みんなの議会

幕別町議会 令和7年第3回定例会 2025年9月10日

スマート農業機器自作(DIY)への支援について

2025年9月10日、幕別町議会の一般質問で、藤原孟議員が「スマート農業機器自作(DIY)への支援について」質問し、町長 飯田晴義が答弁しました。

質問者
藤原孟 議員
答弁者
町長 飯田晴義

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 17番 藤孟

通告に従いまして、質問いたします。スマート農業機器自作(DIY)への支援について。2024 年、国はスマート農業技術活用促進法を制定。農業者の環境の変化に対応して生産性の向上を図るため「スマート農業技術の活用及びこれと併せて行う農産物の新たな生産の方式の導入に関する計画(生産方式革新実施計画)」と「スマート農業技術等の開発及びその成果の普及に関する計画(開発供給実施計画)」の二つの認定制度を設けました。そこで、町に以下の点について伺います。1点目、スマート農業のさらなる普及と推進上の課題について。2点目、個別の農家まで普及させるためスマート農業機器自作(DIY)の支援について。以上です。

答弁 町長 飯田晴義

藤 議員のご質問にお答えいたします。「スマート農業機器自作(DIY)への支援について」であります。昨今の農業を取り巻く環境は、農業資機材の価格高騰や気候変動による異常気象の頻発化、人口減少に伴う労働力不足などへの対応が迫られる一方で、新たな品種の開発や自然環境に配慮した資材の開発など、日々、進化を続けております。国においては、令和5年における基幹的農業従事者の 68.3 パーセントが 70 歳以上という現状を踏まえ、今後 20 年間において、基幹的農業従事者は 116 万人から 30 万人へと約4分の1にまで減少が見込まれるとしています。農業従事者の減少と高齢化という課題に対応し、食料の安定供給と農業の持続的発展を確保するため、令和6年6月、「農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律」いわゆる「スマート農業技術活用促進法」が施行されました。同法においては、生産現場ではスマート農業技術の現場導入を加速させ、その効果を十分に引き出すための圃場の畝間拡大や枕地の確保、作期分散や機械化体系に適合した出荷方法の導入など、スマート農業技術に適した新たな農業生産方式への転換を図る「生産方式革新実施計画」の作成、技術開発・供給分野では開発が特に必要な分野を明確化して、開発速度を引き上げるために多様な事業者の参画を進めて普及を図る「開発供給実施計画」の作成という二つの計画を国が認定する制度を設けました。この計画の認定を受けることにより、設備投資に係る税制上や金融上の特例措置が受けられるなどの支援措置が設けられております。ご質問の1点目、「スマート農業のさらなる普及と推進上の課題について」であります。スマート農業は、農作業の省力化や労働負担の軽減、生産効率や品質の向上を図る上で必要な技術として普及が進んでおり、本町においても北海道が定める「北海道スマート農業推進方針」に基づき、「幕別町農業・農村振興計画 2018 後期見直し 2023~2027」において基本方針に位置づけ、国の補助金などを活用した GPS ガイダンスや自動操舵システムなどのスマート農業機械が令和6年度末で 521台、農協組合員戸数 464 戸の5割を超える 237 戸に導入されているところであります。しかしながら、国の補助金の多くは農業者団体や法人などが要件となっていることが多いことや、既に経営の大規模化に取り組まれており、省力化や経費節減の努力をされている十勝の農業者にとっては、目標設定のハードルが高い場合もあります。また、スマート農業に必要な農業機械は高価なものが多く、初期投資の費用が高額であることや高齢化が進む農業では先端的な技術に慣れることが難しく、導入しても使いこなすことが難しいといった不安があること、さらには、異なる農機具メーカー間の規格の違いから機械の互換性が乏しく、メーカーやシステムの垣根を超えた連携の仕組みづくりなどの課題もあるものと認識しております。ご質問の2点目、「個別の農家まで普及されるためスマート農業機器自作(DIY)の支援について」であります。スマート農業機器の自作(DIY)については、限定的な範囲ではありますが、情報通信機器等に精通した農業者などを中心として、ビニールハウス内に温度センサーを設置した常時モニタリングシステムやビニールハウスの自動開閉装置などの取組があるとお聞きしております。これらの取組への支援としては、技術的、経済的、社会的な側面についての総合的な支援が考えられるところであります。技術的な側面では、農業者がスマート農業機器の自作に取り組むきっかけとなる、プログラミングやセンサー設計、通信技術などの学習機会を提供することや地域の工業高校や大学、企業などと連携して機器の製作をサポートすること、経済的な側面では、開発に対する補助金や低金利融資を提供すること、社会的な側面では、知識や技術を共有するネットワークを構築し、技術的に詳しい農業者が他の農業者をサポートする体制を構築することなどが考えられます。国における経済的な側面に対する支援では、中小企業庁において、生産性の向上や持続的な賃上げに向けた新製品・新サービスの開発に必要な設備投資等を支援する「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」いわゆる「ものづくり補助金」を活用することにより、小規模事業者等の場合には、機械装置やシステム構築費、原材料費などの補助対象経費について、補助率を3分の2とする補助金が創設されているところであります。また、町においては「幕別町農業ゆとりみらい総合資金」として、農業者の創意工夫と農業経営の安定に資することを目的に「ICT 技術活用機械導入資金」を設けており、農作業の省力化・効率化のため、ICT 技術を活用した機械を購入するための経費として事業費の 90 パーセント以内、500 万円まで無利子で貸付けを行う制度を設けております。町内においては、技術の習得、システムの構築など個々の農業者におけるスマート農業機器の自作(DIY)の取組について、農協や普及センターなどの関係機関で構成する「ゆとりみらい 21 推進協議会」において、これまで課題として議論をされた経過もないことから、同協議会において、農業者の認識・意向を確認するとともに、今後のこの取組に対する機運の高まりや動向を注視しつつ、引き続き、国の補助事業などの紹介や「幕別町農業ゆとりみらい総合資金」を活用した支援を行ってまいります。以上で、藤 議員のご質問への答弁とさせていただきます。

