小樽市議会 平成29年第2回定例会 2017年6月12日
港湾について
2017年6月12日、小樽市議会の一般質問で、中村吉宏議員が「港湾について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 中村吉宏 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 中村吉宏
小樽港第3号ふ頭整備とクルーズ客船誘致について伺います。小樽港港湾整備について、まず伺います。小樽港第3号ふ頭の整備について、現状、岸壁整備が国直轄事業で行われております。この第3号ふ頭は平成 23 年にクルーズ客船日本海側拠点港応募計画書に旅客ターミナル機能の整備が盛り込まれており、当初計画の段階で建設が予定されていたにもかかわらず、市長は、旅客ターミナルを当面建設しないとのことです。財政的負担を理由にされているようですが、クルーズ拠点として国が認めている小樽港に大型クルーズ客船の利便性を考えた施設の建設は必須と考えますし、国の補助金等活用で十分に対応が可能と考えます。第3号ふ頭の充実は、船客を中心市街地に迎えるに当たり、絶好の場所で、経済効果も期待できます。船舶からの乗りおりや、CIQをスムーズに行うことを考えれば、ターミナルの建設は当然に必要です。他都市でもターミナル建設でクルーズ客船の寄港回数が増加した例があります。長崎市では、平成 22年に松が枝ふ頭にターミナルを建設しました。もちろんCIQ機能も備えており、周辺も、ターミナルの屋上部分は緑地で、市民の方が散策を楽しめるよう自然に溶け込む環境が整備されております。当時は、年間 50 回の寄港回数でしたが、東日本大震災で来港数が一時減少するも、平成 26 年は 75 回、27年は 131 回、28 年は 197 回、そして 29 年の寄港予定数は 213 回とのことです。小樽港は今年 26 回寄港予定とのこと、季節的な要素、都市の規模等を考えても、遠く及ばない数字です。本市では、この先の小樽港へのクルーズ客船寄港目標を設定しているのでしょうか。あるとすれば、その目標達成のため、具体的にどのような行動目標を立て、実行しているのでしょうか。本市でもクルーズ客船誘致のための行動をとっておりますが、その際のアピール材料として、旅客ターミナルを含む当初計画どおりの整備を徐々に進め、ターミナルビルの建設はスピード感を持って行い、クルーズ客船誘致活動に拍車をかけていくべきであると考えますが、見解を伺います。また、市長はターミナルビルを建設し、運営していくことについて、何か試算はされたのでしょうか。船客受入れ機能の充実度を高めるターミナル建設は、クルーズ客船誘致のためのセールスポイントとして好材料です。小樽の場合、5月から9月までをクルーズ客船受入れ可能時期とすると 153 日間あり、1日1隻の入港でその約3分の1の日数、クルーズ客船が来航すると、約 50 回来港となります。1回のクルーズ客船客が 1,000 人としても、小樽港に1シーズン5万人の観光客が来る計算になります。この数が年々増加することで経済効果も上昇すると考えます。これも例えばの話ですが、市として調査しながら進めていただきたいと考えます。見解を伺います。報道によると、学識経験者の方々も今後クルーズ観光の進展に期待が持てると見解を示しており、より積極的な取り組みを本市でも行ってほしいと思います。次に、高島漁港区における観光船事業への許認可に関連して伺います。まず、本年第1回定例会で採択された陳情第 16 号に対する市長の報告について伺います。陳情第 16 号、高島地区漁業者の漁業権行使の保護及び安全操業の対策方については、高島地区の漁業者から小樽市議会に対し、漁業者の安全な操業のための環境確保や漁業権の保全、そして漁業関係船舶の航行安全の確保の対策を小樽市に強く求めるため提出され、本会議で全会派一致の賛成多数で採択されました。この陳情に対し、市長は観光船事業者の高島袖護岸への船舶の係留に関する護岸登録について、港湾法、小樽市港湾施設管理使用条例に基づき、他の港湾施設の利用者と公平公正に取り扱うため、護岸登録を行ったとのことです。また、この件について、条例に基づき適切に処理したものと認識しており、観光船を係留させない理由はないものと考えるとのことです。この件は、そもそも市の条例上、高島袖護岸が運河護岸・物揚場護岸に該当しないのではないか、国の解釈では、護岸はあくまで岸壁背後地を擁護するためのものであるので、船舶の係留を予定していないのではないかという議会議論に対し、市として合法性を明確にする答弁が行われてこなかった状況です。また、小樽市コンプライアンス委員会に市長を通報対象者とした当該護岸への船舶係留に関する護岸登録が港湾法上違法である旨の公益目的通報が行われ、その調査が行われている中途の段階で、このような内容の回答を行うことは妥当ではありません。こういう状況の中で、どこが公平公正と言えるのでしょうか。他の小樽港港湾利用者の中に、今回の高島袖護岸における護岸登録が行われなかったとして、不公平、不公正を訴える方がおられるのでしょうか。違法な状態がうかがわれる中で、この状態が適法である積極的な根拠を示されることなく、公平性、公正性を行政が主張すること自体、極めて不公正な状況であると考えますが、いかがでしょうか。見解をお示しください。さらには、漁業者が船舶の安全航行、漁業権行使の確保について求めている点については、観光船事業者に対し、小樽市漁業協同組合と協議するよう指導し、同漁業協同組合に対しては観光船事業の今後の対応を検討していただくよう依頼したとのことであります。