幕別町議会 令和4年第2回定例会 2022年6月20日
議事録に件名の記載なし
2022年6月20日、幕別町議会の一般質問で、内山美穂子議員が質問し、町長 飯田晴義、経済部長 岡田直之、農林課長 髙橋修二、教育長 菅野勇次、学校給食センター所長 鯨岡健が答弁しました。
- 質問者
- 内山美穂子 議員
- 答弁者
- 町長 飯田晴義、経済部長 岡田直之、農林課長 髙橋修二、教育長 菅野勇次、学校給食センター所長 鯨岡健
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 内山美穂子
通告に従いまして、質問させていただきます。持続可能な地域農業の振興と給食での有機農産物の活用は。2030 年の達成を目標として国連で採択された SDGs や環境を重視する国内外の動きが加速する中、農業分野では持続可能な食料システムの構築に向けて「みどりの食料システム戦略」が、昨年5月に策定されました。さらに、同戦略を推進するため「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律(みどりの食料システム法)」が本年5月2日に公布され、6か月以内に施行されます。戦略は 2050 年までの農業ビジョンであり、CO2排出実質ゼロや化学農薬や化学肥料の使用低減、有機農業の取組面積拡大など 14 の目標を掲げています。背景には、地球温暖化や大規模自然災害の増加、生産者の減少や高齢化による生産基盤の脆弱化や地域コミュニティの衰退、新型コロナを契機としたサプライチェーンの混乱などがあります。生産力の向上とともに、地球環境に配慮した持続性の両立をイノベーションで実現していこうとするもので、これを受けて北海道も本年3月「北海道有機農業推進計画(第4期)」を策定しました。その中で、自然循環機能を増大させ、環境負荷の低減にもつながる有機農業について取組の拡大を目指しています。幕別町においては本年度をゼロカーボン元年とし、実行計画策定への取組がスタートしました。農業分野での対応も不可欠です。町はこれまで、持続可能な農業を推進するため、環境保全型農業やふるさと土づくりなどの支援に取り組んできましたが、さらなる取組が求められています。そこで、戦略に関わる具体的な施策の1つとして、カーボンニュートラルの達成に資する有機農産物の公共調達を積極的に増やすことが挙げられます。昨今は食の市場も多様化しており、十勝でもとかちオーガニック振興会が設立、保護者たちもオーガニック給食の実現に向け活動しています。環境保全型農業への関心を高め、有機農産物の認知度向上や地域の生産者の取組を後押しする政策として「オーガニック給食の日」を定めるなど、学校給食へのさらなる活用を実現させるべきと考えます。SDGs の理念を踏まえ、将来を見据えた地域の活性化に向け、食料基地十勝の強みを生かしながら、環境に優しく持続可能な取組をより一層進めていくことが重要であることから、以下について伺います。①環境保全型農業の取組実績と促進の考えは。②町内の有機農業の現状と今後の取組について。③農業政策として、学校給食で有機農産物のさらなる活用を。以上です。
答弁 町長 飯田晴義
内山議員のご質問にお答えいたします。「持続可能な地域農業の振興と給食での有機農産物の活用を」についてであります。近年、気候変動の影響や生物多様性の低下、SDGs をはじめとする環境への意識の高まりを受けて、社会全体を持続可能なものにしていくことが求められており、農業分野においても国際的な動きとして地球温暖化防止や生物多様性保全への対応が急務となっております。国においては、令和3年5月に持続可能な食料システムの構築に向け「みどりの食料システム戦略」を策定し、2050 年までに目指す姿として、農林水産業の CO2ゼロエミッション化の実現、化学農薬の使用量 50%低減、化学肥料の使用量 30%低減、そして耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%に拡大する等を掲げております。また、本年5月に公布された「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律」いわゆる「みどりの食料システム法」の制定に伴い、本年の秋には環境負荷低減事業活動の促進及びその基盤の確立に関する国の基本方針が示されることとなっております。ご質問の1点目「環境保全型農業の取組実績と促進の考えは」についてであります。国は、平成4年度に策定した「新しい食料・農業・農村政策の方向」において、農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和に留意しつつ、土づくり等により肥料・農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業を環境保全型農業と位置付け、推進してきたところであります。