みんなの議会

置戸町議会 平成26年第7回定例会 2014年9月17日

通告いたしました酪農畜産農業の現状と振興策について

2014年9月17日、置戸町議会の一般質問で、佐藤勇治議員が「通告いたしました酪農畜産農業の現状と振興策について」質問し、町長 井上が答弁しました。

質問者
佐藤勇治 議員
答弁者
町長 井上

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 9番 佐藤勇治

それでは通告いたしました酪農畜産農業の現状と振興策について町長に質問をいたします。本町農業の主要な柱である酪農畜産農家は、ここ数年離農や廃業により減少を続け、現在では49戸を数えるまでになったと聞いております。離農や廃業の要因としては、後継者あるいは担い手の不足、貿易の自由化など将来の不安による廃業、さらには経営不振による離農など、このようなことが主な要因とされております。このような離農、廃業が進む中、これらの離農後の新規就農や継承による酪農経営が円滑に進んでいないのが現状であると認識しております。他方において都道府県の消費地におきましては昨年夏の猛暑や廃業に伴う乳牛の減少で生乳の生産量が減少し、バターや脱脂粉乳など乳製品の不足が深刻となり、5月には農林水産省におきましては7,000トンのバターの緊急輸入を決定いたしました。しかし、乳業メーカーなど業界では先月8月ですけれども、生乳不足の危機感からさらに追加の輸入を求める要請書を農林水産省に提出したと聞いております。一方、道内の酪農主産地においては農協単独で増産乳量に対する助成、あるいは乳牛増頭に対する補助、さらには生乳輸送費に対する補助や精液に対する助成など、様々な支援措置のほか、ホクレン連合会におきましては緊急搾乳牛増頭対策事業として増頭分1頭につき2万円の奨励金を支出するという事業を始めました。これは道内的におきましても年間およそ200戸程度の酪農家の減少や生産者の規模拡大の停滞等、搾乳牛がここ2年間で5%も減少し、生産基盤の確保が大きな課題とされているというのが主な要因となされています。本町の酪農現状を見ますと、現在50戸を割り込み、酪農家の平均乳量が約470トンが年間ですけど、またおおよそ年間生産量が約2万3,000トンと聞いております。これは参考までに比較論として申し上げますけれども、数年前までは隣の訓子府町と生産量がほぼ肩を並べておりましたが、訓子府町におきましては戸当たりの平均乳量が530トン、あるいは年間生産量が2万5,000トン程度と、若干置戸町としては水を開けられている状況にあります。担い手後継者不足による廃業は今後とも続くことが想定されますが、これ以上酪農畜産を衰退させないためにも生産者など酪農関係団体と協議を進め、持続的あるいは安定的な経営を目指し、短期的にもあるいは中長期的にも酪農振興策が求められていると思いますが、まず町長の考え方を伺いたいと思います。

答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)

