みんなの議会

置戸町議会 平成26年第3回定例会 2014年3月16日

気象変動に負けない農業の確立に向けた対策について

2014年3月16日、置戸町議会の一般質問で、髙谷勲議員が「気象変動に負けない農業の確立に向けた対策について」質問し、町長 井上が答弁しました。

質問者
髙谷勲 議員
答弁者
町長 井上

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 髙谷勲

それでは、通告に従いまして町長に伺います。まず、気象変動に負けない農業の確立に向けた対策について。実は、去年の3月の議会でも流動化についてと言うことで前段で置戸の24年産の粗勘の状況なりお話しましたけども、本年の状況についてもお話したいと言うことで、置戸の農業は昨年、一昨年と2年間にわたり異常気象により農家経済は大変厳しい状況になりました。特に、平成25年は、季節外れの降雪により植付け作業に遅れが生じました。5月初めからの長雨により巻きつけ作業が5月後半までずれ込み、更には、6月以降には、6月後半からは干ばつによる生育不良となり、平均的には反収は大きく減少いたしました。大まかではありますけども、昨年の生産の状況をお話をさせていただきますが、秋まきの小麦では約9俵、春まきの小麦では7俵、甜菜、ビートでは4.8トン。食用芋で1.6基。種で1.7基。加工用で2基と言うことであります。玉葱では、平均の3基と言うことで大きく平年を下回りました。畜産では、前年対比98%と言うことで、離農された方々の分をカバーするには至りませんでした。特に、玉葱は春の遅れと夏の干ばつを大きく受けました。最高では3.5基。平均、最低で2.5基と言うことで、平年4基以上、5基近い耕作者であっても3基以下の人もいるわけありまして、かなり豊かな耕地でさえも昨年の気象情報には勝てない結果でありました。ただ、玉葱は価格的には高値安定で推移をしておりまして、単年の収支では昨年より1億3,000万円上回っておりますが、小玉傾向であり26年の追加生産は大きくは望めないと言うふうに思います。そこで、25年産の組勘の整理状況について、お話をしたいと思います。置戸町の農業者111戸の内、年末マイナスで終了したのは45戸であります。畑作農家で31戸、昨年と同じでありますが、1億867万円のマイナスで、平均で350万6,000円。畜産農家では14戸、3,654万8,000円と。1戸当たり261万1,000円であります。45戸で1億4,522万4,000円と言うことで、前年より1億円程度少なくなっておりますが、畜産農家に対しましては、セーフティーネット資金と言うことで、6,000万円が10戸に対応されております。マイナス農家は、前年並みと言うふうに思います。それから、きたみらい独自の信用事業における階層区分においては、置戸町では、A階層では前年対比12戸減少しておりまして、全体の中の61.3%、68戸と言うことになっております。B階層では、24戸。6戸増えておりまして、C階層、いわゆる要注意農家でありますけども17戸、9戸の増加と言うことになっております。D階層、E階層については、それぞれ1戸と言うことになりました。D、E階層は、それぞれ減少になりましたが、合わせてA階層も12戸減少となっており、全体的には厳しい状況になりつつあるなと言うふうに感じております。昨年の異常気象による各作物の反収減は、きたみらい全体ではありますが、玉葱においては、一部地域においては、灌水施設の活用により平年に近い収量を確保している生産者もあります。本年、きたみらいでは気象変動に負けない農業の確立プロジェクト会議と言うものを立ち上げました。まだ骨格の状態ではありますが、例えば、交換耕作の希望の取りまとめであったり、過去の播種時期による収穫の差のデータを示していると、少しずつ動き出しております。特に灌水の効果についてのデータ等も示されております。そこで、かつて置戸町春日地区に灌がい用ダムの建設についての意向調査がありましたが、実際、実施には至りませんでした。近隣では、相内地区における富里ダムからの灌がい施設があります。また、温根湯、留辺蘂地域の灌がい施設は、57戸、760ヘクタールで、総工費25億9,000万円で、現在、可動をしております。灌がい施設の整備には、1,000ヘクタール以上の耕作地と合わせて水利権の問題、膨大な費用の問題など、現状で置戸町では不可能であると言うふうに考えます。そこで、比較的簡単に取り組める対策として、灌がい用の井戸があるわけでありますが、井戸の設置についての規制については、法律、条令とも規制の網にかかっていないため、手続きは不要であります。工事費については、近々では釧北の哺育育成センターでの例がありますが、事業費までの確認はしておりません。補助事業については複数人での事業はあると言うことでありますが、水が出ると言うことの証明が前提であります。ただし、井戸の設置に対する補助はありません。これらの地下水のデータについては、北海道地質研究所にはあると言うことであります。利用者の意向もありますが、かなりの費用が必要となる事業でもあり、一度調査をしては如何でしょうか。このところの異常気象も何年も続くと異常と言えない状況になってきております。気象変動に負けない農業の確立のためにどのような対策が必要か町長にお考えをお聞きいたします。

