清里町議会 令和7年第2回定例会 2025年3月11日
清里町が抱えている人口減少問題に関して
2025年3月11日、清里町議会の一般質問で、近藤博議員が「清里町が抱えている人口減少問題に関して」質問し、町長 古谷一夫が答弁しました。
- 質問者
- 近藤博 議員
- 答弁者
- 町長 古谷一夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 近藤博
さきに通告しました清里町の抱えている人口減少問題から1点目として、JA清里町と締結した包括連携協定に沿った農業施策と令和7年から実施の清里町農業振興計画について、2点目について、町長が掲げる小さいが元気なまちづくりとは具体的にどのような姿なのかについて質問させていただきます。さて、町長は就任以来、任期の折り返し時期を迎え各方面で政策に取り組み、町の骨格を支えていただいていることに敬意を表すところです。清里町の情勢が厳しい中、成果がなかなか伝わってこない部分があるのも事実かと思います。清里町の人口減少問題から農業分野についてさきに一般質問させていただいた部分ですが、再度、古谷町長に所見をお聞きするものであります。令和5年12月にJA清里町と包括連携協定が締結され、町とJAがより一層の連携が強化され、基幹産業である農業を柱に地域活性化に向けて、今まで以上に取り組めるようになったと考えます。先日出された清里町農業振興計画や第11期JA清里町総合5か年計画を見ますと、どちらも清里町の人口が令和12年には3,000人前後と予想しています。当然のことですが、農業人口も町内農協合併後の平成14年には組合員戸数250戸ありましたが、再編から22年後の令和6年には組合員戸数は192戸になり23.2%減少しました。今後も組合員の数の減少は続くと予想されます。札鶴ベニヤ撤退後、大きなダメージを受けた清里町ですが、現在の主産業は農業と町長も認めているところではありますが、農業の人口の減少は町の人口減少に大きく関わってくるものと考えます。負の連鎖による衰退は、町全体に与える計り知れないダメージが育まれると考えます。このままで進むと清里町の農家戸数は、予測されていた150戸に近づくことが現実になりつつあると感じます。第11期JA清里町総合5か年計画や清里町農業振興計画によると、農家戸数が減少し経営面積は拡大と進み、令和元年で40.3ヘクタールだったのが令和6年では43.11ヘクタールと増加しています。今後も高齢化や後継者不在などにより、さらなる経営面積の増加が考えられます。組合員移行調査によると、約4割の組合員が現状の労力や機械体制で規模拡大は可能と回答していますが、その一方で、労働力が不足と回答したのが56%もあると逆の回答も出ています。後継者不在等による離農が今後も見込まれる中、1戸当たりの経営面積がますます増加することにより、家族労働力だけでは限界となり耕作不利地から農地維持が困難となり、耕作放棄地が出る可能性が危惧されます。また、清里町農業振興計画にも第11期JA清里町5か年計画にも、畜産業に対する具体的な振興計画が示されていないように感じました。畜産業は令和6年現在14戸となっており、搾乳農家は8戸と寂しい数となっています。農家の戸数の減少を考えるとき、有畜農家の現在の戸数をどう考えるのか、何とも言い表せない複雑で奥の深い問題と感じます。清里町の搾乳農家は、北海道でも大変優秀な経営を続けていると聞いていましたが、まさに、高齢化、後継者不足により減少してしまったのは残念で仕方なりません。今後解決しなければならない問題は、優良経営を引き継ぐ担い手対策問題、安定した後継者育成のシステム、農業法人育成、第三者継承の方向性等、その後の進捗があればお聞きします。JA清里町の5か年計画でも示されているように、耕地面積増加による家族労働の限界、労働力不足をどうクリアするのか。農業労働人口の確保は清里町全体の問題と提起されています。農家戸数の減少の歯止め、清里町の人口減少の歯止めにもJA清里町との包括連携協定は、課題解決のために共に進む第一歩と捉えています。令和5年の一般質問、令和6年の伊藤議員の一般質問、岡本議員の総括質疑と重なる部分もありますが、現在の諸問題の取組についてお聞きします。次に、町長が掲げる小さいが元気なまちづくりについてお聞きします。現在、清里町は急速に人口減少が進み、他町村と同じように、少子高齢化が感じられるようになりつつあります。各地域の小学校が閉校し、町内1小学校に統合され地域のコミュニティーが学校中心から変化し、地域のつながりも変化しました。