新冠町議会 令和5年第4回定例会 2023年12月15日
地域に住み続けられる介護事業について
2023年12月15日、新冠町議会の一般質問で、酒井益幸議員が「地域に住み続けられる介護事業について」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。
- 質問者
- 酒井益幸 議員
- 答弁者
- 町長 鳴海修司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 酒井益幸
2番、酒井益幸です。議長より発言の許可を得ましたので、通告に従い、地域に住み続けられる介護事業について一般質問いたします。昨今、長引くコロナウイルス感染症の影響、ウクライナ危機、イスラエル紛争、為替相場における円安進行の問題、原油価格が上昇により、物価高騰に深刻な影響を与えております。人の流れは、現役世代が減少に転じ、高齢化社会が進行中であり、人口減少や物価高騰の影響において福祉分野は厳しさを増しており、介護事業所の運営はコロナか禍から厳しい状況が続いております。今後の見通しは、2025年、団塊世代が全員75歳以上となり、2040年までの間に85歳以上の人口が急増することが予想されています。要介護認定率は、年齢が上がるにつれ上昇し、特に85歳以上で上昇する傾向にあることから、介護サービスの需要は今後高まることが見込まれています。一方で、国民の生産年齢人口は、急速に減少することが見込まれています。現在、介護職員の平均年齢も上がってきており、町内の3施設事業所においても、40歳から60歳が最も多い勤務実態が伺います。将来的に介護人材の確保は大きな課題になると考えます。このような状況下で、環境の変化にあって、介護が必要となっても、できる限り住み慣れた地域で、これまでの日常生活に近い環境で暮らし続けることを実現したいと思う方が多いと感じています。支援を提供する要が、行政や地域包括支援センター、ケアマネジャー、介護事業所、関係団体であり、住民の生命財産を守る支援の役割を果たしながら、利用者、入所者に対する介護サービスの質を向上を加えながら、事業継続が重要と考えます。これまで国、道、町の行政が一体となって介護職員の処遇改善、人材確保、育成、介護職員の離職防止や定着促進、介護分野の生産性向上に向けた取り組みの普及、介護職の魅力を発信等々、様々な施策を行っていますが、このうち介護分野の生産性向上の取り組み22については、介護サービスの質の維持、向上が見込まれるとともに、介護現場の職員の負担軽減もつながるものであり、魅力向上、介護人材の確保等による一定の安定が図られるように思います。一方で、地域全体において、介護現場の生産性向上が取り組まれなかった場合には、より人材不足が深刻化し、介護保険サービスの需要の増大や重度化に対応することがますます厳しくなることが考えられます。このため、地域住民が住みなれた地域で安心して生活し続けられるように、最善を尽くし、介護現場で働く職員が自らの仕事や職場に自信と誇りを持って、長く働くことができるよう、関係機関が連携し、介護現場における取り組みを積極的に支援することが求められています。また、人口減少の中にあっても、介護職員は限られた人員で、専門性の高い介護サービスを提供しなければなりません。加えて、道内における小規模自治体の介護現場の厳しい現状、特別養護老人ホームや、訪問介護事業所において、撤退のマスコミ報道がなされています。そこで、我が町における利用者が安心して地域に住み続けられる介護事業の在り方について3点質問いたします。1点目は、将来像を踏まえ介護事業所の存続について人材確保の観点から、資格取得に対する研修費用の助成は実施しているが、取り組みや効果はについて、行財政改革に取り組むとしておりますが、財政の見直しについて、効率的な運営の可能性があるのか、問いたいと思いますので、質問の2点目は、恵寿荘におきましては、介護報酬の不足も考えられるが、町負担も増加傾向にあると思う。利用者負担を考慮し、施設維持も含め、運営の効率化を図っていく考えは。また、町外事業者を含め、介護事業所全般の指定管理制度の検討はについて、地域包括支援センターにおいては、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーを配置して、住民の健康の保持、生活の安定に必要な援助、健康医療の向上、福祉の増進、介護予防、包括的支援事業を支援することが挙げられます。地域に暮らす高齢者に対する安心安全の生活をサポートする第一線の機関であります。