答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)

気象変動に負けない農業確立に向けた対策と言うことでありますが、25年の生産あるいは状況について縷々お話がございました。きたみらい農協が今年度よりスタートする第4次地域農業振興方策の中で、「土づくりと基盤整備による土台確立」と言うものを目標に掲げ、この異常気象による作物の収量、或いは、品質の低下を招かない農業を目指して、プロジェクトチームを立ち上げて取り組みを強化していくと言うことは、担当の方からも報告を受けているところであります。その資料を拝見しましたが、今更という訳にはいかない最近の農業情勢と言いましょうか、農業者にとって基本となる土づくり、あるいは基盤整備による優良農地の保全を柱として早期に播種、あるいは定植、透水性、保水性の向上、輪作体系の確立、これらも確実に行っていくと言うことが重要だと言うふうに思うわけでありまして、この資料に明記されているように、改めて私もそうだなと言いますか同感するところであります。置戸町としてのプランと言うことでのご質問でありますが、現時点においては、町として特にプランを持ち合わせて、或いは、立ち上げると言う状況にはありません。基盤整備の推進、そして、土づくりと言うのは、当然ながら異常気象の年ほど圃場間で畑のそれぞれのところでの格差と言うのが明確に現れてくると言うことは事実として農業者の人達は皆さん認識しているところだと言うふうに思います。これらの基本施策、「置戸町総合計画」でも又「農業基盤の強化の促進に関する基本構想」においても、既に取り組みを実施しているところでもあります。今後においても農業経営者の皆さんもちろんでありますけども、農協とも連携しながら農地の地力維持、或いは、強化に力を入れていきたいと言うことについては、今までも、そしてこれからも変わらない考え方であります。そこで、畑かん施設の整備に関するご質問でありますが、議員からもお話がありましたけれども、過去において、常呂川上流地域の水利開発について、平成2年に国、北海道、置戸町、訓子府町、農協、土地改良区からなる「常呂川水系水利開発促進協議会」を立ち上げまして、畑かんについて国営事業の実施に向けて、平成6年度に新規地区として調査に着手した経緯がございます。いろいろありましたけれども最終的には、置戸町も訓子府町も同じだったのですが、この畑かんを整備することによっての事業効果と言うのは、当然皆が分かることなのですが、しかし、実際には相当な投資と言いますか事業費が大きくかさんでくると言うことと合わせて、ランニングコスト、それから、実際に供用開始になるまでの期間が非常に長いと。もっと平たく言えば、整備はお父さんがやったのだけども、実際にお金を払うのは息子さんだと言うような空気も率直に言ってありまして、実現しなかったと言うのが平成6年に立ち上げた調査の結果であります。当時も対象農家っていうのが19戸ぐらいありましたけれども、最終的に参加しようという農家というのは、その内の8戸でした。面積的に言えば76ヘクタールぐらいでありまして、今申し上げましたように、最終的に実施することは難しいなと言うことになったわけであります。そこで議員の方から、簡単な方法として井戸というご提案がありました。