学校がないため日常的に地域の子供たちの顔が見えず、地域全体で子供を守り育てるという習慣、子供からもらう活力と元気、少子化や時代の変化とはいえ大切な部分が欠けてしまいました。コロナウイルス感染症による未曾有のパンデミックも清里町にも大きな影響を与え、人と人の交流や地域の活動も全て停止、コロナによって変化した人の交流は全て元に戻っていないのが現状です。本来、横のつながりが強かった原野地域でも学校閉校やコロナが重なり、子供、働き世代、高齢者のつながりや交流がなくなりつつあります。昭和の時代、構造改善事業の導入により機械協働利用の仲間の横のつながりも強くなり、自治会も強くつながっていました。その後、高度成長期を迎え機械協働利用から個人完結型に変わり、その後の規模拡大とともに生活スタイルも地域助け合いから、家族中心の生活に移行したように思います。現在、規模拡大がさらに進み時間の使い方が家族の余暇の過ごし方にシフトされ、地域から個人の生活へとライフスタイルが変化してきたように思います。地域おこし協力隊が中心となり、まちなかラボと銘打った幅広い世代が交流できる新しい事業も開催され、町民の期待も高い事業となっているようですが、一方で、生活の基盤である自治会活動に対する考え方、施策が受け取りづらく感じます。町長は今後、町民にできることとできないことを理解してもらい、痛みも受け入れてもらわなければならないと発言されたと思いますが、町民に対するコミュニティーサービスは、自治会中心から町中中心に移行していくのでしょうか。子ども塾事業、まちなかラボ等いろいろな分野で、新しい事業が始まっているのも確認しているところですが、自治会活動の充実や活性化はまちづくりの基礎となるものと考え必要不可欠と思います。人口減が進む今後、今以上に住民一人一人の横のつながりが必要であり、手の届かないところに手を差し伸べる、思いやりや助け合いが大切と考えます。向こう三軒両隣や付き合いなら家でも焼くは、私が青年時代に大先輩たちから受けた薫陶ですが、今の清里町にまさに必要なことではないでしょうか。柏木議員の答弁で心の過疎は作らない、子供たち、高齢者の笑顔はみんなの笑顔を実践すると力強い考えを示していただいたところですが、古谷町長が描く小さな町だが元気な町とは、具体的にお聞かせください。現在、緑地区で始まっている新しい地域の試みや、地域食堂はすばらしい動きと思いますが、今後、町、全町にどのように広めていくのか、そのための人材教育を各年代にどう進めていくのかをお聞きします。以上をもって、ここまでで1回目の質問といたします。
答弁 町長 古谷一夫
近藤議員の一般質問、清里町が抱えている人口減少問題に関してお答えを申し上げたいと存じます。まず初めに、JA清里町と締結した包括連携協定に沿った農業施策と、令和7年からを計画期間とする新たな清里町農業振興計画についてでございますが、御指摘のとおり、JA清里町と緊密な相互連携と協力の下、協働による活動を推進することにより、農業の振興にとどまらず広く地域の活性化を目指し、活力あふれる新たな地域社会をつくり上げていくことを目的として、農業と地域振興に関する包括協定を令和5年12月に締結したところでございまして、ちょうど1年が経過したところでございます。また、清里町農業振興計画につきましては、現行計画の検証を行うとともに、JA清里町の第11期総合5か年計画とも連動しながら、食料、農業、農村基本法やみどりの食料システム戦略、さらには農業経営基盤強化促進法といった農業関連法の改正など、農業情勢や本町の農業の現状や課題を基に必要な見直しを行った上で、令和7年度から5年間を計画期間として農業施策を推進していこうとするものでございます。農業者の担い手対策については、以前にもお答えをしておるところでございますが、JA清里町の資料によると令和5年度末の正組合員数は、御指摘のとおり192戸と昭和50年代半ばの300戸ほどから3分の2程度にまで大きく減少しているなど、農家戸数、経営体の減少は農業の持続可能性はもちろんのことではございますが、地域社会の維持に対して、既に深刻な影響が及んでいるものと認識しておるところでございます。その担い手の確保は、後継者のいない農業者から新たな第三者による継承につないでいくことを含め、ますます重要なものとなっていると認識をいたしているところでございます。令和5年6月開催の定例会で、一般質問を頂いた後の約2年間、様々な観点から担い手対策へ向けた予定の洗い出しを行い、新規就農や後継者対策、法人化、農業実習生の受入れなど、どういった形がこれから必要であるかを整理し、策定委員会で審議いただいた上で、次期の計画に反映させていただいているところでございます。