一方で、町民におかれましては、核家族化の影響等で、介護負担感の悩みや困り事を抱えている方もおられます。また、以前から地域や身内と交わることがされていなかった方々の場合には、介護の助けが求めづらくなり、社会的な孤立状態に陥ることもあると言います。やがては孤独死を余儀なくされるケースが生じる可能性があると考えます。そこで、質問の3点目は、住みなれた地域の入所者は、ほぼ満床であり、単身、夫婦2人暮らしの介護認定者が増加傾向となっています。老老介護、家族介護の負担や、最近では、働きながら介護するビジネスケアラーが問題視され、仕事と介護の両立は、相当な負担を強いられます。初期対応からの地域包括センターの役割は重要でありますが、情報が伝わりにくく、利用を控える方々がいると思いますが、どう支援していくかについて、町長の所見を伺います。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
酒井議員から御質問の、地域に住み続けられる介護事業について23にお答えいたします。御質問の1点目でございますが、当町では介護の基礎的な知識やスキルを身に付けるための、介護職員初任者研修及び介護福祉士の受験資格を得るために必要とされる、実務者研修の受講者に対し、受講費用の一部を助成することにより、在宅介護を含めた介護人材の育成、確保に努めております。本制度の利用実績でございますが、令和元年度から本年11月末日までに、初任者研修及び実務者研修を受講されたのは33名で、このうち2つの研修を受講された重複者3名を除いた実人数は30名となります。この30名のうち、他市町村に転居をされた7名を除く、23名につきましては現在も町内に住所を置き、介護事業所での勤務又は在宅にて介護スキルを活かされていることと存じます。このことから、本制度により介護全体のスキルアップは図られてきたものと認識をしておりますが、受講者の多くが、既に介護事業所に勤めていた方々であったという実態を鑑みますと、介護事業所の定員割れに寄与するという面での効果は低かったものと分析をしております。今後におきましても、本制度の継続を予定しておりますが、実施にあたりましては、受講されやすい環境づくりや介護未経験者への宣伝など内容を改善しながら取り組んでまいります。次に、2点目のご質問についてでございますが、特別養護老人ホームの運営は介護報酬を財源として利用者にサービスを提供するため、必要な人員、設備等を整えて実施しております。施設運営にあたり、支出の大きなウエイトを占めるのは人件費となり、一般的には民営化により人件費が抑えられ、経営の効率化が図られるとされていますが、恵寿荘では適正な職員配置が継続できており、加えて地方公務員の給与体系となりますので、民間事業所よりも人件費比率は高く推移しております。また、施設の維持管理におきましては、築40年を迎えた建物や設備は老朽化が著しく、修繕費用は年々増加しており、対応に苦慮しているところでもあります。このことから、収入の柱となる介護報酬については、出来得る限り活用可能な加算を取得し、1人当たりの単価上昇と入退所による空床を極力抑え、利用率を上げる様に努力しているところでございます。また、指定管理制度の検討につきましては、私共も行財政改革における検討事項の一つとして捉えておりますが、民営化に伴う職員の身分保障や老朽化した施設の建替えを含む維持管理などの課題は多く、加えて、昨今の介護現場におきましては介護職員の確保が大変難しい状況にあり、止むなく事業から撤退をする民間事業者が後を絶ちません。このような情勢では、民営化による人材流出への懸念を払しょくすることは出来ず、現段階での公設民営化は非常に難しいものと認識しておりますが、今後の健全経営のためには必要な検討と捉えてございますので、本件につきましては、町内外の介護事業所の経営状況や事業連携の可能性を見極めながら、慎重に判断して参りたいと存じます。御質問の3点目でございますが、高齢者の皆様に住み慣れた地域で、健康的で、自立し24た生活を送っていただくには、介護が必要となる前の初期段階からの介護予防が重要となり、その役割を、地域包括支援センターが担っております。当町では、地域包括支援センターの業務全てを保健福祉課が兼務をしておりますので、高齢者の方と面談をする際には、馴染みのある、保健福祉課の名称を用いながら職員が対応しております。介護予防施策を進めるにあたりましては、介護認定にまでは至っていない高齢者を対象に、お達者度チェックを毎年4月に送付し、その回答から得られる健康状態の様子や運動機能等の状況を把握し、要介護状態への進行が懸念される方には、介護予防教室等への参加を促すとともに、状況によりましては即時、介護サービスの利用へと繋げてございます。