小樽市議会 平成30年第4回定例会 2018年12月11日
組織改革と働き方改革について
2018年12月11日、小樽市議会の一般質問で、中村誠吾議員が「組織改革と働き方改革について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 中村誠吾 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 中村誠吾
そして、森井市政の失敗の四つ目は、組織改革です。森井前市長は、平成 29 年第4回定例会では、事務分掌条例の一部改正の提案理由で、「産業港湾部港湾室を部に昇格させるとともに、医療保険部を廃止して福祉部を再編するほか、所要の改正を行うものであります。」と述べました。目的も何もありません。森井前市長も代表質問の答弁で、「各部からのボトムアップによる 76 項目の提案をもとに五つの重点項目を定め、部長職から成る組織改革検討委員会を決定機関として、改革に取り組んできたものであります。」と答弁しています。先ほどから引用している「失敗の本質」には、米軍は総合戦略という見方を重視している一方、日本軍においては陸・海・空の三位一体作戦についての陸海軍による共同研究らしきものはほとんどなかったとあります。森井前市長は、自分で物事を決めず、各部の思惑がぶつかる意思決定機関をつくり、組織改革の方向性をなくしてしまったと思います。その結果が、意思決定そのものがおくれにおくれて、組合の合意もなく条例案を提出し、組織改革の中身も課長職が増加するので、組織改革によって人件費がふえるという案になったのではないでしょうか。私の組織改革の認識はこのようなものですが、市長はさきの組織改革について、条例案の否決という失敗の原因は何だと思いますか。また、職員の意識改革が必要だと記者会見でおっしゃっていましたが、組織改革は必要だとお考えですか。もし、必要だとしたら迫市長は何を目標として掲げるのでしょうか。今、小樽市の財政に余裕がないのは誰の目にもわかります。そこで、市民の利便性と職員業務の効率性を徹底的に見直していく姿勢が必要なのではないでしょうか。私どもが考える組織改革のやるべきこととして、市民の利便性を向上させるために、真のワンストップを目指し、転入や転出する市民にいろいろな窓口に行かせ、同じような書類も何回も書かせることを改善する必要があると考えますが、いかがですか。ワンストップは、昔から言われていることです。ただ以前と違い、今は庁内LANが整備されています。市民に動いてもらうという発想ではなく、職員が動くという発想でもいいのではないでしょうか。市民の利便性は、総合的に確保した上で、次に業務の効率化を最も重視する視点として、類似の仕事を一つの係になるべくまとめていく。そして、その係員は、原則4名以上になるような編成にすれば、人事異動の引き継ぎもスムーズになるし、係として規模のメリットも生かせると考えます。市長は、この原則に対してはどう考えますか。私は、この原則のもと、業務の分担を抜本的に見直し、係にしっかりと業務を所属させる複数の係の上に課を置くことが必要だと考えています。また、担当次長や主幹といった管理職を場当たり的に配置しているように思います。そもそも、特命的な業務を処理する課や係をつくってしまえば、担当次長や主幹を配置する必要性もないと思いますが、特命的な業務を処理する課などを設置する考え方について、市長はどうお考えですか。さらに一歩進んで、効果の薄い仕事をやめていくことにより、業務そのものを減らしていく。この姿勢こそが重要だと考えます。そこで、ある会議のあり方を検証してほしいのです。それは、森井前市長時代に立ち上げたみらい創造プロジェクトというものがあります。平成 28 年度から行われていますが、提案されたものの中で、何か実行できたものはありますか。参加した職員が、プロジェクトで頑張った成果が実感できるのでしょうか。若手職員の感性を通じて、必要性を感じない仕事、もっと効率よくできる仕事を、自分が現実にやっている仕事を足がかりに全庁的に洗い出していく。そして、市役所全体として、一つ一つその仕事を改善する。実現すれば、実際の仕事が効率化され、働き方改革につながるのではないでしょうか。若手職員を、業務改善のトップランナーにする考えは持てますか。そのためにも、若手職員には自己研さん、研修の場を多く与えるべきです。将来的に幅広い知見を身につけるため、現在の部署にこだわらず関心のある分野を公務と位置づけ、みずから学ぶ仕組みをつくってもらいたいと考えますが、いかがですか。そして、この組織改革、働き方改革の先には優秀な人材を確保できるという効果があると私は考えます。というより、旧態依然の市役所では人材が確保できない時代が来ているのではないでしょうか。先日、札幌市の内定辞退率が増加していると北海道新聞に出ていました。北海道の内定辞退率の高さは、継続して報道され、高橋知事も危機感を持っています。まず、小樽市のここ5年間の内定辞退率をお示しください。転勤のない小樽市には、まだ希望があると考えていましたが、札幌市のニュースで打ち砕かれた気がします。人材確保が非常に厳しい時代になったのだと実感しています。小樽市として、内定者が辞退しないような対策が必要だと考えます。また、もう一つ人材が確保できるかの指標としては、応募数と合格率です。応募数が多く、合格率が低いほうが優秀な人材を採用できる可能性が高くなります。