酪農畜産農業の現状と今後の振興施策についてのご質問でありますが、初めに本町における酪農畜産業の現状でありますが、搾乳を行っている酪農家は49戸であります。また、認定農業者で肉牛あるいは育成を行っている畜産戸数が6戸、それと雄勝のTMRセンターが1戸ということで、これら含めますと全体で56戸であります。過去5年間における離農件数を調べたわけでありますが、農業全体で13戸であります。そのうち酪農家が8戸ということになっております。こうした状況は率直に申し上げまして、全国全道においても同じような傾向であるということであります。酪農業の抱える厳しい現状についてはご案内の通りでありますが、今さら申し上げるまでもないと思うんですが、国内的にはやはり飼料等の高騰による農業所得の低減、あるいは草地更新の停滞による粗飼料の品質低下、投資を控えるから当然ながらそこから生まれていくものが期待されるようなものにならないというのも、これも当たり前の話と言えば当たり前の話です。こういう現実があると言うことであります。また、牛舎あるいは搾乳施設、これらがだんだん老朽化してきているということであります。そして離農あるいは後継者問題による担い手が不足していると、さらには労働力不足あるいは過重労働、そうしたことが大きな課題になっておりまして、ひとつひとつ挙げればキリがないくらいのものだというふうに思います。と同時に、こうしたマイナス要因ばかりじゃなくて、経営的には何ら問題がないにもかかわらず、家族の都合あるいは家庭的なことから酪農経営を断念するといったこともございます。先程申し上げました13戸の中には今申し上げたような内容も含めているということであります。こうしたことを考えますと、短期間で持続的な経営の安定化に向けた有効な施策というものを見出すことは非常に厳しいというふうに言わざるを得ないというふうに思います。しかし、置戸町やきたみらい農協といった1行政と1農協の連携だけでは解決できないということもありますし、解決できたとしても少なくまた小さいかも知れません。しかし、その積み重ねということが非常に重要であるということも忘れてはいけないというふうに私は思っております。結果としてそのことが、そうした積み重ねがあって初めて個々の酪農家の足腰を強くしていくものになるんだろうというふうに思っております。もちろん個人の努力あるいは工夫ということが当然ながら欠かせない当然のことだというふうに思っております。また、一方農業の持つ多面的機能、特に国土を守るという公益性あるいは食料自給率の観点からも、国の農業政策のそういう意味では大きな転換を図っていかなければならないんじゃないかというふうにも考えます。当然ながら国への要請活動、現在は特に最重要課題でありますTPP問題は当然のことでありますけれども、地方6団体を始めとして農業関係団体等とも連携する中で、これからも更にこうした運動について強硬に進めてまいりたいと、このように思っております。現時点において、いま議員の方から有効な施策が必要だと、新年度に向けて有効な施策が必要だというふうに言われましたので、ちょっと次年度のことについて現時点であまり申し上げることはいかがなものかというふうには思いますけれども、少しだけ申し上げたいというふうに思います。酪農振興策としていろんなことを実施してきました。いろんな支援もしてきました。20年、30年と、この支援策が長くつづいているものもたくさんあります。私は今一度これらについて検証する必要があるんだろうというふうに思います。決して酪農あるいは農業者の人たちに今日まで支援してきているお金を削ろうなんてケチな考えをしているわけではありません。ただ、20年、30年もやってきたその証と言いましょうか、検証をきちっとして、そして次の段階を踏む、そういう時期に来てるんじゃないかなぁと言うふうに思います。先程草地の関係について申し上げました。品質の低下と言いましょうか、そんなことも申し上げましたけれども新規事業として進めているわけでありますが、草地畜産基盤整備事業、この計画策定地区としての採択に向けてきたみらい農協と連携をしながら、次年度進めていきたいと、こういうふうに思っております。また、議員もお聞きかもしれませんけれども、今年の7月に置戸の酪農振興会が取り組もうじゃないかと言うようなことでTMRセンターあるいはコントラクター、それから農業法人化の新しいシステム、これらの検討をしようじゃないかというようなことになりまして、今検討中というふうに申し上げていいんだろうと思いますが、これらについては行政としても、また農業委員会等にもいろいろお話を申し上げまして、これら検討会に対して積極的に支援をしていきたいと、このように考えております。