新規就農者や外国人労働者の受入れなどにより、農業戸数、農業労働者の確保に取り組んでいる地域も全国的には多くございますが、当町は大規模農業が主体となっていることから、新規就農者によっては高いハードルとなっているのが実情であり、小規模での営農が可能な作物、例えば、果樹類や根菜類、施設野菜などの栽培を推奨することも、新規就農に結びつけるための一つの解決策につながる可能性もあるのではと考えているところではございます。このようなケースであれば、新規農業就農者が比較的少ない初期投資で始められる環境を整えることができ、農業未経験者の方であっても、就農へのハードルが幾分下がるのではないかと考えますが、そのためにはまずもってJA清里町をはじめ、当事者である当町の農家の皆様の御理解や御協力が欠かせない、このように考えるとこでございます。また、就労形態の変化が大きく生じていることを考えれば、副業を伴う就労による形態での新規就農もあり得ると考えます。このため、農協や農業委員会と連携し、研修制度や実習プログラムをつくり込んでいくことで、新規就農者がスムーズに地域に溶け込むことができる環境をつくっていくといった取組などが必要とされていくのではないかと考えるところでございます。担い手協議会が主体となって行っている配偶者対策、いわゆる婚活などについては、価値観が多様化する時代に合った進め方を模索しており、より効果的な形を検討し、事前に──今年度もそうでございますが、勉強会を開くなど少しずつその取組の方向性を変えているところでございます。さらに法人化の進展も複数個法人の設立など集団化を図ることにより、経営の合理化や効率化が期待されることに加え、収益率や所得の向上、労働環境の改善が図っていくことも必要と考えてございます。農業実習生の受入れについても、研修制度の在り方や受入れ体制について、農協並びに関係者とともに協議・検討を進めさせていただきたいと考えております。また、1日バイトなどの短期労働者の確保など、以前はなかった新しい手法も生まれてきておりますことから、新しい時代の流れに合った考え方も取り入れながら、今後とも担い手対策を進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。当町の基幹産業である農業をこれからどういう形で進行していくかについてでございますが、まず、昨年12月の定例会において、伊藤議員より一般質問のありました清里町における農業振興の在り方でもお答えしているところでございますが、農業は日本の食料供給の基盤であり、地域住民の皆さんの生活を支える重要な産業であることは言うまでもなく、環境保全や景観形成をはじめ、いわゆる非常に多くの多面的な機能を有するとともに、極めて裾野の広い産業であります。製造加工業や運業、農業土木業を中心とした建設土木業、近年におきましては、観光をはじめとした交流人口や関係人口の拡大とともに密接に関連しており、地域の持つ魅力を発信する大きなツールとして可能性を持つ産業であり、単なる生産活動にとどまらず、地域全体の活性化に寄与する重要な産業要素で、町そのものの存続に大きな影響を及ぼすと考え、農業の振興は、町の維持・発展に直結するものであると思うところでございます。また、有畜農家、酪農畜産農家の実態についても御指摘いただいたところでございますが、現実的にはさらに減少が懸念される実態にあると認識するものであります。清里町の畑作を中心とした、また、ある意味では特化した農業経営の過程で現在の姿があるわけであり、酪農畜産に携わっている農業者の皆さんに対しては、町の立場としても持続的な優良経営を続けていただくためにも、しっかりと農協と連携しながら支援対策を講じていくことが重要と強く感じているところでございます。さきに答弁いたしました担い手対策や持続可能で安定した農業生産体制の確立など、次の時代につなぐ農業、農村づくりを目指し、新たな計画の下、農協、農業者及び関係団体と連携・協調しながら、さらなる農業振興の取組を進めてまいる所存でございます。包括連携協定、新たな農業振興計画、これらを基本として地域の声をしっかりと伺いながら、関係機関と連携して新たな仕組みづくりを進め、清里町の農業振興に取り組んでまいります。続いて、2点目の町長が掲げる小さいが元気なまちづくりとは、具体的にどのような姿なのかについてお答えを申し上げます。