幕別町議会 平成19年第2回定例会 2007年6月19日
「通告に基づきまして、公立高校の適正配置計画と幕別高校の存続問…」
2007年6月19日、幕別町議会の一般質問で、斉藤喜志雄議員が質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。
- 質問者
- 斉藤喜志雄 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 斉藤喜志雄
通告に基づきまして、公立高校の適正配置計画と幕別高校の存続問題にかかわって、お伺いをいたします。浦幌高、来春募集停止へ、公立高再編道教委方針という、5月23日の報道各紙の見出しに、子どもたちや受験生を抱える保護者はもとより、教育関係者をはじめ、町民の多くの方々が、幕別高校は大丈夫か。瞬時に脳裏をよぎったのではないかと推察をするところであります。道教委は、昨年8月にまとめた「新たな高校教育に関する指針」の中で、原則として1学年3学級以下の小規模校は近隣高と統廃合する旨の方針を打ち出してはいましたが、この指針の内容やその取り扱いに対し、全道多くの市町村から批判や反対の声が表明されていることはご案内のとおりであります。このことは、この広大な北海道に250校を超える高校が点在するという、他府県とは全く異なる地域特性を十分に考慮した内容のものになっていないことの表れでもあるのかと考えるところであります。ともあれ、この指針に基づくと、1学年3学級以下の管内19校中、幕別高校を含む11校が段階的な再編対象となることが想定されていたところでありますが、去る5月5日に公表された管内の公立高校再編案では、08年度浦幌高校の募集停止、09年度分は帯広柏葉高校と帯広三条高校の両校から1学級削減。いわゆる320人から280人へと、両校合わせて80名が減となるとした内容のものでありました。しかも、当初の削減目標に足りない1、2学級分は来年度以降。その対応を決めるという極めて厳しい内容になっております。言い換えますと、幕別高校が09年度に対象になり得ることもあり得るという、そういう内容になっております。これが現実のもとなれば、必然的に市内校などへの一極集中に拍車がかかることはもちろんのこと、受験競争の過熱と不本意入学。これはご存知のとおり、中途退学の一因にもなっているところでありまして、年度全道推計でいいますと、3,000名もの生徒が中途退学する。その多くは、いわゆる進路変更という不本意入学によっての原因というふうに伺っているところであります。進路先を絶たれた子どもたちの不安と困惑。さらには、遠距離通学に伴う保護者の経済的な負担。教職員とその家族の人口減など、町はもとより、町民、子どもに与える影響や問題は計り知れないものがあろうかというふうに考えるところでもあります。もとより、少子化の進行、別な言い方をすれば、生徒数減ありきと、厳しい財政難、逼追する道財政ありきの中にあって、これまでのような道教委案に対する「統廃合方針」に「反対」あるいは「残せ」といった陳情や要請型の活動だけでは説得力に欠け、その存続を期待すべくもなくなっているのも事実であります。そこには数の論理や財政論だけではなくて、地域社会に必要かつ欠くことのできない教育機関、いわゆる未来の人材を育成するという、そういう観点からしての納得の得られる学校づくり、高校づくりへの努力や支援策、施策が、当該校はもとより町や地域住民に求められているものと考えております。そこで3点お伺いをいたします。道教委が先に公表した「道内11校募集停止・統合対象9校・3年間で公立高校16校減」という再編計画案に対し、どのような見解なり評価をされているか、お聞かせをいただきたいと思います。その2点目は、ここ数年来、町内5中学校、忠類を含めまして、からの幕別高校への進学者数が必ずしも多くないと聞いておりますが、今春の町内中学校の卒業生に占める幕別高校への進学者数は何名でしょうか。また、地元進学が低率に推移している理由をどのように考えていらっしゃるか、お聞かせをください。その三つ目は、今から7年前の2000年に道教委から「公立高等学校配置の基本方針と見通し」が示された時点で、今日の事態がある程度予想されたところでありますが、この間、幕別高校の存続問題にかかわって、どのような取り組みを進めてきたか。また、今後、どのような施策や支援策をもって、存続を図っていこうと考えているか、お聞かせいただきたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
