みんなの議会

幕別町議会 平成28年第2回定例会 2016年6月16日

農業生産工程管理(GAP)の普及強化を

2016年6月16日、幕別町議会の一般質問で、藤原孟議員が「農業生産工程管理(GAP)の普及強化を」について質問し、町長 飯田晴義が答弁しました。

質問者
藤原孟 議員
答弁者
町長 飯田晴義

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 19番 藤原孟

通告に従いまして、2点質問をいたします。1点目、農業生産工程管理(GAP)の普及強化を。農水省は GAP の強化に向けた行動計画を策定した。今後の輸出拡大や 2020 年に控える東京五輪・パラリンピックも視野に国の指針に基づいた産地や経営体をふやし、世界に通用するグローバル GAP などの普及も図る狙いである。それと現行では、ばらつきが見られる国内 GAP の内容充実や、新たな GAP の作成も目指すという。また、持続可能性を打ち出した 2012 年のロンドン五輪では、食料の調達基準に GAP 取得が前提となっており、東京五輪・パラリンピックにおいて十勝幕別の農産品が確実に使ってもらうために、町は GAP の普及にてこ入れをすべきと考え町長に伺います。1、GAP への取り組みは今どのようになっているのか。2、GAP は何のために、誰のために。意識・意向調査をすべき。3、これからに向けて。2点目、錦町の古民家を幕別情熱学校にして活用を。若者の活力を生かしたい、高齢者の経験を生かしたい、幕別を熱く愛する情熱を持った人材を育成する学校(居場所)を設立すべきです。この地域は糠内通り商店街と言われ、対面販売の商店が今も残り病院を中心にして薬屋さん、花屋さん、自転車屋さん、金物店など昭和のにおいを残す地域であり、その中心に古民家を町の憩いの場として活用する、コミバスも通ります、時間待合場にも使います。このままでは消えていくだけです。歴史の証拠をいかに残すかを含め、地域創生や総合的将来計画などを歴史豊かな施設の中で検討することもよいのではないか。以上です。

