小樽市議会 平成26年第4回定例会 2014年12月10日
産科の一時休止の問題について
2014年12月10日、小樽市議会の一般質問で、成田祐樹議員が「産科の一時休止の問題について」質問し、市長 中松義治、保健所長 秋野惠美子が答弁しました。
- 質問者
- 成田祐樹 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治、保健所長 秋野惠美子
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 成田祐樹
通告に従って、一般質問を行います。小樽協会病院の産科の一時休止について質問いたします。本年11月21日に、後志管内唯一の地域周産期母子医療センターを持っている小樽協会病院が、産科の分娩予約の受付を一時休止する意向を発表しました。やはりそうなってしまったかという感想とともに、想像以上に早く一時休止の事態に追い込まれてしまったことに対し、ざんきの念にたえません。小樽協会病院も大変な努力をされている中での苦肉の休止だと思われますし、さまざまな事情があったことかと思われます。私は、前任期中である7年前から再三にわたり、小樽協会病院における周産期医療の維持について、支援が少ないのではと何度も指摘をしておりました。直近では、平成26年第2回定例会の市立病院調査特別委員会においても、周産期医療を含めた市内の医療体制について、周産期医療の中止などが起こらないようにしっかりアンテナを向けてほしいという質問を行い、それに対して保健所次長から「人が住む上で基本的なインフラの一つだと非常に重要視してございます」との答弁がありましたが、非常に重要視しておきながら、それを食いとめることができなかったことに対して大変残念でなりませんし、その不安を市民に与えた小樽市の責任は非常に重いと考えます。元来、私は小樽市立病院の建設に対して、建設費の問題だけではなく、市内の医療機関のバランスが崩れてしまうことも強く懸念しておりました。小樽市の人口動態、医療動態及び出生数の減少などから、仮に医師数が増え、小樽市立病院の運営がうまくいったとしても、他の民間病院への影響や不採算部門を持つ病院に影響が出て、周産期が撤退してしまうこともあり得るのではないかと、平成22年第2回定例会や24年第1回定例会の予算特別委員会などで指摘をしておりました。その22年第2回定例会で指摘をしたときは、議場内で大変多くのやじや批判的な言葉を浴びせられました。当時まだ1期目の私にとっては、非常に厳しいものがありました。しかしながら、その当時はどの会派もそのような懸念を示すこともなく、結果としては、一時休止という形になってしまったわけです。その会派の方が、今さらこの定例会にて周産期医療を何とかしてくれという発言をするのが全くもって理解できません。なぜ、その議論を当時しっかり行わなかったのでしょうか。強く反省を求めるとともに、この責任は小樽市だけではなく、市内の将来の医療体制をしっかり議論できなかった小樽市議会にも大きくあるということを先に述べておきます。(「北海道知事の責任はどうなるのよ」と呼ぶ者あり)斎藤博行議員は最近、この問題を時々取り上げていたのはよく存じ上げておりますけれども、7年前のときに質問したという記憶は私にはございません。質問に移ります。まず、今回の新規分娩の予約の受付休止について、小樽市に対してどのように報告がされたのか、お聞かせください。また、小樽協会病院から一時休止となった産科の再開のめどについて、意向や状況をどのように聞いたのかお聞かせください。平成22年第2回定例会本会議において、私は、「本定例会前に小樽協会病院から周産期医療の支援要請が来ましたが、今回、予算計上された支援額はたったの770万円でした。明らかに、必要とされる額に対してけたが一つ違うと思われます。この金額の支援ということは、周産期医療は撤退しろということなのか、御見解をお答えください」と質問をしました。さらに、続けて、「3月の北海道新聞の記事では、小樽協会病院では6,000万円以上もの収支が不足しているとされていました。6,000万円以上の不足に対して770万円の支援ということは、とりあえず赤字で経営しなさいということではないでしょうか。赤字が続けば撤退ということになり、今回の予算計上額は撤退を勧告しているとしか思えません。御見解をお聞かせください」という問いかけもいたしました。それに対し病院局長は、こう答弁されました。「再編・ネットワーク化協議会の最終報告にもありますとおり、周産期医療、小児医療につきましては、小樽協会病院を中心に連携を図るとしておりますし、今回お示ししております新市立病院計画概要(案)におきましても、小樽協会病院は地域周産期母子医療センターに認定されていることから、役割分担を行い、市立病院では産科は行わないとし、小児科についても新生児を扱わないこととしておりますので、周産期医療につきましては今後も小樽協会病院に中心的に担っていただき、必要な連携を行ってまいりたいと考えております」。病院局長は、役割分担を強調し、必要な連携を行ってまいりたいと答弁したにもかかわらず、結果的には今回の産科の一時休止という事態に陥ってしまいました。