みんなの議会

小樽市議会 平成23年第2回定例会 2011年7月5日

(1)市長の政治姿勢について/(2)公約について/(3)予算について

2011年7月5日、小樽市議会の一般質問で、斎藤博行議員が「市長の政治姿勢について」「公約について」「予算について」について質問し、市長 中松義治が答弁しました。

質問者
斎藤博行 議員
答弁者
市長 中松義治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 19番 斎藤博行

平成 23 年第2回定例会に当たり、民主党・市民連合を代表して質問します。初めに、4月に行われました統一地方選挙後半戦、小樽市議会議員選挙において厳しい選挙戦を勝ち抜き、この議事堂において再会できた皆さん、そして初めてお会いする皆さん、心より敬意を表します。もちろん思想信条や主義主張の違いもありますので、これからいろいろあると思いますけれども、まずはよろしくお願いいたします。次に、中松市長、短期決戦であった市長選を、出馬を要請した5団体の一翼に属し、ともに候補者として戦った一人として、その勝利にお祝いを申し上げます。市長選挙に関しては、当初から市長候補の決め方をめぐりいろいろな議論がありました。私は、選挙戦の前半では、中松氏の経験・経歴を生かし、旧マイカルや丸井今井小樽店の跡利用など小樽市の長年の課題を解決し、中松新市長を先頭に小樽に元気を取り戻そうと訴えました。そして、後半戦に入ってからは、3月の東日本大震災もありましたが、今回の選挙の争点は、5団体が推薦する候補がいいのかどうなのか、そういった枠組みの問題ではなく、本当の争点は、3年後に新しい市立病院のオープンができるのか、それとも市立病院が深刻な存続の危機に直面するのか、それをかけた選挙戦だと訴えました。結果は、大変厳しいものでしたが、他の陣営のネガティブキャンペーンに打ち勝ち、中松氏が訴えた政策が最終的に支持されたものだと私は考えております。政治資金規正法違反事件をめぐる調査や議論が続いています。議会では、調査特別委員会が設置され、審議が続けられています。市長は、この問題に関して、二つの委員会を立ち上げたと思います。一つは、関係した職員の行政処分を検討する職員分限懲戒審査委員会です。委員会は、先入観を持たず、提出された資料に基づき事件を把握し、懲戒処分が適当と判断された場合には、その処分内容を協議し、その結果を市長に答申します。このように、職員分限懲戒審査委員会の答申は、市長が任命し、扱いを委嘱した委員により議論された結果であり、大変重いものであると考えます。職員分限懲戒審査委員会の答申に基づく適正な判断が求められております。このことは、2,000 人からなる組織の運営上のルールの一つだと考えております。そしてもう一つは、外部の委員による真相と原因の解明、そして再発防止策を検討する委員会です。調査が進んでいると聞いております。市長は、この委員会の調査結果を真摯に受けとめ、何よりも提起される再発防止策の制度化などに全力で取り組まなければならないと考えております。もちろん議会としても、この間の議論を踏まえ、再発防止策の確立に向けた議論について積極的に取り組んでいきたいと思っております。一度失った信頼は、時間をかけ、改めて築いていかなければなりません。市長をはじめ市の職員の皆さんの、それを行うフィールドは市の行政執行の場であると考えます。市長は、五つの団体の推薦を受けています。このことは、一つの課題に結集したときには、幅広いウイングからの大変大きな力を得ることができます。しかし一方で、この構造は、あるときには五つの角度から求心力が働き、またあるときには五つの方向への遠心力が働くことを意味します。こうした中で、小樽市、そして小樽市民のため、市職員の先頭に立ち、各部長をはじめ各部の職員が十分にその力が発揮できるような環境を整備しつつ、民間での経験に裏づけされたバランス感覚と力強いリーダーシップを期待していることを申し上げて、以下、市長の基本的政治姿勢について質問を行います。初めに、市民の安心・安全に関する問題です。本年3月 11 日午後2時 46 分、東日本大震災が発生しました。マグニチュード 9.0 という巨大地震と、それによる大津波が東北地方を襲いました。亡くなられた方1万 5,000 人以上、行方不明の方 7,000 人以上、そして今なお困難な避難所生活を続けている方が約9万人と報道されています。そして、福島県の東京電力株式会社福島第一原子力発電所で重大事故が発生し、今なお収拾のめどが立たない状況が続いています。大津波によって電力がすべて失われたのが原因ともされていますが、地震の揺れで原発プラントの一部に損傷が生じていたとも言われています。それは、原発の耐震設計自体の問題でもあると思います。また、原発の事故発生後に続けられている事故収拾作業の過程では、懸命な作業が続けられていると思いますが、重大事故対応技術の不十分さも証明しました。もともと日本の原発事故対策に、原発の燃料が溶け出し、原子炉の底にたまるメルトダウンとなったり、原子炉の底を突き破り、原子炉格納容器まで溶け出すメルトスルーなどとなったときの収拾策が準備されていたとは思えません。泊村にある北海道電力株式会社泊原子力発電所は、1986 年4月 26 日に起きたソ連のチェルノブイリ原発事故の後、世界で最初に稼働した原発です。私は、かつて北海道に一基の原発もなかったころ、北の大地に原発は要らないと主張して、泊原発の建設工事の差止めを求める裁判に参加しました。そのときの私たちの訴えの理由は、第1に、高温高圧の原発における重大事故の危険性、第2に、日々増え続ける核廃棄物の処理技術の未完成、第3に、原発の運転停止後から廃炉までの費用を計算に入れていない原発のコスト計算、そして第4に、日々行われる原発の修理や事故処理による被曝労働者の発生などについてでした。裁判は、私たちの敗訴に終わり、泊原発は完成し、そして稼働を開始しました。今日では、泊原発3号機で、プルトニウムを混ぜたMOX燃料を使用するプルサーマル計画が進められています。日本における原発政策は、その安全性を高めるため、想定できる事故に対し、安全対策を二重三重に重ねてきました。そして、想定できない事故、これには対策が準備できませんが、そのような事故は起き得ないという仮定の下で原発神話がつくり出され、強化されてきたと思います。今回の東京電力福島第一原発の事故では、半径3キロ以内は一時帰宅禁止区域、半径 20 キロ以内が警戒区域となり、立入禁止となっています。