小樽市議会 平成28年第1回定例会 2016年3月8日
人口減少社会の中での持続可能な都市環境について
2016年3月8日、小樽市議会の一般質問で、安斎哲也議員が「人口減少社会の中での持続可能な都市環境について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 安斎哲也 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 安斎哲也
人口減少、社会の中での持続可能な都市環境について伺います。将来的に人口 20 万人規模になることを想定してつくられてきた市の行政区域について英断を下すときが来ています。ステーションを増やすとか、業者数を増やすとか、出動基準を 15 センチメートルから10 センチメートルにするなどではなく、どこの道路までをすべきか、市役所による業務委託だけではなく、市役所と地域が連携し、地域の除排雪を進めるようにするなど小樽市の将来人口と居住分布等を把握・分析した中で、除雪体制を根本から考え直し、そして体制を変更するべきと考えますが、いかがでしょうか。また、提案説明の中で触れられていました貸出ダンプ制度ですが、現在の市が介入する制度ではなく、例えば町会が積込み重機とダンプの手配を行い、排雪したいときにできる地域が主体性を持った制度にし、その手配にかかった費用を市が助成金として支援する形はいかがでしょうか。今冬も市の排雪の時期と貸出しダンプの時期が連続し、一方は行政が、一方は地域のお金で排雪し、市の排雪が入らなかったという問題もありましたが、この問題点を把握されていますか。そして、昨年問題になった貸出ダンプ制度で、通し番号をつけるなどという小手先で後援会関係者への利益誘導と指摘されるような制度変更ではなく、抜本的に改善するお考えはございませんか、いかがですか。次に、上下水道料金について伺います。平成 27 年2月 24 日の小樽市人口対策会議資料によると、1人当たりの上下水道当たりの料金は 8,758円で、比較対象とされる札幌市の 7,030 円と比べると 1,728 円高い状況にあります。森井市長は公明党の斉藤議員の水道料金が高いことが人口流出の一因になっているのではないかとの指摘に対し、2か月で 30 立方メートルを使用した場合の本市の水道料金は、道内の人口 10 万人以上の都市9市の中で、安いほうから4番目となっており、一概に人口流出の一因とはいえないと答弁されました。私としては、この認識は誤りだと感じています。確かに道内人口 10 万人以上の都市と比較すると安いほうだというのはわかりますが、比較対象とされるのは隣の札幌市です。水道料金だけではなく、札幌市と比べて上下水あわせた料金が高いということが、人口流出の一因になっていると考えませんか。以前にも指摘をしていますが、この水道料金の設定によって問題となっているのは、使っていない水道料金まで支払われているという意識が根強くあるからだと思います。2か月の基本水量が 20 立方メートルと設定されていますが、この基本水量に満たない加入者は過去5年で 35 パーセント程度と推移し、昨年に至っては 37 パーセントとなっている点です。基本水量 20 立方メートル未満の世帯の中には、母子家庭の世帯が多いと考えているとのことで、これらの世帯に対し4分の1の料金の減免をするという制度を取り入れ、負担軽減を図っているとのことですが、当初予算では水道事業会計で2億 7,811 万円、下水道事業会計で5億 6,709 万円の収益的収支黒字となっています。水道料金の設定について、各会派から質問があるたびに、水道局は人件費や維持管理費、水道施設を整備するために借り入れた企業債の元利償還金など固定的にかかる経費が基本料金に含まれる経費の内訳と答弁します。それでは、家事用の基本料金のうち、固定的経費は幾らなのでしょうか。お答えください。現行の料金は平成8年度の改定の際に資金不足の解消を図ることを目的として経費の積み上げを行っていないとのことです。またさらに、施設の老朽化対策や耐震化対策を進めるため支出が増えることから、現行の料金は下げる状況にないという答弁がありますが、では今後、市内への安定的な給水を図るために将来コストはどの程度見積もっているのでしょうか。先ほど来述べているとおり、除排雪体制しかり上下水道しかり、人口減少は避けられない状況の中、持続可能な都市環境、都市インフラの再編・構築をしていかなければいけないと思っています。市長の言う幸福度の高いまちをつくるためには、人口減少対策に取り組みつつ、一時的には減少してしまう小樽市人口に鑑みた行政インフラの配置、撤廃に英断を下すときが迫っています。いかにみんなが幸せになる持続可能な仕組みにしていくことこそ必要で、自治体の首長がしっかり方向性を示し、リーダーシップを図るべきと考えますが、いかがでしょうか。