小樽市議会 平成18年第3回定例会 2006年9月13日
(1)行政問題について/(2)市立病院建設問題について
2006年9月13日、小樽市議会の一般質問で、佐藤利幸議員が「行政問題について」「市立病院建設問題について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤利幸 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 32番 佐藤利幸
初めに、行政問題について伺います。本市の行政システムについては、この4年間に見直しをされ、土木部と建築都市部の統合や一部グループ制の導入により改革をしてまいりました。これらの改革における成果についての評価と、今後の行政改革の方向性についてどのように考えておられるのか、初めにお伺いいたします。次に、今後の小樽市の目指す方向性について伺います。平成10年に作成された「市民と歩む 21世紀プラン」も明19年が最終年度となり、本年より総合計画の作成に取りかかるようではありますが、今回の総合計画は財政的には大変厳しい状況下での作成となることは十分予想されるところであり、前回のような総花的なものにはなりづらいと思われます。このような中での総合計画の策定は、ねらいをしっかり決める、焦点をよりはっきりさせることを心がけ、ハード面よりソフト面に力点を置くべきではないでしょうか。前回の総合計画では「市民と歩む」がメーンテーマになっておりましたが、果たして十分なコミュニケーションが市と市民の間でとれていたのでしょうか。市長は、町会長との定期的な懇談会や市長への手紙などを通じて市民との交流を図ってきたのは、大いに評価できるところではありますが、ここに来て学校適正配置の失敗や市立病院の移転問題、市営プール問題が重大な局面を迎えてきているのは、市民への周知に欠けていたところがあったのではないかと思われます。病院の問題などをどのように周知してきたのかを考えるとき、主に広報おたるや新聞などを通じての報告にすぎず、積極的に市から一般市民を巻き込んでのコミュニケーションに欠けていたと言わざるを得ません。議会では、市立病院調査特別委員会を平成11年5月24日に設置以来、7年間にわたり約30回前後、百数十時間にわたり行っているにもかかわらず、市民からは十分な議論が行われてきたのかとの疑問が出されている状態も見られる。これは議会に来ないからわからないなどという市民を見下すようなことではならないと思います。私たちが市民に知らしめる努力とシステムをいまだつくれていないという証左であります。また、最近のプール問題に関しても委員会において質疑を重ねておりますが、これもまた市民に十分周知されていないのではないかと考えるとき、市民周知の方法を真剣に考えるべきです。この際、出前講座的な発想で理事者が汗をかき、説明をする機会を定期的につくり、文字どおり市民と歩む道を模索すべきであると提案いたしますが、見解を伺います。次に、小樽市の将来展望と未来ビジョンの明確化を目指す基本条例の制定について伺います。現在、先進的な自治体においては、みずからの自治体の憲法としての基本条例を作成しております。先般、我が党は小樽市における文化芸術振興条例を作成し、多くの議員の温かい賛同を得まして、その実施の緒につくことができましたが、この基本条例の作成に関しては、各自治体とも議員と理事者が一体となって相当な年月をかけて完成させておりますが、その議論の中から市役所のあり方や市民とのかかわりなど一層深く認識することができたり、市の目指すべき理想の姿を明らかにし、郷土に対する愛着心を深めて、市民との協働の社会の実現を目指す方途になり得るのではないでしょうか。見解を伺います。次に、職員の削減と人材の育成について伺います。本市の職員数は退職者の不補充により年々減少を続けており、平成16年度2,049人と、平成11年度の2,308人から比べますと259人、全体の11.2パーセントの削減を行い、本年8月1日現在では1,997人と、さらに52名の減少で311名、14パーセントの削減となっております。財政再建推進プランどおり順調に推移しているようでありますが、平成22年には1,843人と、11年当初からは465人の大幅な減少となり、事務事業における影響を危ぐするところであります。このような中で市政運営のポイントとなるのは人材の育成であります。人材は自然に出てくるものではありません。積極的に鍛えていく作業をあらゆる機会を通じて意識的に行うべきとの観点から、数点にわたり提案をいたします。まず、職員の意識改革について伺います。市民サービスをさらに進めていくには、職員の意識改革が必要ではないか。そのためには、すべての職員が自分の仕事の価値と意味を認識し、課題を見つけて、みずから解決に取り組むようなシステムを考え、職場ミーティングなどを通して組織の使命、具体的に求められる成果等を議論、確認した上で、現状の課題、問題点を洗い出し、具体的な取組テーマを選定し、改善活動を行い、成果を発表する場を設けるなどし、全庁的な経営戦略、方針体系の整理を図り、仕事の継続に伴うマンネリ化の払しょくを図るよう努力するという意識改革プログラムを提案いたしますが、いかがでしょうか。