斉藤議員のご質問にお答えいたします。「公立学校の適正配置計画と幕別高校の存続について」であります。はじめに、「このたび公表された道教委の再編案に対する見解について」でありますが、ただいまのご質問にもありましたように、去る6月5日に北海道教育委員会より、平成20年度から平成22年度までの3年間の具体的な再編策が示されました。これによりますと、来年度以降の3年間で道内の高校において募集停止を11校とするほか、9校を再編統合し4校に、さらには34学校において計35学級を削減するというものであります。この計画案による十勝管内の影響といたしましては、お話ありましたように、浦幌高校が平成20年度から募集停止、帯広柏葉高校と帯広三条高校がそれぞれ平成21年度入学者分から1学級ずつ減少することとなります。浦幌高校が募集停止となりますと、今後は近隣の高校へ通学せざるを得なくなり、通学時間や通学費の増大、また、下宿をする場合には保護者の経済的負担もさらに増えるほか、「まちの活性化」という観点からも大きな影響が出てくるものと思っているところであります。このたび示された計画案は、地元自治体からの進学率や近隣高校への通学時間なども考慮したとの報道もあったところでありますが、幕別高校においては、ご承知のとおり、入学者の減少により平成18年度から2学級となっており、今回の計画案には盛り込まれなかったとはいえ、浦幌高校の場合は、地元からの進学率なども考慮した結果ということを考え合わせますと、幕別高校の置かれている状況は大変厳しいものがあるものと憂慮いたしているところであります。2点目の「町内中学生の幕別高校への進学者数と地元からの進学が低率に推移している理由について」であります。はじめに、幕別高校への進学状況についてでありますが、今春、町内中学生の幕別高校への進学者は20人で、高校入学者総数69名の約29%を占めております。平成14年度、平成15年度当時には60名ほどが幕別高校へ進学していたことを考えれば、3分の1程度まで減少している状況にあります。地元からの進学が低率となった理由としましては、関係者の方々によれば、数年前に高校へ入学した生徒の一部ではありますが、生活態度などについて問題があった。学校からの指導を受ける方がたび重なり、幕別高校のイメージが低下したことなど、進学を控えた中学生やその保護者に進学先としての選択をいただけなかったことが大きな要因であるとのお話しもいただいたところであります。現在、学校はすでに落ち着いておりますし、今春の入学状況を見ましても、昨年に比べ、入学者は地元進学者を含め若干回復傾向にあります。とはいえ、いまだにそのイメージが残っていることが、地元からの進学率が低率になっているものと推察しているところであります。3点目の「道教委が平成12年に「公立高等学校配置の基本方針と見通し」を示して以来の幕別町の取り組みと今後について」であります。この「公立高等学校配置の基本方針と見通し」は、平成13年度から平成19年度までの7年間を期間として、高校の進学希望者に見合った定員を確保するため、学校規模の適正化などの再編に関する基本的な考え方や各学区ごとの学級増減の見通しなどを示したものであります。具体的には、高校の規模は「4~8間口を望ましい適正規模」とし、同一市町村内に複数の高校が設置され「適正規模」を下回る場合、原則として再編における学校規模の適正化を進めるとすることなどが定義付けされております。ご承知のとおり、幕別高校は、この見通しが示された平成12年度時点では4間口のいわゆる「適正規模」にあり、その後しばらく4間口を維持し、入試倍率も1.0倍を超え、4学級を維持してきたところであります。その後、出願者が急激に減少し、平成17・18年度に3間口。そして、本年平成19年度に2間口となったことから、平成18年5月に幕別高校や高校同窓会、PTA、町や教育委員会などの関係者が一堂に会し、意見交換会を開催、また、9月には関係者を広げて「魅力的な幕別高等学校をめざすための懇談会」を開催するなどして、これまで町内関係者が一丸となって魅力ある高校づくりに努力をいただいているところであります。このたび、本定例議会において、幕別高等学校教育振興会が高校との連携のもとに取り組む「夢と活力ある事業」の実施に必要な経費として補正すべく、所用の補正予算を計上させていただいているところでもあります。今後も多くの方々のご理解とご協力をいただきながら、幕別高校の魅力づくりに力を注ぎ、入学者の増加に結びつくよう努力してまいりたいというふうに考えております。以上で、斉藤議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 3番 斉藤喜志雄
