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小樽市議会 平成25年第3回定例会 2013年9月9日

自治基本条例案について

2013年9月9日、小樽市議会の一般質問で、新谷とし議員が「自治基本条例案について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。

質問者
新谷とし 議員
答弁者
市長 中松義治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 21番 新谷とし

議案第 22 号小樽市自治基本条例案について伺います。自治基本条例は、日本国憲法に掲げる地方自治の本旨に基づき、市民自治の基本理念を明らかにするとともに、自治体の規範になるものと考えます。この観点に立って質問と提案をします。地方自治法の本旨は、市民福祉の向上にあります。したがって、小樽市自治基本条例案の前文に日本国憲法に掲げる地方自治の本旨に基づき、市民福祉の向上を目指すことを明確に掲げるべきです。いかがですか。次に、条例案前文には基本理念と基本原則を掲げるとうたわれていますが、肝心な基本理念が明記されていません。自治の主体は市民であり、主権は市民にあること、基本的人権の尊重などを盛り込んだ基本理念を別項で明記すべきです。いかがですか。次に、用語の定義の市民についてです。当然、住民基本台帳に登録されている外国人も含まれることを確認しますが、いかがですか。次に、子供の意見表明の機会の保障の追加についてです。策定委員会の提言では、あらゆる市民がその趣旨と意味を理解し、みずからのものとして受け止めていくことが必要と述べています。日本は子どもの権利条約に批准しており、次世代を担う子供が意見の表明というまちづくりへの参加の機会を設けることは、自治能力を形成していく上で重要なことです。したがって、第4章第8条第2項に子供の意見表明の機会の保障を追加すべきです。いかがですか。次に、住民投票についてです。事案ごとに必要な事項を規定した条例を別に定めることにしていますが、個別型は重要な案件であっても議会の力関係で実施されないことも懸念されますから、常設型にすべきと考えますが、いかがですか。次に、市民の責務についてです。市民が主役のまちづくりを進めていく上で、市民参加の推進は必要ですが、可能な範囲においてとされてはいますが、あくまで自己の意思、条件が尊重されるべきです。責務で束縛されるものではありません。日本国憲法はもちろん、地方自治法第2章住民の項では、責務という規定はありません。別な文言に変えるか、帯広市のまちづくり基本条例のように、「市民は、まちづくりに参加又は不参加を理由に不利益を受けない」という文言を盛り込むことで、よりまちづくりに参加しやすくなるのではありませんか。次に、職員の責務について「自らも市民としての自覚を持ち」とあります。この当たり前の文言をわざわざ入れた理由は何ですか。次に、行政評価についてです。「市は、効果的かつ効率的な行政運営のため、行政評価に関する制度を整備し実施する」とありますが、効率重視で市民サービス削減は認められません。見解を求めます。次に、第9章魅力あるまちづくりについてです。観光だけではなく歴史ある地場産業も小樽の貴重な魅力です。第1項に歴史的に形成された地場産業の振興を図ることを追記するよう求めます。次に、市民参加で条例を練り上げていく問題についてです。小樽市は、条例案に対しパブリックコメントを実施しましたが、寄せられた意見はたった2件です。自治基本条例の先進地と言われる流山市は、自治基本条例策定に当たり、公募 38 人の市民協議会を設置し、3年間で 300 回以上の会議を開催、あらゆる団体と対話を重ね、サラリーマンや子供にもアンケートを配布し、意見を募るなどして条例制定の機運を高めていったということです。寄せられた意見は7,000 件、十分な対話を保障し、つくり上げたと聞いています。小樽市は、パブリックコメントへの意見が2件しかなかったように、市民には自治基本条例自体の言葉や意味がまだまだ理解されていないのではないでしょうか。流山市のように、市民の側からみずからの問題として、もっとたくさんの意見が寄せられ、練り上げてから改めて提案すべきではないでしょうか。以上、各項目ごとに見解をお示しください。次に、まちづくりセンターについて伺います。条例案のコミュニティ第 10 条2項で、「市は、コミュニティの主体性、自立性及び地域特性を尊重しながら各コミュニティの情報交換のための体制整備、活動拠点の確保その他の必要な支援を行うように努める」と述べています。この項は大いに評価できます。孤立死防止や子供や高齢者の安全、防災など、さまざまな分野において、地域コミュニティはますます重要になっています。現在、市内の幾つかの地域や団体で、まちづくりが盛んになっています。札幌市は、こうした市民参加のまちづくりを応援するため、各区にまちづくりセンターをつくり、そこではさまざまな自主活動が行われています。今定例会に、朝里にまちづくりセンターを創る会からまちづくりセンター設置の陳情が提出されています。地域コミュニティを図る上で、市内の各地域にまちづくりセンターを設置する一環として山田前市長が住民と約束していた朝里十字街の市有地にまちづくりセンターを建設し、コミュニティ活動を応援してはいかがでしょうか。朝里にまちづくりセンターを建設することを総合計画の後期実施計画に盛り込むことはできないでしょうか。見解を伺います。魅力あるまちづくりに関連して伺います。小樽市が日本カジノ創設サミット in 小樽開催に予算をつけたことに対し、市民から品がないなどの批判が出ています。市長は、小樽市がカジノ賭博で風格ある観光都市になるとお考えですか。カジノは、マカオやシンガポール、韓国で財政難に陥ったことから税収を上げるために始めたと言われますが、犯罪、青少年への悪影響、勤労意欲の減退、依存症などが問題になっています。韓国では、カジノで破綻して自殺をする人や家庭崩壊など社会問題になり、国民はカジノに否定的な意見が上回っています。小樽市は、このような問題を引き起こすIR構想、カジノ誘致に今後も税金をつぎ込むのですか。賭博で人生を狂わせるようなことはやめるべきではありませんか。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