再質問 17番 藤孟

それでは、再質問させていただきます。実践している農家の声として、確実にこのスマート農業の導入には進歩している。しかし、周囲の反応はいま一つと。高齢化が進み、使いたいけれども難しい、誰でも簡単に使える機械になればいい、スマート農業はやったらいいという時期は間もなく過ぎ、やらないと駄目だという危機感を持つべきだと言われております。そこで、スマート農業の知識習得など、人材の育成がまず第一でないかと思います。現場では、新しいスキル取得が必要なため負担となり、農業従事者の抵抗感や負担も生じる。また、データ分析に関する専門知識が求められ、人材育成が追いつかないと失敗例も聞かされております。町として、人材育成の場をどのように設けるのか、お尋ねいたします。

答弁 町長 飯田晴義

町としてというよりは、まずは農協の中でそういったお話今のところ聞こえてきません、実は。まずは、そういった機運があって、では町内の作業機はありますから、まずはどういったことをやっていくのかということを、ゆとりみらい推進協議会の中で議論をしていただいて、そこに町内、農協の支援が必要であれば、そこに支援をしていく。あるいは、何かゆとりみらいが主体となって、講習会なりをやるとするのであれば、そこは人的な支援も可能でありましょうから、まずは農業者の意見を踏まえながら、議論していくことが先であろうかというふうに思っております。

再質問 17番 藤孟

このスマート農業、いわゆるメーカー間の競争が非常に激しいというか、機械のデータというのが標準化がなかなかしていないということ。それで、一元管理が難しいとも言われております。集めたデータ、いわゆる気温だとか温度だとか土壌状態、そういう現場でのデータの統一化といいますか、それを理解するノウハウというのもまだありません。ぜひ、そういうことも含めて、今、町長も言われたけれども、町だけでなくて組合とかそういうところで進められるような状態がつくれるのかどうか、お伺いいたします。

答弁 町長 飯田晴義

今、進捗状況が私も十分に理解しておりませんので、何とも確たる答えを申し上げられませんが、そこはやはりそういう機運、あるいは進捗状況が上がってきたときには、やはりそれが農業の振興に役立つものである、生産振興に役立つものであるとするならば、これはゆとりみらい 21 推進協議会の中で、町、農協、普及センターも入っておりますし、あるいは日甜なども入っておりますから、これまさに農業に関する技術を高めていくための場でありますから、その中でしっかり議論をしていただければというふうに思っております。