さらに、原発から半径 20 キロから 30 キロ内では、緊急時避難準備区域や計画的避難区域が設定され、市民生活に深刻な影響が生じています。そして、実際には、半径 30 キロ以上離れた市町村の一部から、地形や風向き、天候により高い放射線が測定されています。今なお微量の放射性物質が放出され続けており、それが地上に降り注ぎ、雨などによって側溝に集積されていることも報告されています。そして、最近になってからは、原発から 48 キロも離れた伊達市の一部に、特定避難勧奨地域の指定がなされています。1979 年3月 28 日に起きたアメリカ・スリーマイル島原発2号炉の事故、この事故自体の原因は運転員の操作ミスの連続にありますが、直面した危機は、原子炉の冷却材喪失、メルトダウンと、今回の福島第一原発の事故と同じです。この事故を受けて、1980 年に国の防災指針が決定されました。国は、これにより半径 10 キロ以内を原発防災対策重点実施区域と指定しています。その後、1986 年のチェルノブイリ原発4号炉の暴走事故が起きました。この事故では、半径 30 キロ圏内の住民が避難しましたが、日本政府は、チェルノブイリ原発事故は安全性が十分でない原発で起きた事故として例外扱いし、半径 10 キロの防災指針の見直しをしませんでした。その後、1999 年9月に起きたJCOウラン燃料加工施設での臨界事故では、日本で初めて住民避難や屋内退避が行われました。この事故の初期段階では、原子力事故であることが伝えられませんでした。しかし、実際には、町の真ん中の工場に放射線遮断の全くない裸の原子炉が突然出現していたのです。東海村消防本部には防護服などが用意されていたにもかかわらず、知らずに救助に駆けつけた救急隊員が被曝してしまいました。また、JCOから住民避難を要請された東海村村長は、国や県からの助言が得られない中、独自の判断で事故発生から3時間後に住民の避難を指示しました。このときも情報不足から、東海村職員は平服で避難誘導に従事しておりました。このときには、半径 10 キロ圏内の 31 万人が 18 時間、屋内退避となりました。この事故を受けて、原子力災害対策特別措置法がつくられました。しかし、こうした経過がありましたが、半径 10 キロの防災指針の見直しはされてきませんでした。そして、今回の福島第一原発事故が起きました。北海道原子力防災計画による町村の原発防災計画は、泊村、神恵内村、岩内町、共和町の4町村だけで作成されています。現在、後志管内で北海道原子力防災計画の対象地域から外れている倶知安町やニセコ町など9町村が、原発の安全協定の枠組みの拡大を北海道と北電に要請しています。全国的には、宮城県では、県の防災指針で定める範囲に半径 16 キロ離れた地域を対象に加えています。また、最も近い原発から約 40 キロも離れている兵庫県も、原子力防災計画を策定しています。さらに、鳥取県も 18 キロ離れた島根原発を対象とした原子力防災計画を持っています。政府の「直ちに健康に影響が出る数値ではない」という発言は、国民に耐えられるだけのぎりぎりの微量被曝を長期間にわたって我慢しろと言っているようなもので、計算上や統計上はそれでいいのかもしれませんが、国民の健康や日々の生活の不安を考えたとき、ゼロ被曝対策、つまり被曝は極力ゼロを目指すという考えに立つべきであり、責任や補償の問題とは分けて考えるべきだと思います。泊原発と小樽市の中心部、小樽駅前で、直線距離は約 40 キロです。東京電力福島第一原発事故の被害の広がりを見聞きした小樽市民が、泊原発について心配するのは当然です。市長は、こうした市民の不安にこたえなければなりません。そして、何よりも市民の安心と安全を守らなければなりません。初めに、今回の東京電力福島第一原発事故に対する見解をお示しください。次に、100 日以上にわたり放射性物質が放出され続けている現実と、その影響が 40 キロ以上離れた地域にも及んでいることについての御見解をお示しください。次に、国に対して、原子力施設等から半径 10 キロの防災対策の見直しと、対象地域の拡大を要請してください。北海道に対しては、後志管内の9町村と連携し、北海道地域防災計画の中の原子力防災計画の見直しを要請してください。また、現在、定期検査で運転停止中の泊原発1号機は、福島第一原発事故の収拾がつき、高度の安全対策が構築されるまで、運転を再開しないことを要請してください。さらに、泊原発3号機で予定されているプルトニウムを含むMOX燃料を使用するプルサーマル計画の事前了解を撤回し、凍結するよう知事に求めてください。また、福島第一原発事故を受け、泊原発の事故を想定した小樽市地域防災計画の見直しを行ってください。質問を変えます。小樽市は、1997 年9月の空母インディペンデンス入港を前に、入港接岸許可の3条件を設定しました。これは小樽港に、米空母が日本で初めて民間商業港への入港・接岸を求めてきたとき、外交・防衛は国の専権事項というだけでは、多くの市民の不安や入港反対の声にこたえることができないばかりか、議会の理解も得にくい状況を前に、戦後制定された港湾法の港湾管理者である小樽市長が接岸を許可する権限を活用し、日米安保条約を楯に無条件で入港接岸を認めるよう迫る政府・外務省に対して対置した条件でした。3条件の一つは、巨大空母が湾内でうまく回転して接岸できるのか、接岸により岸壁は破損しないのかという安全性の確認、第2は、小樽港は民間商業港なので、米艦入港より商船を優先するという港湾機能の優先であります。そして、第3は、核兵器廃絶平和都市宣言を持つ小樽市として、小樽港への核兵器搭載艦の入港は認めないという非核の確認であります。第1の安全性の問題は、1997 年に空母インディペンデンスが小樽港内を半周して勝納埠頭に接岸し、米艦船の運動性能の優秀さを見せつけられてからはあまり議論されなくなったと思っています。2番目の港湾機能優先の問題は、最初はあまり重視されておりませんでした。ところが、後日、空母などの大型艦船が接岸できるふ頭は限られており、そのバースは穀物運搬船などにとっても、接岸できる限られたバースであることが明らかとなります。2000 年 10 月の空母キティホーク入港時には、一時貨物船のバース使用が既に決まっているとの情報が流れ、慌てて有名な総合商社が貨物船の入港予定の変更を、米国での穀物積込みの遅れによると発表する事態になりました。結果的には、貨物船が入港しなくなり、空いているバースに空母が接岸することができました。しかし、ブルーリッジの接岸要請のときは違いました。