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新冠町議会 令和6年第2回定例会 2024年6月21日

指定管理鳥獣(ヒグマ)対策について

2024年6月21日、新冠町議会の一般質問で、酒井益幸議員が「指定管理鳥獣(ヒグマ)対策について」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。

質問者
酒井益幸 議員
答弁者
町長 鳴海修司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 酒井益幸

議長より発言の許可を得ましたので、通告に従い、指定管理鳥獣ヒグマ対策について一般質問いたします。道内におけるヒグマの目撃が増加しており、出没により人や家畜に被害が相次いでいます。道の資料によりますと、昭和37年から令和2年3月末までの58年間に148人が被害を受けており、そのうち52人が亡くなっております。被害者を活動別に見ますと、最も多いのが、ヒグマの狩猟や許可捕獲の際に逆襲にあったのが60人で40.5%。狩猟以外の被害で最も多いのは、山菜やキノコ採りの際に発生したものが38人で25.7%となっています。釧路管内では、「OSO18」と呼ばれるヒグマが、令和2年から令和5年7月までの4年間に牛66頭を襲い、そのうちの半数が食われるなどして被害が報告され、令和5年7月30日の早朝、牧草地に寝転んでいたところを町職員のハンターによって駆除され、特番になるなどして記憶に残っています。令和3年においては、6月に札幌市東区の市街地に進入し、4人が人身被害を受けるなどして、道内においては8件、死者4人、負傷者8人と最多になっております。本年5月5日には浦河町上杵臼において、山菜取りの中の男性がヒグマに襲われ負傷し、道はヒグマによる人身被害の発生は今年に入って道内初の事態となり、浦河町、様似町にヒグマ注意報は発出しています。当町も目撃が相次ぎ、昨今では情報量の増加により不安と危険を抱いている方々がおられます。道内では、令和5年のヒグマに関する通報件数は4055件と前年の2倍近くに上り、被害も以前後を絶ちません。環境省はこうした中、大臣が4月16日の閣議後の会見で、絶滅の恐れのある四国の個体群を除き熊を指定管理鳥獣に指定し、熊類の管理を強化し被害防止を図って国民の安心安全を確保していくと述べられ、ヒグマなどの熊類の指定管理鳥獣に追加したことを明らかにしました。これによって道や市町村がヒグマの対策を行う際、交付金の形で国から一定の支援が受けられ、詳細については、秋頃までに支援が始められるようにとの報道がありました。当町において、国や道からの支援を受けながら、これまで以上の対策が必要であり、課題解決を行う必要があると思いますが、4点について質問いたします。1点目、個体数は増加傾向にあると思いますが、エリアごとにトレイルカメラを設置し調査する考えは。2点目、被害防止の観点から、人や家畜とのすみ分けを進める対策を強化するべきでは。3点目、市街地に近づけさせないよう、ごみ出し・家庭菜園などの注意点を明確化し、対策を強化しては。4点目、市街地付近に出没した場合は、迅速な周知徹底が必要であり、防災スピーカーの活用を加えては。以上町長の御見解を伺います。

答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)

