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小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月9日

人口対策について

2014年9月9日、小樽市議会の一般質問で、安斎哲也議員が「人口対策について」質問し、市長 中松義治、教育長 上林猛が答弁しました。

質問者
安斎哲也 議員
答弁者
市長 中松義治、教育長 上林猛

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 6番 安斎哲也

人口対策について質問します。中松市長は、8月29日の記者会見において、出馬表明とともに、2期目に向けた政策課題の中で人口対策を最重要課題に挙げ、強調されました。小樽市は、昭和39年をピークに人口の減少が続き、平成25年では、年間で2,210人の減少となりました。総務部企画政策室が平成22年の国勢調査を受けてまとめた「小樽市の人口-人口等基本集計結果-」によると、本市の現状として、平成17年から22年までの人口増減は14万2,161人から13万1,928人へと1万233人減少しました。この間の転入は1万16人で、転出は1万2,720人と、市外への転出者が市内への転入者を上回る転出超過となっています。このうち15歳未満の転出が13.1パーセント、15から64歳未満の転出が12.3パーセントとなっています。さらに、過去の実績人口の動きから変化率を求め、それに基づき将来人口を推計するコーホート変化率法を用いた本市の児童数の将来人口の推計は、ゼロ歳から5歳までは平成25年9月末の4,236人から平成31年末には3,247人となり約23パーセント減少、6歳から11歳までは5,118人から4,223人となり約17パーセントの減少、12歳から17歳までは6,009人から5,123人となり約15パーセントの減少が予測されています。現状とともに、今後も子育て世代の転出が多いと推測されます。このような現状と推計を基に、小樽市における人口対策については、これまでも子育て環境の充実と教育の重要性などを訴えてきております。市長は、人口対策庁内検討会議を設置し、人口減少の原因や対策を考え、対策の方向性や事業を取りまとめていくとのことで、その姿勢は高く評価します。しかしながら、もっと前から取り組むべきであったと感じています。そこで、人口対策庁内検討会議の設置について質問します。人口対策として、これまで企業誘致や雇用対策、移住施策などを進めてきています。企業誘致においては、中松市長の営業努力によって成果を上げておりますが、人口減少に歯止めがかからず、若者世代の流出が増加しています。仕事は札幌でも、このまちで子供を産み育てたい、そのように思ってもらうためには、生活環境の整備が必要です。そこで、まず伺いますが、これまでも人口対策を含めて、企業誘致、雇用対策などそれぞれで施策を進めてきておりますが、このタイミングでの庁内検討会議設置の理由をお聞かせください。もっと早くから設置し、取り組むことができたのではないでしょうか。設置に向け、人口減少理由や人口動態の分析などの準備を進められてきたと推察しております。小樽の人口流出については、特に20代の若者世代の流出が大きくなっています。これをどう捉えているか、お聞かせください。これまでも人口対策には小樽の教育問題を挙げています。まちづくりは人づくりで、まちの活性化にはそこに住む人々の活力が必要だと思っており、そのためにまちの子育て・教育施策は重要であると訴えてきましたし、市としても平成26年度の重点施策の一つに教育を挙げ、現在、政策を進めておられます。庁内検討会議では教育長もメンバーに入っているとのことで、この教育問題について取り組んでいただけるものと考えておりますが、いかがでしょうか。教育長の見解を伺います。海士町の取組事例から質問いたします。先日もテレビで紹介されていました海士町の取組ですが、ないものはない、そんなキャッチフレーズで知られています。島根半島沖合に浮かぶ諸島、海士町は、コンビニがなく、ショッピングモールもなく、本土からは船で二、三時間かかるという離島にもかかわらず、20代から40代の働き盛りの移住が人口約2,000人のうちの1割で、一流大学の卒業者や一流企業でキャリアを持つ現役世代がIターンしているとのことです。彼らの目的は、単なる田舎暮らしがしたいとは違います。地域に貢献できる仕事をしながら、地域の方々と生活を楽しみ、安全・安心なおいしいものを食べながら稼いで、家族と幸せに暮らす。そういった思いで移住、定住してきた人がいます。