ただいま、町長から幕別高等学校がそれぞれ地域の皆さんや各関係者の指導のもとに、生徒指導の充実で、学校が、子どもたちの表情がいい表情に変わってきていると。そういうお話をお伺いしたところですが、私もそう思っております。非常に駅なんかに集まっている子どもたちの姿を見ても、非常に安定してきたなと。表情がよくなってきたなと。先ほど誰かが言っておりましたけれども、表情も学力であります。そういう意味では、非常にそういう関係者の努力が成果を挙げてきているのだろうなというふうに考えているところであります。そこで、管内の各町村では中高一貫教育を導入したり、あるいは通学費の補助を行ったり、はたまた制服の購入などで非常に多様な支援策、対応策を講じてきておりますけれども、生徒数の確保に努めて、それがつながっているかというと、必ずしもその功を奏していないというのが現実であります。私は、前段幕別高校の子どもたちが落ち着いてきたと。いい表情になってきた。このチャンスを捉えて、学力向上対策に取り組んでいくことが、実は結果として幕別高校が魅力ある学校づくりの短所となるというふうに考えているのであります。私から申し上げるまでもなく、普通化高校の使命の一つである、大学、もちろん短大も含みますが、及び看護学校、あるいは准看護学校も含むのでしょうか。あるいは、専門学校などへの進学率の向上を図ることをもって、高校進学希望者の学校選択の判断材料の一つにしてもらうことが、有効かというふうに考えております。こうした考え方について、どのようにお考えか、お伺いをしておきたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
お話いただきましたように、それぞれの町村で地元の学校を残す。高等学校を残すための支援策もいろいろ講じられているようであります。通学費の補助を渡しているところもあるようでありますし、いろいろあると思いますが、私どもの 町で一つ違うのは、実は同じ町に高校が二つあるわけでありまして、江陵高校も私立とはいえ我が町の高校でありますし、現に町内の卒業生でかなりの部分は、いわゆる江陵高校へ進学をされているというケースもあります。それだけに、道立高校の幕別高校に幾ら支援してもいいのだということにはなかなかなり得ない部分も、これは現実にあるのだろうというふうに思います。私は先ほども申し上げましたように、今本当に教育委員会、あるいはPTA、さらには同窓会の皆さん方がみんな協力しながら、何とか魅力ある学校にしたい。幕別高校に子どもたちが来てくれるような学校にしたいということで頑張っていただいているわけですので、何とか町としても、これらと合わせて、特に連携しながら頑張っていきたいというふうに思いますし、もちろん学力向上あるいは進学率を高めるために、高校自らも頑張っていただくようにお願いをしたいですし、また、我々ができることがあれば、協力もしていきたいというふうに思っておりますが、繰り返しになりますけども、やはり全体で盛り上げてよい学校にしていくということが、何より大切なことであろうという思いでおります。
質問 3番 斉藤喜志雄
そこで、学力向上対策という視点から、その前に、私学の件が今お話がありましたが、私学というのは、ご案内のとおり兼学の精神というのがありまして、したがって、公立高校の普通科がかかるものとは性格を異にするものであるということを前提条件に、ぜひ、物をお考えいただきたい。こんなふうに思っております。しかし、かといえ、パイが小さい中での奪い合いということになりますから、そういう意味では、町内に2校を抱えるという意味の大変さというのは、私も十分承知をしているところであります。本来からいえば、私学に対する助成が道の方からもっとあるべきだというふうにも考えておりますが、そこはちょっと視点がずれますので、話を戻させていただきたいというふうに思います。そこで、具体的なお話で少し学校の、先ほど言ったように、表情は学力だとこう言って、子どもたちがいい表情に変わってきた。だとすれば、このチャンスを捉えて、何か手立てはないかな。そう考えたときに、私は入り口論議で一生懸命制服あげるよ。よその町村批判しているわけではありませんから誤解のないようにしていただきたいのですが、通学費を補助しますよ。それも大事なことですが、入り口論議よりも、実はもっともっと大事なことは、出口が大事なのですね。したがって、進学、進路指導の充実を図るということが大事だから、そこのところに、先ほど来、力強い答弁がありまして、幕別高校の魅力づくりに力を注ぐというお話をいただきましたので、ならば、具体的にこういうことはどうだということで提案をさせていただきますので、お考えを、聞かなくてもいいかもしれませんけども、少しあれさせてください。おそらく3ないし4学級の規模の学校の大きさでありますから、空き教室がかなりあると思います。そうすると、しかし、そこの中で進学・受験指導にかかわって、先生方の力を借りるといっても、勤務時間やあるいは先生の人数の関係があって、非常に厳しいものがあろうかと思います。そこで、ここに町が手を差し伸べられないか。例えば、受け皿として、振興会なるものがあるわけで、そういったところを通しながらというので、具体的なことをお話を申し上げたいと思いますが、例えば、こういう時代ですから、サテライト・サテライン講座みたいなものを開講する。中央の有名ないわゆる講師の人たちが持つ、センター試験対策だとか、小論文対策だとか、こういったものはそんなに大きな費用がかけなくても、実は開設し、それなりの効果を挙げている実践例もあるわけです。