強く打ち出し、実効性あるものをつくっていくことが肝要であります。子供から高齢者まで、障害のある方もない方も、同じまちに暮らす人間として、地域福祉計画のもと、ユニバーサルなまちづくりに向けて取り組んでいくことは、超少子高齢化を迎えた今、行政としての責務であるとも考えます。自助、互助、共助、公助という助け合いの仕組みを体系化し、シームレスな連携を図ることが求められています。また、2030 年までの国際目標であるSDGs(持続可能な開発目標)の 169 のターゲットとも方向性を同じくする点も多くあると考えます。誰一人取り残さない小樽に向けて、動き出す時期が来たと言えます。小樽市としては、地域に暮らす全ての人たちにかかわるものであるということを御理解いただいた上で、迫市長を先頭に市役所全体としてその必要性を認識し、能動的に、未来志向で進めていただきたいと心から願います。多くの方々の御意見を尊重し、他者の困り事を自分のものとして考え、課題抽出とその解決に向けて、行政と住民が協働で進むことのできる小樽がつくられていく、そのような優しいまちを一丸となって目指してまいりましょう。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 迫俊哉

髙橋龍議員の御質問にお答えします。ただいま、地域福祉計画について御質問がありました。まず、計画の必要性につきましては、地域福祉をより効果的に推進していくために、行政、福祉活動団体、関係機関の役割を計画により明確化し、住民が主体的に地域の課題を把握して解決を試みるための方向性などを包括的に示すものとして、必要な計画であると認識をしております。次に、策定に当たり課題と考えられる点につきましては、地域が抱える問題を的確に把握すること、どのようにコーディネートし、地域住民の参加を促すか、社会福祉協議会を初めとした福祉関係団体等とのネットワークの構築をどのようにつくり上げるか、既存の福祉分野の各個別計画と整合性を図ることなどが課題であると考えております。次に、策定により期待できる点などにつきましては、市の福祉事業は高齢者、障害者、子供など、既存の個別計画に沿って展開されておりますが、地域福祉計画はそれらを相互に連携・補完する役割を果たすことから、複雑かつ多様化する福祉課題にも今まで以上に包括的な支援ができるものと期待できます。また、福祉関係者はもとより、地域住民の主体的な参加により、地域の課題やニーズを的確に把握、共有化し、課題解決に向けた仕組みを構築することが可能となるため、社会、経済、文化、その他あらゆる分野において、市民にとってお互いが支え合い、より安心した暮らしができるような地域づくりにつながると考えております。次に、審議会などの必要性につきましては、計画に盛り込む分野や事項は専門的で多岐にわたることから、関係部局の横断的な庁内検討チームの設置や地域住民、学識経験者、福祉・保健・医療関係者、民生・児童委員等さまざまな立場の方々で構成する検討組織を設置する必要があると考えております。次に、策定に係る工程につきましては、市民アンケート調査やワークショップの開催、関係機関からのヒアリング調査により地域課題やニーズを抽出し、その内容をもとに、さきに述べた庁内外の検討組織で計画案の検討を行い、策定していくことになると考えております。次に、策定を望む方々からの御意見をどのように受けとめているかにつきましては、「計画策定により、本市の福祉行政の指針が示される」、「官民それぞれの役割が明確化される」、「協働して地域づくりを進める体制が確立される」、「これまで以上に市民、事業者の社会貢献につながる」といった御意見をいただいていることから、計画策定に対する期待感が高いものとして受けとめております。次に、策定までの期間につきましては、市町村により策定のプロセスや検討体制は異なりますが、策定に当たり2年ほどを要しているようであり、本市におきましても同程度の期間が必要になると考えております。次に、策定に係る費用につきましては、全て直営で策定するか、一部でも委託するかや、策定のプロセスがまだ確定していないため、現時点では具体的にお示しすることはできません。次に、策定に係る関係部署の連携につきましては、この計画の策定は、福祉部が中心になって取り組むことにはなりますが、計画に盛り込むべき事項は介護、保健医療、社会教育、雇用関係など多岐にわたることから、庁内の関係部局と横断的に連携した体制で進めていくことが望ましいと考えております。次に、策定に向けての取り組みにつきましては、平成 30 年4月に施行された社会福祉法の一部改正で福祉の各分野における共通事項を定めた上位計画と位置づけられ、策定が努力義務化されたことや、北海道のガイドラインでも 32 年度までに全市町村の策定を目標としていること、福祉団体関係者からの要望もあることから、本市におきましても策定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)

再質問 5番 髙橋龍

再質問をさせていただきます。まず、大変前向きな御答弁をいただきまして、感謝を申し上げます。再質問は2点のみとさせていただきますが、まず一つ目、策定に要する期間について。御答弁によりますと、本市としても他市と同様、約2年間を見込むということでした。また、最後の質問に対しての御答弁では、北海道は平成 32 年度をめどに策定の方針を打ち出しているというような御答弁だったと思います。この二つから逆算すると、もう来年度には取り組みを始めていかなければいけないのかと思いますけれども、その必要性に関していかがお考えでしょうか。もう一つ加えて、来年度、動き出していただくという場合には、補正予算などを組んでいかないといけないのかというふうに思いますけれども、こちらについてもぜひお考えをいただきたいと思いますがいかがでしょうか。

答弁 市長 迫俊哉

髙橋龍議員の再質問にお答えいたします。質問、2点ございましたけれども、策定期間は他の自治体では2年ほど要しているということであり、本市としても大体、同程度を想定しているということでお答えを申し上げましたが、平成 31 年度、32年度のこの2カ年で策定を目指していきたいというふうに思っております。それから、動き出した場合に、その費用を補正予算で計上していくのかというお尋ねでしたけれども、先ほども申し上げましたとおり、いろいろなやり方がございまして、全て市が自前でやるといいますか直営でやるという方法もありますし、あるいは専門的な知見を入れて一部委託をするというやり方もあると思うのですが、その方法については今後検討させていただきますけれども、場合によっては補正予算を計上させていただくケースもあるのかというふうに思っているところでございます。現時点では未定ということでございます。

出典:小樽市議会 平成31年第1回定例会 2019年2月27日 議事録 PDF(155ページ) 間違いを知らせる