みんなの議会

新冠町議会 令和4年第4回定例会 2022年12月16日

文科省の公立学校図書館への拉致関連書籍の充実を求める通知について

2022年12月16日、新冠町議会の一般質問で、伹野裕之議員が「文科省の公立学校図書館への拉致関連書籍の充実を求める通知について」質問し、教育長 奥村尚久が答弁しました。

質問者
伹野裕之 議員
答弁者
教育長 奥村尚久

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 伹野裕之

引き続き通告に従い、文科省の公立学校図書館への拉致問題関連書籍の、充実を求める通知について質問いたします。文部科学省は8月に、北朝鮮当局による拉致問題に関する書籍等の充実に係る御協力等についてという通知を出しています。この内容は、全国の公立、学校図書館の蔵書について、北朝鮮の拉致問題に関係した書籍の充実を求めるもので、国が特定のテーマに関して、図書館に資料の収集を呼び掛けたのは初めてのことです。これは、拉致問題に取り組む内閣官房拉致問題対策本部の要請を受けた文部科学省の措置で、通知は8月30日付で、自治体や教育委員会に対して、全国約3400の公立図書館と小中高校の図書館で、拉致問題の関連書籍の充実やテーマの展示に協力するよう求めているものです。内閣官房拉致問題対策本部は、これまでも文部科学省を通じて、啓発アニメの事業で活用するよう各学校に求めています。担当者は、若者への啓発策の一環として要請したもので、図書館に資料収集を強制するものではないとしてます。しかし、関連団体や専門家からは、懸念の声も上がっています。日本図書館協会は、戦前戦中に、思想善導の役割を果たした反省から、資料収集に権力の介入や圧力を受けないとして、1954年に、図書館の自由に関する宣言を採択しています。このことから、日本図書館協会は、10月12日付けの声明で、通知は宣言の理念を脅かし、図書館の主体的な取組を難しくする恐れがある、と指摘しています。担当者は、拉致問題の解決を願う気持ちは当然あるが、あくまで本の収集は、各図書館の判断で行われるべきだと説明しています。拉致問題は、国民の関心事の一つであり、誰一人として早期解決を望まない者はいない事案であることは確かです。文部科学省の学校図書館への要請が、若者への啓発策の一環にあるということも十分理解はできます。しかしながら、このような通知が度重なれば、戦前戦中の思想善導の役割を果たしかねない状況が危惧されます。図書館運営は、戦前戦中の反省からの日本図書館協会の、図書館の自由に関する宣言を尊重し、地域住民のニーズに即した書籍の購入、資料収集、展示を行うべきと考えます。当町の図書館運営も、日本図書館協会と同様の考え方と推察しますが、この場で、この文部科学省の通知に対する教育委員会の考え方を伺いたいと思います。これを踏まえて、図書プラザ、小学校、小中学校図書館のそれぞれに、次の3点につい13て、伺います。1点目、蔵書に拉致問題の関連書籍はあるのか。2点目、書籍収集購入はどのような基準、観点で行われているのか3点目、今回の文部科学省の通知に対する考えは。以上3点について、教育長に伺います。

答弁 教育長 奥村尚久(教育長は2025年3月まで)

伹野裕之議員からご質問の、文科省の公立・学校図書館への拉致関連書類の充実を求める通知についてお答えします。ご質問1点目の拉致問題の関連書籍の蔵書でございますが、拉致問題を主題としている書籍は、レ・コード館図書プラザには一般書が5冊、児童書が1冊ございまして、全て拉致被害者やご家族が書かれた手記であり、当該書籍が出版された平成21年から平成29年に購入しているものです。小中学校の図書室においては、拉致問題を主題としている書籍の蔵書はありませんが、世界の国々の一つとして北朝鮮について記載している書籍が各図書室2冊から4冊ございます。2点目の書籍の収集や購入の基準や観点でありますが、司書が選書作業を行う際の共通認識を図るため、収集基準の内規を設けており、思想・宗教・政治において、自由で公平の立場で、あくまで中立であることや、極度に偏った主張や人権を侵害する恐れがある資料については慎重に選定すること等を基本方針としております。また、選書には常時3名の司書が携わり、選書結果を収集基準と照らし合わせた上で決定し、購入に至っております。学校図書室図書につきましては、学校向けの書籍カタログや巡回展示会から各校の図書担当教員が選書しているところですが、学校の求めに応じて図書プラザの司書が選書の協力や重複書籍の確認等を行っておりまして、学校、司書、教育委員会が連携し、児童生徒の教養の育成に資する蔵書に努めているところでございます。3点目の今回、文部科学省から発出された、拉致問題に関する図書の充実を求める通知に対する考えでございますが、まずは拉致問題の重要性は認識しており、早期の解決や国民の理解促進が図られることを願っているところでございます。一方で、その時々の政権や社会的圧力に左右されることなく、自らの責任に基づき資料の収集と提供を行うとした図書館の自由に関する宣言は、図書館を運営していく上で、将来に渡って意識すべき事項であると考えておりまして、今回の通知に基づき、特定分野の書籍を充実させるには至っておりません。拉致問題についても、これまで資料提供を行ってきた社会的関心の高い様々な問題と同様に取り扱うものとし、図書館の選書においては、司書が地域の実情や利用者のニーズ等を踏まえて、主体的に取り組んで参ります。また持続可能なまちづくりを実現するために、優先度を見極めた施策の選択を行うとともに、将来的な視点に立った町民本位の施策の推進に鋭意努力していく所存ですので、重ねて、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

再質問 5番 伹野裕之

ありません。

出典:新冠町議会 令和4年第4回定例会 2022年12月16日 議事録 PDF(12ページ) 間違いを知らせる