幕別町議会 平成26年第2回定例会 2014年6月10日
ICT(情報通信技術)教育の現状と今後の整備計画について
2014年6月10日、幕別町議会の一般質問で、藤谷謹至議員が「ICT(情報通信技術)教育の現状と今後の整備計画について」質問し、教育長 飯田晴義が答弁しました。
- 質問者
- 藤谷謹至 議員
- 答弁者
- 教育長 飯田晴義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 藤谷謹至
通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。1番目、ICT(情報通信技術)教育の現状と今後の整備計画についてであります。平成 25 年6月、閣議決定において、世界最先端 IT 国家創造宣言がされた。人材育成、教育の分野では、学校の高速ブロードバンド接続、1人1台の情報端末配備、電子黒板や無線 LAN 環境の整備、デジタル教科書、教材の活用等、初等教育段階から教育環境自体の IT 化を進め、児童生徒等の学力の向上と IT リテラシー(情報活用能力)の向上を図るというものである。文部科学省、学校における情報化の実態等に関する調査によれば、平成 25 年3月現在、全国約2万 1,000 校の小学校に導入されているクラス用コンピュータ台数は約 16 万台、そのうち約2万台がタブレット端末である。コンピュータが減少に転じているのに対して、タブレット端末は前年比 26%増となっている。1校に1台という計算になる。また、デジタル教科書の整備率も上昇傾向にあって、平成 24 年3月現在、22.6%だったものが、平成 25 年3月では 32.5%(指導者用デジタル教科書)となっている。本町においては、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数 6.9 人、1学級当たりの電子黒板の整備台数 2.1 台、デジタル教科書の整備率 33.3%(平成 25 年3月現在)等、ICT 環境は徐々に進んでいる。しかし、課題も多く、学校 CIO(学校の ICT 化について総括的な責任を持ち、ビジョンを実行するために学校に置かれる責任者)の設置率は 11.1%と低く、教員の指導力強化、研修方法、広域連携等、さまざまな問題がある。2020 年までには1人1台の情報端末機の配備を目指すとされる教育環境の IT 化に対応するために、本町において ICT 教育の現状、今後の方向性と以下の点について伺う。1、平成 21 年文部科学省の学校等 ICT 環境整備国庫補助事業を活用して、町内全ての小中学校に各1台電子黒板を配備したが、電子黒板、デジタル教科書の利活用状況と成果について。2、ICT 教育を実践する教育現場からの要望はどのようなものか。今後の CIO 設置計画、教員の ICT指導力強化対策及び校務支援システムの設置状況について。3、スマートフォンはいまやタブレット同様に新しい情報ツールである。しかし、有害サイトの閲覧、トラブル、生活習慣の乱れ等の問題も多いとの報道もある。小中学校におけるスマートフォンの所持率とフィルタリングの現状について。4、総合計画3カ年実施計画の中では、教育用コンピュータ整備事業3億 3,900 万円を見込んでいるが、整備計画の内容について。5、国の教育 ICT 化の動きをどのように受けとめ、幕別町の ICT 教育をどのように構築していくかについてであります。以上です。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
藤谷議員のご質問にお答えいたします。「ICT(情報通信技術)教育の現状と今後の整備計画について」であります。教育基本法の規定に基づく国の第2期「教育振興基本計画」が、平成 25 年6月に閣議決定され、平成 25 年度から平成 29 年度の5年間における「確かな学力を身につけるための教育内容・方法の充実」に関する主な取り組みとして、「ICT、いわゆる情報通信技術の活用等による新たな学びの推進」が示されました。具体的には、一つ目には、確かな学力をより効果的に育成するため、言語活動の充実やグループ学習、ICT の積極的な活用を初めとする指導方法・指導体制の工夫改善を通じた協働型・双方向型の授業革新を推進する、二つ目として、学校において多様な情報端末でデジタル教材等を利用可能とするため、デジタル教材の標準化を進める、三つ目に、できるだけ早期に全ての教員が ICT を活用した指導ができることを目指し、教員の ICT 活用指導力向上のための必要な施策を講じる、などとされております。ご質問にありましたように、同日に閣議決定されました「世界最先端 IT 国家創造宣言」におきましても、「世界最高水準の IT 利活用社会を通じて『情報資源立国』となるために、それぞれの年代や目的に応じて施策を検討・整備することが必要であり、そのための施策の一つとして、教育環境自体のIT 化を挙げているところであります。ご質問の1点目、「電子黒板・デジタル教科書の利活用状況と成果について」であります。