また、これに伴い、既存事業の大幅な見直し、内部管理の改革並びに新規事業について新たな視点からの提案なども募集し、提案は採用、研究継続の取扱いとして、すぐれたものには表彰し、採用された提案に関しては可能な限り実現を目指すという、いわゆる事業提案制度についても見解を伺います。次に、入札及び契約等監理委員会の設置について伺います。入札及び契約のより一層の競争性、公平性、透明性を向上するため、学識経験を有する人などによる第三者の意見を適切に反映することにより、入札及び契約手続の適正化を図る委員会の提案でございます。この委員会の役割については、具体的には入札及び契約の運用状況について報告を聴取すること、入札参加資格の設定の経緯、入札にかかわる指名の経緯、入札及び契約の理由に関する審議、また、委員会は必要と認めたときは、工事等の入札及び契約に関し市長に対し意見具申を行い、審議事項については市長に報告をすることなどが考えられますが、御見解を伺います。次に、行政改革委員会の設置について伺います。市民本位の市政の実施や将来にわたっての健全な財政運営の確保、改革の目的を持った行政システムの再構築など、基本理念を明確にした上で、民間人による行政改革の方途を探ることによって、市民の視点から見た行政のあり方を具体的にチェックすることができます。とかく内部からはみずからを見ることが難しいものであり、外部民間による行政改革委員会について市長の見解を求めます。次に、市立病院建設問題について伺います。市立病院の新築問題については、先ほども述べたように、議会においては7年間にわたり特別委員会を設置し、多角的な検討を議論し、各会派の思わくはありますが、議会としては十分な討議を尽くしてまいりました。私も、数回にわたり、本会議や委員会での質疑を通じて、数々の提案や問題点を指摘してまいりました。本日はそれらの経過を踏まえた上で、現在、争点となっている点を明確にするために質問してまいりたいと思います。初めに、建設地問題について考えてみますと、量徳小学校の跡地への建設が、統廃合前提ではありますが、第1候補地であったことは市長答弁や質疑経過の中でも明らかなように、理想的な立地条件と思われておりましたが、地元小学校関係者や適正配置計画そのものに反対する人たちの反対運動の中に見直しを余儀なくされ、撤回され、第1候補地は大変残念ではありますがあきらめざるを得なくなりました。やむを得ずという言葉が当てはまるかどうかは別として、第2候補地でありました築港地区での建設が現実的な選択肢として浮上し、先般、都市計画審議会にかけられました。その際、一部の議員から、市長権限を誇大誇張するような虚言も出されたようでございますが、これは議員総体の品位にかかわるものであり、大変遺憾ではありましたが、賛成多数で原案どおり可決されました。市立病院の新築そのものには議員も市民も異議がないところではありますが、建設地については意見が分かれておりますので、その点からお聞きしたいと思います。1点目は、現地建替えができるのではないかといった意見もあり、この点を検証してまいります。現在の計画で、築港地区の敷地面積は約1万9,147平方メートルであり、現在地の病院の建設可能な敷地面積は7,400平方メートルで、わずか計画地の39パーセントとなります。延べ面積においては、新病院建設の延べ面積は約3万5,000平方メートルを必要としますが、現在地では容積率300パーセントとして2万2,200平方メートルで、63パーセントの床面積しかとれません。この点、私の計算が合っているのか、また、現在の計画の建築物が可能なのか、見解を伺います。次に、現計画を変更して、現在地の敷地面積に合わせ、延べ床面積の変更なしでの建設は可能なのか。可能であるとすれば、高層建築になると思われますが、その際には1フロアの狭あい化は避けられず、人件費の高騰や効率性に疑問が残りますが、問題点はないのか見解を伺います。次に、部分解体のケースについては、例えば半分解体、半分建設を検討すれば可能との意見もありますが、現在の病院を半分解体して建設したときに、病院の運営は可能なのか。管理部門や建設部門、電気、設備などのライフラインの問題、建設工事に伴う騒音、振動や医療環境面での劣悪な状況、また、それに伴う入院患者の半数の受入先の確保や、さらに相当な費用を伴うと思われますが、見解を伺います。次に、全面解体の場合を想定して伺います。全面解体の場合には二つの考え方があります。一つは仮設病院の建設ですが、この場合には、現在の病院の延べ床面積の1万7,930平方メートルを基準として最も安価な建築物を想定しても、仮設プレハブ2階建て建築面積では8,965平方メートル、仮設の場合は建ぺい率の制限は受けませんが、仮に建ぺい率60パーセントで1万4,942平方メートルが必要となり、現在地の約2倍の土地が必要になります。