平成 26 年度に創設された「環境保全型農業直接支払交付金」は、化学肥料や化学合成農薬を原則5割以上低減する取組と合わせて、有機農業や緑肥等の地球温暖化防止や生物多様性保全等に効果の高い営農活動に取り組む農業者等に対し支援するもので、交付金の負担割合は、国が2分の1、道が4分の1、町が4分の1となっております。また、町の独自施策として平成8年度から「ふるさと土づくり支援事業」として、土地の生産性向上と農業経営の安定化を図るため、町内各農業協同組合とともに堆肥の切り返しや堆肥の購入及び緑肥種子購入経費の一部助成を、町単独事業として実施してきたところであります。令和3年度の取組実績につきましては、環境保全型農業直接支払交付金といたしまして、有機農業の取組が1団体、50.8 ヘクタール、緑肥の取組が3団体、68.0 ヘクタール、堆肥の施用の取組が4団体、208.7 ヘクタール、延べ8団体に総額 1,935 万 5,480 円を交付しております。ふるさと土づくり支援事業といたしましては、堆肥の切り返しが 179 戸、1,330 時間、堆肥の購入が 164 戸、6万 3,076 トン、緑肥種子の購入が 122 戸、6万 1,453 キログラムで、延べ 465 戸に総額1,500 万 4,704 円を助成しております。環境保全型農業は、地球温暖化の防止や生物多様性の保全等に寄与するものでありますことから、町といたしましては引き続き環境に配慮した持続可能な農業を推進するため、多くの農業者に取り組んでいただけるよう農業団体や関係機関と連携しながら、普及に努めてまいりたいと考えております。ご質問の2点目「町内の有機農業の現状と今後の取組について」であります。有機農業は、平成 18 年 12 月に制定された「有機農業の推進に関する法律」において「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう」と定義されております。町内で有機農業に取り組んでいる経営体は、2020 年農林業センサスの調査において、39 経営体で作付面積は 337 ヘクタールとなっており、町内の農業経営体数の 7.6%、全経営耕地面積の 1.6%となっております。また、このうち2経営体は、化学合成された肥料及び農薬を2年以上使用せずに栽培することや周辺から使用禁止資材が飛来、流入しないように必要な措置を講じているなどの基準に適合した有機農産物の日本農林規格(有機 JAS 規格)の認証を取得しており、有機 JAS マークを使用し、「有機」や「オーガニック」等と農産物に表示することができる経営体であります。町では、平成 31 年に策定した「幕別町農業・農村振興計画 2018」において、環境保全型農業の推進や有機農業についての研究を掲げ、「幕別町6次産業化・地産地消等推進戦略」においては、重点を図るべき農畜産物の中に「有機 JAS 認定農産物」を位置付け、安心を追求した農産物の付加価値を高める取組を推進しており、有機野菜の詰め合わせや有機とうもろこし等をふるさと納税の返礼品としても活用しているところであります。有機農業の推進にあっては、有機農業が慣行栽培に比べ、生産過程において多くの労力を要することや病害リスクのある栽培法であり、輪作を基本とする大規模畑作地域において、慣行農業から有機農業へ転換するには課題も多く、実践技術の体系化や省力技術の開発のほか、多くの農業者が取り組むことができる新たな生産技術体系の確立などが求められるところであります。町といたしましては、有機農業に関する多様な農業者の考え方を尊重し、慣行栽培による農業からの転換を希望する農業者に、有機農業先駆者並びに関係機関と連携し、情報提供を行うとともに、国等による事業の活用を紹介するなどの支援に努めてまいりたいと考えております。ご質問の3点目「農業政策として、学校給食で有機農産物のさらなる活用を」についてであります。町においては、先ほど申し上げました「幕別町農業・農村振興計画 2018」や「幕別町6次産業化・地産地消等推進戦略」に基づき、重点を図るべき農畜産物の1つとして有機農産物を位置付けており、学校給食センターでは、地産地消と食育の推進を図る観点から、有機農産物を含めた地場産農産物を食材として使用しております。令和3年度において、学校給食で使用した農産物のうち地場産農産物の割合は 40.5%で、このうち有機農産物を 11.7%使用しております。近年では、米飯を全て地場の有機米で賄う取組が千葉県木更津市などで進められているなど、全国の市町村において地産地消や食育の観点から、地場の有機農産物等が学校給食に提供されており、さらに有機農産物の学校給食への活用を目指して活動する保護者側の動きも見られております。学校給食に要する食材料費などの経費は、学校給食を受ける児童生徒の保護者の負担とされていることから、提供する側にはできる限りコストを下げることが求められております。しかしながら、仮にカレーライスの食材を全て有機農産物にした場合には、1食当たり 574 円で現行の給食費の 350 円の増となり、1日では 2,490 食で約 87 万2千円の食材料費が増加するものと見込んでおります。