答弁 町長 飯田晴義

藤原議員のご質問にお答えいたします。「農業生産工程管理(GAP)の普及強化を」についてであります。農業生産工程管理(GAP)とは、農業生産活動を行う上で必要な関係法令等の内容に則して定められる点検項目に沿って、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検・評価を行うことによる持続的な改善活動のことであります。これを多くの農業者や産地が取り入れることにより、結果として食品の安全性向上、環境の保全、労働安全の確保、競争力の強化、品質の向上、農業経営の改善や効率化に資するとともに、消費者や実需者の信頼の確保が期待されることから、平成 19 年3月に農林水産省は、GAP での取り組みの水準を定めた「基礎 GAP」を策定したところであります。しかし、民間等による GAP の水準にばらつきが見られることから、平成 22 年度に農林水産省は「GAPの共通基盤に関するガイドライン」を策定し、その普及を図ってまいりましたが、その水準以上の GAPの普及が増加傾向にあるものの、全体としては、依然大きな伸びが見られない状況にあります。こうした状況から、農林水産省は本年4月に「GAP 共通基盤ガイドラインに則した GAP の普及・拡大に関するアクションプラン」を発表し、普及拡大に向けた取り組み向上並びにグローバルマーケットを意識した農業者を対象とした普及に関する取り組みを進めようとしているところであります。ご質問の1点目、「GAP への取り組みは今どのようになっているのか」についてであります。昨年3月末現在、道内では 672 産地のうち、72%の 484 産地で GAP が導入されております。品目別に見ると、野菜が 242 産地と最も多いほか、麦では 19 年産から、米では 20 年産からホクレンが GAPの実践を出荷の条件としたため、ほぼ全ての産地で導入済みとなっております。十勝管内において実施されている GAP は、十勝の営農形態に合致した十勝独自の統一の水準として十勝農業協同組合連合会が策定した「十勝型 GAP」が導入され、昨年3月末現在で、183 産地のうち148 産地において、何らかの作物について実施されており、本町におきましては農協が中心となり、小麦や蔬菜類を対象に GAP に取り組んでいるところであります。ご質問の2点目、「GAP は何のため誰のために、また、意識・意向調査をすべき」についてであります。GAP は、農業者にとって、農産物の安全性向上、環境の保全、労働安全の確保など、農産物を生産する工程管理をすることにより消費者等の信頼確保が期待できること、流通加工業者にとっては、安全を担保する取り組みとして消費者に説明できること、消費者にとっては、安全・安心な農産物が手元に届くことなど、結果として農産物に付加価値が高まり、生産者、消費者の双方にメリットがある有効な取り組みと考えます。しかしながら、この GAP の取り組みは、町内の多くの農業者が農産物を出荷する農協やホクレンといった経済団体が、市場調査を踏まえた上で販売や経営の戦略として進められているものでありますことから、町といたしましては、担えるものがあるのかどうか、農協と協議をしてまいりたいと考えております。ご質問の3点目、「GAP への今後の取り組みについて」についてであります。2020 年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会の大会開催基本計画に持続可能で環境に優しい食料を使用する取り組みを実行することがうたわれたことから、この大会を契機に、これに対応できる GAP の重要性は増していくものと考えられます。5月下旬に東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から木材調達基準案が示され、今後、水産物、農産物の順に調達基準が決められるとのことでありますが、基準づくりにかかわる農林水産省がどういった考え方で組織委員会との協議に臨むのか、そして、最終的にどういった調達基準となるのか、将来の日本の GAP のあり方を左右するといってもよいほど重要な決定となりますことから協議の行方を注視してまいりたいと考えているところであります。次に、「錦町の古民家を幕別情熱学校にして活用を」についてであります。全国的には、古民家が建ち並ぶ景観そのものを観光資源と捉え、古民家をカフェやレストラン、地域の憩いの場として活用する考えが広まりつつあり、国におきましても、「まち・ひと・しごと創生基本方針 2016」の中で、古民家などの歴史的建築物の活用を進める先進的事例を全国に広めようとする動きがあります。また、人材を育成する学校の先進事例といたしましては、昨年 10 月、山形県高畠町が全国に先駆けて廃校を利用した「熱中小学校」をスタートさせ、社会塾や里山学習など大人が学ぶ場を設けるなどの取り組みが行われているところであります。ご質問の、「歴史の証拠をいかに残すかを含め地域創生や総合的将来計画などを歴史豊かな施設の中で検討することもよいのではないか」についてであります。初めに、古民家につきましては、どの時代に建てられたものか、あるいは建築後、何年経過したものを歴史的建築物とするのか明確な定義はありませんが、活用している自治体では、地域性を反映した素材や構造、伝統的日本建築、歴史的景観の保全に貢献しているものを対象としている場合などが見受けられます。本町において、このような古民家と言われるものがどの程度あり、その中で利用できる建物がどれだけあるかについては把握し切れておりませんが、錦町に昭和初期の民家が現存していることは認識いたしております。この民家につきましては、平成 26 年に所有者から町に対し、有効活用の可能性についての相談があり、現地を確認の上、活用のあり方を検討いたしましたが、活用方法や運営主体等の問題、また、建物の改修に多額の費用を要することから、活用方策を見出すことができないと判断したところであります。人口減少・高齢化が進行する中、誰もが気軽に立ち寄り、くつろぐことができるサロンの開設や、町の将来を担う人材が熱く語り合う場など、町のにぎわいを創出する取り組みは必要であると考えておりますが、当該民家を活用した情熱学校等の設置は難しいものと考えております。以上で、藤原議員のご質問への答弁とさせていただきます。