清里町の人口は本年2月末現在で3,610人であり、近藤議員が懸念されているとおり、令和5年12月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した人口推計では、2030年で3,154人、2035年には3,000人を割り込み2,830人と推計されているところでございます。昨年12月の定例会において、柏木議員より一般質問のありました人口減少に対応した施策の在り方でもお答えをしておりますが、私の目指すまちづくりの将来像は、子供たち、高齢者の笑顔はみんなの笑顔であり、この町に住んでいる皆さんが心から住んでよかった、住み続けたいと思っていただけるよう課題解決に向けて果敢に挑戦する意欲を持ち、誇りのある郷土に新たな価値を創造することで、次の世代に引き継ぐことを目指し、施策の展開を急速に進めているところでございます。この活動は一般的に人の心や感情が過疎化している、つまり、豊かさや活気を失い孤立感や寂しさが増している状態を指して使われますが、技術の発展やデジタル化の進展により、人と人とが直接触れ合う交流が減りつつある中、孤独感や疎外感を感じる人が増えている実態にあるとも言われてございます。人口が減少し、さらには新型コロナ禍もあったことから、一昔前に比べて地域のコミュニケーションが希薄になったと感じている方も少なくなかったのではないかと考えるところでございます。私は町長に就任したときには、ちょうどコロナ期が明けたことからも町なかに笑顔や元気を取り戻すことが第一の急務であると考え、ふるさと産業祭りをはじめ、停滞を余儀なくされていた多くの行事やイベントを、町民の皆さんの御協力、さらには協働で改めて開催を進めさせていただいてきたところでございます。また、日常が戻っていく中では過疎、高齢化が進む緑地域において、住民自主的組織である緑まちづくり協議会を設立いただき、地域の守り手として自主的に活発な活動を頂いており、町としてもこの活動を支援させていただいているところでございます。この活動につきましては、以前から議会にも御報告しているとおり、次の展開として札弦地域での活動を促し、支援を行っていく所存でもございます。清里の他の地域においても、当然、町なかににぎわいを取り戻すため、昨年9月には空き店舗であったスーパー跡へDCMニコットが出店し、商店街に一つの明かりを取り戻しております。さらに、本年2月にはガソリンスタンド跡を改修し、御指摘のあった地域おこし協力隊の拠点、きよラボが開所しイベント等の開催も行われてございます。この協力隊の拠点を足がかりとして、協力隊員のさらなる増員を図りながら、現在拡充を図っております地域交通などを絡め、中心市街地のにぎわいを取り戻していく取組を進める所存でございます。なお、町が行うこれらの仕掛けは一つのきっかけづくりであり、2回にわたり開催し多くの町民の皆さんに御参加いただきましたまちなかラボなども、全て町が主体で開催することを目指しているのではなくして、こうした取組をきっかけに町民の皆様に様々なことを感じ取っていただき、にぎわいを取り戻す主役として、それぞれの地域や団体、組織をはじめ、町民お一人お一人が主体となって新たなまちづくりに取り組んでいただくことを、期待をしているところでございます。残念ながら、長年、当町の住民運動をリードしてきた、まちづくり運動推進協議会や、花やみどりと交流のまちづくり委員会などの、かつて清里の住民活動の中心であった組織が有名無実化している実態にもあると認識いたしてございます。また、高齢化や人口減少の中で、自治会の活動も停滞を余儀なくされていたと認識するところでございますが、高齢化、人口減少の下にあるからこそ、安全・安心のまちづくりと地域活性化のためには、互助の精神を持った地域での自治会活動が何より重要と私自身は考えるものでございます。引き続き、町といたしましても多様な視点で自治会と連携し、活動の支援に取り組んでいく所存でございます。また、小規模自治体において、人的、財政的にこれらを効率的に推進していくためには、今後、住みよいコンパクトなまちづくりが求められると考えるところでもございます。人口減少を見据え、適正なサイジング、大きさに見直していくことも、まちづくりを進めていく上では必要なことと考えるところでございます。人口の面においては、現に町内に居住されている人口だけではなく、訪れていただく方々といった交流人口にも目を向けていかなければなりません。令和7年は昭和30年に上斜里村から清里町と名前を変え、町制を施行して70年の節目の年となります。また、ジャガイモ焼酎の醸造に取組み始めて50年の年となります。