5年間の応募数と合格率をお知らせください。そして、内定者が辞退しないような対策、応募数をふやす何か施策を行っていますか。お聞かせください。これから小樽市職員になるかもしれない職員にアピールできるような組織になるように、市長にはお願いしたいと思います。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、組織改革と働き方改革について御質問がありました。初めに、組織改革の条例案が否決となった原因につきましては、市長に就任後、平成 29 年第4回定例会に提出された組織改革の条例案を確認しましたが、その印象としまして、組織の中枢となる部の編成については、医療保険部を廃止して、子ども未来部を新設し、子育て施策を一元化するなど多様化する市民ニーズや社会情勢の変化に対応する内容に、一定程度、理解ができる項目もありました。その一方で、私はさきの組織改革を外から見ていたわけですが、否決となった原因は3点あると考えております。一つは、組織改革を実現するための明確なビジョンが示されないまま、各部からのボトムアップの手法で提案を募ったこと。次に、それを受けて提案された項目や人工を調整し切れず、人件費の増加につながるものになったこと。最後に、市長がリーダーシップを発揮し、目標に向かって取り組む姿勢に欠けていたため、結果的には議会、職員組合、職員との信頼関係を築くことができなかったこと。これらが否決になった主な原因ではないかと考えております。次に、組織改革の必要性と必要とした場合の目標につきましては、前回の大規模な組織改革は、平成20 年度に実施したものであります。この 10 年を経て、少子高齢化の進行や人口減少などの諸課題に対し、迅速かつ的確に対応するためには組織体制の見直しは欠かせない状況にあると考えております。また、目標については、私の公約や今後策定される第7次小樽市総合計画などをもとに、本市の人口構造や財政状況などを踏まえ、まちづくりや子育て施策などの行政課題を解決するため、時代の変化に対応した効率的な行政運営のための組織体制が必要であると考えております。次に、窓口のワンストップ化につきましては、さきの組織改革の中で検討をしたものの、別館1階のスペースが手狭なことに加え、広範囲な窓口業務に対応する職員の養成や、これらを専任で対応するための職員の確保などを理由に実施を見送った経緯があるとの説明を受けております。しかしながら、市民の利便性の向上は優先して取り組まなければならない課題でありますので、今後は組織改革の中で検討してまいりたいと考えております。次に、係の編成につきましては、今後の事務事業や組織の見直しの中で、人員の配置等を改めて検討することになりますが、組織の最小単位となる係は4年を基本とする異動サイクルを考慮した上で、原則としては4名以上の編成が望ましいものと考えております。次に、特命的な業務を処理する課かい等の設置につきましては、特命的な業務はどの分野でも発生する可能性があり、これを一元的に特定の課かい等で処理することは、現実的に困難でありますので、専門的な知識や情報を有する当該業務の所管部に業務内容に応じて担当職員を配置する方法が適当であると考えております。次に、みらい創造プロジェクトの提案につきましては、事業化に結びついたものはありませんが、しっかりとした現状分析に基づき、現実的なまちづくりの方策が示されているものもありますので、今後、本市の事業を実施していく上で、そのアイデアやエッセンスなどを取り入れることを検討するとともに、職場横断的な人材育成の観点からもよい取り組みだと感じておりますので、引き続き実施してまいりたいと考えております。次に、若手職員が所属部署にこだわらず、関心のある分野をみずから学ぶ仕組みづくりにつきましては、本市の年齢別職員構成では 30 代が少ないため、一人一人の負担が重くなっていることや社会人枠採用のため、行政経験が不足している職員もいることから、近い将来に組織の核となる、これらの職員の行政運営能力を向上させることは、喫緊の課題と認識しております。このため、過去に実施していた派遣研修を参考に、職員みずからが関心のあるテーマを選び、企画立案して、他都市を視察する新たな研修を、新年度に向けて検討してまいりたいと考えております。次に、職員採用試験に係る内定辞退率につきましては、医療職を除いて申し上げますと、平成 25 年度から 29 年度までの5年間では、25 年度は 30%、26 年度は 20%、27 年度は 17.5%、28 年度は 24.6%、29 年度は 34%であります。次に、受験応募者数と合格率につきましては、医療職を除く平成 25 年度から 29 年度までの5年間の受験応募者数と合格率を順に申し上げますと、25 年度は 1,535 人 3.9%、26 年度は 1,411 人 3.5%、27年度は 1,223 人 4.7%、28 年度は 846 人 7.2%、29 年度は 855 人 5.8%であります。また、内定辞退者減や応募者数をふやすための対策につきましては、内定辞退者への対策は特段行っておりませんが、応募者数をふやす取り組みとしては、市のホームページに先輩職員の声として、志望動機や現在の業務内容等の掲載及び動画の配信を行うとともに、消防本部におきましては、市内の高校や市外の専門学校において就職担当者への訪問、就職に向けた相談会に相談ブースを設置するなどの取り組みを行っているところであります。