2008 年1月 25 日のバース会議では、接岸可能なバースの利用が予定されていて、ブルーリッジの手配依頼期間の2月7日から 11 日まではバースが空いてないことが明らかになり、それを理由に小樽市はブルーリッジの接岸を許可しませんでした。小樽市の不許可発表から1週間後、穀物運搬船が日本で立ち寄る港の順番を変更したため、バースが空き、改めて接岸申請をしたブルーリッジは接岸を許可されました。「港湾機能を損なわないこと」という第2の条件は、商業港小樽の意地だけでなく、港湾関係者の根拠ある危惧であったわけであります。第3の核搭載問題については、小樽市は米艦入港ごとに外務省とアメリカ総領事館に核搭載の有無を文書で照会してきました。2000 年のキティホークのときのアメリカ総領事館の回答は、「米国海軍の水上艦、攻撃潜水艦、及び海軍航空機には核兵器を搭載しないことが米国政府の一般的な方針です。しかしながら、特定の艦船、潜水艦、航空機に関して、核兵器の搭載の有無については、論議しない。」というものでした。また、そのときの外務省の回答は、「従来から、国会における答弁等において表明しているとおり、日米安全保障条約上、いかなる核の持ち込みも事前協議の対象であり、核の持ち込みについての事前協議が行われた場合には、政府としては、常にこれを拒否する所存であるので、非核三原則を堅持するとの我が国の立場は確保されております。米国にとって事前協議に関する約束を履行することは安保条約及びその関連取極上の義務であり、米軍艦船が我が国に寄港する場合においても、米国より核持ち込みについて事前協議が行われない以上、米国による核持ち込みがないことについては政府として疑いを有しておりません。また、米国も核持ち込み問題に関連して安保条約及びその関連取極上の義務を誠実に履行する旨累次述べているところです。」でした。小樽市は、外務省からの正式な回答文書を頭から信用する立場に立ち、接岸を許可してきました。その後の政権交代により表面化した日米安保条約に関する密約の問題では、この事前協議制そのものの信憑性が問題となり、実際には機能していなかったことが明らかになりました。小樽市の核搭載の有無に関する外務省に対する照会の仕方が大きく変わりました。本年2月に、ミサイル駆逐艦フィッツジェラルドが入港した際の小樽市の外務省に対する照会では、「本市では、米国海軍艦船の寄港に当たっては、入出港及び接岸時の安全性及び商業港としての港湾機能への影響、核兵器の搭載の有無について、慎重に確認し、判断を行ってきました。平成 23 年1月5日に小樽港長から米国海軍艦船フィッツジェラルドが2月5日に小樽港へ寄港を予定している旨、通知がありましたので、当該艦船の核兵器搭載の有無について照会いたします。なお、市民の平和と安全を守る立場から慎重に判断しなければならないと考えており、小樽港長から1月 20 日までに岸壁の手配について回答を求められておりますので、それまでに文書による明確な回答をお願いいたします。」となっております。これに対して、外務省北米局日米安全保障条約課長の回答では、従来と変わって、「1991年の水上艦船及び攻撃型潜水艦を含む米国海軍の艦船及び航空機から戦術核兵器を撤去する旨の発表、1994 年の水上艦船及び空母艦載機から戦術核兵器の搭載能力を撤去する旨の発表、2010 年4月の核トマホーク(TLAM/N)を退役させる旨の発表等、これまでに公にされた米国の核政策に基づけば、我が国政府としては、現時点において、核兵器を搭載する米国艦船の我が国への寄港はないと判断しています。また、御照会のあった米軍艦船「FITZGERALD(DDG62)」については、搭載能力がない以上、核兵器を搭載していないことにつき、我が国政府として疑いを有していません。」というものでした。小樽市は、この回答などを検討し、最終的にフィッツジェラルドの入港を認めました。小樽市の3条件は、もともとアメリカ海軍艦船の入港受入れを判断する条件であることによる限界は当然あります。しかし、そうであっても、一定の判断基準が定められ、公の議論がされると、自治体は、必然的に憲法や地方自治法、港湾法を意識して動かざるを得ません。市民の監視があり、議会でも議論になります。そして、何よりも自治体の潜在的な平和力が機能すると思います。なぜなら、たとえ港が閑散としていても、憲法も地方自治法も港湾法も、商業港に軍艦が入港する場面では、高いハードルである商船優先の原則が機能するからです。その効力は、日米安保条約の地位協定や米軍の民間港優先使用のねらいを食いとめるにも有効なものだと思います。小樽港は、米軍の優先使用が求められている港です。1997 年のインディペンデンス入港以来、小樽市が外務省に核兵器搭載の有無を照会した件数は何件になりますか、お示しください。また、市長として、この小樽方式に対する御見解をお示しください。質問を変えます。次に、新幹線札幌延伸に関連して質問します。北海道新幹線の札幌までの延伸を求める運動が続いております。私たち民主党・市民連合は、北海道新幹線について、基本的には全国的高速大量輸送手段としての評価をしております。ただし、1点だけ条件があります。それは、並行在来線の問題です。平成 16 年 12 月 16 日の政府・与党合意、「整備新幹線の取扱いについて」や、政権交代後の平成 21 年 12 月 24 日の整備新幹線問題検討会議で決められた整備新幹線の整備に関する基本方針や当面の整備新幹線の整備方針では、新幹線開業後には並行在来線はJRから経営分離することになっています。実際に本州や九州では、新幹線開業に伴い、並行在来線は地元自治体が出資する第三セクター化や廃線によるバス運行化が進んでいます。平成 19 年 12 月 21 日の小樽市議会第4回定例会における意見書では、まず新幹線の札幌延伸を取りつけて、その後に並行在来線の議論をすべきという意見と、全国の動きを見ると、新幹線延伸の前提条件として並行在来線の存続を明記すべきとの考えとの間で調整がつかず、並行在来線には触れない意見書が可決されました。しかし、そのときの議会での賛成は 15、反対は 12 で、この数字が、新幹線と並行在来線に対する小樽市民の気持ちの表れだったと思います。そして、その思いは今も変わっておりません。小樽市民の間には、地域の足として並行在来線の存続を求める声が今もあります。さらには、残される室蘭本線での地震や津波、火山の噴火などの災害時の輸送手段確保という観点からも、函館本線は重要と考えます。並行在来線存続についての見解を求めます。また、新幹線開業と小樽市の関係については、その経済効果などに疑問もあります。