先ほど述べましたが、ないものはないと、離島というまちの課題や問題点を町民はじめ、外の人と共有することで、このまちの未来のために何かしたいという人が住みつき、仕事をつくってくれているのです。地域全体で持続可能な事業、産業をつくり出せる人材を育て、仕事がないから帰れないのではなく、仕事をつくりに帰りたいという意識を醸成してきた海士町の取組は大変参考になるものがあります。小樽市においても、仕事がないから札幌だ、東京だと流出してしまうのではなく、このまちで仕事をつくり、このまちで子供を産み育てるという起業意識を持つ人材を育て、そして支援する取組が必要だと思っています。小樽市は、海士町と比べると都会の札幌にも近く、さまざまな産業をつくり出せる資源に恵まれ、チャンスがたくさんある都市です。人口対策において、起業家的人材の育成、その支援を盛り込むなど海士町の取組を参考にし、小樽独自の政策展開とともに、今後、国が人口対策として打ち出す地方移住モデル事業など、さまざまな政策を活用しながら、この重要課題解決に向け、取り組んでいただきたいと思います。いかがでしょうか。さらに、その海士町では、さまざまな子育て支援策を打ち出しておりますが、一つ紹介させていただきます。すこやか子育て支援に関する条例というものを制定し、第3子の誕生祝いとして50万円、第4子以降に100万円などを支給する取組を実践していることも効果を上げています。今後の人口対策会議の中で、これまでの施策の検証とともに、この海士町の子育て支援施策を検討していってはどうでしょうか。現在進められている子ども・子育て会議から質問します。平成24年8月に子ども・子育て関連3法が国会で成立し、この三つの法律に基づいて、早ければ27年度から新制度が開始される予定です。新制度では、5年を一つの期間として、子ども・子育て支援事業計画の策定が義務づけられ、これらの計画策定に関する子育て当事者等の意見を聞くことや、計画策定後の施策の実施状況等について調査、審議が必要になりました。これを受け、本市では、平成25年に小樽市子ども・子育て会議条例を制定し、市の附属機関として小樽市子ども・子育て会議を設置し、現在、意見聴取などを行ってきています。このたび、昨年11月に実施した子ども・子育て支援事業計画策定にかかるニーズ調査の結果がまとめられました。小学校就学前の児童の保護者2,000件、放課後児童クラブ利用児童の保護者508件を対象とし、就学前児童の保護者からの回収率は低いものの44.4パーセント、放課後児童クラブ利用児童の保護者からの回収率は81.1パーセントとなりました。このニーズ調査の中で、子供の病気の際の対応についての項目がありました。この項目の中で、特別な対応をとる必要があった方の対処方法は、「母親が休んだ」が73.9パーセントと最も多く、次いで「(同居者を含む)親族・知人に子どもをみてもらった」が44.5パーセントとなりました。父親あるいは母親が休んで対処した方の病児・病後児保育事業の利用意向は、「できれば利用したいと思った」が40.3パーセント、「利用したいとは思わなかった」が55.9パーセントとなりました。できれば利用したいと思った方の希望する事業形態は、「小児科に併設した施設で子どもを保育する事業」が76.4パーセントと最も多く、次いで「他の施設に併設した施設で子どもを保育する事業」が46.5パーセントとなりました。そもそも就学前児童の保護者からの回収率が低いため、どの程度のニーズがあるか判断することになります。小樽市次世代育成支援行動計画後期実施計画策定の際のニーズ調査では、保育サービスを利用している子供が病気になったときに、どちらかの親が仕事を休んだという方が約9割おり、その半数以上の方ができれば施設に預けたいと希望していることから、病児・病後児保育事業についての対応が求められているとのことで、小樽市は、この後期実施計画において平成26年度で病児・病後児保育事業の1か所開設を目標にしておりますが、現在、未実施となっています。現状は、ファミリーサポートセンターで、一定の病気の子供の預かりが担保されている部分もありますが、一部補助、全額負担のケースなどがあり、全額の場合は相当な負担となる部分が出ているとのことです。小樽市としては、次世代育成支援行動計画で、病児・病後児保育を平成26年度までに設置するとしていましたが、進んでいません。その理由は、医療機関との連携など、さまざまなハードルがあると思いますが、いかがでしょうか。そして、今後は子ども・子育て会議で、小樽市子ども・子育て支援事業計画をつくり上げ、政策にしていかれると思いますが、市長のお考えをお聞かせください。2項目めの質問を終了します。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

