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小樽市議会 平成29年第2回定例会 2017年6月12日

人口減少と経済対策について

2017年6月12日、小樽市議会の一般質問で、中村吉宏議員が「人口減少と経済対策について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。

質問者
中村吉宏 議員
答弁者
市長 森井秀明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 14番 中村吉宏

2項目め、歳入増加策について伺います。市の政策について、これまで多くの施策提言をしましたが、市の答えは財政上厳しい状況なので実現できないという答弁がほとんどです。老朽化した市有施設建てかえの議論を初め、小樽港第3号ふ頭の整備における旅客ターミナルの建設や Wi-Fi 整備についてもしかりです。ましてや今後、老朽化した市の保有施設の改修、再建などを行わなければなりません。交付金や補助金頼みの財政運営を行って、その不足分を一般財源で全て賄う考えでしょうか。平成 27 年第3回定例会の一般質問で、私は今後の歳入増加策について質問しました。その質問に対し、市長は、歳入を増加させるには本市の優位性を持った地域資源を活用し、市内中小企業の収益増加を図ることが重要と答弁しております。では、本市の優位性を持った地域資源とは何でしょうか。具体的にお示しください。また、それがどのように中小企業の収益増加を図るのでしょうか。さらに、平成 28 年第1回定例会の一般質問、経済常任委員会の議論の中で、観光を対象とした徴税等を行わないのか質問しました。その答弁は、旅行業者や観光客からの反発が懸念される、観光客の小樽離れが生じる、経済効果を縮小させるおそれがあるなど、消極的なものでした。しかし一方で、答弁中に示されるとおり、他地域の事例では工夫を凝らし、しっかりと歳入に結びつけている都市もあります。観光客誘致は大切ですし、経費的側面も考慮した観光の環境整備も大切です。道の訪日外国人来道者 500万人目標で、外国語表記の街路案内整備等、外国人対応の需要が高まる中、観光基盤整備への負担は観光客の皆さんも理解を示すと思います。私は、12 万人を下回る小樽市の人口減少の状況下で、市民に大きな負担を強いながら、今後同様の財政規模で市政運営を行うことに大きな懸念を持っております。少なくとも持続可能な観光振興や事業継続の予算を 700 万人の観光客の皆様など、交流人口に少しずつ御負担いただきながら進めるという考え方は、財政上理にかなうものと思います。平成 27 年第3回定例会以降、他都市の状況を踏まえ、小樽市として歳入増加策について法定外目的税、寄附金を募る、形態は別にして、議論あるいは調査などは行ったのかお示しください。特に、課税による観光客や旅行会社の反発を懸念されるのであれば、関連のアンケートなりヒアリングは行っているものと考えます。状況をお示しください。昨年秋に財政部が示した中期財政見通しでは、今後何らかの対策を講じなければ本市の財政上、単年度の収支均衡を図るために 10 億円以上の収支改善が必要である旨示されております。その見通しも、平成 27 年実施の国勢調査で本市の人口が減少した結果、今年度予算の予定額より交付税が減額され、さらに厳しい財政運営を強いられる状況です。我々が一昨年から要望している、交流人口に少ない額の負担をお願いし、小樽市の財源を確保する発想を今考えるべきです。道議会の議論も行われ、先日報道されたとおり、北海道では観光税の導入を検討し出したところであり、また、ニセコ町、倶知安町が宿泊税の導入を検討し始めました。小樽市もニセコ町や倶知安町に先駆けるスピード感で、観光による税収を検討、実現していただきたいと考えますが、見解を伺います。次に、経済対策と小樽商工会議所の平成 29 年度小樽市施策に係る要望に対する回答について伺います。小樽商工会議所から小樽市に提出された平成 29 年度小樽市施策要望について、その回答書を4月 18日に小樽商工会議所会頭に対して市長が手交したところであります。要望書には、産業政策や交通施策、港湾整備や公共施設、老朽化対策等、多岐にわたる要望が寄せられております。特に産業政策に関しては、重点項目に位置づけ、具体的な戦略を策定、その積極推進を要望している状況です。小樽市の経済界では、人口減少による市場の疲弊、縮小で、小樽市が危機的な状況にあると認識しており、人、物、金を誘導する産業政策、社会資本整備を強く求めております。この要望は、小樽商工会議所が3カ月ごとにまとめる市内の経済動向調査で、ことしの1月から3月の調査結果において企業の景況感を示す景気動向指数が全業種平均でマイナス 12.3 ポイントとなり、5期連続でマイナスとなったという北海道新聞5月9日の報道からも見られるとおり、これまでの厳しい状況を受けてのものです。このまま疲弊が続くと、企業の事業継続が困難となり、雇用の場が奪われ、社会減による人口減少が進み、税収が減少し、財政難に陥るという状況になりかねません。商工会議所が求めるとおり、産業政策に関する施策、経済対策等を重点項目として本格的に取り組むべきです。この商工会議所の要望に対し、市は小樽市総合戦略の基本目標Ⅱ及び重点戦略③で、既に重点項目に位置づけている、そして産業政策を含む総合戦略をより具体的なものにするため、新たに中部・北西部・東南部の地区別で施策の体系を示し、政策議論を深めたいとしております。また、人口減少対策、地方創生を推進する上で、しごと創生が重要であり、国の補助金活用で財政負担を軽減し、地方創生に資する新たな取り組みを推進すると回答しています。そこで伺います。基本目標Ⅱに記されている観光振興を軸としつつ、新たな人の流れを創出し、安定した雇用を確保するとは、具体的にどのようなことなのか、お示しください。また、人、物、金、情報を呼び込むために、情報発信、トップセールスにより、地場産業を振興する取り組みが求められると言っていますが、どのような情報を発信し、どのようなセールスを行い、どういう業種の産業を振興しようとしているのか、具体的にお示しください。次に、重点戦略③に記されている呼び込むチカラの強化について、見るに観光振興策が記載されておりますが、これが小樽の産業政策にどのように生かされるのか、具体的にお示しください。それから、地区別で施策の体系を示すとのことですが、三つの地区でそれぞれどのような施策を示しているのでしょうか。また、それが産業政策をどのように具体的にしているのか、お示しください。要望では、政策の具体的戦略が求められています。さらに、スピード感も求められる中で、市の回答ではとても具体的かつスピード感を持った施策展開を行う状況とは言いがたいものです。この質問には、しっかりと具体的に答弁してください。以上、2項目めの質問を終わります。