また、今後も関係者等の調整を図ってまいりたいと考えておりますとのことですが、今後において、小樽市はどのような調整を図っていくのでしょうか。少なくとも図っていくと考えるでは全くやる気が感じられません。この対応では、陳情者の願意が一切反映されておりません。近代の歴史の中で高島地区の漁業者は、高島漁港の開発などで漁場が徐々に狭められており、高島袖護岸付近の範囲も重要な漁場である旨伺っております。折しもこれからウニ漁やナマコ漁が最盛期を迎える最中です。特にナマコ漁の際には、深いところまで捕獲用のさおを入れるので、波の影響を受けやすくなると申されております。漁業者の方が操業中に観光船による波の影響で漁が妨害されるばかりか、その生命、身体を害されるおそれがあることを強く心配されております。観光船事業者には市長後援会の幹部であることも示唆されている中、市が行った許認可等に関する法令違反の状況が強く指摘されているにもかかわらず、漁港区内で観光船事業を展開するための幾つものお墨つきを出し、一方、その影響で本来その地域で漁業を営んでおり、観光船事業者の事業により操業に多くの懸念を抱えている漁業者の声を相変わらず聞こうとしない市長の態度は、およそ市民のための市政運営とはかけ離れているものと思います。少なくとも、今回報告された陳情第 16 号に対する回答については撤回し、改めてコンプライアンス委員会の判断を待って対応すること、漁業者の皆さんの声をしっかりと受けとめて、安全操業の確保のための具体的対応を行う等の回答をすべきであると考えます。見解をお示しください。以上で3項目めの質問を終わります。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、港湾について御質問がありました。初めに、第3号ふ頭整備とクルーズ客船誘致についてですが、まず本市におけるクルーズ客船の寄港目標につきましては、平成 23 年に外航クルーズの日本海側拠点港の申請に当たり、伏木富山港と舞鶴港とともに策定した計画の中で、平成 37 年に達成すべき目標として、年間寄港回数を 34 回と設定しております。この計画の中でうたわれている行動目標としては、各港の取り組みとして、快適で魅力ある寄港地を目指し、ホスピタリティの向上や観光メニューの創出、背後観光地に関する情報発信を行うことのほか、安全な寄港に向けた施設整備や円滑なCIQ体制のための旅客ターミナル機能の整備などを掲げております。また、3港連携による取り組みとして、環日本海クルーズのブランド化の推進や国内外の船社に対する3港連携による誘致活動の推進などを行動目標として設定しており、現在、これらを実施しているところであります次に、ターミナルビルの建設を行い、クルーズ客船誘致活動に拍車をかけていくべきとの見解につきましては、現在、国の直轄事業により、第3号ふ頭における岸壁等の整備は進めているところではありますが、港湾施設を含めた市全体の公共施設の老朽化対策などを優先的に行う必要があり、市の財政状況などを総合的に勘案すると、旅客ターミナルビルの建設については、直近で整備することは現実的ではないと考えております。また、ターミナルビル運営に係る試算につきましては、現段階では行ってはおりません。次に、クルーズ客船寄港に伴う経済効果につきましては、乗船客や乗組員による観光消費のほか、水先案内や綱取りなどの港湾関係事業者の収入、さらには入港料や係留施設使用料などの市の直接的な収入があると考えております。これまでも、市として参考値としての経済効果額を試算したことはありますが、クルーズ客船の寄港回数がふえ、それに伴い小樽を訪れる乗客乗員の人数が増加することで、経済効果は当然に高まるものと認識しておりますので、今後につきましても、必要に応じ経済効果の試算を行ってまいりたいと考えております。次に、高島漁港区における観光船事業への許認可についてですが、まず、他の港湾利用者で高島袖護岸における護岸登録が行われなかったとして、不公平、不公正を訴える方がいるかにつきましては、仮定のお話でありますので推しはかることはできません。次に、この状態で公平性、公正性を行政が主張することにつきましては、今回の護岸の登録は法令・条例に基づき適切に処理したものであり、他の港湾施設利用者と不平等にならないように、公平、公正に取り扱ったものでありますので、不公正な状況ではないと考えております。次に、漁業者が求めている船舶の安全航行、漁業権行使の確保について関係者と今後どのような調整を図っていくのかにつきましては、市といたしましては、事業者と市漁業協同組合との間で、船舶の安全航行の確保などについての協定を結ばれることが望ましいと考えており、平成 29 年第1回定例会経済常任委員会終了後、港湾室から市漁業協同組合に事業者が船舶の安全航行の確保などについて、直接漁業者に説明する場を設けることを希望していることについて伝えておりますが、現状では説明会の開催は予定されておりません。このような中で、事業者からは市漁業協同組合に対し、安全操業確保についての考え方が示されていると伺っており、市としても引き続き、市漁業協同組合、漁業者、事業者の声を聞きながら調整を図ってまいりたいと考えております。次に、陳情第 16 号に対する回答については撤回し、安全操業の確保のための具体的対応を行うなどの回答をすることにつきましては、高島地区における観光船事業への許認可は法令・条例に基づき適切に処理したものと認識しておりますことから、現時点で陳情第 16 号への回答を撤回することは考えておりません。また、コンプライアンス委員会においては、現在、委員のお一人が体調を崩され、委員会が開催されておりませんが、今後の調査の推移を見守りたいと考えております。