質問 19番 藤原孟

ただいま町長から答弁をいただきました。特に、GAP の取り組みのまずは現状について、私のほうからほんの少し認識のことを話したいと思います。この生産者や産地への導入というのは、本当はまだ限定的で非常に GAP の存在すること自体も、いわゆる消費者には余り知られていない。いわゆる生産者側にはある程度知られてはいると思いますが。科学的知見や消費者のニーズ、それらの取り組みがまだ進んでいない、推進していないのでこの進みが遅いのだなと思っております。ただし、この GAP 自体は食品加工だとか環境保全、労働安全のそういう農業作業をするためのさまざまな分野で対象となるということで、いわゆる高度な取り組みを含むこともあるのかなと思っておりますが、町長答弁にありましたが、消費者または生産者両方にこのGAP についてはメリットがあるものだと思っております。そこで、本町では農協が主体となって導入がかなり進んでいると聞いています。また、全国的な導入状況では当初平成 19 年は 439 産地でしたが、最近のデータではもう 2,462 という導入され、北海道では大体 80%ぐらいの地域がこのさまざまな、ただしさまざまな GAP が導入されていると。そのさまざまな GAP の種類というのが残念ながら、いろいろありまして、都道府県の主宰とする GAP、また幕別で行っているような JA がやっている GAP、それから民間その他でやっている GAP、そういうものがあります。その中でもとりあえず米、小麦、野菜を主力としている産地は、かなりこの GAP を導入しているのだなと思っておりますが、このロンドン五輪でやはり欧州人が食べる、そういうことになるとどうしてもこの GAP をやらなければ採用していただけない、そういう基準が東京オリンピックまたはパラリンピックでも決めてこられるのではないか、私はこの今の状態ではまだまだ GAP に対する認識も少ないし、大きな東京オリンピックという大きな消費の船に乗りおくれるのではないかなという心配をしております。それですから、町長にまずこの GAP の幕別町はどの程度、もっと、どうも積極的に推進させるということ、支援するということをうたっていますので、町長、まず基本的な考えを伺いたいと思います。

答弁 町長 飯田晴義

これ、ご答弁の中で申し上げましたけれども、この GAP につきまして、特に今世界で最も認証者が多いグローバル GAP、これは欧州が中心になっているわけでありますけれども、これはもともと小売業者が生産者に対して安全を担保するために始まったものでありまして、その流れで今 GAP というものが来ているわけであります。それで、そうなりますと、今、私たち十勝・幕別の大規模専業農家、畑作農家においては、生産者はつくる人であって、それを農協、ホクレンが集荷して販売をする、そういう仕組みになっているわけでありまして、言ってみればホクレン、農協が卸あるいは実需者と言われるところに大量に安定的に売却をしているという中で、どれほどの位置づけが、そういう GAP というものの位置づけがあるのかという点では、非常に今はないわけでありまして、一部、小麦、米についてはホクレン側からの要請によって今 GAP を取っている、GAP の認証を受けているということで、まだまだ小売業者、実需から小売業者、消費者までの間のその GAP に対する認識、評価というものが足りないのだろうなというふうに思っているところであります。ただ、藤原議員もおっしゃっておりますように、この東京オリンピックでどういった調達基準になるかということがあるいはどういう GAP というものをつくっていくのかということが、非常にその後の我が国における GAP の位置づけというものに影響してくるのだろうなというふうに思っております。ただ、グローバル GAP で言いますと、今、日本では 200 足らずの認証しかありませんので、これがそのまま調達基準になるということはちょっと考えにくいわけでありまして、そのグローバル GAP を基準とした中で我が国独自の GAP なるものが恐らく調達基準として定められるのだろうと。それに加えて、有機農産物、これも当然入ってくるのだろうなというふうに思っているところでありまして、いずれにしても農水省がどうやってここに絡んでいって調達基準が定められるか、そのことが GAP の位置づけにも絡んでくるなと、そういった認識でいるところであります。

