新冠町議会 平成31年第1回定例会 2019年3月12日
改正漁業法と後継者対策について
2019年3月12日、新冠町議会の一般質問で、伹野裕之議員が「改正漁業法と後継者対策について」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。
- 質問者
- 伹野裕之 議員
- 答弁者
- 町長 鳴海修司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 伹野裕之
それでは通告に従い、改正漁業法と後継者対策について質問いたします。昨年の養殖を含む日本の漁業生産量は430万トンで1984年をピークに減少を続け、最盛期の約3分の1までに減少しています。また、かつて200万人を超えた15国内漁業者は約15万人までに減少し、その約4割が65歳以上を占めています。先行きが厳しさを増しつつある中、長期にわたって水産物を安定的に供給し、水産業の活性化を目指し漁業制度の約70年振りの抜本的となる改正漁業法が昨年12月に成立し、適切な資源管理の強化と成長産業化を柱としています。この改正漁業法のポイントは、漁獲可能量制度の対象を拡大、漁船ごとの漁獲割当方式を導入、密猟対策で罰金の上限の引き上げ、利活用されていない漁場に限り新規参入を認める、漁船の大きさに関する制限の緩和です。水産資源の管理について改正漁業法は、乱獲を防ぎ持続可能な漁業への転換を目指すもので、漁獲上限を定める漁獲可能量制度の対象魚種もサンマやアジなどの現在の8種目から拡大し、また国が漁船ごとに漁獲量を割り当てる個別割り当て方式による数量管理も導入して管理責任を明確にしています。漁獲可能量や漁獲枠の割り当てに関しては、農水省や都道府県が水産物の生息、育成調査や実績などを踏まえて設定します。加えて、ナマコやアワビなどの密猟対策を強化し、罰金の上限を現行の200万から3000万円に引き上げるものです。漁業を営む権利である漁業権の見直しでは、地域の漁業組合などに優先して与えられる制度を見直し、漁協が適切かつ有効に活用していない漁場や利用されていない漁場に限り企業が新規参入できるようになります。新たな漁場については、地域水産業の発展に最も寄与する者に漁業権を付与すると定められており、事前に既存の漁業者などの意見を考慮しています。適切な活用や地域水産業の発展への寄与に関する判断基準については、国がガイドラインを速やかに示すとしています。一方、漁船の大きさの制限は緩和し、大型化を促して操業の効率化を進めようとするものです。約70年振りの抜本改革となることから、水産庁などは全国100カ所以上で説明会を開催してきましたが、当地域において説明会は開催されたのか伺います。地元の漁業者や漁協に漁業権を優先的に割り当てる規定を廃止されることで民間企業の参入も考えられ、海を企業に売り渡すという一部の批判も見られます。地域の漁業者を守る上で町はどのような対応を取るのか。また、漁業後継者対策として主だった施策がないように思われます。地域の漁業、漁場を守る上でも漁業者に対し農家と同様に漁業後継者親元就業奨励金事業を行うべきと考えます。町長の所信を伺います。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
伹野裕之議員からご質問の、改正漁業法と後継者対策についてお答えいたします。かつて世界一の漁獲生産量を誇っておりました我が国の水産業でございますが、今やピーク時の半分以下に減少し、水産庁の試算によりますと約30年後の漁業従事者は7万人程度、現在の半分以下にまで減少するものと予測されてございます。このような中、水産物の安定供給を継続していくためには、漁獲量の調整など適切な資源管理への取組みを進めるとともに、水産業の魅力を高め、新規参入や担い手づくりによる体制整備など新たな水産政策へのルール改正が必要となり、今般の約70年振りとなる法改正に至ったものと理解してございます。ご質問のございました当地域における説明会でございますが、法改正後水産庁主催による漁業者及び漁業協同組合、系統団体、地方公共団体16など関係者全般に向けた説明会は、平成31年1月15日から1月28日までの間、全国で6箇所、北海道は札幌市を会場に行われております。その後、道内各地での説明会が予定されてございまして、日高管内におきましては今月22日にえりも町での開催が予定されてございます。今般の改正は、沖合での漁業許可制度及び沿岸での漁業権制度の見直しが図られておりますが、漁業許可制度は資源管理に関する改正が中心のため当町漁業への影響はないものと判断してございますが、懸念されていますのは漁業権制度の改正かと存じます。漁業権には共同漁業権、区画漁業権及び定置漁業権の3つがございますが、当町に影響の大きい共同漁業権は従前どおりの取扱いとなっております。今般、適切かつ有効に活用されていない漁場への企業等の新規参入が可能となりましたのは、区画漁業権及び定置漁業権でございますが、区画漁業権は養殖に係る漁業権でございますので、当町への影響が生じることはございません。また、定置漁業権はひだか漁協2系統、町内企業1系統の3系統でございますが、適切かつ有効に活用しているとの基準は乱獲を避け、漁場利用や資源管理に係るルールを遵守している場合が該当し、仮に漁場の一部を利用していない場合にもその理由が漁場の潮通しを良くするための目的や輪番で使用するために利用していない場合、資源管理のために漁業活動を制限しているなどの場合は適切かつ有効な利用と扱われますことから、定置漁業権につきましてもご心配されるような問題はないものと存じますし、新たな漁業権を設定する場合にも都道府県知事には地元漁業者等の意見を聞き、漁業調整に支障が生じないよう設定することが義務付けられてもございます。改正漁業法は平成30年12月14日に公布されましたが、施行は2年以内とされており、この間漁業者等の意見をしっかりと聞いた上で制度を作り上げていくこととされてございますので、懸念される事項が生じた場合には、ひだか漁協とも連携を図り、対応してまいりたいと存じます。また、漁業後継者対策につきましては、町政執行方針にも若干触れてございますが、既にひだか漁協及び漁業者代表との協議を行ってございまして、新年度以降に具体的な内容について協議を進めることとしておりますので、事業提案には今しばらく時間を頂戴いたしたいと存じます。
再質問 11番 伹野裕之
今の町長の答弁で大体内容がわかりましたけれども、漁業の後継者問題、成り手不足の課題が解決されなければ経営基盤の弱体化が進むものと思われます。農業においては、本町では農業支援員、地域おこし協力隊の派遣事業があります。農業同様に漁業においても労働力の補完と新規就業などの担い手づくりの部分、そして地域活動を支える人材確保という上で農業同様に漁業の部分でも同様の事業の活用を提案したいと思いますが、その部分ではどうでしょうか。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
伹野議員の再質問にお答えいたします。議員がご心配、ご指摘の件につきましては行政側も共通認識しておりますので、後継者対策も含め2年間の猶予期間の中で関係者、関係機関としっかりと協議を検討してまいりますので、ご理解いただき17たいと存じます。