また、回答が無く、近況が把握できていない高齢者に対しましては、介護担当職員による訪問活動のほか、民生委員さんや自治会役員さん等の協力を得て、状況等の把握に努めております。このほか、定期的な介護予防教室の開催や、自治会や事業所等が主催する集会等の機会を通じ、フレイル予防の取り組みを進めるとともに、地域住民や事業所の協力をいただき、見守り、見回り体制を構築しており、これらの情報につきましては、町広報紙やホームページのほか、医療と福祉の情報誌「WA・輪・WA」や医療福祉マップの配付、認知症カフェ等により、町民にお知らせしているところでございます。このような取り組みの積み重ねもあり、保健福祉課には高齢者の皆様から介護に関する心配事や対応、日常生活での困り事など、年間で平均1800件を超えるご相談が届き、その都度職員が対応をしている状況でございますが、お困りの高齢者全てに対応が適っているとは思っておりません。このたび、情報が伝わりにくく、利用を控える方々がいるとのご指摘を頂きましたので、改めて情報の発信、高齢者の状況把握に努め、介護予防施策に取り組んでまいります。
再質問 2番 酒井益幸
再質問いたします。現役世代が減る中で、介護事業所が引き続き機能するためには、関係者が改善をすることはもとより、地域で介護をどう見つめて生かしていくのかという視点が重要になると思っています。利用者やその家族のみならず、介護従事者が、地域間でのよりよい関係を構築することが必要と考えます。そこで、介護に対する社会教育のためには、介護の魅力を発信する機会をつくり、教育の現場において、介護職の魅力的なイメージを共有してもらう取り組みが求められていると考えます。やがては、ふるさとで住みたい、仕事がしたい。介護従事者になってみたいと思っていただきたいと考えますが、ドレミの園児、小学生、中学生に、介護分野の親しみを持ってもらう教育の必要性について伺います。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
酒井議員の再質問につきましては、総合教育会議の主催者としての立場から答弁させていただきます。当町のような地方の町村にとって、介護人材を外から集めるということは非常に難しく、25町内で育ってきた子どもたちへ、介護職の魅力を伝え、将来の職業、そして勤め先の候補として町内事業所を意識していただくことは、人材確保の施策として有効な手段の一つと考えております。そのためには、介護の仕事を知り経験してもらうことが肝要との思いから、教育委員会や各学校、新冠町社会福祉協議会等と連携の上、小学校6年生には総合学習の中で、認知症に関する学習や車椅子等を用いた高齢者の疑似体験を、中学生や高校生に対しては、インターシップでの直接的な介護体験を通じ、介護職への関心と理解が深まるよう努めてまいりました。コロナ禍など疾病の流行時には受入れを中止してまいりましたが、今後もこのような活動の継続と内容の充実を図ってまいります。なお、認定こども園の園児には対象としておりませんし、今後もする考えはございませんので、御理解願います。
再々質問 2番 酒井益幸
再々質問いたします。特別養護老人ホーム恵寿荘において、生産性向上に向けた普及にも取り組んでいくことが、重要と考えます。生産性向上は、職員が介護業務に集中出来、生き生きと働くことのできる環境をつくるため、日頃の業務改善をしながら、入所者に対する介護の質を向上させていくのが目的であります。また、介護職員の業務の効率化、離職防止や定着促進の観点を考えたとき、ITC活用をどう思っているのか。また、可能性はあるのか。今後における介護ロボット、センサーなどのICT活用の考えについて伺います。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
再々質問についてお答えいたします。ICTによる業務の効率化や職員の負担軽減など、導入の効果については十分認識しておりますが、財政的な事情に加え、今後の恵寿荘運営にあっては、議員からも御指摘があるように公設民営などの検討も必要と考えており、町議会にも御審議いただきながら、一体的に検討してまいりたいと存じます。なお、担当課職員には、今後にありましても今まで同様、それぞれの対応分野において、丁寧かつ親切な対応に努めさせてまいりますが、私は、当町の保健師をはじめ、それぞれの課職員の町民への対応や勤務姿勢には、全幅の信頼と誇りを持っておりますことを申し添えまして、答弁といたします。