ただいま、人口対策について御質問がありました。初めに、人口対策庁内検討会議の設置についてですが、まずこのタイミングでの設置の理由につきましては、これまでも人口の減少を最小限にとどめるため、雇用の場の創出や子供を産み育てやすい環境づくりなどの取組を進めてきたものの、この間、平成25年3月には、国立社会保障・人口問題研究所から本市人口の大幅な減少が推計されるとともに、本年5月には日本創成会議による若年女性の減少に焦点を当てた推計が発表されたこともあり、人口対策は改めて重要課題であるとの認識をしたものであります。このため、本年第2回定例会において、人口対策会議の設置について言及いたしましたが、国による対策の本格化や6月には北海道が対策本部の設置を表明したこともあり、本市では、人口動向の整理など立ち上げの準備を進め、このたび庁内検討会議を設置したものであります。次に、20代の若者世代の流出につきましては、20代は転入と転出の差である社会動態において、大きく転出超過の状況にあります。要因といたしましては、入学のため市外から転入した若者や地元から通学していた若者が卒業後に就職などの関係から転出しているものと考えられます。若い世代はさまざまな活動の担い手として、まちの活力やコミュニティの維持に欠かすことができないとともに、子供を産み育てる世代の減少は、さらなる少子化につながっていくものと考えられることから、出生数の増加に向けては、若い世代を支援する施策に力を入れていく必要があるものと考えております。次に、海士町の取組事例についてですが、まず起業意識を持つ人材の育成と支援につきましては、本市では、これまでも起業を考えている方などを対象に経営の基本的なノウハウを学ぶ小樽商人塾を開催しており、さらにこの受講者等を対象に、小樽市商業起業者支援事業として家賃助成などによる起業支援を実施しております。本市の人口対策においても、起業者を増やすことは重要なテーマであることから、国の起業・創業の推進策を注視しながら、人口対策庁内検討会議で議論を深めてまいりたいと考えております。また、誕生祝い金などの取組につきましても、今後の人口対策の中で検討してまいりたいと考えております。次に、子ども・子育て会議についてですが、まず病児・病後児保育の取組が進んでいない理由につきましては、市内の小児科医師が少ないこと、事業実施のための適当な施設がないこと、新たな施設整備には相応の財政負担を伴うこと、運営に関する国の補助が低額であることなどであります。次に、小樽市子ども・子育て支援事業計画への病児・病後児保育の位置づけにつきましては、今後の計画策定作業の中で検討してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)

安斎議員の御質問にお答えいたします。ただいま、人口対策について御質問がありました。人口対策庁内検討会議の設置に関連して、人口対策における小樽の教育の問題についてでございますが、私が3年前、教育長に就任してまもなく、子供が小学校に上がるので札幌に引っ越します、こんな話を耳にしました。小樽の教育に携わる者として、身を切られるような思いがしたのを今も鮮明に記憶しております。小樽の人口が減少している要因の一つに教育への不安があることは非常に残念なことでありますし、このことを解消することが急務であるとの思いから教育行政執行方針の重点目標の一つに確かな学力の育成を掲げ、教職員の資質・能力の向上と家庭の教育力の向上を目指して、各般の施策に取り組んでまいりました。まちづくりは人づくりと言いますが、教育の目的は、社会の役に立つ人間を育てること、小樽の将来を担う人材を育てることと認識しております。学力の向上はもちろんのこと、学校で子供たちに小樽の歴史を教えることを通して先人たちの苦労と子孫に託した思いを伝え、自分の役割や期待されている自分を自覚させる教育を進めること、道立高校の学科の再編など学校づくりへの意見反映、小・中学校の適正規模化など新しい学校づくり、校舎改築や耐震化の促進、ICT機器の導入など子供たちに夢を抱かせる教育環境を整備すること、教職員や子供たちがおたる潮まつりなどの地域行事やイベントに参画することで地域に活力を与えるなど、まちづくりに貢献できる学校を目指すこと、これらの取組を着実に推進することが小樽の人口対策の一助となるものと信じ、全力を挙げて取り組んでまいります。

出典:小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月9日 議事録 PDF(98ページ) 間違いを知らせる