学校給食における有機農産物の活用は、有機農業及び有機農産物等の消費者理解の醸成につながる一つの機会であると認識しておりますが、現状でも1食当たり町費で 22 円の負担軽減策を講じており、これ以上の支援は難しいものと考えております。したがいまして、学校給食においては、価格差を保護者が負担してでも、子どもたちに有機農産物を食べさせたいという機運の高まりが重要と考えておりますことから、まずは消費者理解の醸成を図るため、広報紙等をはじめとした有機農産物の PR のほか、未来を担う子どもたちに、食育等の授業を通じ、環境に配慮した農業への理解を深めるなどの活動を、有機農業に取り組む農業者をはじめ教育委員会とも連携しながら、進めてまいりたいと考えております。以上で、内山議員のご質問への答弁とさせていただきます。
質問 3番 内山美穂子
持続可能な地球環境に配慮した政策として、環境保全型農業、これは 30 年前から国の農業政策の大綱でうたわれ、北海道も収量や品質を落とさないで、化学肥料、農薬を最小限にしていくクリーン農業などが進められてきました。近年は、管内の JA が連携して安全な農作物の生産工程管理(GAP)にも取り組んでいると承知しています。現在、コロナ禍、そしてウクライナ情勢を受け、燃料や生産資材が高騰し、さらには急速な円安、物価の上昇が顕著になっています。先般、6月から 11 月までの化学肥料の原料価格について、最大 94%の値上げが報じられ、収支環境が厳しさを増しています。食料資材はそのほとんどが輸入に頼っており、値上げだけでなく手に入るかどうか、来年の再生産が例年どおりできるか、困惑が広がっている状況であります。国も影響緩和策を検討しているとお聞きしていますが、農業者が安心して営農できるよう、早急な対応を望んでいます。先行きは不透明であります。化学肥料、農薬につきましては、生産力の向上に貢献してきたものだと理解しているところではありますが、こうした情勢を鑑み、また環境負荷の低減がこれまで以上に求められることもあり、今後は国内で調達できる体制や使用量そのものをさらに減らしていける技術の確立なども構築していかなければならない、課題が多くある中での質問とさせていただきました。幕別町の環境保全農業の取組実績です。取り組んでいる農家数は全国的に増加していると承知しています。令和3年の直接支払交付金の実績についてお答えいただきました。1,936 万円でした。令和4年の予算ベースで 2,210 万円になっているのですけれども、内訳についてお聞きしたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
ちょっと予算の内訳については承知しておりませんけれども、これについては農業者の方が取り組む場合において、国、道、町が負担をするという取組でありますので、あくまで予算時点においては予定ということで押さえておりますので、今後、農業者の取組によってはこの額が増減するかというふうに思っております。
質問 3番 内山美穂子
私がお聞きしたのは、もしかしたら取組が拡大して金額が上がっているのではないかということでお聞きしました。平成 23 年からこの事業が始まったのですけれども、この間、幕別町での活用の推移はどのようになっているのでしょうか。また、管内のほかの市町村と比べて、どのような状況になっているのかお聞きしたいと思います。
答弁 経済部長 岡田直之
先ほどの令和4年度の取組ということでありますが、答弁漏れておりまして申し訳ございません。予定といたしましては、カバークロップの取組が3団体、堆肥施用の取組が5団体、有機農業が1団体であります。それで、予算につきましては 2,210 万円ということで、ほぼ前年と同様の計画となっております。また、実績につきましては、交付実績の団体数につきましては、平成 28 年度が4団体でありましたが、これが令和2年度には 10 団体ということで、取組実績につきましても、少しずつではありますが増加している状況になっております。また、管内の実績でありますけれども、管内の交付実績、金額だけ見ますと5番目ぐらいの実績だったはずでございますが、音更、芽室なんかに比べると、金額としては少ないという現状でございます。
質問 3番 内山美穂子
私も管内の状況について調べさせていただきました。今5番目というお話だったのですけれども、芽室とか音更と格段に数字が違うのですね。3年前は今よりさらに金額的に3分の1ぐらいの活用状況になっているのですね。それで、こういうふうにうたっているのですけれども、何か自信を持って取り組んでいますというような数字なのかなというような、調べましたらそういうデータが出ておりましたので、質問させていただいたのですけれども。また、この直接交付金を活用するに当たって、市町村で推進する事業というのが、事業費というのが国から出ていると思うのですけれども、それに関して、令和3年度になって初めて幕別町で、予算が実行されているのですけれども、その前は町村の市町村推進事業というのが計上されていなかったのですね。何かこういう活用状況と、市町村推進事業の活用状況と内容について伺いたいと思います。
