小樽市議会 平成27年第2回定例会 2015年6月23日
公契約条例について
2015年6月23日、小樽市議会の一般質問で、林下孤芳議員が「公契約条例について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 林下孤芳 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 林下孤芳
次に、公契約条例について伺います。市長の公約でもあります人口減少に歯止めをかけるための対策は、重要な課題として誰もが一致するものであります。市長は、子育て支援と高齢者対策の充実を公約に掲げていますが、これらの政策は、これまでも人口対策庁内検討会議や小樽市人口対策会議などで議論が続けられてきておりますが、財源が限られる中でできることから優先的に取り組むべきであるとの立場で、私どもは若年層が大都市へ流出している現状を踏まえて、小樽市で安心して働き、生活して、子育てもできる環境を整備するためには、かねてより公契約条例の制定を提起し、議論をしてまいりました。第2次安倍政権発足以来、経済対策が全てに優先するとして膨大な国債を増発し、円安・株高へと誘導してきました。その結果、現在は、東京や大都市、大企業を中心に好景気が続いており、大企業ではベースアップも行われ、定期昇給込みで今春闘では1万円を超える回答が多かったと報道されています。一方で、小樽市の現状は、見るまでもなく、経済格差がますます深刻になっていることは明らかであります。私どもは、昨年の第2回定例会で、国の進める経済効果はいつ現れると考えているのか、小樽市でも、公共投資が続く建設業や外国人観光客の急増によって好景気が伝えられている観光産業では、賃上げや法人市民税の実態についてどのように把握されているのかなどの見解を求めました。当時の市長の答弁は、若干の賃上げがあったものの、全体的には反映されていない、法人市民税の税収は厳しい見込みである、国の経済対策の効果はまだ現れてはいないが、少し時間がかかっても効果は現れるものと考えているなどという内容の回答がありました。昨年5月16日に行われた連合小樽の「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」の街頭集会の新聞報道によりますと、管内の有効求人倍率は0.82倍となっていますが、その6割が非正規雇用とされております。北海道全体でも雇用労働者の42.8パーセント、95万6,800人が非正規雇用とされています。昨年、議会と商工会議所との会合の席上、小樽の平均年収は200万円余りという話があり、一同大変に驚きました。道内全体の給与所得者の25パーセント、40万人余りが年収200万円以下のワーキングプアと言われていますが、小樽市の給与所得者の現状はどのような改善がなされているのか、直近のデータでお示し願います。また、昨年4月の消費者物価指数は、一昨年の同期比で3.7パーセント上昇して104.4となり、北海道と東北は全国最高となりました。その後も、日銀は、政策的に物価上昇を誘導し、大企業の大幅な賃上げもしのぐほどの物価上昇が続いていることは承知のとおりであります。昨年は、法人税や法人市民税を減税する一方で、年金の減額や医療費の負担の見直し、軽自動車税の増税など、市民生活は負担の増加に苦しむ一方で、史上空前の利益を上げている企業への優遇が続いています。そうした影響で、生活保護の受給者数は、毎年、過去最多を更新しています。こうした状況から小樽市の雇用労働者が最低賃金レベルから抜け出すことができないとすれば、賃金の高い大都市や札幌市への人口流出は避けられず、小樽で働く若者の結婚や子育てにも悪影響を及ぼしかねません。小樽市として景気回復の遅れや賃金の格差と固定化を打破しなければ、人口減少に歯止めをかけることができない、そのためには小樽市公契約条例を制定し、労働者の賃金の底上げを図り、貧困層から中間層へ引き上げる努力が今一番求められている重要な対策であると思います。これまでは、厳しい財政から、自治体は発注額抑制を重視し、経営者もひたすら安い労働力を求めてきましたが、ともに労働者の立場に立った賃金水準をいかに実現するか、意識を変えていかなければならないときだと思います。既に、建設、運輸、サービス業など、多くの企業で人手不足が深刻化していることが明らかになっております。パートの賃金が、時給で1,200円を超えるところも珍しくない時代が到来しています。一昨年の10月、札幌市の上田市長は、公契約条例を議会に提案して、経済界は経営が圧迫されるとして反発し、激しい議論が展開されました。当時の新聞の社説やマスコミの報道は、公契約条例の制定を拒む理由は何か、労働者目線への転換のときなど、議会の否決に対する疑問の声が多く紹介をされております。小樽市は、札幌市より現在も賃金水準が低く、人口減少対策をはじめとするあらゆる政策の推進に支障となっていることは明らかであります。再び活力ある小樽を取り戻すのか、小樽を消滅させるのか、経済界や議会や市長が小樽の将来に責任を持つ立場で議論をすれば、必ず理解されると思います。公契約条例を小樽に導入することの是非について、市長の見解を伺い、3項目めの質問を終わります。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、公契約条例について御質問がありました。初めに、小樽市の給与所得者の現状につきましては、市内企業における従業員の雇用実態を把握するため例年行っている小樽市労働実態調査によると、正規従業員の平均基本給は、平成26年度が22万1,632円であり、25年度の21万3,489円と比較しますと8,143円の増額となっています。また、パートタイム労働者賃金の平均時給額についても、平成26年度は909円であり、25年度の875円と比較しますと34円増額していることから、一定程度の改善がされているものと認識をしております。次に、公契約条例の導入の是非についてですが、賃金等の労働条件については、労働基準法や最低賃金法など、国において関係法令を整備し、個々の労使当事者間で自主的に取り決められることが基本と考えております。一方では、公契約条例については、全国的にも制定する自治体が出てきておりますが、規定する項目や対象とする業務がさまざまでありますので、それらの先進的に取り組んでいる自治体の事例について研究をしてまいりたいと考えております。