幕別町議会 平成18年第1回定例会 2006年3月9日
観光開発振興について
2006年3月9日、幕別町議会の一般質問で、伊東昭雄議員が「観光開発振興について」質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。
- 質問者
- 伊東昭雄 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 伊東昭雄
通告に基づきまして、観光開発振興について質問をいたします。地域の活性化は、基幹産業である農業をはじめ商工業の振興充実を基軸として進められなければならないが、一方で観光客の拡大を含め、内外の交流と継続によって推進されるべきであると考えます。多くの人々をわが町に呼び込むためには、幕別町の特性や文化財など眠っている資源を有効に活用するとともにコミュニケーション活動の推進が重要であると思うのです。さらには、工業団地をはじめ幕別駅や札内駅周辺の活性化を図り、美しい街づくりを今まで以上に推進する必要があると考えます。併せて西幕別の日高山脈を眺望する丘陵地や南幕別から忠類方面の一大農村自然景観の保全と観光化の推進が考えられます。パークゴルフは今や国民的スポーツとして、全道、全国又は世界にも普及しましたが、幕別町の観光知名度は今ひとつというのが実態でないでしょうか。観光に対する人々のニーズは時代とともに変化しますが、幸いに新幕別町には、例えば、新田牧場や新田ベニヤ工場、また晩成社による水田開発などの歴史的遺産があります。また、忠類地区にはナウマン象発掘遺跡や黄金のロマンを醸す丸山展望台などが現存しております。これらをマップ化し、管内はもとより全道、全国の観光ルートに連動させて未利用資源に光を与える必要があると私は思います。また、財政状況の大変厳しい状況ではありますが、わが町が誇る考古館及びふるさと館の老朽化と利用者の減尐に対して、これらを発展的に統合し、ゆかりの地、千住に新たに産業生活歴史館を設置すべきであると考えます。さらに、これらを低料金宿泊施設の確保とともに、観光資源の一環として活用することが、わが町の活性化につながると思うのです。こうした施設の運営や、景観地訪問、歴史探訪、イベントなど観光事業の運営には効率やサービスに徹する必要があります。そのためにはボランティア人材開発を進め、団塊の世代や女性など民間人ガイドを養成するなど、また施設については従来の展示中心から、交流、体験、滞在型に移行するなど時代のニーズを発掘し、行政、町民挙げてその推進に取り組むことが重要であると私は考えております。次の3点について町長の考えをお伺いいたします。一つ、考古館・ふるさと館の発展的統合について。一つ、ボランティアによる民間ガイドの養成について。一つ、見る観光から滞在型・体験型観光の具体的な考えについて。町長の所見をお伺いいたします。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
伊東議員のご質問にお答えいたします。観光開発振興についてであります。本町は、豊かな自然、温泉、美しい農村景観やふるさと館、蝦夷文化考古館、ナウマン象記念館等の地域の伝統文化や歴史を語る施設、さらには、猿別川のサケの遡上やアオサギのコロニーなど、多くの観光資源を有しているところであります。また、パークゴルフは特に知名度が高い観光資源であり、これらの観光資源を生かしながら、十勝観光連盟、幕別町観光物産協会などと連携し観光振興に取り組んでいるところであります。ご質問の1点目の考古館・ふるさと館の発展的統合についてでありますが、蝦夷文化考古館は、アイヌ民族の生活を知る上での貴重な資料を展示しており、昭和 41 年に寄贈していただいた施設であります。また、ふるさと館は昭和 54 年に設置し、開拓当時からの資料を展示し、幕別町の歴史を学ぶことのできる施設であります。これら施設については、大変貴重なものであり、特に蝦夷文化考古館につきましては、道内においても数尐ないアイヌ民族にかかわる資料館でありますことから、本町では、これら両施設を観光パンフに掲載するなど PR を図っているところであります。しかしながら、今のところこの両施設を統合し宿泊施設を加えた新たな施設として設置することについては、大変難しいものがあるものと思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。次に、ボランティアによる民間ガイドの養成についてでありますが、全国的には、アウトドア関係の「山岳」「カヌー」「ラフティング」「自然」などそれぞれの分野で高い専門技術を身につけた資格を取得している認定ガイドや、各団体や市町村が認定している観光ボランティアガイドなどがあります。ご質問の観光ボランティアガイドにつきましても、史跡等の案内やインフォメーションセンターでの案内業務、春の山菜取りや秋の紅葉を楽しむなどの体験型のガイドなど幅広く行われており、その運営主体も NPO 法人から団体や個人などいろいろな形態で行われている状況でありますことから、本町としてもその必要性や活用方法も含めまして、観光物産協会とも協議をさせていただきながら、まずは調査研究をしてまいりたいというふうに思っております。次に、見る観光から滞在型・体験型観光の具体的な考えについてであります。本町においての体験型観光が楽しめるところとしては、イチゴ狩りや農作物の収穫・搾乳等ができる体験農場、地場の農畜産物を材料にして食品加工体験ができる味覚工房等があり、本町の基幹産業である農業の体験、地場産品を活用した食などを通じて、地域の歴史、生活文化、風土が伝えられる地域づくり、環境づくりを進めていかなければならないものと考えております。