答弁 農林課長 髙橋修二(農林課長は2024年3月まで)
ただいまの推進事業の関係ですね。これ、私のところに今ちょっと手元に資料ないので、何ともあれなのですけれども、恐らくその事務費に係るものが該当してくるのかなというふうには考えております。
質問 3番 内山美穂子
本当はその中身について、どんな事務なのかというのを聞きたかったのですよね。というのは、いろいろホームページで、ほかの町村の同じ取組を調べさせていただくと、幕別町は何か固いような、固いようなというか、国のそういうものがそのまんま載せられている状況なのですけれども、例えば音更なんかはすごく分かりやすく載せたりとかして、推進事業の交付額も 112 万円とか、幕別8万円であるのに対して高くなっているのですね。というのは、何かその分だけ PR するための予算を計上しているのかなというふうに思いまして、やっぱりこういう事業というのは活用してもらったほうがいいと思うので、今後力を入れていただきたいなというふうに思います。例えば交付金額、有機農業に関しては 10 アール当たり1万2千円なのですね。いろいろと国のほうもそういう事業費を確保しておりますので、活用を広げていただくことが大切というふうに考えます。いかがですか。
答弁 町長 飯田晴義
これは議員の中にも農業者の方がいらっしゃるので、私が偉そうにしゃべるのも何かと思いますけれども、やはりこれ取り組むにはそれなりの収入がなければ取り組まないわけであります。何ぼいいなと思っても、収量が落ちる、市場価格も低いのであればこれは農業者作らないのですね。ですから、PR すれば農業者の方にたくさん作ってもらえる、そういう性質のものではないというふうに私は思っておりますので、やはりそこは、農業者は自分の経営戦略の中でいかに、どの品目について有機を取り入れていくかにかかっているわけでありまして、これはもう十分に農業者の方は分かっていて、PR したから広がるとかそういう性質のものではないというふうに私は認識しております。
質問 3番 内山美穂子
その件に関しては私も同じふうに思っております。やっぱり経済、収益がしっかり確保されていなければ取り組まないと思います。その中で、ふるさと土づくり支援事業、幕別で平成8年に事業が始まって 26 年たちました。これ、すごくいい取組だなというふうに思っています。ただ、始まった頃とは取り巻く状況も変わっているのではないかと思います。要件見たら、1戸当たりに上限額を設けておりますね。例えば面積が広い農業者も増えておりますから、一度見直す必要があるとは思います。これについてはいかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
今のふるさと土づくり事業については、実はもう、平成8年というふうにおっしゃっていますけれども、その前の事業がありまして、昭和 63 年から緑肥の種子購入助成もやってきまして、それでかなり長らくやってきたものなので、それではもっと違うような形での土づくりがないのかということで、平成8年から堆肥の切り返し購入を導入したと。その後、また合併協議の中でまた議論がありまして、これ、忠類村は緑肥の種子購入をやっておりましたので、幕別は当時はやっていなかった。それで、これをどう合併協議の中でまとめていくかということがありまして、その合併協議の中で、やはり今までの忠類村の農業の歴史を考えたときに、これは緑肥も残しつつ堆肥も補助対象にしますよということで現在に至っているわけでありますけれども、実はこれ、補助制度の仕組みとして全体事業費の4分の1を町が、4分の1を農協が、そして4分の2、2分の1を農業者ということで、町を挙げて農業振興策として実施してきているものでありまして、過去にもこの補助率の引上げ、補助単価の引上げの議論は幾度となく繰り返してきたわけなのですが、やはり農協としても出せる金額に限界があるということで今の金額に落ち着いているわけでありまして、できることなら、もっと対象面積を増やすだとか、金額を上げたいということはありますけれども、引き続きこれはゆとりみらい 21 推進協議会の中で協議事項として検討していっていただきたいなというふうに思っております。
質問 3番 内山美穂子
2番目の質問行きます。有機農業なのですけれども、有機農業、化学的な農薬や肥料に頼らず、自然の循環を基本として生態系をできる限り損なわないよう、自然との共生を目指す農業です。みどり戦略では、段階を踏んで2050 年までに取組面積を 25%にするという目標が掲げられています。現在、全耕地面積の約 0.5%、これは JAS ではないのも入れてそのくらいなので、実現は本当に非常に難しいのではないかと感じております。ただ、これを受けて策定された道の計画では、現在 114 万ヘクタールのうち、8年後の 2030年に取組面積、現在 4,817 ヘクタールなのですけれども、1万1千ヘクタールにする、2.3 倍にするという目標を掲げています。さらなる技術革新を構築していくということであります。幕別全体の耕地面積の取組面積、お答えいただきました。有機農業に取り組む経営体が 39 経営体で全耕地面積の1.6%、道や全国に比べたら数字が高いように見受けられました。こういうのを受けて、今のみどり戦略とか道の計画とか、それについての認識をまず伺いたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