ご質問にありますように、本町におきましては、平成 21 年度に学校情報通信技術環境整備事業補助金を活用し、各校に1台から2台の電子黒板を配置しているところであり、デジタル教科書につきましては、三つの小学校が学校配分予算を活用し整備しております。電子黒板及びデジタル教科書の成果についてでありますが、全ての学校において十分に配置されている状況にはありませんので、実物投影機やタブレットを含めた IT 機器全般を通して申し上げますと、一つには視覚に訴えることにより子どもたちの集中が高まること、二つには授業が双方向となり自発性が養われること、三つには板書にかかる時間の短縮が図られ、短縮時間が「振り返り・繰り返し」に向けられることなど、授業改善に役立っているものと考えております。ご質問の2点目、「教育現場の要望、教員の指導力強化対策等について」であります。初めに、「ICT 教育を実践する教育現場からの要望」についてでありますが、ICT 教育を積極的に進めるため、普通教室におきましてインターネット回線を利用したタブレット端末を用いての授業を希望している学校がある一方で、ICT 教育の入り口とも言える実物投影機を要望している学校もあるなど、取り組みの進捗状況や教員の知識、学校の規模などにより、各学校における要望に差異があるのが実態であります。次に、「CIO、いわゆる情報化の統括責任者の設置計画と教員の ICT 指導力強化対策」につきましては、現在、本町では2校に CIO が設置されておりますが、昨年秋から町の教育研究所が十勝と道の研究所、さらには北海道教育大札幌校との連携により、教員の研修や ICT 導入に向けた研究などを推進することとしておりますので、これらの取り組みを通して、教員の資質向上に努めてまいりたいと考えております。さらに、「校務支援システム」につきましては、学校や児童生徒に関するさまざまな情報をデジタル化し、教職員の校務の負担を軽減するとともに、児童生徒の成長を教職員全体で見守るきめ細かな指導の充実を図ることを目的に、平成 24 年度から明倫小において試験的に北海道のシステムを導入したところであります。その主な機能につきましては、児童生徒の情報やスケジュール管理などを共有化するグループウエアを構築し、教育課程や指導要録の作成、教務処理、出欠管理、成績の管理などを行うものであり、指導要録等の作成には軽減化が図られるものの、道立高等学校の校務処理を行うために作成されたプログラムであるため、一つには教科ごとの授業時数の管理が困難なこと、二つには校務支援システムと校内 LAN の切りかえに時間がかかること、三つにはアップグレードが頻繁に行われ、その都度全教職員のパソコンにインストールしなければならないことなど、児童生徒数が少人数の学校では、手で書いたほうが早いなどといった課題もあることから、本年度、町の教育研究所におきまして、当該システムの課題や他市町村で導入しているシステムとの比較等を調査・研究することとしております。ご質問の3点目、「小中学校におけるスマートフォンの所持率とフィルタリングの現状について」であります。本年5月に実施した調査では、小中学校におけるスマートフォンの所持率は、学校間における差はありますが、小学校で 4.3%、中学校では 22.9%であり、携帯電話の所持率は、小学校 21.1%、中学校 11.2%、スマートフォン及び携帯電話のいずれかを所持している児童生徒の率は、小学校は 25.5%、中学校は 34.2%という状況であります。また、フィルタリングの現状についてでありますが、児童生徒に対しましては、携帯電話及びスマートフォンの持ち込みを禁止し、有害サイトやワンクリックサイトにアクセスしないことや自分の情報を提供しないことを指導しており、保護者に対しましては、町からの通知文や配布物を利用し、フィルタリングの必要性の周知を図っているところであります。また、道教委におきましては、電気通信事業者に対し、携帯電話やスマートフォンを青少年が使用する場合には、フィルタリングをかけることを勧めるよう要請をしております。ご質問の4点目、「教育用コンピュータ整備計画の内容について」であります。教育用コンピュータの整備につきましては、コンピュータの能力や基本ソフトのサポート期間などを考慮し、おおむね7年サイクルで更新をしているところであります。ご質問にありました3億 3,900 万円の整備事業費につきましては、平成8年度から平成 28 年度までの教育用コンピュータの導入・更新・基本ソフトの更新などに係る累積事業費であり、3カ年実施計画の上では、平成 26 年度が糠内小・古舞小・明倫小・途別小・忠類小で合計 64 台の更新、平成 27年度が忠類中・白人小で 67 台の更新、平成 28 年度は札内東中・糠内中・札内北小の 93 台の更新及び基本ソフトの更新を予定いたしております。ご質問の5点目、「町の ICT 教育をどのように構築していくかについて」であります。