また、昨年策定いたしました「農村滞在型余暇活動機能整備計画」に基づき、グリーンツーリズムに積極的に取り組む地元農業者の研究・実践を支援するとともに、地域産業と連携した体験型産業観光の振興に取り組んでまいりたいと考えているところであります。また、幕別町の南玄関としての忠類地域においては、道の駅「忠類」エリア内に、温泉施設、ナウマン象記念館、物産センター、ナウマン公園、パークゴルフ場、キャンプ場などの滞在・体験施設が集約されておりますが、さらに内容を充実させるため物産センターを移転新設することとし、これにより、自然・文化・人々との交流を生かした滞在・体験型観光の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。以上で、伊東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 12番 伊東昭雄
今、町長の方から非常に発展的対応をすることは難しいと。あるいはまた、ガイドの養成も考えるとは言いましたけれども、私はこれからの日本は国際化時代の社会になってくる中、いろいろな勉強をしなければならないと思います。そこで、まず私たち幕別町民としては、自分たちの先祖を知り、先祖を大切にする心の教育が大事であると思います。そうした観点から、まず先に幕別に住んでいたアイヌ先住民の先祖を知ること。また、考古館にはすばらしい私たちの先住民の生活用品があるわけでございます。しかし、残念ながらふるさと館には私たちのすばらしい生活用品もありながら、光の当たらない場所にあるとともに、説明をするガイドというか、そういう者が全くいないために、先祖の様子が物品を見ただけでは、今の子どもたち、また孫たちにはわからないと思うのであります。そのほか、幕別には、先ほど町長も言いますように、芸術文化財・農村景観、こうした観光資源がたくさんあるわけですけれども、その観光資源をこれはこうだよとか、あるいはああだという、そういう説明をする人がおりません。新田会館へ行ってみたら、新田の方がすばらしい説明しておる。ああいうようなガイド、あるいは新田さんだけのことではありますけれども、私は先ほどから申し上げているそういう広い資源について、ボランティアで民間ガイドを立ち上げる。これは幕別町自体でそういう人を募集して、そういう人にガイドをしてもらうことによって、非常に幕別にはたくさんあるそういう観光のものがわかっていただけるのでないかと思いまして、幕別町自体でそういう人を募集してガイドを立ち上げるということを申し上げたいのでございます。観光に来る人たちの中には、仕事で体も心も疲れている人たちが癒す場所をつくって、安い料金で、例えば、4人ないし5人で、1泊1万円程度ぐらいで3日ないし4日滞在して、幕別を基点として他の市町村を観光していろいろな体験をして帰ってもらうような、そういう施設をつくってはどうかと。老人は、小金は持っておりますけれども、子育ての若い人たちは1泊 7,000 円、8,000 円の泊まりでは、子どもたちを連れてだんらんするということは大変なことでございます。例えば、食事などは自分でつくって、お店で買う、買うことによって町の商店も潤える。町全体が観光開発によって潤えるというような、そういう観光開発をつくっていけないものかと私は考えておるわけでございます。再度、考古館あるいはふるさと館の統合とボランティア民間のガイドの立ち上げ、そして先ほど町長も言われましたが、滞在型・体験型の観光についてもう尐し前向きの姿勢が町独自としてできないものか。町長に再度お伺いをいたします。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
いろいろご提言を頂きました。先ほども申し上げましたように、考古館とふるさと館を統合して、そこに宿泊施設などを、大変いいことなのでしょうけれども現実性を考えるとなかなか難しいのかなというふうに、私は思っております。それと、先ほどちょっと申し上げなかったのですけれども、今、北海道といいますかイーオールの再生ということで、本館というのは白老町なのですけれども、今道内の各地に今地域イーオールというようなことで、十勝は幕別町がその対象地となっておりまして、十勝圏の活性化推進期成会の中でも活動を進めております。なかなか具体化しないので先ほどちょっと申さなかったのですけれども、そういった中で地域イーオールが、これはアイヌ系住民の方々のいわゆる生活様式を継承していくというようなことですから、これらの中でもそういったことが考えられるのかと。特に考古館の在り方については、その地域イーオールのこれからの進捗状況によっては、統合できる部分もあるのかなというふうに思っております。ふるさと館についても、当然のことながら、先ほども申し上げましたように非常に老朽化もしておりますし、実は見ていただく方もだんだん減っている状況にあります。今、教育委員会の方にもお願いして、これからのふるさと館の在り方についても検討していただくようにお願いしているところでもありますが、そういった中でも、今言ったことの統合した施設をつくることが可能なのかどうか検討はさせていただきますけれども、なかなか難しい課題であろうというふうに私は思っております。それからガイドボランティア、これも言葉ではいいのですけども、なかなかそういう人を見つけるとなると大変だと。実は音更町なんかにも聞いてみたのですけども、なかなかそういないのだそうです。例えば、新田記念館のお話があったのだろうと思いますけども、そういう施設に常駐していて、その施設を案内していただく方は、これは当然いいのだろうと思いますけども、不特定といいますか広く町内のあちこちをボランティアでガイドしていただく、案内していただく方を、しかもある意味では専門的な知識も要するというようなことになりますとなかなか難しいのかなと。例えば、人生学博士なんかどうかということもちょっと検討しましたけども、そうはなかなかいらっしゃらないというようなこともありまして、いるか、いないかのところから検討に入らなければならないのだろうとは思いますけれども、今の時点ではっきりそうしたガイド制度を設けることができるかどうかとなると、ちょっと難しいかなというふうに思っておりますので、ご理解いただければと思います。