国の戦略であったり、道の計画、これは本当に理想とすべきもので、すばらしいというふうに思います。ただ、実態はどうついていくのかな、目標はどう達成されるのかなという点では非常に難しいなと思っています。というのは、国において 100 万ヘクタールを有機にしていくと言っています。4分の1ですね。ですけれども、これは先ほどもちょっと申し上げましたように、まずは市場価格がどう、何倍かの値段をつける。それと収量が少ないわけですね。慣行農業から見たら収量が少ないので、ここをいかに技術革新等によってカバーできるかという面があります。ですから、これは国は本当に性根を据えて、しっかり 100 万ヘクタール、4分の1を有機にしていくのだ、そのためのしっかりした支援をするのだということがなければ、私は達成が極めて難しいのだろうな、ましてや、この十勝、幕別の大規模専業農家においてはなかなか難しいのかなというふうに思っております。それと、もう一つ大事なのは消費者のニーズだと思います。消費者が求めれば、値段が高くても有機、体にいいし、環境への負荷もないので、非常にすばらしいものだという認識をして、値段高くても買いますと、そこの理解ですね。消費者理解があれば、ちょっと世の中も動いてくるのかなというふうに思いますので、今申し上げた課題がありますので、まずはこれ国政ですから、国政でしっかりやってもらわないと、なかなか難しいのかなというふうに思っております。
質問 3番 内山美穂子
私も国がこうした政策掲げた以上は、施策を打ち出していってほしいと思っていますけれども、十勝においてはもう本当に豊富な土地、資源と自然環境に恵まれて、規模拡大、大規模経営を展開しており、日本の食糧基地を担う重要な役割を果たしていると認識しています。地元農業者は広大な畑、大型機械、大規模投資といった経営スタイルが出来上がっており、その路線で農業経営、生産が行われております。これは強みでもあり、現状では転換が難しいことは承知しております。また、十勝において、後継者の就農意欲は道の実態調査の結果から見ても道内トップではありますが、一方で農家戸数の減少や担い手不足などの課題も抱えています。先日、有機農業の先進地、安平町に行ってきました。伺った農家さんは現在 12 ヘクタールで有機農業に取り組んでいます。30 年前に新規就農で離農跡地に入って、軌道に乗ってからは研修生を受け入れることで、現在9戸が有機 JAS 認証の農業者として町内で営農しています。30 代から 50 代中心の、ほとんどが新規参入者なのですけれども、中には地元の大規模農業者の2代目で、70 ヘクタールのうち7ヘクタールを有機栽培に部分転換した方もおられました。これに関してですが、全国的に農業を希望する農業者が増加している状況にあります。町はこれまで新規就農者への支援事業を行ってきたのですけれども、農業後継者でない参入者の実績など、あと相談会とか問合せで、そうした希望をした人というのはあったかどうか、お聞きしたいと思います。
答弁 経済部長 岡田直之
農業後継者以外の新規参入でありますけれども、今、具体的な数字はちょっと持っていませんけれども、実際にはそういった方が新規参入するというケースもあります。
質問 3番 内山美穂子
十勝では、なかなか畑作では新規で参入している方が少ないのではないかというふうに思います。でも、昨今、環境や健康への関心が高まって有機農業を選択する人が増えています。安平町の例のように、先進農家を核として技術を共有できる機会、あと生産者と消費者や流通業者との交流の場を設けるなどの環境づくりも大切ではないかと思います。これは十勝広域でも考えられると思いますし、現にそういった活動があるとお聞きしています。また、町内にも研修受入れ可能な生産者もおりますので、町としてこのような取組を積極的に進めていくということが重要と考えますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
有機 JAS を取得している農家は2件というお話を答弁させていただきましたけれども、その中の1件は非常に大規模経営をやっておられるので、全く大規模だからできないということではなくて、品目を何かに絞ってやることは十分可能だというふうに思います。安平も十何戸とおっしゃいましたけれども、多分何でもかんでもというのではなくて、特定の品目でそれを言わばブランド化をしていくような、そういう心意気があって取り組んでいるのではなかろうかというふうに思います。そういう取組であれば、非常に高収益作物として市場評価も出てくる、消費者の理解も、訴えるものも大きくなるということになりましょうから、そういう動きについては町としても後押ししなければならないなというふうに思いますけれども、なかなか今そこまではいっていなくて、一生懸命やっているのは今のところ2件という実態なので、そういう農家がたくさん出てくれば後押しをしたいなというふうには思います。
