幕別町議会 平成16年第3回定例会 2004年9月7日
義務教育における国歌斉唱について
2004年9月7日、幕別町議会の一般質問で、前川雅志議員が「義務教育における国歌斉唱について」質問し、町長 岡田和夫、教育長 沢田治夫が答弁しました。
- 質問者
- 前川雅志 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、教育長 沢田治夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 前川雅志
通告に従いまして、2点について質問をさせていただきます。義務教育における国歌斉唱について。今春、私は幕別中学校卒業以来初めて、同校の入学式に参列しました。セレモニーは全体的に整然と進行され、幕別中学生の規律の正しさに生徒並びに徹底して指導されています関係者に敬意を表します。しかし、国歌斉唱の時、生徒が一斉に着席したことが残念でなりません。そこで以下について質問いたします。①国旗・国歌に対する考え方は個人の自由なのかもしれませんが、その日入学する生徒を含めた全生徒が一斉に着席するというのは、事前に教師による徹底した指導があったものと思いますが、いかがでしょうか。②私が学生のころには、国歌が学習指導要項に入っていなかったのか、教育を受けた記億がありません。現在義務教育課程では、国歌についてどのような指導を行っているのか伺います。③数年前には、帯広市内を中心に国旗・国歌をめぐり退席・着席が大きな間題になりましたが、現在の他市町村はどのような状況なのか伺います。また、町内の小中学校での状況についても伺います。次に、指定管理者制度について伺います。平成15年6月の地方自治法改正により、公共団体や自治体出資法人に限定されていた、公共施設の管理がNPO法人など、各種団体や民間企業の参入が認められました。この制度を先行導入する北海道を初めとする自治体では、雇用の促進、住民サービスの向上、経費の削減が大きく期待されています。指定管理者制度を導入した場合、図書館、百年記念館など多くの公共施設が対象となると思いますが、町内でいくつの施設が対象となるのか伺います。また、町内に実績を含め、参入できるNPO法人など各種団体や民間企業が現存するのか伺います。以上です。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
前川雅志議員のご質問にお答えいたします。質問順とは逆になりますけれども、初めに、指定管理者制度についてのご質問にお答えをいたします。指定管理者制度につきましては、今、ご質問の要旨にもありますように、平成 15 年6月の地方自治法の改正により定められた制度であります。制度の概要を申し上げますと、指定管理者制度は地方自治法第 244 条、公の施設に関連する制度でありまして、公の施設の管理を委託する場合、法改正前は、自治体の管理権限のもと、具体的な管理の事務・業務を地方自治体が2分の1以上出資している法人、あるいは公共団体、もしくは農協ですとか自治会等といった公共的団体に限り委託することができたわけでありますが、これが、法改正によって、条例の定めるところにより、議会において出席議員の3分の2以上の同意を得た指定管理者に施設の管理運営を委託することができるようになったものであります。この主な改正点は、1点目に、管理から運営までの委託ができること、2点目には、行政処分同様に、使用の許可を行うことができること、3点目には、利用料金を指定管理者の収入として収受させることができること、そして、一番大きな改正点は、株式会社等の民間事業者が指定管理者になることが可能になったことであります。ご質問の1点目、町内でいくつの施設が対象となるのかとのことでありますが、地方自治法で定める公の施設全てが対象となりますので、小中学校、幼稚園、保育所、コミュニティーセンター、図書館、ふるさと館、近隣センター、公民館、老人福祉センター、百年記念ホール、あるいは体育館、野球場・陸上競技場といった各種の運動施設から公園まで、すべてが対象になるものと考えております。ただ、現段階では、それぞれの施設に係る個別の法律がありますことから、全ての指定管理者制度が適用できるかどうかについては、現時点では不明な点もありますけれども、国の地域再生本部では、民間開放一括法、あるいは構造改革特区といったことで、今後、この個別の法律のしばりを解こうとするような動きもありますので、やがては全ての施設が対象になってくることも考えられるわけであります。次に、質問の2点目の、町内で実績を含め参入できるNPO法人などの各種団体や民間企業が現存するかとのことでありますが、NPO法人ではないというふうに思っております。民間企業では、特に本町では今までも、施設の清掃業務等の委託を実施した経緯がありますので、施設によっては実施できる企業もあるのではないかというふうに考えております。いずれにいたしても、今後、町のメリット等を含め、調査検討をしながら対応をしてまいりたいというふうに考えております。以上で、前川議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。
答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)
前川議員のご質問にお答えをさせていただきます。はじめに、卒入学式における児童生徒指導についてであります。児童・生徒は、しばしば先生の姿を写す鏡の役割である、こういうふうにも言われておりますし、児童・生徒の言動は先生の言動のコピーであることが少なくないとも言われております。したがいまして、仮に先生が児童生徒の白紙の頭脳に、日の丸や君が代について偏った見方や考え方を教え込む、このようなことは幕別町では、私はないと信じておりますけども、議員ご指摘の件につきましては事実関係を調査させていただきますけども、児童生徒に、あるいは保護者に誤解を招くような指導、このことは厳に慎み、国旗・国歌の意義や尊重する態度を身につけさせるとともに、歴史的事実は事実として教えていく必要があるというふうに考えております。言い換えますと、先生の仕事というのは児童生徒に存在する複数の価値を比較させ、分析させ、合理的であるかどうか、あるいは立証できるかどうかを思考し、判断させて、正しい見解と信念を自分で獲得させるためにあると考えております。