前段申し上げました第2期教育振興基本計画におきましては、教材等教育環境の充実を図るために、観察・実験や実習等の教育活動を充実させるために必要となる施設設備の整備を支援するとして、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数を 3.6 人、教材整備指針に基づく電子黒板・実物投影機の整備、超高速インターネット接続率及び校内 LAN・普通教室無線 LAN 整備率を 100%などのほか、ICT支援員・学校 CIO の配置を促すとしております。本町における小中学校の ICT 機器の導入実績につきましては、平成 26 年2月末現在、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数は 6.5 人であり、またコンピュータ以外にも普通教室における校内 LANの整備、電子黒板や実物投影機の整備など、十分に整備されているとは言えない状況にあります。今後につきましては、小中学校の ICT 環境整備を推進するために、町の教育研究所が十勝と道の研究所、さらには北海道教育大札幌校との連携により、教員の研修や ICT 導入に向けた研究などを推進することとしておりますので、これらの取り組みを踏まえ、計画的に環境整備を進めてまいりたいと考えております。以上で、藤谷議員のご質問への答弁とさせていただきます。
再質問 4番 藤谷謹至
それでは、再質問させていただきます。5月 19 日に総務文教常任委員会の所管事務調査が行われたということで、幕別町における ICT 機器の利用状況について調査をしております。その資料の中で、幕別町町内小中学校における ICT 機器活用方法等の調査結果が出ているわけなのですけれども、電子黒板についてなのですけれども、使用頻度が少ないというところがございました。その理由として考えられるところはどういうところなのか、教育長にお尋ねいたします。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
電子黒板については、どの学校にも1台ないし2台の整備が終わっているところでありますけれども、この電子黒板を活用する際に、準備作業というのが今の電子黒板においては非常にかかるということで、休み時間では準備し切れないという実態があります。したがいまして、活用している場合においては、例えば理科の専科教員がいるような場合については、待ち時間といいますか、準備時間がありますので活用しておりますけれども、担任が活用する場合については、休み時間では十分な準備ができないという、そんな不都合がありまして、活用が進んでいないというのが実態であります。
再質問 4番 藤谷謹至
白人小学校で研修されたということで、幕別町の教育研究所の中で ICT 化を進められている山田校長先生がいろいろ説明されたというふうに記述してあります。平成 21 年に電子黒板を導入したということで、いち早くこれ幕別町は取り組んできたわけだと思うのです。いろいろこの電子黒板について情報を見てみますと、この ICT 機器というのは日々進化しているものでございまして、中にはセットして5秒足らずでもう使えるもの、そういうものも出ているようでございます。21 年といいますと、もう既に四、五年は経過しているわけなのですけれども、せっかく導入したこの電子黒板、これが本当にこれからの ICT 教育に対して使っていけるようなものなのかどうか、教育長の認識をお聞きします。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
ICT 機器につきましては、授業を効率的であるとか、あるいは集中を高めるための一つの道具として捉えなければならないというふうに思っております。これは万能ではありません。ICT 機器を例えば小学校の 45 分ずっと使うということになりますと、やはり集中が途切れてしまうというようなことで、ここというときに ICT 機器を使うというのが、使い方としては一番ふさわしいのだろうなというふうに思っているところであります。そういう中において、ICT 機器もいろいろあります。一番使用が簡単なのは実物投影機であります。次にタブレットということになっているのかもしれません。電子黒板はやはり一番難しいというか、電子黒板というのは、そもそも電子黒板だけで使うのではなくて、今はタブレットと電子黒板をセットにして授業を進めていくというのが各社提案をしているところでありますけれども、そこまでいきますと、かなり教員の使用能力というか、教員の指導能力というのが高まらないと使い切れないという問題があります。でありますので、まずは私どもとしましては、誰でもいつでも十分な準備もしないですぐ使えるといったものとして、実物投影機がまずいいのではなかろうかというふうに考えております。そういったところから導入を進めていく中で、機器も日進月歩で進んでおりますので、その辺も、例えばタブレットの導入につきましても、今はアップル社のものが主流でありますけれども、パソコンとの互換性などを考えるときには、ウィンドウズも出てきております。こういったものがどうなのかという検討も必要になってまいりますので、まずは教員が日常的に何の抵抗感もなく使えるといったものを導入してまいりたいというふうに思っているところであります。