答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)

ただいま、人口減少と経済対策について御質問がありました。初めに、歳入増加策についてですが、まず、交付金や補助金頼みの財政運営を行って、不足分を一般財源で全て賄う考えなのかにつきましては、自主財源に乏しい本市の財政構造から、国や道の補助金を活用することは一定程度やむを得ないものと考えております。また、建設事業においては、後年度の受益者への負担も考慮し、有利な起債を活用しながらの地方債の導入も必要となります。一方では、人口減少や少子高齢化が進む本市においては、予想される将来人口も十分に踏まえた行政サービスの再構築や公共施設の適正化などの取り組みを進め、充当する一般財源の縮減に努めたいと考えております。次に、本市の優位性を持った地域資源及びそれがどのように中小企業の収益増加を図るのかについてですが、本市の優位性を持った地域資源につきましては、自然とまち並みが一体となった景観、小樽運河や歴史的建造物が織りなす情緒あふれるまち並み、ニシンやシャコ、ウニに代表される新鮮な魚介類や寿司などの小樽グルメ、スイーツ、ワイン、地酒、水産加工品、ガラス工芸品やオルゴールなどのすぐれた小樽ブランドがあり、また、おたる潮まつりや、小樽雪あかりの路を初めとする多彩なイベント、そしてこれを支えるボランティアスタッフなど、多様なジャンルにわたる資源が挙げられます。中小企業の収益増加に向けては、こうした地域資源の活用を図りながら、今年度から本格化する日本遺産の認定に向けた取り組みのほか、国内外の観光客誘致やクルーズ客船の誘致などの取り組みを進め、交流人口の拡大による域内消費を促進するとともに、地場産品のブランド化や高付加価値化を図りながら、販路拡大による域外消費を促進するなどの取り組みを進めることが重要であると考えております。次に、法定外目的税や寄附金等の歳入増加策についての議論、調査などにつきましては、どのような手法があるか、実現可能性はどうかなどについて、担当である産業港湾部内で議論しているところであります。また、課税等に関して観光客や旅行会社に対する正式なアンケートやヒアリング調査などは実施しておりませんが、観光事業者や北海道経済部観光局、後志管内の町村の担当者と意見交換等を行ってきたところであります。次に、観光による税収の検討、実現をしていくことにつきましては、現在、検討されている北海道やニセコ町、倶知安町の中にも反対論や慎重論があり、さらなる議論や調整が必要であると伺っております。今後も北海道や他の観光都市などの動向を見据えながら、引き続き関係機関との情報交換等に努めてまいりたいと考えております。次に、経済対策と商工会議所の要望についてですが、まず観光振興を軸としつつ、新たな流れを創出し、安定した雇用を確保するとは具体的にどのようなことなのかにつきましては、本市の強みである観光を軸に、個性や資源を磨き上げ、活用していくことが地域産業に潤いをもたらし、それらの高まりが新たな小樽の魅力となり、移住や定住にも結びつくといった好循環を生み出していけるような政策展開を図り、まちの活力を高めてまいりたいと考えております。そのため、今後の取り組みといたしましては、観光分野では、自立した観光地経営を行う新たな主体となる小樽版DMOの設立に向けた取り組みや、今年度からは日本遺産認定に向けた取り組みを進めてまいります。商工業分野では、中小企業振興基本条例の制定に向けた取り組みやIT関連企業等の補助制度の新設、東京事務所に配置した企業誘致推進員の活用に努めます。