周産期の休止及び将来的な撤退の可能性を再三指摘したにもかかわらず、必要な連携は結果として図られなかったわけです。これは、当時の小樽市の判断に誤りがあったのではないでしょうか、見解をお聞かせください。この周産期にかかわる支援体制について質問をした際、必要な財政支援を行うとの答弁もありましたが、しかし、その市の答弁の中には、一体幾ら支援したらよいかわからない、根拠を示した額を病院側から提示してもらえないというような回答もありました。次に述べるのは、平成22年第2回定例会の予算特別委員会での当時の山田厚副市長の答弁です。「770万円で足りているのかと言われても、幾らいただきたいと言ってこないから、私どもがつくった数字で御理解をいただいたということです」という答弁でした。この答弁については、非常に疑問が残ります。例えば、小樽協会病院側が支援額の根拠を示して金額を明示したとして、その根拠や金額を全て受け入れるつもりだったのでしょうか。結果的に小樽協会病院側が根拠額を示しても、補助額を最終的に判断するのが市であれば、その支援額の根拠を明記するのは市ではないでしょうか。根拠の算出を病院側に押しつけ、自分たちでは明確な根拠、基準を設けない、このような市の姿勢に問題があったのではないでしょうか。ここで伺います。どのように必要な額の積算根拠を算出するのか、過去において病院側からではなく市から協会病院側に補助額の算出方法の提示などを行ったのか見解をお聞かせください。また、過去のやりとりの中で、意思疎通が不十分な面があったのではないか、見解をお聞かせください。「必要な連携や支援」という答弁を何回も使っておきながら、結果的には産科が受入れ休止になったという現実を見れば、当時の市のやり方に大きな過ちがあったのではないかと思われます。小樽協会病院の産科で一時休止の状態が進んだ場合、また、再開する様子が見られない場合、今後の後志及び小樽市内の医療体制についてどのような変化があると認識しているのでしょうか。今は、産科の問題だけだと思っている方が多いのかもしれませんが、私は以前から議会で取り上げていたことで心配なのは小児の救急についてです。現在は、小樽協会病院が周産期医療とともに小児救急も担っているわけですが、産科の縮小が今後決定されてしまえば、小児科も自然と縮小する可能性が高いと考えられます。そうなってしまえば、いよいよ周産期の撤退という話が出てくるかもしれません。いくら本市が人口減にかかわる対策会議を開いたところで、子供を産めない、いざというときに子供が医療を受けることができない、そんなまちに子育て世代が住みたいと思うでしょうか。この周産期にかかわる問題は、本市の抱えるさまざまな問題の中で優先順位が非常に高いと考えておりました。だからこそ、しつこく議会で質問を行っていたわけです。市も認識として、平成24年第1回定例会の予算特別委員会の答弁の中で、当時の保健所参事は、周産期はお産の周り、いわゆる産婦人科あるいは小児科という答弁をされています。産科の一時休止が長引けば、小児科にも大きな影響が出てくるのではないでしょうか。見解をお聞かせください。本市は、この産科の一時休止に対して、それを食いとめるために動くのか、それとも、それ以外の選択肢があるのか、どのような姿勢で対応するつもりなのか見解をお聞かせください。また、本市において周産期医療を維持していくのだと、そういう強い見解を持っているのであれば、財政的支援など具体的にどのような負担をしていくのか、現在考えられる方法を市民に提示してください。山田勝麿前市長から今の中松市長になってからは、小樽協会病院への支援額が増えているなど、一定程度、私の発言に対しての御理解や動きがあったことは理解しております。しかし、こちらの指摘に対して、小樽協会病院への支援が足りなかった、情報収集不足だったということは否めません。市長からしっかりしたサポートをするという強い答弁を聞かせていただきたいと思います。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
成田議員の御質問にお答えします。ただいま、小樽協会病院の産科の一時休止の問題について御質問がありました。まず、産科休止につきましては、11月17日に小樽協会病院の院長から産科の医師の退職が見込まれ、安全な分娩体制の確保が困難となることから、分娩の新規受付を休止する、また、このまま医師の確保ができなければ、現在受け付けている方の分娩が終了する来年の7月以降の分娩を休止するとお聞きしました。次に、産科の再開のめどについてどのように聞いたかとのことですが、院長からは、後任の医師確保に向けて最大限努力をしているので、確保ができ次第、再開する意向である旨お聞きしました。次に、財政支援に係る過去の市の判断につきましては、小樽・北しりべし定住自立圏の構成自治体と協議し、平成22年度から周産期体制維持のための財政支援を行っておりますが、金額については、小樽協会病院側と合意の上、決定したものでありますので、当時の市の判断に誤りがあったとは考えておりません。