再質問 4番 藤谷謹至
問題なのが、電子黒板が、準備する時間がこれかかり過ぎるということでありまして、この幕別町で配備された電子黒板がもう古いタイプなのではないかと。新しいタイプのものであれば、こういう準備が必要ではなくなるのではないかと。先ほど来言っているように、2020 年度まで、2010 年代というふうには書いてあるのですけれども、1人1台タブレットを目指す。タブレットはこれからどんどん普及していくと思うのですけれども、この電子黒板、幕別町でせっかく配備された電子黒板というのは、タブレットと相乗的に使うとしても、セットするだけでこれ時間がかかってしまう。ということは、これもう使えないということだと思うのですけれども、その辺はいかがですか。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
現状においては、主に理科で使っているわけでありまして、全く使っていないというわけではありません。ただ、どこの教室、小学校のどこの学年・学級においても日常的に使われているという実態にはないということであります。やはり一番問題になるのは教員の研修といいますか、教員が抵抗感なく日常的に使えるということが一番大切でありますので、そこをまず向上させていかなければならない。21 年度導入した反省としては、道具はそろったけれども、使えるだけの能力が身についていなかったので結果的に使えていない、そういう実態でございますので、やはり教員の資質向上とあわせて機器の導入を図っていく、それを計画的に進めていくということが必要だろうというふうに思っています。
再質問 4番 藤谷謹至
平成 21 年に整備した時代は飯田教育長のときではないわけでして、けれどもほかの学校の先生等に聞いても、幕別町はこれは ICT というところでは進んでいる地域だと。そういうところで全校に1台ずつ配備したと。それが使いにくいもので、使われないものであるならば、ただのこれ、言い過ぎかもしれないけれども、粗大ごみとなってしまうわけでして、これは有効的に使えるようなやはり教育委員会としても配備を進めていただきたい。これからどんどん進んでいくわけですけれども、教育現場とこれ連携しながら進めていっていただきたいと思います。次に、2番目の、学校の CIO、また ICT の支援員の関係に移りたいと思います。ベネッセコーポレーションが全国の公立小中学校の教員を対象にして行った「ICT を活用した学びのあり方に関する調査」によりますと、ICT 教育に前向きに、今後 ICT を活用したいと思っている教員、これは有効回答数 1,680 名なのですけれども、おおよそ9割に上ったと。しかし、その中でも、ICT を授業で活用することについて、とても不安である、まあ不安と回答した教員は小学校で 50.2%、中学校で 51.3%と約半数に上ったわけです。ICT を授業で活用する際の課題については、教育長が先ほど言われたように、授業の準備に時間がかかる、自分の ICT スキルが不足している、授業の計画を立てるのが難しいという割合が多くなっているものであります。しかし、この ICT を有効的に使っている教員については、ICT を活用した授業案を知ることができたからという回答と、機器操作のサポートを ICT 支援員に行ってもらったからという教員が多く、ICT を活用できた要因として、実践例を知ることや周囲の支援が大きな要因になっているというふうにされています。本町においては、CIO 設置率 11.1%というふうに、私、インターネットのガッコムというところで調べたのですけれども、なっています。その辺、やはり先ほど来、電子黒板をせっかく導入した。これ支援員とか ICT の知識を持っている人たちが学校に配備されていたら、有効活用がされたのではないかなという感じもするのですけれども、その辺の教育長の見解は。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
教員の中には、非常に ICT 機器に造詣の深い者がいます。そういう者が中心となって、その学校の ICT の活用のスキルが向上するといったケースが見られます。そういったところが、どちらかというと、学習指導要録を打ち込めば出力、様式になって出てくるだとか、これはエクセルなのですが、そういったことを自分たちが、そういう先生がつくって、その情報を共有化して使っているというケースが見られるところであります。しかしながら、それが全体的な底上げにつながっているかというのはなかなか難しいわけでありまして、そういう先生の影響力をもって全体が幾らか向上しているという程度にすぎないわけでありまして、今後は、先ほど申し上げましたように、町の研究所において研修も計画しております。これは単に単独ではなくて、十勝の研究所あるいは道研究所、そして教育大の札幌校のアドバイスをいただきながら、あるいは協力をいただきながら資質を向上していきたいと。全体の底上げがなければ、ICT 機器の使用、活用というものは進まないと、そういう認識のもと、研修を進めていきたいというふうに思っています。