改めて九州新幹線や東北新幹線が開業した後の問題点や課題などについて、小樽と条件の似ている新幹線が停車するまちを調査する必要があると考えます。御見解をお示しください。質問を変えます。平成 20 年 10 月2日、小樽市議会第3回定例会で、全会一致により小樽観光都市宣言を決議しました。宣言では、我がまち「小樽」は、海と山に囲まれた美しい自然、四季が織りなす多彩な風景、そして明治・大正・昭和の面影をしのばせ、かつての栄華を今に伝える運河や歴史的建造物など、多様な観光資源に恵まれた魅力のある都市ですと小樽を位置づけ、そして、「今や、観光はまちの基幹産業にまで成長しました」と、小樽経済と観光産業のつながりを述べています。さらに、「「小樽観光」が更なる発展を遂げるためには、観光に対する市民意識の向上をはじめ、新たな観光資源の発掘や滞在時間の延長など、いくつかの課題を克服する必要があります。」、「市民一人一人が観光まちづくりの主役となり」、より質の高い時間消費型観光のまちを目指すと、今後の方向性を示しています。私は、小樽観光が滞在時間の延長や宿泊客の増加を考え、時間消費型観光都市を目指す方向は賛成です。しかし、その手段としてカジノを選ぶことについては賛成できません。カジノは、ギャンブルの持つ興奮を売り物にし、さらに射幸心、つまり偶然を当てにして利益を得ようとする心を増幅させるものです。山田前市長は、カジノは複合エンターテインメントで観光資源、などと飾っておりましたが、いかに飾っても、とても質の高い観光資源とは言えませんし、そのような場所では市民一人一人が小樽観光の主役などにはなりようもありません。市長の御見解を求めます。市長は、選挙時に明らかにした五つの決意の中で、豊かな自然と歴史的建造物やまち並みを生かした観光振興を図るとともに、海を生かしたまちづくりを推進し、国際観光客の誘致に努め魅力ある国際観光都市小樽の創造に努めますと訴えております。国際観光都市小樽は、今後の小樽観光を考えるとき、国内での新規の観光客開発、そしてリピーター客の拡大とともに重要な柱です。しかし、国際観光都市小樽は、3月の東日本大震災後に見られたように、大変厳しい面も持っております。改めて、国際観光都市小樽の創造に向けた戦略をお示しください。次に、提案されております議案に関連して何点か質問します。消防の広域化は、平成 18 年に消防組織法の一部改正が行われ、同じ年に市町村の消防の広域化に関する基本指針が示されました。北海道は、平成 20 年に北海道消防広域化推進計画を定めております。その計画では、北海道を政令都市札幌を含め 21 の地域に統合する広域化の検討を進めることになっています。後志地区においては、小樽市、岩内・寿都、北後志、羊蹄山ろくの1単独3組合消防の4消防本部において、広域化の協議が進められております。初めに、国や道が示している広域化の目的などをお示しください。私は、かつて実際に救急車や消防自動車の行き来がある札幌市や石狩市を除いた後志地区だけの広域化の議論は、市民生活の安心・安全の向上という観点から問題を指摘させていただきました。昨今、一部には、後志地域における広域化の協議は不調に終わったとの話もあります。改めて、現在までの協議の経過をお示しください。いずれにしても、平成 24 年度末までには整理しておかなければならない課題です。今後の消防の広域化の見通しやスケジュールをお示しください。一方、消防行政分野では、消防救急活動等における個人情報の保護の観点や、消防救急車両の位置情報、水利情報、画像情報伝達など、通信の高度化が求められ、消防救急無線のアナログ周波数の使用を平成 28 年5月末までとし、それまでにデジタル無線への移行が求められています。今回の消防施設費の委託料として予算計上されております高機能消防指令センター整備事業費 590 万円の内容をお示しください。この予算は、先ほど述べました消防救急無線のデジタル化の第一歩と考えていいのでしょうか。今後のデジタル化のスケジュールとあわせてお示しください。また一方で、消防広域化に関連して、通信指令室などを整備する際には、特別交付税により一定の財政措置が受けられるとも聞いております。後志地区での消防広域化との関連と、交付税について説明を願います。次に、常備消防費の備品購入費として、NBC災害対応資機材整備事業費2万 5,000 円が計上され、今後、平成 24 年度から 27 年度までの4年間で 558 万 9,000 円が予定されています。どのようなものを整備されるのか、全体像をお示しください。普通、NBCと言われますと、それらを兵器とした戦争、テロという言葉が続いて出てくるわけなのですが、小樽市では、市内でのどのような状況を想定して、今この時期に予算計上したのか、理由をお聞かせください。また、現在、消防が所有している放射線の個人線量計と線量率計は何台なのか、また、それらはどのようなときに使用されることになっているのか、あわせてお示しください。また、こうした装備を用意する以上は、小樽市地域防災計画や小樽市国民保護計画の整理も必要になるかと思います。御見解をお示しください。最後に、こうしたものを使用し、現場に向かう消防職員には、今以上に安全に関する使用基準やマニュアルが必要と考えますが、御見解をお示しください。最後の質問です。ファミリーサポートセンターについては、平成 22 年3月に出された小樽市次世代育成支援行動計画、いわゆるおたる子育てプラン後期実施計画の中で、市民の意識と意向調査結果が述べられています。その中では、就学前児童では、ファミリーサポートセンターの認知度は 8.2 パーセントと低いが、制度説明後の利用希望では、67.9 パーセントがいずれかのサービス利用を希望しており、また、小学校児童では、その認知度は 8.6 パーセントと就学前児童と変わらず、制度説明後の利用希望は、26.2 パーセントと就学前児童の半分以下でした。この調査の際、行われた制度説明についてお聞かせください。また、先ほどの調査結果では、1年間に 36.1 パーセントが家族以外に子供を預けたと回答しています。その回答の中で、一時預かり利用希望を有しているのは 32.6 パーセントで、その利用希望日数は、月に1日から5日までが 91.1 パーセント、また1回当たりの希望時間は、5時間から7時間が 42.9 パーセント、3時間から4時間が 29.1 パーセント、8時間以上が 23.6 パーセントとなっております。また、預かり先としては、保育所・幼稚園などの施設が 76.2 パーセント、子供の自宅などが 15.5 パーセント、近所の知り合いが 4.6 パーセントでした。