酒井議員から御質問の「指定管理鳥獣対策について」にお答えします。ご質問にありますとおり近年、道内においてもヒグマの出没が増え、市街地への出没や人身被害の発生など、人との軋轢が深刻化していることを踏まえ北海道町村会としても、ヒグマを鳥獣保護管理法で規定する指定管理鳥獣の指定について国や道に要望しておりましたが、本年4月16日に関係省令が公布・施行され、ヒグマが指定管理鳥獣に指定されました。指定管理鳥獣とは、集中的かつ広域的に管理を図る必要があるとして環境大臣が定めた鳥獣であり、これまでニホンジカ及びイノシシが指定されております。この法律の規定において、環境大臣は指定管理鳥獣に係る基本的な概念やガイドラインの策定、地域ごとのゾーニング案の作成などの基本指針を策定し、都道府県の役割としては、捕獲等事業をまとめ、指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画を策定し、この計画に基づいて捕獲等事業を実施します。北海道におきましては、現在、第2期北海道ヒグマ管理計画を策定しており、ヒグマによる人身被害の防止、人里への出没の抑制及び農業被害の軽減、並びに、ヒグマ地域個体群の存続を目的として、人との軋轢を軽減するための知識の普及や、ヒグマ生息域と市街地の住み分けに係る事項、農作物被害防止策等が記されております。また、個体数の管理目標としては、ヒグマ生態密度調査を基に北海道を5つの地域にゾーニングしたうえ、それぞれの個体管理計画の目標数値を設定しております。これを受け市町村では、農林水産大臣が策定する基本指針に基づき、市町村鳥獣被害防止計画を策定し鳥獣の捕獲等を行っており、ヒグマにつきましては、繰り返し出没する個体や人身事故の恐れがある個体のみ捕獲することとしておりまして、北海道ヒグマ管理計画と相互連携を図り、ヒグマ対策を講じて行くことが肝要であると考えています。そこで1点目の質問にあります、個体数の把握調査についてでございますが、前述いたしましたとおり、ヒグマ個体数調査につきましては過去より北海道が実施しており、北海道ヒグマ管理計画によりますと推定生息数では、平成2年5200頭に対し令和4年1万2200頭と約2.4倍に、当町の含まれる夕張・日高ゾーンでは、平成2年1690頭に対し令和4年4460頭と約2.6倍となっております。これらの推計は過去からの捕獲実績や狩猟者アンケート、令和2年からはヘアトラップによる分析手法を取り入れたものであり、ヒグマ生息数の調査主体は北海道の役割と位置付けられておりますことから、町が積極的に調査を行う考えはございませんが、本年度、ヒグマ捕獲用に購入したトレイルカメラ10台を保有しており、目撃情報のあった地点へ設置し生態把握を行うなど幅のある運用をしてございますのでご理解願います。次に2点目の、人との住み分け対策につきましては、3点目のご質問と関連がありますが、人とヒグマの軋轢の軽減には、市街地、市街地周辺、農耕地、森林などといった、地域区分を設定し、緩衝帯の整備、放任果樹等の誘引物の管理、移動ルートとなる河川の生息環境管理などが有効な手法であると考えられておりますが、当町は市街地付近にも農耕地や森林が混在しておりますことから、草刈りなどの対応はしておりますが、住み分けを13完全に行うことは困難であると考えております。次に3点目の、市街地におけるゴミ出し、家庭菜園に係る対策についてでございますが、クマの嗅覚は非常に優れており、生ごみや家庭菜園における野菜の残さや摘果された果実を放置することがクマを誘引し、それを食物と認識し市街地を採食場所として繰り返し出没する問題個体となる訳で、それを防ぐために金網や電気柵などの設置対策も考えられますが、市街地全体を覆うことは現実的な対策とは考えておりません。一方で、ソフト対策として生ごみの排出を収集のできるだけ直前に行うことや、クマに食害されないような容器での保管など、個人または地域単位での取り組みを強化していただくことは重要であると考えております。町ではこれまでクマの出没する春期に広報等でヒグマ対策の注意喚起を行っておりますが、これに加え、ヒグマを市街地に引き寄せないため、住民自ら取り組むことのできる対策について、情報発信を強化して参りたいと存じます。最後に4点目のご質問にあります防災スピーカーの活用につきましては、令和4年10月に中央町の新冠川堤防付近及び新冠橋に親子の熊が出没した際、防災スピーカーを活用して注意を呼び掛けた実績がございます。防災スピーカーの本来の目的は、大津波や河川氾濫、ミサイル発射など非常事態に対応して作動するものであり、また、馬産地として生産牧場に配慮しなければならない面もございますので、市街地に熊が出没し、人命に危険が及ぶ可能性が高い場合などに限定して、活用を図って参りたいと存じます。

再質問 2番 酒井益幸

再質問いたします。2点目の答弁につきましては、具体的な取り組みを示さなかったわけでありますが、札幌市では平成29年に、人と熊との共生を目指した基本計画を策定し、市街地、市街地付近、都市近郊林、森林に分けて場所ごとにゾーニング管理を進めています。市街地においては人の安全最優先に捕獲・駆除し、隠れやすい場所のやぶなどの草刈りを実施し、家庭菜園用の電気柵の購入を支援しています。ヒグマの習性として、嗅覚が発達し警戒心が強く薄暗いやぶを移動し、ふきのような葉を利用し寝泊まりしているとも言われています。親離れしたと見られる熊が6月1日に新冠温泉駐車場で目撃されて以降、同一個体が複数回にわたり目撃され民家に近づき、目撃してもに逃げない、いわゆる問題個体となっておりました。6月18日、ヒグマが檻りにかかったとの旨を報告を受けました。この間、対応した職員をはじめ、関係機関等、大変御苦労されたと思います。6月17日から1か月間は、ヒグマ注意報が道より発出されていますので、引き続き警戒が必要です。そこで質問の1点目は、今回出没を教訓とし、安心安全の観点から新冠温泉利用者の減少の影響なども懸念されるため、人里に近づかないように原因を取り除き、適度な距離を保つことは重要でありますが、是非住み分けを進めるべきと思います。民有林も含め、森林環境譲与税の活用も検討しながら、東泊津から市街地付近の森林管理やゾーニングによる草刈りなど、やぶを減らす基本的な対策は有効であると考えます。ゾーニング改善につ14いてのお考えを再度お聞かせください。2つ目、自治体の取り組みにおいては、名寄市はドローンを活用してカメラでの移動個体の把握、スピーカーでの音出しの追い払い、出没付近の住民に対するスピーカーを活用しての周知を行っていますが、過去に一般質問した同僚議員のドローン活用についての提言を踏まえ、検討すると答弁されておりましたが検討結果について伺います。3点目、ハンターの高齢化については、平均年齢65歳を超える現状踏まえて、若手の熊撃ちハンターの確保が喫緊の課題でありますが、春グマ対策等は危険を伴い敬遠されています。20人程にしていると思いますが、現状では、主に5人程度が駆除に当たっていると聞いています。危険と隣り合わせで実働していなかったり、理由は様々あると思いますが、今後の担い手育成や支援について伺います。