再質問 4番 藤谷謹至
その教員のスキルに幅があり過ぎると。答弁の中でも、普通教室においてインターネット回線を利用したタブレット端末を用いた授業を希望している学校もあれば、いや、そうではない、各学校に実物投影機のほうがいいという、幕別町の教育においても差があるわけですね。これがやっぱり問題だと思うのです。この差をなくすために教育委員会があって、教育委員会がどういうふうにかじ取りをしていくか、そこが私は重要な点だと思いますけれども、その辺を教育長に伺いたい。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
もちろん ICT を活用した授業を進めていくということは非常に大切なことであります。それで、それを進めるに当たって、何を優先的に考えるかということが大切なのかなというふうに思います。それは、器というか、環境を進めるのが先なのか、教員個々のスキルを上げていくのが先なのかということなのだと思います。そういう中で、先ほど申し上げましたように、平成 21年に整備したときの反省というのはきちっと踏まえなければならない。これは、各教員の資質が上がっていなくてなかなか使い切れなかったという反省がありますので、やはりその辺、どの教員もごく日常的に ICT 機器が使えるのだというように、活用できるのだ、しかもそれが多くの準備時間、これ休み時間の準備もありますし、授業の組み立てという点であらかじめ教員は準備しますから、そういった準備も含めて、容易に活用ができるというだけの資質向上をまず図っていく。それとあわせて機器を導入していくということが必要であります。学校によってばらつきがあると申しましたのは、どちらかというと小規模校においては進んでいるわけであります。それは、少人数で、機器を使いやすい。これ教室を考えてみるとわかるのですが、複式校であれば、四、五人1クラスで、モニターも 32 インチぐらいで十分間に合う。ところが、40人学級に行くと、これ 50 インチ、60 インチのモニターがなければ、教室の隅から見えないということがあって、やっぱり今の置かれた環境によって違っているというのも現実でありますので、そういう差がないように私どもも心がけていかなければならないというふうに思っております。
再質問 4番 藤谷謹至
わかりました。次に、校務支援システムのほうに移りたいと思います。答弁の中では、1校、途別小学校に北海道の校務支援システムを導入したというところであります。校務支援システムというのは、教員の負担を軽減して、事務的に負担を軽減するというところのシステムだとお聞きしています。北海道のこの支援システムの概要ということで調べてみたのですけれども、平成 24 年度から運用を開始して、25 年度においては、全ての道立学校 268 校と 42 市町村の 88の市町村立学校で運用というふうに出ています。その目的と効果としては、グループウエアを使って朝の打ち合わせを実施した、グループウエアで各種会議の資料等をやりとりし、資料印刷の準備時間が1回当たり 20 分程度軽減できた、またペーパーコストも削減できた、またネット会議の活用により他校の教員とさまざまな情報を共有できると。しかし、課題は、機器の操作方法や機能のメリットに関する理解が不足している、利用するための校内研修が不足している、これまでのやり方を変革していこうという意識形勢ができない、この辺がちょっと問題だと思うのですけれども、校務支援システムにはこのグループウエアという分野と、教務支援システムという二つの要素がございまして、教務支援システムの中では、これ成績処理に伴う校務の効率化が図れると。時数集計や出欠、成績の入力、成績一覧表や通知表の発行まで一連の作業システムで行うことにより、準備や確認の時間が減少した、一覧表の作成についてはこれまで2時間程度、通知表は1クラス7時間程度かかっていたのが基本的には不要になった、時間的な要素が相当短縮されたというような結果、効果が出ております。しかし、これ課題は、システム操作になれるまで相当な時間を要すると。学校全体で研修する時間がとれない、これまで学校がつくり上げてきた帳簿に対応していないというふうな課題も見えております。本町では1校で試験運用という形をとっているわけなのですけれども、その際に、民間でもいろいろなプログラムが出ているというふうに思うのですけれども、ほかのプログラムとの比較対応とか使いやすさの検討、そういうところはされたのか、お伺いいたします。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