これまでの先人や先達の皆さんの御労苦や歴史に思いをはせるとともに、町内外の方々に向け、これまで止まっていた感のある清里町の持つ価値や魅力をいま一度、町民一丸となり積極的にPR、発信を行うなどして町の認知度を高め、新たな焼酎事業の方向づけについても取り組む所存でございます。にぎやかな過疎という言葉がありますが、こうした小さな活動を積み重ね、清里町に関わる全ての人たちが誇りや愛着、精神的なつながりを失うことなく、笑い声や笑顔があふれる小さいが元気なまちづくりを一つ一つ、住民協働の精神をもって進めてまいりたい、このように考えているところでございます。なお、最後に、緑地区の事例を議員より挙げていただきましたが、このような考え方につきましては、全町的に展開を段階的に進めていく、さらには、各年代層に応じた指導者の育成、こういったものを一つ一つ丁寧に取り組んで、併せて人材育成を図っていく、人づくりを図っていきたい、このように考えているところでございます。以上、申し上げ、1回目の答弁とさせていただきます。
質問 2番 近藤博
今、1回目の答弁を頂いたところでありますが、基本的に私も同じような方向性で考えております。2回目の質問として、今後ますますの規模拡大が進んだ場合、清里町の基盤強化法の方針では、2ヘクタール以上が面的収積と定められ、町内一圓が公募対象となっています。ゆえに、耕作地が町内各地に点在している現状となっています。農家戸数が減少することにより、労働力の不足、大型機械の効率的利用のため、農地のより一層の集約や団地化等の問題が出てきます。10年の歳月をかけ、昨年24年末に完成した津別町に代表されるように、国営農地再編整備事業はまさに大型機械作業効率向上の区画整備事業、除石事業、排水整備であり、今後、清里町でも必要となる事業と思います。また、広い視野での農地の交換分合も併せて問題化すると思います。清里町の農業の将来像について酪農の10年後、畑作が同じ道を進むと話していた先輩がいました。まさに今、そのようになりつつあると思います。畜産農家減少が子供たちに与える影響も少なくないと思います。給食等で口にする牛乳はどのように生産されるのか。牛肉、豚肉、鶏肉は販売されている形は分かるが、本来の姿が分からないなど都会で言われていたことが起こる可能性が生まれます。農村地域だからこそ失ってはならない部分と考えています。また、農業の担い手育成対策の部分ですが、各組織の代表で構成され、いろいろな事業展開をされているところですが、事業の難しさからなかなか成果が上がらず苦戦していると聞いています。農業人口減を考えるとき、未婚農業後継者の結婚率の向上が第一と考えます。現在、町内に68名の該当者がおり、35歳以上の割合は50%前後で推移しています。該当年中の結婚者は令和1年4人、令和2年4人、令和3年3人、令和4年1人、令和5年3人と厳しい数字となっています。現場を担当している人たちの御苦労は十分理解しているつもりですが、農家戸数の減少や少子化を考えるとき、喫緊の問題としてどう取り組むのかをお聞きします。また、2問目についてですが、清里町は何もない小さな町です。不便なことがたくさんあります。だけど、町民誰もが、この町に住んでいると何かあずましいと答える町になってほしいです。清里を離れた人たちも、清里を初めて訪れた人たちも、小さな町だけど活力があり、町民、皆、すごく元気だよねと言われる町に。そのために古谷町長には、心が豊かになる町つくりの種をまいていただくことを切にお願いします。以上、1回目の答弁に重なる部分もあると思いますが、総括して2回目の質問とさせていただきます。
答弁 町長 古谷一夫
それでは、再質問の答弁を申し上げたいと存じます。御質問が多岐にわたっておりまして、4点ばかりに集約されるかなというふうに思いますが、もし漏れている場合があった場合については御容赦なく御指摘を頂きたい、このように考えてございます。まず、1点目の農地集約等、今後の農業構造改善の部分でどのような形の中で考え方を持っているかという形でございますが、御存じのとおり、現在、農業委員会を中心に地域計画という形の中で、10年後の未来図、こういったことをつくって、4月から新たな方向性がしっかりとそれに向けて進められる、このように理解しているところでございますが、現実的には規模拡大等の中において、さらに、残念ながら構造改善事業以降、様々な事業が配置したわけですが、農地の集約化、まあ、農業委員会、農協、それぞれ御苦労されたとは思うんですけれども、やはりなかなか進むことが難しかったという実態がございます。