質問 19番 藤原孟

今後はやはり消費者から、またヨーロッパですね、そういう人たちが日本の食材を食べるということになると、この GAP を強く求めてくるのではないかということを、私は1番目の質問の設定をしたわけです。続きまして、2番目の GAP は何のため、誰のため、このことについて、全国のデータとして GAP の認知度、これをまず知っていただきたいと。農業者は大体 48.2%の方が知っているそうです。それから流通加工業者で 23.6%、一番食べる消費者は 13%程度が GAP の認識なのだそうです。それから、農業者がなぜ GAP を取り組むかという調査も出ております。当然、今、町長の答弁からもありましたとおり、食品の安全向上、環境保全に役立つと。それから農業者として取り組むことは当然だというコメントも出ております。また、この GAP を取ることで消費者にアピールする、それから取引先にもアピールできると、最後、気になったのはやはり取引先から求められて GAP を取得するということもあるそうです。どちらにしても、この反面、GAP を取得するという農業者の気持ちと反面なのですけれども、取り組まない農業者もいると。そのことについてアンケート調査しましたら、GAP について知らなかったと、これが 48%いるそうです。それから、取り組まなくても今のところ販売ができると、いわゆる日本の農業者というのは、やはりそんな悪質な農業を経営していないというようなことが基準なのかなと、性善説で言っているのかなということも思います。また、GAP の指導者がいない、だんだん厳しい意見は、メリットがない、コストがかかると、作業負担がかかる、などということでなかなか導入が進まないのだろうと。ぜひ、道と支援を、立つ位置を決めて幕別町も今のような GAP を取り組まない、アンケートの結果を見ながら進めていく施策、これを町として打てないかなということをお聞きいたします。

答弁 町長 飯田晴義

これは、答弁で申し上げていますように、やはり農協なりホクレンが集荷したものをいかに安定的に販売をしていくか、その販売先を求めることが非常に大切なわけで、つくったけれども売れないというのが一番困るわけでありまして、その販売戦略上 GAP というものが有効なものになるというのであれば、私は非常にそれはすばらしいことだなと思うのですが、現状、十勝幕別でつくられたものは農薬にしても本州と違って、本州であれば高温多湿で大量の農薬を使わなければならないけれども、それから見ると非常に農薬の量も少なくて、もともとが安全性に富んでいる、安全性を確保されている、そういったものなので、北海道、十勝、幕別でつくったものについては、もうそこでつくったことがかなりの非常に評価を受けていると、そういう認識を実は私は持っているわけでありまして、これがもっとその消費者段階において、さらなる厳しい基準のもとで、厳しい工程の中でつくったものを求めるのだと、それが実需であったり消費者が求めるということになれば、また違ってくるのでしょうけれども、現状はやはり売る側の販売戦略にかかわるというか、ちょっと口出しをするというのは、ちょっと町の立場では難しいのかなというふうに思います。ただ、消費者にとっては安全なものが届くことは、心から望むところでございます。

質問 19番 藤原孟

町としての姿勢というのは確かに農協の絡みもあるのでそれは厳しいものも、難しいのかとは思っておりますが。次の3番目の質問なのですけれども、今後どうするかということも含めて進めていきたいと。確かに GAP 自体まだまだ時期は熟していないということですけれども、最近十勝の身近にでも食品業界では HACCP ですね、いわゆる 2020 年、これも東京五輪の取得義務化ということがあって HACCP を取りたいと。それからきのうですか、きのう、きょう、新聞に出ていましたけれども、黒毛和牛経営の農場では2年後をめどに SGF という HACCP よりもう少し厳しい認証を取ると。これも今度はアメリカへ輸出、肉を、高級な肉を輸出するということを見据えて商品提供を SGF を承認するということは絶対必須になるということで進めていきたいと。もういろんなことがこの十勝農業にも近くに来ているのだと、そして各産地、それから各個人の競争がもう既に始まっていくのではないかなと。今の農協体制だけで安泰とするのではなくて、販売体制が揺らぐことがないのか、私は危惧するものがありますが、町長、幕別の農業の基盤という姿勢でありますので、ぜひ、そんな点どうでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

現状においてはほぼ国内向けでものは育てているというふうに思っております。ただ、これからますます少子高齢化が進み、人口が減少していくとなったときに、生産量が今と同じであればこれはやはり海外に市場を求めていかなければならない、そういう時代がもう来るのだろうというふうに思っております。そういった意味では HACCP であるとか、今おっしゃいました SGF、あるいはハラール(HALAL)といったものの認証を得るということは、非常に海外輸出する上では必要な不可欠なものになってまいりますので、先を見越した中でそういった取り組みをするのであれば、町として支援できるものがあればお手伝いをさせていただきたいなというふうに思います。