まず、平成 24 年度に明倫小において試験的に導入をいたしました。今、その状況を見ているところでありまして、24、25 と使ってまいりまして、本年度、この町の教育研究所でありますけれども、今の明倫小の道のシステムの課題の洗い出しでありますとか、札幌市などはまた違ったシステムを使っているということでありますので、そういったシステムとの比較をした中で、本当に今の道のシステムが改善することによって使っていけるのかどうなのか、あるいはこれではなくて、違うシステムを導入したほうがいいのかといったことについて、検討しよう、研究調査をしようということにしているところであります。
再質問 4番 藤谷謹至
この校務支援システムについても、幕別町が確立しても、教職員は転勤があるわけなのですよね。転勤したら今度、その校務システムを使えないとか、いろんな問題が出てくると思うのですけれども、これ十勝で連携して校務システムを導入するような方向性は、話はないのかどうか、お聞きします。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
道教委は、我々教育長部会、教委連教育長部会がありますけれども、その集まりが年に何回かある際に、教育長の担当職員が参りまして、盛んにこの北海道の校務支援システムのことを PR されるわけなのでありますけれども、教育長の中の雰囲気としては、申しわけないですけれども余り評価がされていないということがあって、幕別以外のところにおいては、また違ったシステムを使っているケースもあります。そんな中で、統一して使おうという雰囲気は今のところはありません。ただ、言えることは、教職員の時間外勤務というのは非常に恒常化して、何とか解消しなければならない、そのためにこういったシステムが必要であろうということがありますので、そういう中で幾らかでも、これはシステムがいいのか、あるいは事務ごとにある程度省力化できるような、エクセルでも何でもいいのですけれども、そういったものを導入するのがいいのかということもありますので、究極は教職員の省力化につながっていくような方策ができればいいなというふうに思っています。
再質問 4番 藤谷謹至
北海道の肝いりで進めているというわけでして、開発費やなんかは全部道が負担していて、開発費が通信費とか使用料に転嫁されていないので、比較的安いシステムだというふうに聞いています。しかし、先ほど言ったように、やっぱり教職員は転勤するわけで、そのたびにシステムが違うというのはこれ効率的に絶対よくないわけでして、転勤したところでは前のシステムと同様というのが理想的だと思うのですけれども、この辺も含めてこの校務支援システム、ICT によって教員の負担というのはますますふえていくわけですから、この負担軽減のためにどのようなシステムが幕別町にとって必要かというところで、調査研究していただきたいと思うのです。3番目に、スマートフォンの関係です。答弁の中では、やはり普通携帯、ガラケーというふうに言われているようですけれども、中学校が11.2%、スマホが 22.9%、確実にこれはふえていると言っていいと思います。答弁の中の携帯電話及びスマートフォンの持ち込みを禁止というのは、これ学校への持ち込みが禁止だという教育長の答弁だと思いますけれども、いろいろスマホにかかわる問題というところで、昨日来からも携帯電話によるメールでの犯罪も出ていました。それによって犯罪に巻き込まれて死亡するというようなケースが、最近多く報道によってされております。24 年の 12 月に、PTA 連合会でも調査されたという結果が載っているのですけれども、最近ラインというものが非常にはやっていまして、これは無料アプリで、私も使ってみたのですけれども、いろいろラインに登録している人で電話番号が入っていれば、自動的に名前が入ってくるのですよね。そして、自分がラインで話したい人を選択すれば、その人と無料で通話もできるしメールもできる、さらにはテレビ電話的なところもできるというところで、すごくスマホの環境というのはもうインターネットというよりも、本当に持ち運びのできる情報端末だというふうに言われています。このラインの無料通話アプリのトラブルが公立中学校の7割弱で発生しているというふうにされています。ネットの掲示板や裏サイトの書き込みによるトラブルも、ほぼ同率の割合で起きている。全日本中学校校長会が平成 25 年、調査研究報告書でこれ明らかになりました。本町ではこのラインによる書き込み等の調査はされているのかどうか、お聞きします。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
ラインというのはなかなかわかりづらい。いわゆるそこのラインの仲間にならなければわからないということがあって、これを調査するというのは非常に困難をきわめることもありまして、町教委としては調査をやっておりません。
再質問 4番 藤谷謹至