これらの調査結果について、どのような分析が行われて小樽市におけるファミリーサポートセンター事業開始を判断されたのか、お示しください。次に、ファミリーサポートセンターの役割や、利用する保護者の条件や預ける子供の条件、預ける期間、また預かる側の資格や条件について、さらには現在、保育所で提供されているサービスとの違いなど、システムについてお聞かせください。次に、料金設定の問題ですが、ファミリーサポートセンターの利用者をどのような市民と考えて今回の料金を設定したのか、お示しください。また、料金設定の中に、病児を預かるときの記載がありました。小樽市における病児・病後児保育の導入については、「小樽市保育所の在り方検討委員会」の報告においても、「病児・病後児保育を希望する方が延長保育や一時保育を希望する方に比べ多い状況にある。保育サービスを利用している子どもが病気になったときに、どちらかの親が仕事を休んだという方が約9割おり、その半数以上の方ができれば施設に預けたいと希望していることから、病児・病後児保育事業についての対応が求められている」と、その早期導入を求めています。私たち民主党・市民連合は、昨年 11 月に会派として岐阜県の郡上市民病院での院内保育室を利用した病児・病後児保育事業と、岐阜県羽島市がNPOに委託して行っている病児・病後児保育事業の視察を行いました。郡上市民病院は、郡上市の少子化問題に市民病院として何ができるのかという問題意識から議論を重ね、市民に開かれた病児・病後児保育室を開設したと聞いております。また、羽島市のNPO法人ぎふ羽島ボランティア協会では、ふだんから子供のかかりつけ医療機関と病児・病後児保育に理解のある医療機関との連携が安心・安全な病児・病後児保育に不可欠であること、保護者とNPOと医療機関との連携システムについて大変参考になる現場を見せていただきました。今回、導入されるファミリーサポートセンターは、病児の預け入れについて、どのようなシステムを考えているのか、お示しください。最後に、予算化されております事業費 357 万 2,000 円の内容をお示しください。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

斎藤博行議員の御質問にお答えいたします。初めに、東日本大震災に関連した御質問が何点かございました。まず、東京電力福島第一原子力発電所事故に対する見解でございますが、今回の原発事故は、マグニチュード 9.0 という巨大地震と、それに伴う大津波に襲われ、原発事故として未曾有の大災害となったもので、全世界に大きな衝撃を与えるとともに、これまでの日本の原子力行政及びエネルギー政策のあり方についても根本から見直さざるを得ない状況となったものでございます。報道では、安全神話が崩れたという表現がされておりますが、原子力発電は万全の安全対策が求められておりますので、国による原因の究明と安全基準の見直しが今後の課題であり、将来的には原子力への依存を減らし、自然エネルギーを含む代替エネルギーの推進、普及に取り組むなど、これからのエネルギー政策について国民的な議論を深めていかなければならないものと、このように考えております。次に、100 日以上にわたり放射性物質が放出され続けている現実と、その影響が 40 キロ以上離れた地域にも及んでいることについてですが、今回の事故では、警戒区域に設定され、避難指示が出ている半径 20 キロ圏の外側の地域でも、計画的避難区域や緊急時避難準備区域に指定されるなど、半径 20 キロから 30 キロ圏内、一部地域では 30 キロを超えた地域にも影響が出ております。また、100 日を超えた今もなお、収束していない状況であり、避難の長期化も予想されておりますが、国において一刻も早い事態の収束に全力で取り組むとともに、原因の究明と安全基準の見直しを早急に行っていただきたいと考えております。次に、国や道に対する要請に関する御質問が何点かございました。初めに、国に対する防災対策などの見直しと、北海道に対する原子力防災計画の見直しについてでございますが、このたびの事故では、半径 20 キロ圏内が警戒区域に指定されるなど、今までの範囲を越えて被害が及んでおります。先日、北海道市長会と北海道町村会が連名で、道と北海道電力株式会社に対して要望した際、道には、国の防災指針と道の防災計画の早期の抜本的な見直しを意見として提出させていただいたところでございますが、現在、国の原子力安全委員会において、範囲拡大等に向けた検討がされておりますので、国の見解として示されるものと考えております。次に、現在、定期検査で運転停止中の泊原発1号機の運転再開についてですが、国は、電力会社の安全対策に関する報告や立入検査の結果から、原発の再稼働は安全上支障がないとの評価結果を発表していることから、現時点では、泊原発1号機を再稼働しないよう申し入れる考えはございませんが、現在、国において原子力発電所の安全基準の見直しを行っているところでありますので、国の動向を注視していきたいと考えております。次に、泊原発3号機のプルサーマル計画についてですが、福島第一原発3号機は、プルサーマル発電を行っておりましたことから、今回の事故にプルサーマル発電がどのような影響を及ぼしたのか、国にしっかりと検証していただき、その後、開示される情報を基に判断したいと考えておりますので、現時点で道にプルサーマル計画の凍結などを求めていく考えはございません。次に、泊原発事故を想定した小樽市地域防災計画の見直しについてですが、原子力防災計画を作成しなければならない市町村は、北海道地域防災計画の原子力防災計画編において、泊原発を中心として半径 10 キロ以内の4町村とされておりますので、本市では作成しておりませんが、このたびの東京電力福島第一原発の事故を受け、国の原子力安全委員会が範囲拡大に向けて検討しております。範囲が拡大になった場合には、まず北海道の計画が変更となりますので、それに基づいて本市の防災計画も見直しをしてまいりたいと考えております。次に、米国艦船の小樽港入港についてであります。まず、1997 年の空母インディペンデンス入港以来、小樽港に入港した米国艦船に関し、外務省に核兵器搭載の有無を照会した件数につきましては、14 件となります。次に、米国艦船入港の判断基準に対する見解でありますが、これまで、いわゆる小樽方式として入出港及び接岸時の安全性、商業港としての港湾機能への影響、核兵器搭載の有無についての3点を、バース手配の要請があった際の判断基準としてまいりました。