質問 19番 藤原孟

やはりこれから今の国の施策で、攻めの農林水産業の展開などということも出ております。日本の国、面積は 38 万キロ平米ですか、世界 69 位と小さな国ですけれども、まず森林、海洋資源というのは、日本は非常に多く持っている。特に森林は面積は世界第3位だそうです。それから海洋、いわゆる排他的経済水域、EEZ と言いますが、これは世界6位という位置だそうです。それになおかつ、世界の食市場ですね、これが 21 年で、今は大体 340 兆円らしいのですが、32 年には680 兆円と2倍に拡大するという数字が出されております。特に日本でも新しいライフスタイル、癒やしや健康を求める人々がふえる、それから、農業界とこの経済界が連携して農業の成長、いわゆる産業化、これがこれから求められる姿だなと思っております。ぜひ、幕別町の農業王国の一翼でありますので、町長初め、頑張っていける姿をつくっていただければと思って次の質問に入っていきます。古民家を幕別情熱学校に活用してほしいということであります。これは錦町に存在する民家、これは昭和初期に建築されたと聞いております。数度の大地震にも耐えれた、いわゆる超スーパー耐震家屋ではないかと思います。建築学、地震学を学ぶ者にとって最良の研究施設として私は使えるのではないかなと思います。柱や梁、壁組、この加工、全てが生きている構造物と言えると思います。また、十勝では、いわゆる木造大工の棟梁、これはもう本当に残り少ない存在になっております。この業界に入ってみようとする若者のためにも生きた研究構造体として幕別町の建築学上の観点から見て残すべきではないかと私は思いますが、まずはこの点から町長に伺います。

答弁 町長 飯田晴義

ご答弁でも申し上げましたように、平成 26 年に持ち主の方から町で活用できないかと、そういった打診がございまして、内部で建築部門も含めまして検討させていただきました。そういった中では建築的価値というのですかね、そういうものについては、これは大正明治の時代であれば、また建築様式も違ったのでありましょうけれども、確かにこの建物については、たしか四国から材料を持ってきて、そして大工さんも来て建てられたといったお話を聞いているのでありますけれども、ただ建築物そのものを見たときに、果たして歴史的な価値のある建築物かということがはっきりとあるなという判断ができなかったわけでありますし、また、いただいても活用というものがなければ、ただ置いてしまうようなことになりますので、活用方法として何かないのかなということも考えました。ただ残念ながら、町外れに位置するものですから、なかなか人が集まって、そこら中から集まって集えるような位置関係にないということもありました。そんな中でこれといった活用方法が見出せずに、せっかくいただいても町としては活用できないというふうなことで、地権者の方に今のところでは活用することはできませんと、そういうお話をさせていただいて現在に至っているわけでありまして、その状況は現時点においても変わることはないというふうな認識でいるところであります。

質問 19番 藤原孟

建築的な明治だとか大正の建物ではない、だけれども、この幕別本町には、私は一番古い建物の一つではないかと。そういう意味では、もしあれを解体した瞬間、歴史からは消え、何もなくなってしまうのだということ。ですから、いわゆる費用対効果とか、そういう意味で、この物を残せということは、私は無理だとは思いますが、今の錦町、病院が一つ、それからそれぞれ個性豊かな店が、いわゆる昭和のにおいを残す地域、ただ本当に人影も減りました。でも、あの民家を残すことで私は活用する方法はまだまだあるのではないかと思っております。家庭に閉じこもっている高齢者の男性、行き場を失った若者、いじめられっ子、町の将来を熱く語ってみたいという町民もいます。行政や隣人に不満を持った町民、なかなか役場で、会議で語るということは、私は難しいけれども、ああいう木造の歴史ある中で交流しながら勉強もし、語り合う、そういう場があっていいのではないかと。特に、今、人間の五感、いわゆるこういうコンクリ構造部で考える会議でなくて、人間の五感、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚、これらを一気に共鳴させて考える場があると非常にアイデアが新しい発想が浮かぶということで、大都会では新しい会議室が今設定をされていると聞いております。ぜひ、本町に唯一これしかないのではないかという私は古き建物を残す考えを持つべきではないかと思い、町長にもう一度確認させていただきます。