再質問 17番 藤孟

それでは、2番目のスマート農業機械(DIY)について伺いたいと思います。昭和の 30 年頃だと思いましたが、トラクターが買えない農家は離農しなければ駄目だという、そういう厳しい時代があったと思います。今、スマート農業を取り入れられない農家は、離農せよというような、そういう表現も出てくるぐらい国は進めたいのではないかと思っておりますが、今年の令和の米騒動の対策として、政府は農業機械メーカーと一緒になって、農業経営の規模拡大、農地の大区画化、このことで令和の米騒動の時代を打開していこうという施策が見え隠れしております。十勝の農材メーカーの農業機械のメーカーで、20 年後には道内の1軒当たりの経営規模は、100 から 200 の間になるだろうと。もしそういう地域がそういう農家になったとしたら、私たちの地域、相川では一体何軒の農家が残るのだ。今は、大規模化で確かに 100 町歩持っている農家もおりますけれども、本当にこのスマート農業を導入して、道内の家族経営の農家が消えていくのが、それがいいのかということも、私は非常に疑問に思っておりまして、今、世界的な情勢をちょっと研究をしますと、大規模農家よりも小規模のほうが少ない資源で多くの生産をされるという新しい計算方式が出てきていると聞いております。この計算方式は、愛知学院の、学院といいますか、家族農業を専門に研究している先生方の研究で、新しい計算方法、それが出てきたということで、小規模農業が担う農民的食料システムは、世界の食料生産に用いられる資源エネルギー量の 25 パーセントで、それしか使わないで 70 パーセントの生産ができるのだという、そういう計算、これがこれから多分ヨーロッパはじめ、世界的に主流になる考えになっていくのではないかということのようです。私も詳しくは分かりませんけれども。そこでスマート農業をやる、その取組は必要だということも私は理解できますけれども、反面、家族経営の存在、家族農家の経営の存在は大切ではないかと。そういうことで、スマート農業機械自作(DIY)の支援が必要ではないかということで、今回質問をしました。私の想像以上に、いろんな施策、それから町の考え方もあるので、少し再質問の組立てが違ってきたので、私も今頭の整理しながら質問するのでありますが、スマート農業の自作、いわゆるこの地域、十勝に、ドローンでも何でも、空気の流れだとか、畑の形状だとか、そういうものにやはり十分適したものに少しずつ改良しないと、ただ買って使えばいいということではないと私は思うのです。そのためには、十勝の多くの知識、それから技術屋もたくさんおりますので、そういう人と一緒に農業者が考えて、家族経営的というか、高齢者のドローンを使いながらでも、スマート農業に第一歩を踏み出せるようなことになればいいなと思っております。そこで、何ていうのかな、十勝は大体家族的経営がかなり多くの部分は含めると思うのですけれども、それをやはり残すために、ぜひ小規模の効率性、そういうもの、生産性というのを考えて進めていく、そういう施策にならないのかなということを、ちょっと町長に伺います。

答弁 町長 飯田晴義

これ農業経営いろんな形があります。それは、土地条件であったり、あるいは地域の気候的にどうなのかといったこともありますし、周りの平坦だとか山あいなのかということもありますので、いろんな農業形態があってしかるべきだというふうに思います。今、先ほど小規模経営に向かっていくというお話しありましたけれども、私、一理あるなと思って聞いていたのは、例えば畑作であれば、大体 50 ヘクタールを超えてくると、機械を新たに買わなければならない。そのために格納庫もいるよ。新たな投資が必要になってくるわけです。そうなってくると、どこまで拡大していくのがいいのかというやっぱり線引きが出てくるので、これは私は大体家族経営でやるのだったら、50 ヘクタール程度でやっていくほうが、経費も効率も維持できる。維持というか向上できるのかなということがありますし、酪農搾乳しても、40 頭ぐらい搾乳だと、本当に家族経営の中で夜遅くまで搾乳しなくても、サラリーマンと変わらないぐらいの生活ができると、そういう時間割ができるということも聞いておりますので、そのことは主にそれぞれの農業経営、経営体の中で、自分の農家がどの経営が適しているのかということは考えながらやっていただきたいと思いますし、その点について支援が必要であれば、それはそういう方が多くなってくれば、支援が必要だという方が多くなってくれば、そこは町としても考えなければならないというふうに思っておりますので、そこはあまり町がこういう農家経営をやりなさいということは、申し上げられませんので、農家が一番自分たちの経営体としてやりやすい、効率性が上がる、もうかる農業ができるのであれば、そこは農協とともに我々も受け止めて、しかるべき支援が必要であれば、支援をしていくという形になろうかというふうに思います。

再質問 17番 藤孟

最後なのですけれども、十勝の農業において、国産という言葉が叫ばれておりますが、実際、現場に行きましたら、農業の機械、それから燃料、種、それに化学肥料、また働いている人々、みんなかなり多くの部分が外国に頼っている。つまり、畑だけ、土地だけが日本。それで国産と今は言っている時代に入ってきているのではないかと私は思います。それで、小さな部分なのですけれども、ぜひ自作の DIY による農業機械、そういうものを支援することで、この日本人の知恵だとか、日本人の技術力、そういうものはこの町で少しでも反映できたらいいなと私は思って、今回の質問をしたのですが、町長その辺の考えはいかがでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

農家自身が自作、改良、改善していくのは、なかなか難しいと思っております。というのは、私も農家の方から、かなり先進的に取り組んでおられる方から話聞いても、それはよっぽど知識があって技術がないとできないので、現状においてはなかなか難しいなという、そんなお話も伺ったところであります。ですから、今、藤 議員がおっしゃったような、餅は餅屋でいろんな技術者が、農業以外の分野でいますから、そういったところと連携を強化しながら、十勝で使いやすいような農業機械に改良していくということは、当然あってしかるべきかなというふうに思っているところであります。

出典:幕別町議会 令和7年第3回定例会 2025年9月10日 議事録 PDF(105ページ) 間違いを知らせる