中学校での携帯所持率についてでございますけれども、ふえていると。ラインというのはこれスマホの場合でして、スマートフォンを持ってラインをしていて、普通のガラケーを持っている子どもに対してラインはできないわけですから、それでいじめが起こるというような報告もされています。それで、愛知県刈谷市が4月から、午後9時以降の使用を禁止するよう各家庭に要請したのを皮切りに、横浜市や仙台市でも使用制限を呼びかけております。ラインを使ったトラブルや生活習慣の乱れを避けるのが狙いでございますけれども、横浜市は全市立学校の保護者向けに、家族のいるところで使う、食事時は使わない、夜9時以降のメールはやめることを明記したリーフレット 32 万部、これを配付しました。仙台市も、スマホや携帯電話でメール、インターネット、ゲームをする時間が長ければ長いほど成績が悪くなっていると。東北大学の研究者などの調査をもとに、1日1時間という呼びかけをしているところでございます。本町においても、このスマホにおける使用注意喚起というか、それをもう少し具体的に進める必要があると感じるところでございますけれども、いかがですか。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
今、児童生徒の生活習慣を確立する点から、スマホの時間を制限すると。これテレビの時間を制限すると同じようなことでありますけれども、それも含めて犯罪を防止するということになっていると思います。本町におきましては、今までそういった事件、事故というものは聞いておりませんけれども、これは確かにいつ起こるかはわからないという状況にもあります。学校から、今、スマートフォン、どういうような使い方をしているかというと、さらに事情聴取をした上で、必要とあらばというのはちょっと消極的なので、それに応じて対応はとっていかなければならないというふうに思っております。
再質問 4番 藤谷謹至
やはり最近のこの情報端末機器、スマートフォンによる犯罪はふえているわけですから、状況を判断して、ある程度教育委員会としても、小中学校規制をどのようにしたら犯罪から子どもたちを守れるかという観点に立って研究調査、そして抑制、家庭の連絡等をしていただきたいと思います。次に、これからの3カ年の教育用コンピュータの授業等なのですけれども、教育長が答弁した中で、平成8年度から 28 年度までが総額3億 3,900 万円ということで、しかしこれから新たにまた教育コンピュータの更新をしていくというわけなのですけれども、本町において、ウィンドウズ XP がもうバージョンアップを中止したというところがテレビ報道でされたわけなのですけれども、教育用コンピュータの中で XP を使用しているところはまだあるのかどうか、お聞きします。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
残り 54 台が更新されていないわけでありまして、これは今年度中に更新する予定というふうにしております。
再質問 4番 藤谷謹至
まず、その XP はもう早急に更新しないとならないと思うわけなのですけれども、先ほど来1人1台タブレット時代ということで、早急にこれからパソコン関係が変わっていくわけですけれども、この授業自体、見直す時期に来ていると思うのですけれども、ただ古いコンピュータを更新していくだけの授業では追いついていかないと思うのですよね。ですから、これから中期計画の中でも、授業の変革が迫られていると思うのですけれども、その辺、教育長の見解は。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
先ほど来お話ししておりますように、器だけそろえればそれでいいというものではありませんけれども、やはりコンピュータ、ICT 機器を使っていくことは、これ間違いなくもう近い将来やっていくようになると思います。そういう中で、職員の資質、スキルアップとあわせて、その時代その時代に応じた機器を導入していくことが必要だと思います。今は確かに3カ年の実施計画は、教育用コンピュータ、コンピュータ室の更新ということでこの計画が載っているわけなのでありますけれども、そのほかのコンピュータ室のコンピュータを更新するに当たっても、全てが今の形のデスクトップがいいのかどうなのかということも当然考えなければならないと思いますし、そのほかの日常的に使う教育用コンピュータについても、導入していかなければならない時代は間もなく来るでしょうから、その辺は先ほど申し上げた資質向上と見合ったところで、機器を導入していきたいというふうに思っております。
再質問 4番 藤谷謹至
私もタブレットを持っているのですけれども、これ、もうコンピュータなのですよね。同じなのです。これから整備していくということがわかっているのであれば、ただのデスクトップとかタワー型のコンピュータを導入するより、タブレットを導入していったほうがいいのではないかという私は考え方なのですけれども、その辺の教育長の見解は。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