このような土地と建設費につぎ込む費用はばく大と思われますが、見解を伺います。次に、病院を休院した場合について伺います。この場合は、医師、看護師、薬剤師、技師については解雇か、そのままでの人員確保などが考えられますが、いずれも病院の新築に再雇用することは難しく、新たな開院は困難となります。また、これらのスタッフの確保を考えた場合には、試算では年間30億円必要となります。これらを考えますと、現実的には大変難しいと思われますが、見解を伺います。また、入院中の患者数は、昨年の実績で1日平均の入院患者は約300人となっており、受入先がないと思われますが、見解を伺います。最後に、市立病院それ自体が要らない、病院不要論があります。平成18年8月1日現在、本市の医療施設数は215施設を数えております。そのうち病院は19病院、一般診療所は104診療所、歯科診療所は92診療所となっております。病院病床数は3,872床で、一見充足しているように思えますが、そのうち精神科が1,053床、結核が47床、感染症が2床、療養が976床、一般が1,794床となっております。一般病棟の1,794床のうち621床が小樽市の保有の病床数で、全体の35パーセントに当たり、それを抜くと本市の一般病床数は1,173床と、人口数のわずか0.8パーセントとなり、医療体制に決定的な不備をもたらすのではないかと思われます。再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
佐藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、行政問題について何点かお尋ねがございました。まず、行政改革の評価についてでございますが、この4年間の行政改革の取組では、既存の部・室・課の統合・再編による組織機構の大幅な見直しやグループ制の導入による事務の効率化、さらには退職者不補充を原則とした職員数の削減による組織のスリム化に取り組んできたほか、病院給食調理業務などの民間委託化、鰊御殿などへの指定管理者制度の導入など、民間事業者のノウハウの積極的な活用にも努めてまいりました。さらに、地域住民、ボランティア、NPOとの協働の観点から、高齢者懇談会「杜のつどい」による福祉コミュニティ都市推進事業や、地域ボランティアの協力による子どもの居場所づくり推進事業などの事業も積極的に実施をし、市民との協働の取組がより一層進展したものと考えております。この4年間の財政効果額は、職員数の削減や職員給与の独自削減などによる人件費では約38億円、事務事業の見直しなどで約41億円、合わせて約79億円の財政効果があったところであります。次に、今後の行政改革の方向性でありますけれども、社会経済情勢の変化を的確にとらえ、人材や資金など限られた行政資源を最大限活用し、効率的・効果的な行政サービスを提供するため、行政と市民の協働による市政をより推進するほか、職員が市民ニーズを的確に把握し、民間の発想で危機意識やコスト意識を共有し、業務を遂行することや、市政の透明性を確保するため、財政状況や政策課題の検討経過など、積極的な情報提供などにも取り組んでいかなければならないものと考えております。次に、市民とのコミュニケーションについての御提案でございますが、私は従来から市民の皆さんの声を大切にした開かれた市政運営を基本姿勢として、市民の皆さんと行政との良好なパートナーシップの下で市民と協働の市政運営を心がけており、これまでも市の広報誌やホームページを利用した情報提供に努める一方、町会長との定例連絡会議や市長と語る会など、さまざまな機会を通して市民の皆さんとの懇談の場を設けてまいりました。また、課題ごとには、担当部において関係者の皆様に説明をし、御意見を伺ってきたところでありますが、今後も市政の重要な課題については、開催規模などを工夫し、市民対話の一層の充実に努めたいと考えております。次に、自治基本条例についてでございますが、本議会におきましても、これまで多くの会派から御質問をいただきました。平成12年、ニセコ町で全国初の基本条例が制定されて以降、全道・全国の市町村で条例制定の動きが活発化していると認識しております。昨年、内閣府は、ニセコ町の全世帯を対象に地域活性化に関するアンケート調査を行い、その中にまちづくり基本条例の認知度と効果に関する質問項目がありましたが、認知度については79.7パーセントと高い水準でありますが、効果については否定的な回答が38パーセントで、肯定的な回答34.5パーセントをわずかに上回る結果となっております。自治基本条例は、市民自治によるまちづくりを進めるために市民・議会・行政の役割と仕組みをルール化するものと理解しておりますが、市民自治の高揚の手段として高く評価する考え方がある一方で、最高規範として実際機能するのかなど疑問視する見方もあります。