そういった中で、10年後を目指した地域計画の中における農地利用計画、そういったものの課題というのはまだたくさん残されている、このような認識に立ってございますが、それにつきましては、今後、町だけではなく市、農業委員会、当然そうでございますけれども、あと農業者個々の今後の後継者含めた将来的な経営計画、それから、併せて農協としてどのような方向の中で取組を行えば農地の集約ができるのか、そういった意見を十分に参酌しながら、今後の農業振興計画、農協の5か年計画、そういった中で検討させていただくことになろうかなと。ただ、非常に現状が現状でございますので、非常にこれは困難性が伴うことも事実だ、このように御理解を賜りたい、このように考えるところでございます。そういった中において、現在、取り進めております道営事業等の関係についても、残すところ2年でございます。宇遠別川の国営事業についても、平成27年からスタートし、令和6年度で完了しました。ただ、農業基盤については施設ばかりではなくして、やはり農業用地の機能強化、こういったことが非常に大切になってきているという形の中において、道営事業につきましては、線と面を併せた分で私が就任以来、既に農協と何度か意見交換をさせていただきまして、既に次期の道営事業の展開に向けての協議を進めさせていただいているところでございます。そういった事業を通しながら、御指摘のありました何の事業を入れていくか、当然あるわけでございますが、そういった中身の検討を十分踏まえた中で、農業基盤の整備を図ってまいりたい、このように考えているところでございます。また、併せて排水等灌水、これは異常気象も含めて非常に重要な役割というふうになってくるというふうに認識してございます。また、災害の激甚化、こういった国土強靭化、これについても国の方針でございますので、当然そういった水対策というものをしっかり国営事業、道営事業を通じながら、今後展開していく方向性、これをしっかり進めてまいりたい、このように考えておりますので、御理解を賜りたいと思っております。先ほどの繰り返しになりますけれども農地の集約化、口で言うほど易しくありません。現在、これだけ拡散している状況においては、それをもう一度編成し直す、この厳しさはありますが、ただし何ができるか、それはやはり大きな課題となっているというふうに、労働集約の問題、それから効率化の問題、これは非常に所属に直結する問題でございますので、清里農業の存続に関わる問題、そのように認識しているところでございますので、できる範囲で課題を共有しながら進めてまいりたい、このように考えているところでございます。2点目の子供たちの食育を含めて農村社会における、だからこそできること、それが少し失われてきているのではないか、まさしく御指摘のとおりだというふうに考えてございます。やはり今回の食糧農業農村基本法の改正の中でも議論されたのは、一方では食糧安保という形や適正な価格転嫁の一方では、やはり農業そのものを国民の共有の財産として、都市生活者、消費者、それから生産にかかる地域の人たちもしっかりその価値をきちんと認識しようというのが、今回の食糧農業農村基本法の根本改正の裏側にある事実でございます。そういった意識を持たなければ、やはり地域農業の価値というものが、広い意味で理解されていかない、持続可能な農村地域、農業と並行しながら共存していかない、こういった考え方に立ってきているはずです。そういった意味も踏まえて、やはり農村地区で育った子供たちが、農業や水、自然、環境の大切さを実感していただく具体的な取組、従来はどちらかというと食育という形に特化された部分があったり、または農業体験という形の中での授業、JA清里町でも協力いただきながら、教育委員会も主体となりながら実施している、学校も参加していただきながら実施している実態にありますが、もう少しそれを進化させなければ、ただ、形式的な授業の展開では十分ではない。しっかり本質的なところにアプローチできるような、そういった子供たち、地域全体で農業の価値を共有できるような取組、こういったものを具体的に展開させていくことが必要だという認識に立ってございますので、その点についても御理解を賜りたいと思います。3点目に、農業人口の減少と担い手対策の関係でございます。御指摘のとおり、様々なマッチングをしたりだとか、または婚活的な活動、こういったものを、担い手協議会を中心にしながら展開をしてきたところでございますが、やはりここ何年かの取組の中で限界があるという形の中で、当事者である農協関係者、さらには農業委員会のほうからも御意見を頂き、大幅な取組の見直しを既に着手をしているところでございます。