したがって、先ほど、パイが必ずしも大きいパイもないから、そこでの奪い合いということになりますからいろいろ問題はあるかもしれませんけれども、小さくても魅力ある学校づくりは、これは道教委への説得材料になると、私は思っているのです。小さくても魅力ある学校づくり。そのために、サテライト・サテライン講座といったような形で小論文対策だとか、あるいはセンター試験対策だとか、あるいは民間企業への就職する子どもたちへの進路指導だとか、そういったところでしっかりすれば、教育というのは積み上げです。したがって、関係者が心を一つにしてやったら、子どもたちの生活が落ち着いた。生徒がしっかりしてきた。学力だって同じです。公立高校の入試試験を受けて、子どもたちが高等学校に入ってきているわけですから。したがって、私は能力はないというふうには思っていない。どれだけ支援や手を差し伸べ、的確な指導をするかによって、必ず幕別高等学校の進学率は上がってくる。そんなふうに理解をしております。それはやがて口コミで、何も遠くまで通学費をかけて、下宿代をかけて行かなくてもいいよね。間違いなく幕別高校へ行ったらいい教育してくれるよ。実は小規模校なるが故の小回りが効くという、そういう利点をしっかり上手に利用さえすれば、私は魅力ある高校づくり。生意気な言い方ですけども、急がば回れであります。入り口でどうやって人を集めるかではありません。出て行ったことによって、口コミで幕別高校よくなったのだってねというこの評価は、1年半なり2年先には必ず大きなものとなって返ってくる。そういう意味では、そんなに大きな教育投資をしなくても、先生方の手を煩わせなくても、可能な方法がそこにあるというふうに考えているわけでありますけれども、さらなる助成について、そういったことも含めてどのようにお考えかお聞かせいただきたい。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
熱弁を振るわれましたので、私もちょっと押され気味なのですけれども。考え方として、大変貴重なご提言だというふうに私も思います。ただ、もちろん相手は道立高等学校ですから、道立の意向というものも十分わきまえていかなければならないでしょうし、もう一つは、先ほどおっしゃいましたように、懇談会ができたり、高校には教育振興会等もありますから、そういった方々の意見や意向というようなことも十分把握しながら対応していかなければならない。先進事例もあるやにも聞いております。そういったことも含めて、十分私どもも、いわゆるご質問、ご提言あったように、魅力ある学校づくりということが、やはり町のためにも学校のためにも、あるいは親、子どもたちのためにも大切なことだろうと。その思いは変わるものではありませんので、引き続き研究調査をさせていただく中で対応に当たっていきたいというふうに思っております。
質問 3番 斉藤喜志雄
これ以上やりますとしつこくなりますので。別な質問に移らせていただきたいと思いますが、東部4町に普通科の高校、これで1項もなくなります。浦幌高考がなくなると、募集停止になってなくなると、東部4町にいわゆる公立の普通科高校というのは1項もなくなりますね。池田高等学校は総合学科ですから。そうすると、私はこの東部4町に普通科の高校へ進学したいという子どもたちはたくさんいると思っています。ならば、単に幕別町だけでなくて、広く4町と連携をしない。池田高校はなかなかうんと言わないかもしれませんが。池田町はなかなか大変かもしれませんけれども、少なくとも、豊頃、浦幌。そういった4町でしっかり連携をしながら、今後、道教委とも当たっていく。例えば、幕別高校の生徒募集に当たっても、そういった方策を講じていくということを含めて、考えることも必要ではないかというふうに考えているのですが、いかがですか。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
私どもとしましては、幕別高校を残すために、存続させるためにも、そういったことも当然考えていくことが大事だと思います。ただ、相手が在ることでありますから、池田町にしろ、豊頃町にしろ、浦幌町にしろ、そろぞれがどういう考えなのか、その辺との調整なり意見交換もしながら対応していかなければならないだろうと。努めていかなければならないのだろうというふうには思っております。
質問 3番 斉藤喜志雄
非常に前向きなお答えはいただいたので、非常に期待をしているところでありますが、最後に、浦幌町の保護者の言葉で私は非常に引っかかったものがあったものですから、ぜひ、こんなものも含めて、今後の運動を進めていただきたいものだなというふうに考えて終わりたいと思います。今の時代、教育にこそお金をかけるべきだ。道路なんて砂利道のままでもいいから、子どもたちの将来を奪わないでほしい。こんな切実な声が私は非常に痛く刺さりました。終わります。