答弁 町長 飯田晴義

これは価値観といいますか、判断基準がちょっとかけ離れているものですから、なかなか合致するのは難しいのかなというふうに思います。せっかくのお話、そういうご提案ではありますけれども、やはり例えばちょっとよその町のことを出して申しわけないと思いますけれども、我が町と災害時の応援協定、相互応援協定を締結しております神奈川県の開成町には、実は瀬戸屋敷という古民家がありまして、これは実は築 300 年の古民家でありまして、これを町のほうでもらい受けまして、それを、ふだんから見学もできますし、また場合によってはそこで宿泊研修ができる。土間があっていろりがあって、そこで釜で米も炊けるという、そういった活用がなされているものもあるわけでありまして、そこまで行くと私もさすがにこれは残したいなというような思いをするわけでありますけれども、なかなかそういったものを見ている中で、実は私もその錦町の建物については見させていただいております。ただ、そういった比較していく中で、これというものを感じられないわけでありまして、そこは多分私だけではなくて、当時検討した職員にあっては皆同じような感覚を持ったということでありますので、現状においては、やはりあの建物を生かして何かをやっていくということは難しいという思いでおります。

質問 19番 藤原孟

そうですか。昭和 54 年には旧幕別小学校が解体されました。あれもかなり歴史あるものでした。私はその解体の現場を見ながら、階段の手すりだとか階段の床板、ああ、あのときなぜ残さなかったのかな、その思いは今でも残念だなという夢を今でも見ます。今回、多分今の民家を町が受けて継続するとなると、初期投資ですら 1,000 万円近い金はかかるのだろうと思います。ですが、この 1,000 万円をかけて本当に残す価値はないと、町長は今答えを出すのでしょうか、伺います。

答弁 町長 飯田晴義

私は建築の専門家ではありませんので、それ断言をすると言われますと、非常に何か白か黒か右か左かと言われると非常に厳しいわけでありますけれども、いろんな意見を聞いた中では、残すのは難しい、もちろん残すとなればそれは何に使うのか、何のために必要かということがまず来るわけで、あるからそれを使うのだではなくて、まずは必要性の問題からやはり論じなければならないというふうに思います。それが研究施設、単に保存する施設ということであればまた話は別なのかもしれませんけれども、町がもらい受けてあれを公共施設として活用するということが、今前提になっておりますので、そうあったときにあれを有効に活用できる策というものは見出せなかったということでありますし、では、歴史的建築物、建造物として保存するかとなったときも、そこまでの価値が見出せなかったということでございますので、今、私の口から言えるのはあれを活用するということは言えないということであります。

質問 19番 藤原孟

確かに建築物としては、町長の言う一面もあると思います。しかし、80 年間あの家は守られておりました。また、柱、いわゆる木材にすれば、こんな小さな植えたときから考えると100 年以上のものがあそこに今残っているのだと思っております。あの家を守るために、私は精神的な話ではないですけれども、やはり精霊というものが宿っているのではないかと思っております。壁、柱の部材、全てこれを解体という事業が始まったとき、きっとあの柱を折られるとき痛いと、痛いと、泣くのではないかなと、私はその泣く姿が今から目に浮かびます。解体中の工事の姿を想像すると私も涙が浮かびます。これ以上押し問答しても、答えは町長の腹の中には存続しないという結論を持っているのではないかと推定いたしますので、私の質問はこれで終わりたいと思います。

出典:幕別町議会 平成28年第2回定例会 2016年6月16日 議事録 PDF(79ページ) 間違いを知らせる