栗山町議会 令和5年3月会議 2023年3月8日
選択的夫婦別姓について
2023年3月8日、栗山町議会の一般質問で、千葉清己議員が「選択的夫婦別姓について」質問し、町長 佐々木学が答弁しました。
- 質問者
- 千葉清己 議員
- 答弁者
- 町長 佐々木学
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 7番 千葉清己
それでは、質問をします。選択的夫婦別姓について。日本労働組合総連合会が2022年8月に調査した選択的夫婦別姓についてのアンケートでは、64%の方が夫婦は同姓でも別姓でも構わないという結果でした。一方、内閣府が2021年12月に調査した家族の法制に関する世論調査の結果は28.9%の方が選択的夫婦別姓制度を導入したほうがよいとの結果で、日本労働組合総連合会の調査と大きく乖離があります。栗山町内でも旧姓を通称として使用している方が少なからず存在し、法律で選択的夫婦別姓が認められてほしいとの声も聞きます。栗山町議会では2022年3月と6月に意見書の提出の動きがありましたが、町民の総意ではないなどの意見で議会運営委員会において不採択となりました。選択的夫婦別姓の問題については、婚姻により夫婦の一方が強制的に改姓せざるを得ないという人権問題でもあります。現実に姓が変わることによって今まで積み上げてきた人格や実績がゼロから再出発しなければならないという意見があり、婚姻による改正が大きな不利益であると考えている方もいます。そこで、栗山町長はこの問題についてどのような見解を持っているか伺います。
答弁 町長 佐々木学
選択的夫婦別姓についてのご質問でありますが、現行制度における夫婦の姓につきましては、昭和22年改正後の民法第750条において、夫または妻の氏を称すると規定されているものでありますが、平成期以降世界的なジェンダー平等への意識の高まりなどとともに、我が国においても民法等の改正による選択的夫婦別姓制度導入に関する様々な議論が展開されてきております。そのような中、平成27年12月、そして令和3年6月には最高裁判所において選択的夫婦別姓に関する判決が示され、いずれも現行民法の夫婦同姓規定を合憲とする一方、選択制の導入の是非は国民的議論により検討されるべきとし、国会での議論、国レベルでの議論に委ねるとの結論に至っております。近年事実婚の選択を含め、家族形態の多様化が進んでいる中、議員ご指摘の各種調査結果におきましても、男女問わず一定数、姓が変わることでの社会生活上の不便、不都合が存在すると認識されている方がいることも事実であります。また、その一方で我が国の歴史的な法制度であることを背景に夫婦同姓による家族の絆などを肯定する声もあり、それら調査の手法、対象年代等の異なりはあれども、国民世論は多様であると考えております。そして、選択的夫婦別姓の導入に際しては、子供の姓の選択に関する影響を懸念する声や、ご質問にもあります旧姓の通称使用からまずは進めるべきとの世論もあります。やはりこの問題につきましては、家族に関する法制の根幹をなすものであることから、今まで以上に広く国民の関心を高めつつ、国会での議論を含め、国レベルにおいてしっかりと検討を進め判断すべきものと考えており、私といたしましても、その動向を注視してまいりたいと考えております。
質問 7番 千葉清己
ありがとうございました。私の質問の趣旨なのですけれども、なぜこういうことを聞いたのかということをちょっとお話しさせていただきますけれども、選択的夫婦別姓について、これを望んでいる方が少なからずいるということで、国会においてもこの議論が全く進まないということで、国民的世論は私もつくっていかなければならないというふうに思っていて、議会のほうにもお願いをしたのですけれども、まだやっぱり議論が町内では十分ではないということで不採択となったという経過から、町長にこの問題について政治家としてどのようなお考えを持っているのかということでお伺いをしたということであって、個人的なただ見解を伺っているということでなくて、公人としての町長の選択的夫婦別姓についてのお考えについて町民にそのスタンスを明らかにしてもらいたいなということから伺いました。それで、今のご答弁で通称の使用について先に進めるべきだという世論もありますというお答えでしたけれども、通称ではやはり限界があります。運転免許証についたって、これは戸籍の姓が載りますし、それから病院なんかで受診しても診察券には戸籍姓が載って、病院によってはその戸籍姓で呼ばれて混乱を招くと、そういうような事実もあります。ですから、通称ではやはり限界があるというふうに私は思っています。そして、一番大事なのはこれ選択的夫婦別姓制度ですから、改姓を望む方は何の変化もないのです。選択的で、旧姓で戸籍にちゃんとそれが法律的に認められてほしいという人だけが今不利益を被っているわけでありますから、改姓しなくていいよという人には何の問題もないわけでありますから、ここら辺のところはやっぱり問題でないのかというふうな認識を私は持っています。ですから、こういうところについても改めて公人として町長はどういうふうにお考えになっているのかということをお伺いします。
答弁 町長 佐々木学
この選択的の夫婦別姓についての私としての、政治家としての考え方というか、そこのまず問いにお答えしたいと思いますけれども、冒頭答弁で申し上げましたとおり、私が今この議会の場でその別姓制度に対して賛成、反対というような立場を取るというか、言及することは差し控えたいというのが今の考え方であります。ただ、しかしながらこの千葉議員が今ご質問にありましたとおり、もう様々な世論が今あるわけでございますので、国レベルの中でしっかりとその世論を踏まえて議論をする、議論を活性化をするためのそういう仕組みをつくっていくことだとか、議論をすることに対して異論はないという立場であります。しかしながら、直ちにこの夫婦別姓制度を支持するという考え方、そこにはまだ私としては至っていないというのが今の現時点での考え方でございます。ですから、法律、そして国の決定事項、ここを遵守するというのが地方自治体の長の役割でもありますので、私としてはその国の決定をしっかりと踏まえ、見極めながら最終的に判断をして、それに従っていくという立場かなというふうに考えているところでございます。それと、2点目の旧姓の通称使用の考え方でありますが、ここもいろいろと世論があるというのは私も十分承知をしているところでございます。夫婦同姓、夫婦別姓、これの極論に決定を導かれる前に、まずはこの旧姓の通称使用から始めるべきではないかというような世論もあるわけでございます。ですから、これはその制度が移行していく段階的といいましょうか、経過的な中でこういったことも多分出てくるのだろうというふうに私は考えているところでございます。現実に国家公務員のその運用の中で各自治体がこの旧姓の通称使用に取っているところもあるわけでございまして、私ども役場のほうでも今2名こういった運用をさせていただいているということでありますので、この旧姓通称使用についても今後の動向を見ながら運用の制度化についても検討していきたいなというふうに考えております。