私といたしましても、小樽港は商業港であるとの立場から、港湾機能への影響を最大限考慮しなければならないと考えておりますし、市民の平和と安全を守る立場から、核兵器搭載の有無につきましても確認が必要であると考えておりますので、米国艦船の入港に際しては、これまでと同様の考えの下、慎重に判断してまいりたいと考えております。次に、北海道新幹線の札幌延伸について何点かお尋ねがありました。初めに、並行在来線の存続についてですが、並行在来線の経営分離についての沿線自治体の同意は、整備新幹線認可・着工に当たっての基本的な条件の一つになっております。私といたしましては、在来線は、地域住民の足の確保、災害発生時等の代替路線として残していただきたいという思いはありますが、札幌延伸が現実のものとなる段階では、一定の判断をする時期が来るものと考えております。いずれにいたしましても、並行在来線の対応につきまして、認可・着工後に、北海道が中心となり、沿線の自治体で構成する地域対策協議会が設立されると聞いておりますので、その中で地域住民の足の確保を第一に協議されるものと考えております。次に、新幹線開業後の課題の調査についてですが、新幹線効果を最大限に生かしたまちづくりを進めていくためには、他都市での新幹線駅を含めたまちづくりについて調査することも大事なことであると考えております。後志管内におきましては、昨年の4月、北海道新幹線の関連情報の収集や広域的地域振興のあり方などの調査・研究を行うため、北海道や後志管内の函館本線沿線自治体により、北海道新幹線後志沿線自治体調査研究会が設置されましたので、その会での調査・研究も含め、情報収集等に努めてまいりたいと考えております。次に、カジノについての御質問ですが、現在、国においては超党派で結成された国際観光産業振興議員連盟が、カジノ法案の作成に向けて取り組んでいると聞いております。また、小樽市内においては、経済界を中心に、小樽にカジノを誘致する会が結成され、将来、小樽へのカジノを中心としたエンターテイメント性を持つ複合施設の導入が地域振興や国際観光振興にどのように寄与するのか、また、どのような問題や課題があるのかなど、市民の意見を聞きながら調査・検討を行っているところであります。市といたしましても、北海道をはじめ、経済団体や研究団体との情報交換の場に参加して情報の共有を図るとともに、市民の皆さんの幅広い意見を聞きながら、誘致の是非について慎重に検討してまいりたいと考えております。次に、国際観光都市の創造に向けた戦略についてでありますが、本市は、東アジア圏の香港、韓国、そして台湾といった国々に加え、近年は経済成長が著しい中国本土からの入り込み客が、個人ビザの発給要件緩和なども追い風となって増加してきており、引き続き東アジア圏をターゲットにした外国人観光客の誘致を進めてまいりたいと考えております。また、小樽港へのクルーズ客船寄港に向けて積極的な誘致活動を展開するほか、3月 11 日には、札幌市との間でMICE(マイス)誘致の覚書を締結しており、国際会議などの誘致にも連携して取り組むこととしております。一方、市内における受入れ体制の整備も重要な取組と考えており、観光案内所では、昨年度の英語、中国語に続いて、今年度は韓国語の通訳スタッフを配置いたしました。さらに、小樽雪あかりの路では、韓国から数多くのボランティアが運営スタッフとして参加されており、市民レベルでの国際交流が図られているほか、小樽商科大学では各国の留学生を受入れ、友好親善や対日理解の促進に寄与しているところでございます。今後とも、これらの人的資源なども活用しながら、北海道とアジアを結ぶ国際観光都市としての躍進に努めてまいりたいと考えております。次に、消防広域化と消防無線のデジタル化について御質問がありました。まず、国や道が示している消防の広域化の目的についてですが、小規模な消防本部においては、出動体制、保有する消防車両、火災原因調査などの専門要員の確保等に限界があることや、組織管理や財政運営面での難しさがあり、消防の体制として必ずしも十分ではない場合があることから、それを克服するためには、市町村の消防の広域化により、行財政上のさまざまなスケールメリットを実現することが極めて有効であるとしております。さらには、広域化に伴う消防力の強化による市民サービスの向上や、防災基盤の強化が期待されているところであります。次に、後志における広域化協議の経過についてですが、本市を含む後志管内の4消防本部では、平成20 年9月 30 日に消防事務担当者で構成する担当者会議を設置し、これまで計8回の会議を開催してまいりました。主な協議内容は、国や道が示す消防の広域化の考え方や、広域化に向けての課題及び広域化後の消防体制を想定したメリット・デメリットなどであり、この広域化は、平成 24 年度末までがめどとされていることから、現在、協議を継続しているところであります。次に、消防の広域化協議の今後の見通しやスケジュールについてですが、広域化協議の見通しにつきましては、今後さらに数回の会議を開催した上で、担当者会議として広域化の可否について一定の整理がなされるものと考えております。また、広域化協議のスケジュールについてですが、広域化は、平成 24 年度末までがめどとされていることから、担当者会議の協議結果を踏まえ、庁内において検討を行い、本市としての方向性をお示ししたいと考えております。いずれにいたしましても、広域化につきましては、さまざまな御意見がございますので、多くの意見に耳を傾け、消防力の低下を招かないよう、慎重に対応してまいりたいと考えております。次に、高機能消防指令センター整備事業費 590 万円の内容についてですが、現在、消防本部に設置されている消防緊急通信指令施設の老朽化に伴い、平成 24 年度に新たに導入を計画しております高機能消防指令センターの設計委託料となっております。この高機能消防指令センターは、平成 28 年6月から実施される消防救急無線のデジタル化に対応するものであり、デジタル化に向けての第一歩と考えております。また、今後のデジタル化のスケジュールについてですが、平成 24 年度、基本設計、平成 25 年度、実施設計、平成 26 年度及び 27 年度は、無線基地局設置工事を計画しております。次に、消防の広域化に関連して、通信指令室などを整備する際の特別交付税による財政措置についてですが、この財政措置が受けられるのは、消防の広域化に伴い必要となる経費であります。仮に後志管内で消防の広域化が行われた場合は、消防本部の統合などによる通信施設等の整備に要する経費の一般財源所要額の2分の1が、特別交付税において措置されることになります。