質問 3番 内山美穂子
技術的な面、有機に合うような根菜類とか、そういうのもあると思いますので、そういう先進的な技術を共有できるようなテーブルを設けるとか、そうしたことを取り組んでいただきたいと思います。十勝でも有機農業に関心を持つ一般の農業者の方も多いと聞いています。ただ、関心があっても実態が分からないというのが現状ではないかと思います。経営実態ですとか技術の実態とか、そういうことはぜひテーブルをつくっていただきたいと思います。また、有機農業の拡大には、こうした技術面とか所得の安定など生産に関わる取組だけでなく、それを支える消費面からどのように市場を拡大していくか、生産と販売がかみ合って農業経営が成り立っていくものと理解しています。十勝管内でもオーガニック野菜を扱うお店や飲食店が増えてきておりますし、最近では量販店などでも置かれております。消費が多様化していることや、アレルギーなどで農産物、有機農産物を必要としている人が増えてきたのではないかと認識しています。札内に昨年新たに有機農産物の八百屋がオープンしたり、ご存じだと思いますけれども、十勝管内にも多くのサポーターを持つ全国の消費者団体がオーガニックに対する一般市民の意識調査を行って、やっぱりそういう安全性を重視しているという結果が出たりとか、そういうこともあり、新法が成立し、有機農業農産物の給食利用の拡大に向けて国も動き出しました。次、3番目いきます。有機農産物の地元での消費拡大は、フード・マイレージが短くて環境に優しいものとなり、2030 年までの達成を目指す SDGs の取組を推進することにつながります。また、給食での活用は、自分たちの食べるものがどこで、誰が、どうやって作っているのか、生産者の姿を見て、環境や食の大切さや、地元農業の必要性を理解する。ふるさとに誇りを持って、大人になったときにふるさとの農業にも目を向けて応援してくれるようになってくれる。給食というのは全ての児童生徒に等しく提供されるものであります。きちんと食べる、自ら選んで食べるということにつながります。私は将来への投資だと考えていいと思います。秋までに施行されるみどりの食料システム法の第6条には、消費者は「環境と調和のとれた食料システムに対する理解と関心を深め、環境への負荷の低減に資する農林水産物等を選択するよう努めなければならない」と規定されています。また、参議院での附帯決議に「次世代を担う子どもたちに環境と調和のとれた食料システムの重要性を伝え、また当該システムの担い手としての意識を促すため、学校教育等の場を通じた食育の推進に取り組むこと」が盛り込まれています。このことから考えても、生産者への支援と同時に、消費者の意識向上と理解拡大が何よりも重要であることが分かります。このためには、子どもたちがふだんから食べている学校給食における有機農産物のさらなる活用を図ることが入り口であり、突破口になると考えます。学校給食で先ほど答弁いただいたのですけれども、有機の割合が 11.7%ということで、学校現場の反応は、どのように受け止められていらっしゃるでしょうか。
答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)
有機農産物の学校給食での活用ということでございますけれども、学校現場では教職員含めて子どもたちも有機農産物、特に保護者ということになりますけれども、こういった有機農産物、地場産物を使用しているということは好意的に、いいことだというふうに受け止めていただいているというふうに聞いております。
質問 3番 内山美穂子
これまでも「恵み給食」という形で地元産 40.5%活用してきたこと、大変評価しておりますが、何か今、保護者からそういう声を聞いたというお話されたのですけれども、なかなかそういうふうに実践しているということが町民に伝わりづらいのではないかなというふうに思っています。せっかく給食で提供しているのですから、多くの人に知ってもらういい機会だと思います。今までこの内容について、どのように周知されてきたのでしょうか。また、今後についても伺いたいと思います。さらに、町内の小中学生を対象とした食の現場での体験の状況とその評価についても伺いたいと思います。
答弁 学校給食センター所長 鯨岡健(学校給食センター所長は2022年6月まで)
周知の関係についてでございますが、給食センターといたしましては、地場産の食材という部分についてはホームページ等で献立の中で写真をつけて、ちょっと印をつけた中で紹介をしているところであります。そういった部分で、地場産の部分について、推進について、いろいろとホームページでは載せてはいるのですが、詳細な量とか、そういったものについての掲載は現在ちょっとしておりませんで、給食便りとかそういった中では使用している食材とかを当初にお知らせをしているのですけれども、今後についてはそういった部分、周知のほうは図っていきたいというふうに考えております。