質問 7番 千葉清己
役場内で旧姓使用者がいるということについて私も聞いて、栗山町役場としての開かれた職員の考え方を持っているなというふうには私も思っていて、旧姓を使用している職員については非常にいいことだなというふうに私は思っています。それで、今度ちょっと質問を変えますけれども、選択的夫婦別姓制度において、これを導入すると議会の中で不利益が出ることがあるのでないかという意見がありました。私は不利益を被る人は誰もいないというふうに思っていますけれども、ここら辺について不利益を被る人がいるのかいないのか、どういうふうなお考えでいらっしゃるかちょっとお伺いしたいと思います。
質問 7番 千葉清己
私は議会運営委員会で出た意見ですけれども、改めて不利益があるのかないのか、実例として本当にそうなのですかということをちょっと分からないものですから、不利益の出る事例があるのですかということを聞きました。
質問 7番 千葉清己
はい。
答弁 町長 佐々木学
この別姓制度に対する不利益の部分ということでありますけれども、制度的なことで少しお話をさせていただきたいと思いますが、千葉議員ご承知のとおり、この夫婦別姓制度導入に向けては、過去国のほう、法務省等々のほうでもいろいろと議論をされてきたという経過がございます。世論を受けてということだと思いますが、そして国会に改正案を提出しようとしたことが平成8年と平成22年に2回ほどあったところであります。そのときに、やはりまだ時期尚早ということで2度とも国会への提案というのはなされなかったわけでありますけれども、そこで私もいろんな文献等を見ましてどこに問題があったのかというところ、心配な部分、不利益な部分というか、そこを少し調べてみましたけれども、やはり私が一番気にかかる部分としては子供の姓の選択の部分があるのではないかなというふうに、制度的な、まだ詰めなければならない部分があるのではないかなというふうに思っております。当時法務省が策定をした改正の内容としては、夫婦についてはそれぞれ別姓も認めるということにはなるのですけれども、子はその婚姻届を出すときにどちらの氏を、氏というか、名のるかそのときに判断をしなければならないというような改正文になっていたわけであります。ですから、そうなりますと子供さんが成長していく中でいろんな社会的な偏見であったり、心理的な負担であったり、そういったようなところがまだ解決、どのように整理をしていくかという、まだ議論ができていない状況の中で国会に提案をされようとしたというところもありますので、そういったこの別姓制度に対するいろんな賛否、世論はありますけれども、もう少し詰めるべきところは結構あるのではないかなというふうに考えているところでございます。ですから、今憲法違反ではないかというような議論も出ているのですけれども、実際に婚姻届というのは双方の合意の下に出されるということでありますので、平等の原則からいっても憲法違反にはならないという判決も出ているところでありますし、また人権侵害というようなお話もありましたけれども、やはり姓が変わることによって様々な負担だとか、いろんなものが生じるというようなことをおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、逆にいろんな国の統計では女性の方の就業率というのでしょうか、有業率というのでしょうか、それが今かなり高まってきているということもございますし、また女性の管理職への登用割合も高まってきているということがありまして、いろんな社会情勢の変化がありますので、そういったようなところも含めて最高裁判所では合憲であるという判断をされたということもありますので、いろんなそういった情勢を踏まえながら判断をしていかなければならないということでありますので、どこに不利益が生じるのかというところも含めて、これからもう少し詰める必要があるのかなというふうに考えております。
質問 7番 千葉清己
子供の姓の選択で不利益というお話がありましたけれども、現実に通称制度を取っているご家庭の中で、子供が姓が違うことによっていじめを受けるという事例はほとんど見られないというのが今までの調査の内容です。そして、成長過程においても初めから姓が違うわけですから、これはどうして違うのだとか、そんな話にはならぬわけであって、初めから違うわけでありますから、それでずっと大人になるまで成長していくということですから、私はこれは子供の成長には不利益はないのではないかというふうに私は考えます。これはあくまでも私の考えですから、そしてこれも最高裁の判決でも合憲ではありますけれども、附帯意見で国の法改正を求めるというふうになっていますので、これは国の法律の問題ですけれども、やはり我々は地域の中から世論を盛り上げていきたいなというふうに考えていますから、こういうふうに選択的夫婦別姓の問題について現実に不利益を受けているというふうに私はそういう人から聞いているものですから、こういう話をさせていただいたということになります。町長のお考えについても賛成、反対とは言えないということでしたから、これ以上言っても答弁は引き出せないと思いますので、以上で終わりますけれども、とにかくこの問題について、やはりこれからも法改正がなされるように私も取り組んでいきたいということを申し上げて質問を終わらせていただきます。