タブレットについては、今はアップル社のものが主流であります。先ほど申し上げましたように、ウィンドウズでも出てきているという中で、コンピュータの互換性というものもやっぱり考えていかなければならない。例えばエクセルでありますとか、ワードでありますとか、そういったところは今はコンピュータのほうはウィンドウズが主流になっているわけでありまして、それとの互換性は絶対出てくる、その問題が出てくるというふうに思っておりますので、教員の資質がまだ上がっていない中で早急に道具だけをそろえるということは避けなければならないと思いますので、いずれ使用しなければならない時代が来ることはわかりつつも、そこはやっぱり使いこなせるようにしていくということを念頭に置きながら、整備を進めていきたいというふうに思います。
再質問 4番 藤谷謹至
わかりました。それでは最後になりますけれども、これからの幕別町の ICT 教育をどういうふうに構築するかということでございますけれども、平成 22 年に全国 10 校の小学校で、総務省によるフューチャースクール推進事業というものが始まって、実証校に無線 LAN、タブレット端末、電子黒板が導入されました。2011 年には文部科学省による学びのイノベーション事業が始まり、フューチャースクールの実証校にはデジタル教科書の配備と活用効果の追求、指導方法の開発などが進められるようになりました。その当時は技術革新が進み、教育もだんだん変わっていくだろうなというふうにしか多分誰も捉えていなかったと思うのですよね。しかし、2020 年までには1人1台タブレットを児童生徒に与えるという目標が立っております。今以上に、しかも急速に ICT 化が進んでいくことは間違いないと感じるところでございます。しかし、先ほど来、教育長が言ったように、問題等、しかも非常に多いと。まず、インフラ整備、1人1台タブレットを持つようになると、学校の電力だけではこれおさまりがつかなくなる。これ電力のところから考えないといけない。また、充電の関係です。無線 LAN、ほかの近郊のところと無線LAN が干渉しないかとか、いろんな何か問題があるようです。それをひっくるめてこれ早急に教育委員会として考えないといけないということは、かなり厳密に早く、また学校と連携しながらやっていかないといけないというふうに考えるところでございます。これから急がなければならない状況だというふうに感じるわけでありますけれども、その辺、教育長の見解をお聞きします。
答弁 教育長 飯田晴義(教育長は2014年12月まで)
国は 2020 年まで児童生徒1人1台タブレットを配備というような、そういう目標を立てておりますし、6年後なのですが、6年後とは言いませんが、10 年以内にやっぱりそういう時代が来るのではなかろうかというふうな思いもしております。その際には、恐らく究極の形として電子黒板とタブレットがセットになって授業を進めていく、そしてデジタル教科書はそこに入っているかどうかちょっとまだ言い切れませんけれども、ひょっとするとそこにデジタル教科書というものが一体となって入ってくる可能性もあるのだろうなというふうに思います。そういう究極のというか、最終的な形というのは今ある程度予想がつきますので、それに向けてどういうふうに計画的に、環境整備もそうですし、教員のスキルアップもそうですし、そういったもの、計画的にいかに進めていくかということは考えなければならないとは思っています。
再質問 4番 藤谷謹至
私も、この ICT という言葉すら、この一般質問を考える前はわからなかったわけなのですけれども、調べれば調べるほどこれ難しいし、しかも教員のこのスキルの幅が大き過ぎると。これからは教員の採用の際にも ICT のスキルを項目に入れるような格好になっていくのだろうと思うのですけれども、私は黒板とか教科書とかノート、それが全てなくなったほうがいいという考え方ではなくて、やっぱり書く上でもそれは必要ですし、脳の活性化という点からもこれは必要なことだと思うのですけれども、ICT と今の教育というものをうまく総合しながらこれから進めていく時代になると思うのです。今回、質問するときに、1冊本を何か買おうと思いまして、「10 年後の教室」というのをインターネットで調べて、買ってみたのです。そのとき、ダウンロードと書いてあるのですよね。本はもうダウンロードする時代で、そのためには電子ブックという本を買うと。まず、今回のことでやってみようと思いまして買って、ダウンロードしたのですけれども、すぐダウンロードできます。その本の中で書いてあったのですけれども、今の小学校2年生ぐらいまで、これから就職につくときに、65%は現在の仕事と関係ない、全く新しい職業につくのでないかというふうにアメリカの研究者が書いてありました。ということは、今までの古いアナログ的な仕事というか、それがだんだん進んでいって新たな職業が出てくるという予測なのですけれども、これから生きていく子どもたちにとって、大変難しい時代に突入すると思われます。そういうことも踏まえて、幕別町、いち早く電子黒板を導入したわけですから、ICT というのは幕別町に倣えという方向で、教育長、ぜひすばらしい環境をつくっていただきたいと思います。以上で、終わります。