私共としては、オホーツク総合振興局に確認したわけでありますが、補助事業において井戸本体については、現在、補助メニューには入っていないということであります。ただ、配水施設の整備等については、一定条件になりますけれども、施設の規模、受益面積、これらがクリアしていけば可能であると言うような回答も頂いているところであります。しかし、どうでしょうか。確かに介意なことですから、一見、井戸もいいかなと言うふうには思うわけでありますけれども、これからの農業経営において低コスト生産ということが大きな課題になってくるだろうなというふうに思うわけであります。そうした中で、井戸水とは言っても、この建設コストあるいは運転コスト等も総合的に検討していく必要があるのだろうなと言うふうに思います。今ここで井戸が良いとか悪いとかっていうお答えはできませんけれども、いずれにいたしましても、この畑かん施設の整備については、多くの建設費用、或いは、維持管理費というのがかかってきます。やると言うことになりましたら、行政としても一定程度の支援は考えたいと言うふうには思っていますけれども、まず、個々の農家、農業者の人達の、いわゆる自分のところの農業経営と直接関わってきますので、その農業者の意欲と決意と言いましょうか、こういうものが前提に出てこないと、なかなか行政がやれやれと言うわけにはいかないと思います。最近は、気象状況が大きく変化してきましたから、この平成6年で国営事業でやろうかって立ち上げた時とは少し違ってきているのかなというふうには思います。ただ、豊住、川南も入るかもしれませんが、ある種、玉葱を中心に作っている圃場と言いましょうか、この辺になるとやってみようかって言うか、やろうかって言うふうに盛り上がってくるんじゃないかなと言うふうには思いますけども、そこから離れる部分については、もちろんそちらの方も必要になってくると言うことになると、井戸のことは別にして言いますと、ファンポートだとかそう言うことの施設整備も当然必要になってきますから、そうなってきた場合に、本当に積極的に畑かん事業を進めようじゃないかと言うふうに合意形成が成り立っていくのかどうかというのは、なかなか難しいところあるかと思います。常元の方のダムはいろんな経緯があって、やらないと言いますか、つくらないと言うことになってきましたけれども、鹿ノ子ダムの方について言えば、水利権を申請する権利は持っているんですよ。105ヘクタールぐらいだったと思います。基本的には常呂川から水をあげますから、そういう意味では豊住地域って言うことになってくるのかもしれませんけれども、そう言う水利権を申請する権利だけは持っていると言うことです。置戸だけじゃなくて訓子府、北見も同じように申請をする権利は持っていますけれども、実際には、なかなかそれを使ってやりましょうかって言う、まだそこまでの動きは今のところ平成6年以降、農家の方から上がってきている状況にはないと思います。行政の方でどうかと、井戸水の関係について調査も含めてと言うお話がありましたけれども、農業者の人が自分のとこ、或いは、周辺の農家の人達も含めて調査をやりたいと言うような考え方があるんだとすれば、行政としても前向きに相談には乗りたいと、こう言うふうに思います。