答弁 経済部長 岡田直之
食の現場での体験についてでありますが、町では「農業体験塾」ということで、町内の小中学生を対象に、農作業体験ですとか農作物の加工体験を実施することにより、農業の大切さですとか食の安全・安心、農業と食料の関わり、そういったことを理解してもらおうということでやっているところであります。内容といたしましては、酪農体験ですとか農作業体験、これはとうもろこしなどの種まき体験、さらには植えたものの収穫体験、そして味覚工房での調理体験、こういったことに取り組んでいるところであります。
質問 3番 内山美穂子
まず、恵み給食の周知についてですが、ホームページで出ているのは分かるのですけれども、有機に特化したような、そういった記述はなかったように思います。やはりそういう細かいところも併せてしないと、答弁の中で消費者の機運の醸成とおっしゃいましたが、しっかり PRしないと機運も醸成しないと思います。例えば農業体験、いろいろされております。これからも続けていただきたいと思うのですけれども、これもせっかくやっていますから、動画とかでどんどん PRして、そういう生産者とのつながりとか、町内の農業者さんとのいろんなそういう場を発信していただければ、生産者のモチベーションにもつながりますし、子どもを通して地域の家庭に広めることができると思いますので、引き続き進めていただきたいと思います。有機農産物の給食導入の取組については、生産者と学校給食関係者相互の理解を図っていくことが必要です。行政としてこの結びつきを進める取組が必要と考えますが、その前に、先ほどのご答弁であまりいい答弁をいただけなかったので「学校給食での有機農産物の活用は」について。とてもびっくりして、こういうふうに周りが変わっているのに、町は現状維持なのかなというふうに正直思ってしまったのです。ここに立つ前にちょっと、そういう思いで立ったのですけれども、昨年9月から 11月に、管内の任意団体が十勝を含めた全国の学校給食に対する意識調査をインターネットで行いました。回答者には、帯広市内の小中学校にも配られて、そうした保護者からの回答もあったのですけれども、アンケートの目的は、給食での食育が子どもたちにふるさとへの誇りを育んで、十勝の食と農業が地域活性化につながるよう、学校給食の地産地消、オーガニック給食など、環境に配慮した取組を多くの人に知ってもらうためのものです。この結果、オーガニック給食を導入してほしいという声なのですけれども、十勝管内では「給食費がそのままなら導入してほしい」と「上がっても導入してほしい」という声を合わせて9割以上になりました。また、給食の取組によって移住を望む声は十勝で 76.4%と多い結果が出ました。答弁にもありましたけれども、千葉県のいすみ市、給食、全量有機米を導入しているのですけれども、有機農産物も学校給食で活用している先進地なのですけれども、持続可能な地域と経済の両立を目指してまちづくりをしています。いすみ市は人口3万6千人、給食はセンター方式です。有機食材を使って発生する差額は一般財源なのですけれども、その効果は予想以上だったといいます。食育効果、残食減る、いろいろ効果があるのですけれども、新たな産業も生まれているといいます。取組は新聞とか雑誌とかウェブとか、いろんなことで宣伝されて億単位の宣伝効果になったともいいます。全国で有機食材を使った給食が広がる中、道内では 2017 年から 2020年の間で、利用する市町村が倍増しています。現在、十勝管内では帯広、幕別、広尾、士幌、鹿追が有機農産物を学校給食に取り入れていると思います。先ほど、これ以上は支援できないというお話だったのですけれども、なぜできないのでしょうか。お聞きします。
答弁 町長 飯田晴義
これは限られた財源ですよね。町財政を運営していく中で、それをどこにできるだけ重点的に配分をしていくのだということ、まさにそれは私の仕事でありますけれども、学校給食に、カレー1食出すのに 350 円上がるのですよ。220 円ぐらいのやつが 350 円も上がって 574 円1食かかるのですよ。カレー1食 574 円というのは、本当に食堂でもちょっと安いかなというぐらい、結構な値段だというふうに思っています。カレーですらこうなわけですから、これ全食導入していったら何億かかるのですかという話にもなっていくわけですから。ですから、今現在、導入していないわけではなくて、導入はしているのですね。ですから、それをできるだけコストを見ながら導入していく、その努力はしなければならないけれども、これを全量とか、今から倍増やすとか、そういうことはなかなか難しい。できる限りにおいて、それは導入していくべきだというふうに思っているわけでありますから、予算の使い方といっても給食だけに全部使うわけにいかないわけですから、そこは福祉もあれば、土木もあれば、教育もある。いろいろあるわけですから、そこにバランスよく使っているのが現状だというふうに私は認識をしております。
質問 3番 内山美穂子