次に、NBC災害対応資機材についての御質問がありました。まず、NBC災害対応資機材の整備内容についてですが、危険な有毒物質などから隊員を保護する化学防護服5着を整備するとともに、傷病者や活動した隊員の防護服などに付着した有毒物質を災害現場で洗浄する除染シャワー一式と除染剤散布器2台をあわせて整備することにしております。次に、小樽市内でのNBC災害の想定についてですが、過去には、地下鉄サリン事件や炭疽菌事件など、今まで起こり得なかった多種多様な災害が他都市でも発生しているため、そのような災害を想定しているものであります。また、この時期に予算計上した理由についてですが、本年3月 11 日に発生いたしました東日本大震災においては、本市の消防職員も現地で緊急消防援助隊として活動を行ったところであります。この震災では、福島第一原子力発電所における放射能事故が発生し、隊員に対する放射能対策の重要性を改めて認識したところであります。したがいまして、今後の職員の安全管理の観点から、今回の整備に至ったものであります。次に、現在、消防が保有している個人線量計と線量率計についてでありますが、個人線量計は 10 台、線量率計を3台保有しております。なお、個人線量計につきましては、放射線被曝の危険性がある現場で常時着用し、消防隊員の活動中における放射線総被曝量を測定するものであります。また、線量率計については、活動する区域の1時間当たりの放射線の強さを測定するものであります。次に、NBC災害対応資機材を整備することに伴う小樽市地域防災計画や小樽市国民保護計画の見直しについてですが、今回、資機材を整備することにより、これらの計画を変更する必要はありませんが、将来的に、国の防災指針等が見直され、本市においても変更が必要となった場合には、計画の整理等を行ってまいりたいと考えております。次に、NBC災害に係る消防職員への安全に関するマニュアル等の作成についてですが、これまでも財団法人原子力安全技術センター主催による原子力防災研修講座を受講してきておりますので、この研修講座の受講を継続いたしますとともに、資機材の整備に合わせた取扱い訓練の充実や、NBC災害対応マニュアルの作成など、隊員の安全管理に配慮してまいりたいと考えております。次に、ファミリーサポートセンターについてのお尋ねでありますが、初めに、おたる子育てプラン後期実施計画策定の際に行ったニーズ調査での制度説明でありますが、ファミリーサポートセンターについての設問の部分に注釈として、子育ての援助を受けたい人と援助をしたい人とが地域の中でお互いに助け合いながら子育てをする会員制の相互援助活動である旨を説明し、どのようなサービスを利用したいかとの設問の中で、保育所・幼稚園などの保育の開始前、終了後の子供の預かりや、これらの保育施設への送迎、急な残業のときの子供の預かり、さらには子供が軽度の病気の場合など、臨時的・突発的な子供の預かりなどのサービスのメニューを選択肢としたものであります。次に、ファミリーサポートセンター事業の開始の判断についてでありますが、ニーズ調査により事業の開始を決めたものではなく、第6次小樽市総合計画前期実施計画の中で、平成 23 年度に実施することとしているものであります。次に、ファミリーサポートセンターのシステムについてでありますが、援助を依頼する側の依頼会員は、市内に居住又は勤務しているゼロ歳から小学校6年生までの子供の保護者であること、援助を行う側の提供会員は 20 歳以上で、心身ともに健康で積極的に援助活動ができる方で、センターの実施する講習を受講していることなどが条件となり、それぞれセンターの承認を受けることで会員となります。センターは、依頼会員と提供会員との連絡調整を行い、双方の承諾を得た上でお互いを紹介し、会員同士で事前調整をした後に、子供の預かりなどの援助を実施することになります。預ける期間等は、援助の内容により異なるものと思われます。また、保育所との関係でありますが、この事業は、保育所の保育時間以外の預かりとか、保育所への送迎、あるいはふだん保育所を利用していない子供も含めた緊急の預かりなどを想定しておりますので、保育所の提供するサービスで対応が困難な部分をこの事業により補っていくことになるものと考えております。次に、料金設定でありますが、センターの会員については、先ほどの条件を満たしていればいいので、特定の市民を想定しているものではありません。既にこの事業を実施している道内他都市の状況を参考に設定しております。次に、この事業による病児の預け入れでありますが、基本的には病児であっても、通常の場合と同様であります。病児の場合には、依頼会員が事前に医療機関を受診し、家庭で安静にしているよう明記された書類を提供会員に提出することや、また、受診をしていない場合は、医療機関への受診を委任し、提供会員は受診後にその結果を依頼会員に報告し、その後の援助内容の確認をすることとなります。この場合でも、保育所における病児・病後児保育にかわるものではなく、緊急時の対応と考えております。次に、事業費の内訳でありますが、委託料の 347 万円のうち、援助の依頼の調整を行うアドバイザー等の人件費が 164 万 8,000 円、事務所の借上げ等に係る事務費が 86 万 9,000 円、援助会員の講習や制度の啓発に係る経費、通信費等の事業費を 95 万 3,000 円と算定しております。また、負担金補助及び交付金の 10 万 2,000 円は、低所得者等が病児や緊急の預かりを利用した場合に補助をすることとしており、その経費として算定したものであります。(「議長、19 番」と呼ぶ者あり)

再質問 19番 斎藤博行