次に、小樽協会病院への財政支援についてですが、後志管内の町村が倶知安厚生病院に支援をしている例がありましたので、これを参考として算出しており、小樽協会病院側にも提示して合意をしたものでありますので、意思疎通に関して不十分であったとの認識はありません。次に、今後の医療体制の変化に対する認識や市としての対応につきましては、市内で周産期医療体制が維持できなくなる事態は何としても避けなければならないものと考えており、現在、小樽協会病院での分娩継続に向け、小樽協会病院側と協議を行うとともに、北海道など関係機関に働きかけているところでありますが、市としてもできる限りのことをしてまいりたいと考えております。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再質問 5番 成田祐樹
一点だけ直球で再質問したいと思います。連携やそういった支援は合意の上で不十分ではなかったけれども、結果的には、一時休止に陥ったわけです。その辺はどのように考えておりますか。連携やそういったことは支援しているけれども、向こう側の理由で休止になってしまったということなのか、少なからず何かしらそういった情報も含めてしっかり連携がとれていたら、こういうことにはならなかったのではないかなと思うのですが、それについてお聞かせ願えますか。
答弁 保健所長 秋野惠美子(保健所長は2016年3月まで)
ただいま、成田議員から再質問がございました。市長が答弁したように、当時、小樽協会病院と市は話合いを繰り返しました。そして、その結果、合意の上で、どのような金額で、どのような考え方で、どのようなつくりで定住自立圏として支援をしていくかが決められたものでございます。今の成田議員の御質問は、それであっても今回このような事態になったということは、連携不足だったのではないかということかと思いますが、私どもは小樽協会病院と連携をとってきてございます。そして、毎年度、翌年度の額について小樽協会病院の病床利用率を伺いながら連携をとっているところでございます。今回も、先ほど市長が答弁いたしましたけれども、11月17日でございます、院長からお話がありまして、その後、何回となく話合いもしておりますし、常に連携していくという姿勢でやっておりますので、私どもの連携が足りなかったというふうには認識してございません。(「議長、5番」と呼ぶ者あり)
再質問 5番 成田祐樹
何回も連携が足りなかったとは思っていないと言いながら、結果としては、一時休止に陥っているわけです。だから、その部分でしっかり情報収集をしたか、足しげく通ったかということは別にして、きちんと向こう側の求めるものをしっかり提示できたのかというところについては非常に疑問が残るわけです。今回、休止が単純にそういった金銭的なものだけではなく、さまざまな要素・要因が考えられるかもしれないですけれども、そういったところを結果として実現できなかった、こういう状態になったことに関しては、結果だけ見れば、やはり問題があったのではないかと思うのです。その責任をどうのこうのというところを今、話してもしようがないですけれども、一つお願いしたいのは、もう少しそういった病院への配慮等を行って、不採算部門を持っているところへの支援というところをもっとしっかり考えてほしい、増額できるものは増額してほしいですし、そういったところに関しては、お金をけちる部分ではないと思うのです。市長からサポートするとおっしゃっていただきましたけれども、そこは最大限配慮する、向こう側が、いや、そこまでしなくてもいいぐらいだと言えるぐらいやってほしいというのが一つありますので、そこだけ最後約束してください。
答弁 保健所長 秋野惠美子(保健所長は2016年3月まで)
先ほど市長が答弁しましたとおりでございまして、小樽市としては、できる限りのことをしてまいりたいというのは、そのとおりでございます。1点、補足説明をさせていただきます。小樽協会病院で収支が不足していたと言われていた6,000万円についてですが、私が当時この件に一番かかわっておりましたので、申し上げさせていただきますと、6,000万円という額に対して、それを市として、あるいは定住自立圏として、補助する金額として決定していいかどうかと。つまり6,000万円というものをどういう考え方でもって定住自立圏の他町村に説明していいかと、本当に素朴な質問を投げただけでございます。私どもは、ただ教えてくださいと、この6,000万円のつくりは、どのようなことから6,000万円が出たのですかと聞いただけでございます。そして、その後は私は直接かかわってございませんが、参事からの報告によりますと、その後、6,000万円のつくりについて、なかなかお答えが出てこない。時間だけがたっていく。その中で、では病床利用率という考え方で補助額をつけましょうと、そうすれば今までとは違ってお産の数ではなく病床利用率という形で、ある程度フィックストの感じで、動かない形でつけましょうということで、こちらからその額のつくり方について申出をし、こちらから歩み寄って、そしてあの額をつくったということは御認識いただきたいと思います。