質問 3番 髙谷勲

井戸の関係については、今のところ大きな規制はないと言うことで取り組もうとすれば、一番、手っ取り早くやれる方法かなと言うことでありました。先程言いましたように、畑かんの関係については、まず、1,000ヘクタールと言うそう言うものを超えないと言うことですし、置戸町において今現在、畑かんの対象になる部分、玉葱にしても約170~80ヘクタールと言うことですし、その他、一般畑作含めてやるとしても、そんな大きな面積は望めないので、まず畑かんの関係については、非常に難しいかなと言うことでありました。ただ、近隣では、温根湯、留辺蘂地域について、当初、76億7,000万円ぐらい、これは当初の意向調査を踏まえてやると450ヘクタールぐらいですし、38戸ぐらいでも当初の予算でいくと、そのぐらいの費用かかるよと言う部分が、25億9,000万円。760ヘクタールと。過去、温根湯地域、それから、留辺蘂の地域にあっても水源がありましたので、水利権の部分についてはそういう部分で何とかクリアできただろうと。そう言うことで受益者との協議がまとまって平成19年にこの関係についての意向調査を含めてやって、昨年からでしょうか、稼働を始めたと言うことで、特に玉葱については、置戸は非常に全体の中でも平均反収からいくと、きたみらい全体でも3.2基ぐらいなのですが、3基と言うことで、総じて全体が悪かったと言うことなものですから、こういう状況が続いて、仮にも、もしこの地域だけがそう言う状況で、価格にもそういう部分が反映しないで、去年はたまたま値段で少し救われた部分ありましたけれども、一昨年のような状況であれば、かなり最終的には組勘の整理の中でも厳しい状況が生まれたのではないかなと言うふうに思っています。昨年の組勘の整理の内容については、一昨年は個人の現金でありますとか、或いは、貯金を充当して、それにあてた部分がありますが、去年は臨時議会でも130万円の債務負担行為ということで、利子補給の部分で、あてて頂いておりますけれども、7,900万円の災害資金、それから緊急支援資金がこれにあてられております。それから先程言いました、セーフティーネット資金、6,000万円、これらも年末で畜産農家14戸と言いますけれども、これにプラスだと10戸の6,000万円、これが長期に変えられた部分がマイナスから年末では救われていますけれども、これも含めた去年と変わらない数字が今年も実はあったんだろうなと言うふうに思います。そこで、今お話ありましたように、気象変動に負けない強い農業づくりをするためのメニューと言うものを少し示して頂いて、そして、従来のような農業に対するそういう対策では、この数字は救えないと言うことですので、新たな一つの方法としていろんなメニューを考えていかなければ、全体がどんどん、特に今の階層区分でいくと、Aランクと言われる人達が、一気に12戸も減ってしまってその分がBランクなり、あるいはCランクにシフトしていくという状況は、全体の置戸のこれからの農業に対して非常に大きな不安になるということでありますので、置戸町としても今のところ新たな対策としては考えられないということでありますけれども、堆肥センターであるとか、あるいは置戸には半分の農家が畜産農家としているわけですから、その辺とタイアップしながら、交換耕作なり、そういうものをどんどん推し進めていって生産力を上げる、そういう対策を考えていかなければならないかなというふうに思っています。作物別で言いますと、麦なんかも実は平均反収では9俵だって言ってますけれども、いい人は約12俵ぐらい取ってますし、本当に少ない人は4俵ぐらいしかない人もいるわけですよね。この辺の差を何とか狭めていかないと、今後の置戸の農業というものも全体がジリ貧していってしまうなと、そういう思いがありますので、是非、農協、行政がタイアップしながら新たな対策を何とか見出して、こう言うものに対する資金的な援助ももちろんそうなのですが、そう言う方策も更に考えて頂きたいなと言うことであります。町長からは、いろんな意味で答弁頂きましたので私の質問はこれで終わりたいと思いますけれども、是非、その辺は農協と行政がタイアップをして新たな方法を見出して頂きたいと言うふうに思います。

答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)

組勘のお話、それから、数量的には落ちているのだけども、価格の面で多少救われて何とかかんとかなったと。しかし、全体を見た時には、なかなか厳しい農家経済なんだと言うようなお話がありました。資料も頂いておりますので、私もその辺のことは理解しているつもりです。ただ、今、総体議論だけでいいのか、やはり個々の農家の状況をきちっと検証して、そして、どうするという議論がそこに出てこなければ、なかなか好転をするということは難しいのじゃないかと。総論ではいろんなこと申し上げやすいのですけれども、各論という部分をきちっとやっていって、そして最終的に総体として良かったと。あるいは、こういう面について何か一工夫必要なことだよなというようなことに結びついていくんだと思うんですよね。やはり個々の部分と言うことになりますと、当然、農協がそこに積極的に関わってこないと、行政としてもなかなか難しいわけです。ですから、そう言う意味も含めて農協と連携を取りながらというのは、そうしたこと含めて申し上げたつもりです。それから、先程、畑かんの関係で105ヘクタールぐらいと申し上げましたけれども、正確には、150.3ヘクタールです。ただ、これにも考える時間がありまして、1日当たり、12.5時間というふうに決められているようですね。ですから、24時間回しっぱなしというわけにはいかないというような制約もありますが、いずれにしても新規での灌がい用水利権ということになると、正式にそれを使ってやるということになると、改めてと言いましょうか、新規で申請を出していくという手続きが必要になってくるということであります。

質問 3番 髙谷勲

いずれにしても底辺と言われる人達を何とか救わないと、全体が浮かび上がってこないということですし、行政と農協一体となってそういう部分に取り組んで頂きたいと思います。

出典:置戸町議会 平成26年第3回定例会 2014年3月16日 議事録 PDF(75ページ) 間違いを知らせる