質問 12番 伊東昭雄
町長、私は、すぐやれということを言っておるのではなくて、今、考古館の統合については、やはり将来的にはそうあるべきだと思うので、今からそういう方向で一つ進めていただきたいと。それから、何回も言いますけれども、ガイドは、私はできませんけれども、そういう方が、私は多くの定年退職とかいろんな面でおるのではないかと。まずはそういう募集をして、そして指導して養成していくと。それで、今、そういう農村なら農村景観についても、あるいは文化財であっても、共にそういう人がもしいたらその人を養成して、ボランティアで、それはそこに常駐しておくということになったら大変なことなので、お年寄りのボランティアがたくさんおりますけれども、このガイドする、そのボランティアを募集して、その人を養成して、お客さんが来たならばそこに一緒になって説明をしてあげるという、そういうことを私は申し上げておるので、いるかいないかわからないけれども、もう尐し前向きの姿勢で私はやってみてはどうかと思うわけでございます。2006 年度は新しいまちづくりの第一歩で考えます。町全体を通してどのように発展統合させていくかということを考えるべきだと思います。新幕別の歴史、先人の方々が築いた歩みをしっかり伝え受け継いでいくためにも、今ある豊かな土地などを土台となって、減尐していくことは自分たちの大きな責任と考えます。その意味で、考古館とかふるさと館にはすばらしいものがあるので、それをやはりそういうガイドを養成して、行ったお客に説明をしてもらえば生きてくるのではないかということを、私は申し上げているわけです。町長の執行方針にもありましたように、地域の特色を生かした中で見る観光から、地域にある資源を最大限に利用しアピールしていくという新しい視点をもって企画実行することが重要だと思います。そのためにも、歴史を知りつくりあげることが参画してきた高齢者の体験は大きな人的財産であります。それを生かしてその知恵を借り、新町の歴史・魅力を伝える力としていくために、民間ボランティアのガイドを併せて、経験豊かな高齢者の知恵を生かしていくことが大切ではないかと思っております。見る観光から、町長が言われる滞在型・体験型の観光については、若い方々の感性、いわゆる発想の転換を取り入れていくことが大切です。我々の年齢のものは、それぞれ職の中で責任を持っている部分に位置しているので、どうしても経験主義から出る発想となってしまいます。そこで改革していく心の広さを持ち、これらの町を受け継いでいく若い方々にも参画してもらうことによって、新たなまちづくりが発展開発されると思います。この町にまた来たい、あるいは住みたいというまちづくりの課題が与えられていることを認識して、広い視野でものを考え創っていく協働の視点を持てるように地域が力を出し合うときと私は考えております。財政の厳しさの中で、最小の財源で最大の効果をあげるということは常に町長はおっしゃっております。先の観光ボランティアによる協力のように、心から町のために力を貸そうという思いになってもらえるような行政の姿勢も重要である。守りの姿勢から前向きの姿勢にするためにも、観光とともに町民の生活をきちんと見て対応する行政の在り方が求められていると思います。町全体が観光客にも、先ほど申し上げましたが、優しいまちづくりにしていくことが肝要であり、幕別に住んでいる者も、この土地に来た者も、共に楽しめる観光の町に開発していくことが大切でないかと思いますので、観光開発について、町長の考えを再びそのガイドの募集をして、そういうものをつくって指導していけないかということを、私はもう一度町長の考えをお聞きしたいのです。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
長期的に、あるいは将来的に考えていくべきだというお話もありました。ただ、先ほども言いましたように、一つの施設で一人のガイドさんがいるというのはわかるのですけども、なかなか全町的にガイドで案内をする、ガイド役を務める、これはなかなか定年者の中に、募集しているかいないかは別にしましても、なかなか難しいのかなということを思います。それともう一つは、観光客といいますか、そうしたことを希望するような方が町内外からどのぐらい訪れていただけるか。これは伊東議員の言われるように余り消極的であっては駄目なのでしょうけれども、ただなかなか現実的なことを考えると、そうしたガイドを養成して準備をしながらも、そう多くは、私は幕別町へ来て農村景観を見ていきたい、どこどこを歩きたいから案内してほしいというようなことのニーズというのは余りないような気もするわけであります。それともう一つ、歴史の散歩道というようなことで、幕別町内に旧跡というのですか、そういったところに看板を立てさせていただいて、これらについてはまさに人生学博士の方から案内をしていただけるというコースもあるわけであります。そうしたことも踏まえて、今後の観光開発、そして先ほども言いましたように、忠類地域には集約されておりますから、そういったところの案内、ガイド役も含めて検討させていただきたいというふうに思います。