農林水産分野では、旬の野菜や果実、地魚や農水産加工品などの消費拡大やブランド化を図る取り組みを進め、港湾分野では、クルーズ客船の誘致や定期航路のポートセールスを行うほか、ロシアとの貿易拡大に向けウラジオストクやナホトカへの企業訪問などを通じ、小樽港の物流の促進を目指していきます。経済施策の基軸である観光振興による経済効果をほかの産業に波及させることにより、安定した雇用の確保につながる取り組みを進めてまいりたいと考えております。次に、情報発信やトップセールスによる地場産業振興の取り組みにつきましては、情報発信といたしましては、観光客誘致に向けた取り組みはもとより、企業誘致、クルーズ客船誘致、ポートセールス、地場産品の販路拡大、農水産物のブランド化などの取り組みが重要と考えております。次に、トップセールスといたしましては、企業誘致については、企業等を訪問することで顔の見える良好な関係を構築するとともに、経営陣に対して本市の優位性を訴えてきたところであり、今後は本年度創設したIT関連企業等誘致補助金のメニュー紹介についても積極的に行ってまいります。港湾については、物流の促進やクルーズ客船の誘致を図るため、企業訪問やセミナーを通じて荷主や船社、旅行会社などに小樽港の利便性をアピールしております。また、今年度はロシアとの貿易拡大に向け、ウラジオストクやナホトカへの企業訪問などを通じて小樽港の物流促進を目指してまいります。このほか、全国の物産観光展では、本市のすぐれた地場産品の展示・即売や観光情報の紹介・宣伝を行っており、私も機会を見て参加し、地場産品や観光都市としての魅力を発信しております。なお、どのような業種の産業を振興しようとするかについては、食料品製造業や宿泊業・飲食小売業などが挙げられますが、特に観光は経済波及効果が大きいことから、幅広く市内産業への経済効果が期待できるものと考えております。次に、重点戦略③、呼び込むチカラの強化に記載されている観光振興策の本市の産業政策への生かし方につきましては、観光を軸とした地場産業の振興により、にぎわいを取り戻し、雇用の創出につなげていきたいと考えております。具体的には、呼び込むチカラの強化における主な施策として、観光推進組織の構築、滞在型観光の推進、新たな観光資源の発掘といった取り組みにより交流人口のさらなる拡大を図るとともに、人、物、金、情報の流れを活発にし、商店街にぎわいづくりや、創業に対する支援、地場産品の販路拡大、農水産物のブランド化推進、小樽港の利用促進などの取り組みを進めることで、市内での消費が拡大され、地場産業の振興に伴う雇用創出へとつなげてまいりたいと考えております。次に、地区別の施策体系について、各地区でどのような施策を示しているのか、それが産業政策をどのように具体的にしているのかにつきましては、地区別の施策体系は現在検討中のものを含めてお示ししているところですが、主なものを申し上げますと、北西部地区においては、地域における小さな拠点の整備として、小樽・後志の地域魅力の発信、自然体験学習、スポーツ合宿等の受入れ促進として、小・中学校の教育旅行の誘致促進、中部地区においては、リノベーションシティの推進として、歴史的建造物の観光資源化、働く場の創出と世代間交流の推進として、まちなかでの働く場の創出、東南部地区においては銭函地区の利便性向上として、住宅等の形成促進となっております。また、産業政策に関するものとしては、まちなかでの働く場の創出として、先ほども今後の取り組みとして答弁いたしましたIT関連企業等の補助制度の新設や、企業誘致推進員の配置が挙げられますが、地域の自然・歴史的特性や産業面での独自性を考慮し、地域の強みを生かした施策を行うことで、地域が発展し、それによりまちが活性化すると考えております。

出典:小樽市議会 平成29年第2回定例会 2017年6月12日 議事録 PDF(39ページ) 間違いを知らせる