ただいま自治基本条例案について御質問がありました。まず、地方自治の本旨である市民福祉の向上について、条例の前文に規定すべきとのことですが、地方自治法第1条の2に地方公共団体の役割として、住民の福祉の増進を図ることを基本とする旨の規定がされております。一方、自治基本条例は、そのことを具現化していくため、市民との協働のまちづくりを進めていくための基本的なルールとして策定するものです。そのため、改めて条例の前文に市民福祉の向上について規定する必要はないと考えております。次に、基本的人権の尊重等を盛り込んだ基本理念の明記についてですが、この条例は、その前文のまちづくりの意義も含め、市民参加と協働のまちづくりの基本的なルールを定めたものとなっていることから、この条例自体が市民自治の基本理念であると考えておりますので、別項目で基本理念を規定する考えはございません。次に、市民に外国人も含まれるかどうかですが、条例上の市民として市内に住所を有する者、市内において働く者、学ぶ者などを定義しており、住民基本台帳に登録された外国人につきましても市民に含まれます。次に、子供の意見表明の機会の保障を追記すべきとのことですが、本条例では市民参加を基本原則の一つとしており、市民の定義において年齢の規定を設けていませんので、子供についても市民として含まれることから、改めて規定を追記する考えはありません。次に、住民投票は常設型にすべきとのことですが、小樽市自治基本条例策定委員会からは、議会での審議を経て、実施の必要性を明確にする個別型での方式が望ましいとの提言をいただきました。これを受け、庁内検討会議において議論を行い、策定委員会の提言と同様、住民投票の実施に当たっては慎重な判断が必要となるため、個別の事案ごとに投票に必要な事項を定める条例を議会の議決をいただき制定する個別型の住民投票が適していると考え、規定いたしました。次に、市民の責務の表現についてですが、市民それぞれが可能な範囲でまちづくりに参加するよう努めることを市民の責務と規定したもので、義務として強制するものではなく、市民の役割として責務という表現を用いているものです。また、市民一人一人が自由な意思に基づいてまちづくりに参加していただくことを前提としておりますので、参加しないことにより不利益が生ずるようなことはありません。次に、職員の責務に「自らも市民としての自覚を持ち」という文言を入れた理由についてですが、職員は行政側の立場であると同時に市民としての立場も持っております。まちづくりに対し、職務として取り組むことはもちろんですが、市民の立場としての参加にも努め、その際にはみずからが有する知識や経験などが生かされるよう、このように規定したものであります。次に、行政評価についてですが、行政評価は職員の事業に対する目的、成果、コスト意識の醸成を図るものであるとともに、事業の点検と見直しを行いながら今後の方向性を整理し、継続して事業の改善改革を図ることを目的としております。このことから、単なる経費や市民サービスの削減を目的としたものではありません。次に、第9章魅力あるまちづくりに地場産業の振興を図ることを追記すべきとのことですが、第9章は、本市の自治基本条例の特徴を出すため、地域の特性を章立てて条例に盛り込むことを策定委員会から提言された部分です。御指摘の地場産業の振興は、本市経済が地場企業に支えられていることを考えますと、申すまでもなく重要なことではありますが、市民との協働によるまちづくりを進めていくことがこの条例の趣旨であり、今後も市民の皆さんと手を取り合って小樽観光の魅力を高める政策を推進する旨規定することで、本条例の特徴を強調することとしたものであります。次に、本条例の趣旨が理解されていないことから、改めて提案すべきとのことですが、本条例案は、小樽市自治基本条例策定委員会の提言内容を最大限尊重することを基本に策定したもので、策定委員会からの提言は2年以上にわたって熱心な議論をしていただいた結果であると重く受け止めております。そこには、フォーラムやワークショップにおいて出された市民の皆さんの御意見も反映されており、市民参加によりでき上がったものと考えております。また、これまでも本条例の必要性、あり方などについて、広報おたるや市ホームページにより周知を図ってまいりましたが、今後もさらに皆さんの理解が深まるよう努めてまいりたいと考えております。次に、まちづくりセンターについてですが、市内各地域にまちづくりセンターを設置してはとのことですが、市といたしましては、これまで町内会館の建設助成を通して地域コミュニティ活動の拠点づくりを進めるとともに、町会活動支援員制度により町会の活動を支援してまいりましたが、地域住民によるまちづくりがより推進されるよう、コミュニティ活動への支援のあり方につきましては、他市の状況も参考にしながら研究してまいりたいと考えております。次に、朝里まちづくりセンターの建設を総合計画の後期実施計画に盛り込むことはできないかとのことですが、朝里十字街の市有地は、地域のコミュニティ活動の施設建設用地として確保しております。総合計画の後期実施計画への位置づけについては現時点では難しいですが、引き続き他の事業との優先度や財政状況を考慮しながら検討していきたいと思います。次に、魅力あるまちづくりについてですが、初めにカジノサミットに予算をつけたことへの批判につきましては、法の下で厳格な制約を受けたカジノを含むIRは、シンガポールなど世界各国の例を見ましても観光都市を演出する大変すぐれた第一級のリゾート施設となっており、これまで培ってきた観光としての魅力を損なうことにならないと考えております。次に、問題を引き起こすカジノに税金をつぎ込むのかとのお尋ねについてですが、確かにカジノに課題があることも承知しておりますが、各国の例にもありますように、法制化される段階で対策も検討されていくものと考えております。本市におきましては、カジノを含むIRリゾートによる地域経済への効果が期待できることから、カジノサミット開催補助金を補正予算として提出するものであります。

出典:小樽市議会 平成25年第3回定例会 2013年9月9日 議事録 PDF(48ページ) 間違いを知らせる