何点か再質問させていただきたいと思います。まず、港に関する従来の小樽方式については、引き続き中松市長も堅持していくという考え方に立っているということをお聞きし、安心しているところであります。また、今回の福島第一原発の事故を受けて原発神話の崩壊と、エネルギー政策について見直していく必要があるのではないかという見解についても、了解していきたいと思います。ただ、それを受けても、特に小樽市長という立場でやっぱり何点か発信していただきたい部分があるので、再質問させていただきたいと思います。北海道は、北海道原子力防災計画については、やはり見直す必要があるのではないかという立場に立っております。それを国に要求しておりますし、あわせて国が動いたときのために論点整理をするという、そういうところまで踏み込んでいるわけであります。ですから、北海道市長会の形で、市長としても道や国に対して、10 キロの半径の見直しなりを求めているというのは、そうだと思うのですけれども、今、私が、この本会議場で聞いているのは、小樽市長という立場でどういうふうにお考えになっているのかということをお聞きしたいということなのです。それともう一つ、プルサーマル計画についても、高橋北海道知事は、プルサーマル用の燃料作製について事前の了解をしてしまっているのですよね。その後に今回の事故が起きて、非常にじくじたる思いがあるのではないかという報道もあるわけです。そういった意味で、高橋はるみ知事も、自分が事前了解した部分と、状況が変わっているのだということを盛んにおっしゃっているわけであります。そういったことを受けて、国に検討を求め、その後、状況が変わったらというのも筋かもしれませんけれども、やはりこの部分についても、市長としてどのようにお考えになっているかということをお聞かせいただきたいなと思います。それから、3番目には、消防で個人線量計 10 台と線量率計3台がそれぞれ用意されているということをお話しいただきました。当然、原子力災害を想定しているのではないかというふうにしか思えないわけです。小樽・後志管内に原子力にかかわるような工場とか産業があるとは聞いていませんので、当然、泊原発での何かを意識して準備をしているのではないかというふうに思うわけなのですけれども、その辺について、改めて御説明をいただきたいと思います。新幹線の問題やカジノの問題については、別の場所でじっくりやらせていただきたいと思いますので、まずはそこの部分についてお願いしたいと思います。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

プルサーマル計画についてでございますけれども、これについては、先ほども答弁させていただいたように、道に対して全く申し上げるつもりはないとか、そういうことではなく、現在、国のほうでしっかりとした検証をしていただき、そしてその検証した結果、開示される情報を見て、市長として、私として判断をしていきたい、このように思っているところでございます。それから、先ほどの個人線量計と線量率計の問題でございましょうか。これは、確かに泊原発という問題もあろうかと思いますけれども、しかし、今回の東日本大震災があったときに、やはり人的支援というようなことが行われます。そのときに、やはりこういったものを設置しておくことが必要であろうと、このように思っております。それから、実は保健所のほうでも1台持っているのですけれども、この保健所の機械は、今回、東日本大震災に、道が人的支援をやったときにお貸ししたということもございます。ですから、そういったいろいろなことを含めて設置しておく必要があるということで、単に泊原発だけだからということでは決してないというふうに思っておりますので、御理解いただきたいと思います。(「議長、19 番」と呼ぶ者あり)

再質問 19番 斎藤博行

個人線量計とか線量率計をいつ購入したのかということについては、予算措置がいつされたのかなと今、一生懸命思い出そうとしているですけれども、わからないものですから、改めて予算特別委員会の中で聞きたいと思います。最後に、先ほど、私、自分の質問の中でも使っているのですが、枝野官房長官がよくテレビで言っていたのですけれども、今、福島第一原発の近隣で測定されている放射線の数値について、「直ちに健康に影響する数値ではない」ということを繰り返しているわけであります。だんだん言いにくくなってきてはいますけれども、あのせりふは、国民が今の政権に対して、どれほど私たちの命を守ってくれるつもりがあるのだろうかという不信感を持ったせりふではないかと私は思っています。間違いなく、耐えられる範囲で頑張れと言っているわけですから。何でもないかもしれないから、頑張れと言われたら、子供を持っている母親の気持ちというのは、非常に傷つけられたというふうに私は思っているわけなのです。そういう意味で、改めて市長として小樽市民を守る立場で、政府がよく言っている「直ちに健康に影響するような数値ではない」というような見解に対して、市長してはどういう感想をお持ちなのかというのを、最後にお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

やはり小樽市としても、事前にいろいろと検討やら準備やらしておく必要があるのではないかという御指摘だと思います。先ほどのEPZとの関係で少しお話をさせていただきたいと思うのですけれども、今、国の防災指針の見直しの中で、その範囲をどうするかということが議論されているというふうに思っております。仮に半径 30 キロというようなことになってくると、小樽市は 30 キロより離れてはおりますけれども、30キロというのは余市町、赤井川村など、この小樽市とまさに隣り合わせになっているところでございますので、そういったようなことが仮になったとしたときには、当然市としても速やかにいろいろと対応していかなければいけないだろうという思いはしております。何よりも今、御質問あったように、私といたしましても、市民の安全・安心ということは大前提でございますので、そういったことには、これから必要となる対応についてはやはり検討していかなければいけない、このようには思っておりますので、御理解いただきたいと思います。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

実は、今回事故があって初めて、マイクロシーベルトなどの単位を聞いて、それが実際にどの程度の数値なのかというのは、大変申しわけありませんが、私、勉強しておらず、知識としてないわけでございまして、今回、おっしゃるように、枝野官房長官がいろいろと基準の何倍だとかとよく話しておりますが、それが極めて、2倍とかではなくて、もっと高いということであれば、その数値というのは何なのだというふうに、正直なところ思っております。ですから、安心するということからいうと、やはりその基準というものがしっかりしたものがあって、それに対して今どうなのかということをしっかり国民に知らせてもらうべきだろうというふうに思っております。ですから、現在は、小樽市には、特にそういう問題で心配している市民の方はいらっしゃらないと思いますけれども、将来、何かそういうようなことがあったときには、やはり市民の皆さんが安心していただけるような、きちっとした発表をすべきだというふうに私は思っております。

出典:小樽市議会 平成23年第2回定例会 2011年7月5日 議事録 PDF(82ページ) 間違いを知らせる