いずれにいたしましても、この条例制定は議会や行政だけで検討するものではなく、市民や市民団体などの大きな議論の中で形づくられるものと考えており、次年度以降、次期総合計画策定に当たっては、多くの市民や各団体から御意見をいただく場を設定いたしますので、そうした機会に基本条例制定の議論を始めていくことも一つの方法ではないかと思っております。次に、職員の意識改革プログラムについての御提案ですが、私も全く同感であります。近年の社会経済情勢の変化や地方分権が進展する中で、長期的かつ総合的な観点で職員の政策形成能力や創造的能力などの能力開発を効果的に推進するため、人材育成の目的、方策等を明確にした人材育成に関する基本方針の策定に向け、現在、ワーキンググループを立ち上げ、検討中であります。御提案のありました意識改革プログラムにつきましては、この人材育成に関する基本方針を策定していく中で参考にさせていただき、検討してまいりたいと考えております。次に、事業の提案制度でありますけれども、市政全般についての職員の自由な発想による提案を広く募集するため、平成10年より職員提案制度の実施を行っており、優秀な提案については褒賞することとしています。これまでに4件の提案があり、そのうち1件は研究の意欲が認められるとして奨励賞を表彰しておりますが、これまでのところ実施に至った提言はありません。また、平成14年10月から職員版の市長への手紙を実施しており、私が直接職員からメールなどで受けた提案の中から、職員の有給休暇の取得期間を暦年から年度単位に変更する事例など、既に実施に至った提案もあります。このほか庁内LANにおいて、財政健全化をはじめとしてテーマごとに幾つかの掲示板を設けており、日常の業務を伴う節約方法などについて、職員間の意見交換が行われております。私も、この7月から、この掲示板の一つを利用して、職員に対し具体的にテーマを絞った投げかけを始めたところでありますが、この活用の促進を図るほか、今後も引き続きさまざまな方法で職員提案の活性化に努めてまいりたいと考えております。次に、入札及び契約等監理委員会の設置という御提言でありますが、平成13年に施行された公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律及び同指針の中で、学識経験者などによる第三者機関を設置し、審査や意見を求めることが、入札や契約の透明性を確保する上で有効であるとして位置づけられたものであります。本市におきましては御提言の第三者機関を設置しておりませんが、同法や同指針に基づき、入札や契約に関するさまざまな情報の公表や公募型指名競争入札の導入などに取り組み、公共工事の発注の適正化に努めてまいりました。いずれにいたしましても、透明性や公正性などの確保を図ることは極めて重要なことでありますので、今後、道内他都市の状況なども参考にしながら研究してまいりたいと思います。次に、行政改革委員会を設置してはどうかとの御提言でありますが、本市における行政改革の指針である、現行の小樽市新行政改革大綱の策定に当たりましては、市民の代表で構成した小樽市行政改革懇話会から提言をいただき策定をして、これまで3次にわたる実施計画に基づき行政改革を実施してまいりました。今後の市政運営に当たっては現下の厳しい財政状況を踏まえ、民間にゆだねることがより効果的に実施できるもの、市民の協力を得ながら協働して実施する必要があるものなど、市が実施する必要性や財政効果を十分に検証し、事業を厳選し実施しなければならないと考えておりますが、御提言の行政改革委員会の設置につきましては、今後検討してまいりたいと思います。次に、市立病院についての御質問でございますが、初めに現地建替えの可能性についてですが、敷地面積につきましては、お話のとおり、新病院の建設地として特定している築港地区が1万9,147平方メートルであり、現在の小樽病院で建設できる敷地が7,400平方メートルであることから、議員がお示しのとおり、小樽病院の敷地面積は築港地区の約39パーセントとなります。また、建物延べ面積につきましては、これまでの検討から、新病院では約3万5,000平方メートルを必要としております。これに対し、現在地は容積率300パーセントの地域となっていますことから、建築可能な建物の延べ面積は2万2,200平方メートル程度で、新病院として必要な建物の延べ面積の63パーセント程度しか確保できませんので、現在地での建設は不可能であると考えております。次に、部分解体して建設することでありますけれども、現在の小樽病院は、主に1階、2階に外来部門や検査部門、管理部門などが配置され、3階以上に病棟が配置されております。部分的な解体工事を行う場合でも、1階や2階の解体を伴うこととなりますので、例えば海側の建物を取り壊しますと、1階、2階に配置されている外来部門などが含まれ、外来の診療機能は停止することになります。また、山側の建物を取り壊す場合は、病棟のほか手術室や調理室などが含まれておりますので、手術や病院給食などが行えなくなるなど、部分的な解体工事であっても病院としての機能を維持していくことは難しく、事実上運営はできないものと考えております。