いずれにいたしましても、国旗・国歌に対する指導は学習指導要領に基づき、将来、児童生徒が国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長するためには、自国の国旗や国歌を大切にする態度を身につけることが必要であります。同時に、諸外国の人々が自国の国旗・国歌を大切にする気持ちを理解し、これを尊重する態度を身につけさせることが必要であると考えております。次に、学習指導要領に基づく指導についてであります。小、中学校の新学習指導要領には、国旗・国歌の指導について次のように定められております。小学校の社会科では、第4学年において国土の位置を指導する際に、「我が国や諸外国には国旗があることを理解させるとともに、それを尊重する態度を育てるよう配慮する必要がある」とし、また、第6学年において国際理解に関する指導の際に、「我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること」こういうふうにしているところであります。この場合、国旗・国歌の意義について、一つには、国旗・国歌はいずれの国も持っていること、二つ目には、国旗・国歌は、いずれの国でもその国の象徴として大切にされており、互いに尊重し合うことが必要であること、3点目には、我が国の国旗・国歌は、長年の慣行により、日の丸が国旗であり、君が代が国歌であることが広く国民の認識として定着していること、以上の事柄について理解させる必要があるとされております。また、中学校社会科では、公民的分野において国際社会と平和に関する指導の際に、「国旗及び国歌の意義、並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ、それらを尊重する態度を育てるよう配慮すること」としております。このように、小中学校の社会科においては、国旗・国歌の意義を理解させ、尊重する態度を育て、入学式や卒業式等における特別活動では体験を通して自国の国旗・国歌を尊重する態度を養い、他の国の国旗・国歌も尊重する態度を身につけ、国際社会において信頼され、尊敬される日本人を育成しようとするものであります。また、小学校の音楽科では、国歌、君が代は、いずれの学年においても指導することとされております。このように、各学校においては学習指導要領の趣旨を踏まえ、適切な指導を行っているところであります。なお、指導に当たっては、児童生徒が内心にまで立ち入って強制するものではなく、単に起立をしなかった、あるいは歌わなかったということのみをもって、不利益な取扱いなどを受けることのないよう、教育上の配慮のもとに、適切に指導を進めていくことが大切であるという考えのもと、これまで進めてまいりました。次に、町内及び管内における卒入学式の実態について申し上げますが、平成 15 年度の卒業式及び入学式における国旗・国歌の実施率は前年度に引き続き 100%で、幕別町では退席はありません。また、教職員の起立の状況につきましては、平成 15、16 年度の卒・入学式は、幕別町では 13 校の小中学校ともに全員起立していますが、十勝管内の実施状況は 15 年度の卒業式では小中学校ともに全員着席はありませんでしたけども、一部着席が小学校の卒業式で 47.1%、入学式で 48.6%、中学校では卒業式で 64.9%、入学式で 66.7%、こういった実態であります。今後においても、卒業式、入学式における国旗の掲揚、国歌の斉唱が適切に実施されることはもとより、教職員が儀式にふさわしい態度で臨むなど、内容面の充実を図っていくことが重要であると認識をしておりますので、これまで同様、話し合いのもと、共通理解はもとより意思疎通を図れるよう校長会議等を通して指導・助言をしてまいります。以上で、前川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 10番 前川雅志
義務教育における国歌斉唱について、一つだけご質問をさせていただきたいと思います。教育長をはじめとする教育委員会の皆様が、教育現場とのやりとりの中で大変ご苦労されて、指導というか、教育をされているということに敬意を表するわけでありますが、先ほど、教育長からお話ありましたように、個人それぞれの考え方があっての国歌だと私も思います。しかし、式に参列された方はよくわかると思いますが、決して今は望ましい状況でないと私は強く思います。そこで、生徒のことを一番に考えたときに、来年の式典はどのようになるのか、このことについてだけ、一つ質問をさせていただきます。
答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)
来年のことということでありますけども、これは基本的に、先ほども申し上げましたように、学校の中できちんと、とことん話し合いをしながら、どんな形がいいのか。そういった意味で1年1年幕別町は実施してきた。こういうふうに考えているわけであります。こんな例を出していいのかどうかわかりませんけども、平和の祭典、アテネのオリンピック、これも終わったわけでありますけども、私自身、やはり国旗というのは仰ぎ見て喜ばしいと思うこと。そして、国歌は口にして朗らかだ。こんな気持ちになることがやっぱり大事なのだろう。そういったことが理想でありますし、私の将来の夢でもあると、そんなふうに思っておりますけども、ただ、そのことを言い換えますと、国旗を揚げるには憎しみをもって揚げるだとか、涙を流しながら歌を歌う。こういった状態というのは端から見ていてもやっぱりちょっと変だろう、そんなふうに思っているわけであります。そういった意味で、少しでも理想的に近づけていくためには、何回も申し上げますけども、強制をするのではない。そんなことをするのではなくて、柔軟に時間をかけながらこれまで同様にやっていくべきだろうと。このことは、平成11年の法改正に伴って、当時の文部大臣もやはりそういった話し合いが一番大事だろう。そういった時間をかけてと、このことを言っておりますので、私どももそのことに充分配慮しながら、やはり現場が混乱をしては一番困るのは子供たちでありますので、そういったことがないように、常にお互い信頼関係を保ちながら実施できるように。来年はまた、本年度より少しでも、少しでもという言い方が良いか悪いかは別にしましても、そういったふうになれるように、また、校長会議を通しながら、私どもも努力をしてまいりたいというふうに考えております。