質問 9番 佐藤勇治

今町長からいろんな酪農の諸情勢について、また町内的な情勢についてご意見をいただきました。まさにその通りでありまして、非常に厳しい情勢にあるということも事実であります。そんな中で置戸町は非常に、僕も担当しておりましたが、農業に対する支援というのは非常に手厚く、しかも酪農に対しても従来ずっと大きな行政支援をしてきているということも事実でありますし、それについていま意見を挟むことではありませんが、今回私が質問を行った背景には、若干消費地とそれから消費地において国内乳製品の需要が非常に高まりがあるのに生産基盤の弱体化と言いますか、先程町長がご説明した通りですね、いろんな離農だとか、後継者対策だとか、そういったことで生産基盤の弱体化によるこれらの国内需要に対する対応ができていないと。いわゆる需要と供給のアンバランスと言いますか、ミスマッチが起きていると。これが今日の日本の酪農の、北海道の酪農畜産の実態であると、そのことをちょっと視点におきまして短期的に直ちにはなかなか難しいというご意見もありましたけれども、まさにその短期的なことから中長期的に一歩一歩この酪農の実態あるいは将来の展望について質問したわけです。それで具体的にちょっと各論に入りますけれども、酪農畜産については言うまでもなく本町の基幹産業である農業の主要な柱であるということは言うまでもありませんが、しかし、これら酪農畜産は全国的な傾向として高齢化や離農、あるいは配合飼料価格等の高止まりなど採算性の悪化、あるいは先ほど町長からご説明がありましたとおり、将来に対する展望、いわゆるTPP交渉の結果次第では安い乳製品が大量に国内に入ってこないか、こういった外圧に対する心配、あるいはこれらによる先行きの不透明と言いますか、不安により規模拡大にも踏み切れず、生産基盤が年々弱体化すると、そういったことが言われております。これらのことから、年々成牛と言いますか、牛乳の生産量が低下し、今年度においては国内の生産量が1990年後半のピークと比較して15%も減少するのではないかと、乳業メーカーいわゆる業界は見ているようであります。それでこれらの需要の逼迫に酪農主産地である根釧地区、こちらの地区においては酪農の安定なくして町は成り立たないと、そういうことで市町村長あるいはJAの組合長が、この危機感からなんとか突破口を見出そうと検討会議を立ち上げたということでございます。これは先日の日本農業新聞の記事に掲載されておりましたが、まさに酪農の衰退で地域そのものが立ち行かなくなると、そういった危機感の表れでないかと言うわけです。これらの国内の酪農畜産の現状を踏まえまして、農林水産省は8月末ですけど、いわゆる2015年度の概算要求、8月末〆の段階において酪農畜産の最大の課題は生産基盤の弱体化にあると言うことで、これらの歯止めをかけるための対策として競争力の向上、あるいは自給飼料の拡大、経営の安定対策の3本の柱を掲げ、前年度、いわゆる平成25年度予算より29%を増額し、金額で言いますと今100億円を上回る額の要求を出し、対策の強化の方針を示したと言うことが報じられております。当然国の来年度の方針については北海道庁や農業団体を通じて市町村にも示されることと思いますが、このことについては当然本町の将来の推進施策にも大きく関わってくるのではないかと思っております。離農後の生産基盤の集積、あるいは地域全体での法人化やメガファームの取り組みなど、今後の置戸町の酪農経営の将来を模索する今時期にきているのではないかと私は思います。現場の酪農家においては円安の影響による飼料代の高騰あるいは農業機械の燃料費の高騰、さらには電気料金の値上げなど現状では非常に厳しい経営環境にあると言うことも事実であります。しかしながら、それを踏まえて今年度は基準取引を3円数10銭出しましたが、それ以上に現場の方では経費が増高し、収益の向上が見込まれないという現状にあるということでございます。これらを視野に、先程町長の方からお話がありましたが、将来を展望するという形においては既存の自走式のハーベスター組合を核としたTMRセンターやコントラクターの構築、あるいは地域においてはメガファームにおける法人化、さらにはこれが大型化による自動搾乳器の導入など、これらの事業のほか、今非常に各業界が人手不足で労働力が足りない、人の取り合いということになってということですが、将来的においてはメガファームにおいては労働力不足の解消としては外国人研修生の導入なども検討されているということも聞いております。これら規模拡大路線とは別に、一方では中小規模経営で、家族労働の中での省力化、いわゆる環境に負荷をかけないということで、先進的には足寄町などでも取り組んでおりますけれども、放牧型酪農の推進、そういったことも一つの地域の酪農推進の選択肢の一つになっているということでございます。いずれにせよ、牛乳は工業製品とは違って蛇口をあければすぐに増産できるものではありません。子牛が生まれて成牛として搾乳できるには2年数カ月かかると言われていますけれども、ぜひ先程町長が言われた通り、一歩一歩、一つずつ積み重ねて、何と言っても北海道の農業の主産地である酪農をこれからも推進していくと、そういったことで、本町も主要な生産地になっておりますので、今後ともこういった将来に対する課題について行政として大いに生産者とも協議を進めながら進めていっていただきたいと思います。そんな思いで質問させていただきました。今回の質問の中で1点、ちょっと具体的にあるかどうか分かりませんけれども、今年から北海道酪農振興町村長会議というのに加入されまして、負担金1万円ほどですけど、おそらく天北と言いますか、宗谷支庁だとかこのオホーツクもそうですけれども、根室とかこういったところの町村長さんが集まって、いろんな協議を開いて酪農振興のためにということで会議を設立したと思うんですけれども、こんな状況の中で具体的に何か会議が開かれて今後の北海道酪農の方向性と言いますか、行政のあり方とかいろんな事を協議していると思うんですけれども、それらについての何か情報と言いますか、ありましたら、今私が申し上げたことも含めて町長からの所見がありましたら伺いたいと思います。

答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)