答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)

再質問についてお答えいたしたいと思います。1点目の、市街地のゾーニングについてお答えいたします。先ほどの住み分けの答弁と重複いたしますが、当町におけるゾーニングは難しいと考えておりまして、御質問にあります、東町や西泊津地区などの隣地は、軟弱な地質上に天然民有林が多く存在しておりまして、傾斜地の伐採による山腹崩壊という側面もございますので、御提言の対策は難しいと考えているところでございます。まずは、先の答弁のとおり、ソフト対策を強化してまいりたいと存じますので、御理解をいただきたいと思います。2点目の、ドローン活用についてでございますけども、当町での活用実績としては、令和4年度に市街地付近における出没時に使用した実績があり、海岸や河川上空を操作範囲としましたが、草などの障害物によりまして、個体把握に至らなかった経緯がございます。また、個体把握の警察や猟友会との連携方法など検討課題もあり、現在はその段階にある状況であります。近況では、朝日の森に事務所を開設準備中の、ドローン事業を展開する会社において、赤外線カメラを搭載したドローンによる熊捜索事業をメニュー化している情報を得ておりますので、地元猟友会と協議の上、活用について検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。3点目の、今後の育成や担い手支援についてお答えいたします。熊ハンターの平均年齢は65歳で御指摘のとおりであります。まず、担い手支援につきましては、現在も取り組んでおります、狩猟免許取得費用の全額補助と猟銃購入費用の一部助成を継続してまいりたいと考えているところでございます。また、育成につきましては、現状として猟友会に頼っていることに、ほかならないのは事実でございます。町が育成を指導していくことは、現状況では無理があると認識しているところでありますが、昨年の第3回定例会における武藤議員の質問でも答弁しておりますが、公的な実動組織を自治体連携で取り組むことに対して、北海道の支援体制の整備を注視しているところでもありますので、そのような取り組みの中で、担い手の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。15

再々質問 2番 酒井益幸

再々質問いたします。質問の1点目です。駆除した場合におきまして、300キロほどのヒグマの残滓処理については、ナイフ等で解体しハンターが小分けにした後、袋詰めして処理場に運ばれています。解体には3時間ほどかかると聞いていますが、大型の個体に対する労力軽減を目的に支援するお考えはありますでしょうか。2点目、檻の設置に関しまして、トラックで運び積み下ろしに関しては、設置場所付近の牧場などからトラクターを要請し、設置の協力を依頼していると思います。例えば、本町がユニックを装備したトラックを購入したほうが、時短や効率の観点からメリットはあると思いますが、購入し対策を支援するお考えはありますでしょうか。以上2点についてお願いいたします。

答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)

再々質問について答弁いたしたいと思います。初めに、大型熊の解体に対する労力軽減策についてでありますが、現在は、捕獲した熊の解体作業も含め委託しておりますが、ハンターさん複数での解体される方や、お1人で作業されておられる方もいると承知しているところでございます。袋詰め後の処理場までの運搬につきましては、町職員が運搬しておりますが、解体作業のノウハウはハンターさん個別のものと認識しておりますが、その軽減策として町が何ができるのか、地元猟友会とも意見交換してまいりたいと考えております。次に、熊檻設置をスムーズに行うための車両導入に対する考えについてでありますけども、熊檻の移動や設置の状況といたしましては、小型檻は町有軽トラックによる移動と人力による積み下ろしが出来ますが、大型檻の場合は、議員御指摘のとおりトラックとトラクターが必要となりますことから、設置場所、近隣農家の協力を得て設置しているところが現状としてございます。近年の移動件数は10数件程度で、1件当たり設置まで数日を要している現状でございます。御質問にあります、車両を導入することによりスムーズな設置も可能となるわけではございますが、車両の運行に当たりまして必要な職員の作業免許取得や山間部の林地内に設置すると想定した車両の選択、さらには導入に係るほ補助制度の活用も視野に入れながら判断していかなければならないと考えているところでございます。いずれに致しましても、設置環境と整えるため小型檻の導入や現在の協力体制の強化も含めて最善の選択をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。

出典:新冠町議会 令和6年第2回定例会 2024年6月21日 議事録 PDF(11ページ) 間違いを知らせる