また、人口減少や少子高齢化という大きな課題を抱えるとともに、グローバル化が進展する時代の中で行政に求められる市民サービスも多様化しておりますが、それに加えて国からは、総合戦略や公共施設等総合管理計画、道路や橋梁などの長寿命化計画などとさまざまな対策を講じる際に、大量の計画の策定を求められています。計画の策定以外にも縦割りの行政組織として、議会質問でも部の横断的な質問があると、どこが答えるといった場面を何度も見てきました。また、他都市では多様化する行政ニーズに対応するため、先ほど例を挙げたように、あらゆる子育ての課題を解決するための横断的な組織づくりとして、子ども部、子ども・若者部を設置したりしています。一部の例だけを出しましたが、これらを含めたことからも、小樽市の現在の縦割りの組織では時代に合った組織運営になっていないなと感じています。人口減少社会の中で、より効率的、効果的に小樽市役所組織を運営するには、組織・機構の変貌が求められていると感じていますが、市長の御所見を伺います。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、人口減少社会の中で、持続可能な都市環境について御質問がありました。初めに、除排雪体制についてですが、まず、除排雪体制の変更につきましては、本市の除排雪業務を取り巻く環境は、人口減少や高齢化の進展などにより今後変わっていくものと考えられる一方で、厳しい財政状況も続くことが見込まれることから、より効率的で効果的な除排雪作業を進めていかなければならないものと認識しております。本年度からよりきめ細やかな除排雪に取り組んでおりますが、将来の本市の状況を踏まえた上で、現在進めている除雪路線調査の結果や他都市の先行事例も参考に、持続可能な除排雪体制を構築していく必要性はあるものと考えております。次に、地域住民による排雪に対する助成金制度につきましては、現行の貸出ダンプ制度は排雪作業の実施日が抽選により決定するため、必ずしも地域住民が望んでいるタイミングで利用できないことや地域総合除雪との日程調整等が課題であるものと認識しており、一つの方策として助成金制度の導入も考えられるところですが、まずは貸出ダンプ制度が抱える課題を解決してまいりたいと考えております。次に、市の排雪と貸出ダンプでの排雪時期が連続した問題などにつきましては、除雪対策本部より報告を受け把握をしておりますが、今後このようなことが起こらないよう連絡調整を徹底してまいりたいと考えております。貸出ダンプ制度は昭和 54 年に制定以来、長らく利用される中で、利用団体が増え、希望する日程がとれないことなど、先ほど申し上げた課題を抱えていることから、市民と市の共同事業としての創設の趣旨を踏まえ、制度の見直しを行ってまいりたいと考えております。次に、上下水道料金についてですが、まず札幌市と比べて上下水道料金が高いことが人口流出の一因ではないかということにつきましては、転出者アンケート調査では特に札幌市に転出した理由として、勤務場所に近いや交通の便のよさなどの回答が多く、一概に上下水道料金の高さが人口流出の一因とまでは言えないと考えております。次に、家事用の基本料金のうち、固定的経費につきましては、人件費や維持管理費、企業債の元利償還金など、固定的にかかる経費を平成 26 年度の決算数値に基づき試算をいたしますと、約 1,820 円となり、現行の基本料金 1,270 円を上回ることになります。次に、市内への安定的な給水を図るための将来コストにつきましては、上下水道施設については平成21 年度に策定をした 30 年度を目標とする上下水道ビジョンに基づいて、老朽化対策や耐震化対策を進めてきておりますが、今後も同様に保有する施設の対策が課題となっております。そのため、上下水道を含めた公共施設等の計画的な維持・管理や長寿命化を図るとともに、統廃合等を行い、将来負担の軽減のために公共施設等総合管理計画を策定しているところであり、これを踏まえ、上下水道の個別の施設計画を作成し、将来的に必要なコストを算定したいと考えております。次に、持続可能な仕組みについてですが、まず、市民幸福度の高いまちをつくるため、人口に鑑みた行政インフラの配置、撤廃について方向性を示すことにつきましては、現状ではそこまでの視点を持ち合わせてはおりませんが、それぞれの地域においてまちづくりが充実するように本市として取り組んでまいりたいと考えております。次に、市役所の組織、機構の見直しにつきましては、私としても現状は行政ニーズの多様化に伴い、一つの部局で解決できない課題が増加している傾向にあると認識をしております。このようなことから、平成 29 年度に全庁的な組織改正を行いたいと考えており、これに向け新年度に担当職員を総務部に配置をして、その準備に当たらせたいと考えているところであります。