今いちばん最後にありました町村長会議、実は30年ほど前に1回入りました。入ってしばらくずっと入っていたんですよね。入っておりましてね、途中で抜けたんですよ。団体でありますからね、あんまりどうこう申し上げるのもいかがなものかなというふうに思いますが、今年からちょっとまた再加入したんですよね。実は、もちろん市町村長会議でありますから、いろいろな要請も含めてでありますけれどもあります。特に農林水産省に対して、あるいは北海道選出の国会議員に対してそういう活動をしているのも間違いのない事業の一つであります。ただ、ご承知のようにいろんな団体が当然ながらあります。しかし、そうした中で畜産に絞って、酪農に絞ってという町村長会議でありますので、置戸にとっても重要な産業の一つでありますから入りましたけれども、要求と同時に情報を、酪農関係についての情報が比較的早く入ってくる、そういう意味での大きなメリットもあるというふうに思っています。ただ、私自身も北海道町村会の役員でもありますし、また土地連の役員でもありますので、率直に言っていんな情報はありますので、再加入についてどうかなという気持ちもなかったわけではありません。ただ、今中心に動いている人が管内の首長の1人でもありますので、後方支援と言ったら言葉はちょっと適切ではないかも知れませんけれども、一緒になって酪農畜産の振興発展のため私もお手伝いをしましょうかという感じで入りました。いろんな新しい情報が入ってくるというのも事実でありますので、それはそれとして意味があるというふうに思います。それから国の方の概算要求、101兆円台になりそうな、そんな概算要求でありますけれども、議員からもお話がありましたけれども、この農林水産省の主な政策の一つとして畜産農家の競争力を強化すると。いわゆる収益力を強化する取り組みとして機械のリース整備、これらに力を注ぐ、また支援をするということで、161億円ほど要求しているふうに聞いております。そのことが、この末端の方の酪農家等にどれだけ寄与していくのかということも言えるかと思います。しかし、ご承知のように機械というのは共同作業もありますから一概にどうこうということは申し上げられませんけれども、やはり自分たちの経営規模に応じてどうなのかという、この辺のことはきちんとやはり検証し判断していく必要があるだろうと思います。もちろん小さい機械よりも能力の高い大きな機械の方がいいということがあるのかも知れませんが、それはそれとしても、やはり大きな負担と言いましょうか、機械の導入にあたっての経費と言いましょうか、そんなことも含めてありますので、やはり制度が実際に作られたとしても、自らの経営等をきちっと検証しながら考えていかなきゃならない事業の一つであろうというふうに思います。しかし、実現されれば北海道の酪農業としてはよろしいことだろうというふうには思っております。いろいろ議員からもお話がありましたけれども、先程来申し上げましたけれども、特効薬はないということだと思います。したがって、経営をやっていきながら、やはり着実に自分の経営基盤というものを確立をしていくということが重要だと思います。搾乳牛の導入もそうでしょうし、当然ながらより良い牛を作るという意味での対策と言いましょうか、投資と言いましょうか、そうしたことも当然ながら重要なことであるというふうに思っております。先程もちょっと申し上げましたけれども、そうした意味でのいろんな助成策を講じてきました。その成果も一定程度私はあったというふうに思います。だからと言って単純にと言いましょうか、先延ばしをしてよかったからということで今日までの20年、30年のその上に立ってまた5年、10年と伸ばすことが本当にどうなのかと。もう少しそこには工夫があっていいんじゃないかと。これだけ基盤ができたんだから、それはもう自助努力でやっていくことにして、次のステップを考えたらいいんじゃないかというような、私はそういう時期にきてるんじゃないかと、そんなふうに思います。いずれにいたしましても、農業の中で生産高の半分は酪農畜産にもなってきていますから、置戸の町にとっていつも申し上げておりますけれども、農業がこの置戸の町にとって欠かすことのできない大きな産業であることは間違いのないことであります。これからもそうした意味で、いろんな形で応援していきたいと、このように思います。

質問 9番 佐藤勇治

ありません。来年度に向かってということと、町長それを一つずつ前進させたいという、そういった思いもあるということですので、いろんな国からの施策も示されると思いますので、また新たな酪農の展開ということもあると思いますので、来年の予算を期待いたしまして、私の質問はこれで終了させていただきます。

出典:置戸町議会 平成26年第7回定例会 2014年9月17日 議事録 PDF(34ページ) 間違いを知らせる