次に、全面解体の場合で仮設病院を建設することについてでありますけれども、まず建設費につきましては、リース業者でも総合的な病院を仮設プレハブとした実績がないことから、学校の仮校舎をプレハブとした事例の単価を参考としてお示しいただいた例で計算いたしますと、小樽病院の場合、延べ面積約1万8,000平方メートルの仮設のプレハブを新病院の建設期間である2年間のリースで対応することになり、このリース費用は約14億円程度となります。ただし、病院の場合は手術室や検査部門、放射線部門などがあり、これらを機能させるためには新たに建築する場合と同様の経費が必要となることから、全体のリース費用は大幅に増加するものと考えられます。また、土地の賃借料につきましては、仮に借用する場所を現小樽病院の周辺と想定した場合、概算で1平方メートル当たり1か月間を300円とすれば、2年間の賃借料は1億800万円程度になるものと考えられます。これらを合わせて考えますと、総合的な病院を仮設建設物とすることは費用負担が膨大になることや、医療機能の低下も避けられないことから、利用する市民の皆さんに御不便をおかけするなど、現実的ではないものと考えております。次に、小樽病院を休診した場合の病院スタッフの問題でありますけれども、休院時に一時解雇して開院時に再度雇用することは、病院事業を廃止するわけではありませんので、できないものと考えております。また、休院いたしますと、その間の医業収入が全く見込めないわけですので、人件費は大変な財政負担となり、本市の財政再建の見地からも休院は考えられないものと思います。なお、いったん休院いたしますと、現在の医師不足の状況から、医師の多くは他の医療機関へ移ってしまい、開院時に必要な医師を確保することは不可能と考えます。次に、休院した場合の入院患者の受入先でありますけれども、他の医療機関の状況にもよりますが、呼吸器科、泌尿器科など市内での受入れ病床そのものが少ないと考えますし、結核や重度の合併症を持つ入院患者など他の医療施設での受入れが困難な場合は、札幌圏まで範囲を広げて受入先を探すことになります。御家族にかける精神的、経済的負担を考慮しましても、そういう事態はあってはならないものと考えております。次に、市立病院がなくなった場合の本市の医療体制への影響でありますが、人口と病床数の関連につきましては、地域によって医療を取り巻く状況が違いますので一概に論じることはできませんが、両病院の病床がなくなった場合には、人口10万人に対する一般病床では、全道の平均値を下回ることが考えられます。また、御指摘のように両市立病院の一般病床は現在621床で、市内病院全体の一般病床の約35パーセントを占め、また済生会小樽病院、協会病院、掖済会病院合わせた589床を上回っております。そのことから、病床数だけを考えましても、なくなった場合の影響は大きいものがありますし、加えて市立病院でしか担うことのできない脳神経外科や放射線科、結核の治療のほか、総合的診療機能を生かした重度の合併症の診療もできなくなるなど、医療の質の面からも甚大な影響が生じるものと考えております。(「議長、32番」と呼ぶ者あり)
再質問 32番 佐藤利幸
再質問を一点だけさせていただきたいと思います。市民とのかかわり合い、市民への周知というところで積極的なお答えがいただけなかったようですけれども、市長はいろいろな機会を通しながら市民とのかかわり合いはしてきたということは、私も十分承知しております。ただ、これからは市が市民を待っているのではなくて、市が市民の方へ出向いていくという発想が必要ではないかということで、出前講座的な発想で理事者が出ていくような場所をつくるべきだろうと、こういう話をしました。これは部長であろうが、また課長であろうが構いませんけれども、そういう機会を多く設けて、単位はどのような単位であるか、なかなか難しいですけれども、多く設けていって、市の声を生で聞かせると、また、市民の声を生で聞いてくるということが、私は今後の市政運営に非常に大事になってくるだろうと、そう思いますので、もう一度市長の見解を伺います。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
市の方から出向いていって説明すべきというお話でございますが、現在、出前講座をやっておりまして、これには60のメニューがあるのです。すべてに要望があるわけではございませんけれども、そういう中で要望があればこちらから出かけていくという、そういう姿勢でやっています。したがいまして、要望がなくても出ていくというのはなかなか難しいのですけれども、そのあたりは、いろいろな関係団体等々の話合いの中で、ぜひ我々も出ていきますので呼んでくださいということは、積極的にPRをしていきたいと思いますし、今後、市の広報の発行の際に、そういうことも周知していきたいというふうに思っております。