そのカレーの食材費に五百幾らがかかるというのは、どういうふうに調べてその金額になったか分からないのですけれども、そんなに出せないというのは分かります。ただ、例えば農産物だけでも少し増やしてみようとか、そういった取組もできると思います。町内で調達できなくても、十勝管内で、広域で調達することも可能だと思います。その差額分というのは、国のみどり戦略の中の交付金もありますし、あとふるさと納税、クラウドファンディング、いろいろ考えられると思います。最初からハードル高くして、五百幾らの給食を導入してほしいと言っているわけではないのですね。1年に1回か2回でも、そういうシンボリックな取組としてやっていますというような、そういう PR も私はすごく大事だと思っているので、そういったことを踏まえて、ちょっとお答えいただきたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
今もやっているのですよね。やっているわけですから、これは先ほど申し上げたように、これを幾らかでも増やしていく、そういう方向で考えていきたいというふうに、そういうふうにお答えしているわけでありますから、あとは多分、内山議員との擦れ違いでいうと、そのことをしっかり PR していないということなのかなというふうにも私は受け止めましたので、そこは地産地消もありますから、これは有機ばかりではなくて地産地消というのも非常に大切なことでありますから、地場のものを使いつつ、その中でもできるだけ有機のものを使っていく。そういう方向性で今は給食の食材については調達をしているわけですから、それは継続して幾らかでも多く地場のもの、そして有機のものを使っていく。そういう努力はしていかなければならないというふうに思っています。
質問 3番 内山美穂子
ぜひ努力して、少しずつでも増やしていけるように、取り組んでいただきたいと思います。ちょっと戻るのですけれども、繰り返しになりますが、有機農業については、慣行栽培に比べ、病害虫による品質の低下、どうしても収量が天候によって大きく左右されやすい面があります。これらを防ぐために、より多くの労力、経費が必要になってきます。こうしたことから、有機農業の振興につきましては、農業者の技術の習得に加えて消費を、そして流通業者の方々のご理解、ご協力が欠かせないものであります。先日、聞いてきた話なのですけれども、有機農業組合の方にお話を伺ったのですけれども、畑作4品のうち大豆と麦は有機栽培で安定供給できるレベルに来ているというお話をされていました。オーガニック給食の日、提案させていただきました。有機農業の推進については、幕別町として、町の方向を見定め、かじ取りを行う町長のリーダーシップと、全町挙げての取組が必要になってきます。有機農業を含めた農業振興の展望、方向性について、町長の見解を伺います。
答弁 町長 飯田晴義
幕別町は農業が基幹産業の町であります。町全体で三百数十億円が生産されているわけで、恐らく波及効果からすると 1,000 億円を超える大基幹産業だというふうに思っておりますので、ここはやはり、しっかりと生産技術の向上と、それと基盤整備をしっかりやっていく中で、各農家が再生産、農業やってよかった、来年またやろうと、そういう再生産の意欲を持ってもらえるような、そんな農業をしていかなければならないなと、そのためのお手伝いを町としては、農協と共々やっていきたいというふうに思っております。そういう中で、有機農業というものは環境への負荷が少なく、そして非常に高収益作物の位置付けになるような、そういうことのお手伝いができるのであれば、そこは私たちもやっていきたいというふうに思います。何よりも消費者の理解があって初めて需給関係が成り立つわけでありますので、そこも含めて、実際にやっておられる方にも、私、去年の12 月 27 日にお会いしました。そのときにも、おいしいと言ったって私は食べたことないのだから、それを言っても駄目だよと。やっぱり例えば試食会をやるとか、消費者の方が有機農業ってこんなにおいしいのだね、あるいは環境負荷が少ないのだねということをしっかりと理解してもらって初めて手に取ってもらえるわけなので、そこは一緒にやりましょうやと、そんなお話をさせていただいていますので、実際やっている方々の協力をいただきながら、どんなことができるかについては検討したいというふうに思います。
質問 3番 内山美穂子
分かりました。今日、農業政策としての質問とさせていただきましたが、子育て環境の整った町への移住は望むところでありますから、学校給食の充実は町の進める子育て政策としても有効であると考えます。2030 年を目標とする SDGs については、暮らしで少し意識されてきたと思いますが、具体的な推進力はまだ十分ではないと感じています。今、困難な時代ですが、自然という資本の上に私たちの暮らしが成り立っていることを改めて意識して、環境に負荷をかけない視点で、幕別町環境宣言も、町としての宣言もしております。できることから取り組んでいく。このことを求めて、質問を終わりたいと思います。