そういった意味で、まだまだ十分とは言えませんが、ただ単に婚活を中心としたとか、マッチングだけをやっていくのではなくして、やはり町内全体における若い人たちの交流の場ですとか、出会いの場というものを日常化していくことが、非常に必要だというふうに考えてございます。当然、新しい活動も消極していますし、農協青年部の活動、またはそれを卒業してまだ結婚されていない方々、後継者の方々もいらっしゃるというふうに認識してございますので、広い意味で様々な交流の場を担い手協議会、または町、農協、それから、それだけにこだわらず全町的な場として交流、若い世代の交流の場、こういったものをしっかりつくり上げていくことにも意味があるのではないか、このように考えてございますので、その活動をさらに活性化していくような方向で取組を進めていきたい、このように考えているところでございます。やはり、担い手なくして農業の継続はございません。そういった意味で、非常に重要な取組だと思いますので、農協の皆さんにも、さらに当事者意識を持っていただいた中で、その活動の活性化、取組の強化を町としても働きかけていきたい、このように考えているところでございます。4点目の、先ほど、あずましいという表現を使われてございますが、やはり小さい町であるからこそ、ここに住む幸せ、価値、小さな町だからこそできること。逆に大きな都会ではできない、そういった価値が当町にはある、このように認識するところでございます。先ほど1回目の答弁の中で、にぎやかな過疎という表現を使わせていただきましたが、地域農業経済学の権威である明治大学の小田切先生が、最近非常にいろんな部分で使っていらっしゃる言葉でございますが、まさしく活力、元気、子供たちの笑い声、高齢者の笑顔、そして、そこでは新しい外から入ってくる人、前から住んでいる方々、これがしっかりと交流し合いながら新しい地域の魅力、また、価値を創造していく活動、こういったものが今後、この町が持続可能な町としてしっかりと経済、それから暮らし、こういったものを支えていく基盤になる、このように考えているところでございます。そのベースになるのはやはり人づくりではないか、このように考えるところがあり、しっかりと、非常に厳しい財政状況でありますが、行財政改革を行うとともに、未来への投資を怠ることなく人づくりに努めてまいりたい、このように考えているところでございます。以上、再答弁とさせていただきます。
質問 2番 近藤博
今、町長から力強い言葉を頂いて、私も大変心強く思っているところであります。まず、後継者対策でありますけれども、私も農業委員会15年携わらせていただきました。大変難しい問題です。今、個人の価値観の多様性で結婚が全てではないと。ただ、この問題、一次産業の農業においてはちょっと置いておけない問題だろう。ただ、どれが正解なのか。その事業の難しさゆえ、正解が見えないのも現実と思っております。今こそオール清里でこの問題を波及効果していき、異業種交流も含めた中で、清里の若者全てが元気だよね、そう言われるようなまちづくり。それが後継者対策につながっていくのかなと、個人的には思っております。ぜひ、まあ、確かに、結婚推進をされている委員の方には、大変御苦労されているのは重々分かっております。今回の包括協定で、農協と町が足並みをそろえること、この部分も同じ価値観を持って同じ問題意識を持って進むと、より一層強固に進めていただきたいとお願いします。次に、酪農家の減少問題です。酪農家は本当に寂しい現状です。斜里町も清里町と同じような状態に今なりつつあると聞いております。このままいくと、斜網東部、酪農業畜産業が限りなく衰退していって有畜産業はオホーツク、紋別地方に集約されるような形になるのかなと。本当にこれでいいのか。これも先輩が言われた部分ですが、農業の基本は土地を肥やす、つまり有畜農業が基本だよ。今、限りなく規模拡大が進んで大きなトラクター、大きな機械で農地を耕す状態になってきている。これはどこか先輩が危惧していた部分を忘れてしまって、現在に進んでいるのではないか。その部分ももう一度、町全体で考えていかないとならないのかなと。それによって、先ほど町長が言われている町の元気にもつながる。子供たちが、この牛乳はうちの町で作られている牛乳も入っているんだよ、この牛肉はうちの町で作られている肉だよと、自慢して各地へ出向いて言える、そういう地場産業になるよう、今、もう一度考え直す時期ではないのかなと考えるところです。最後になりますけれども、まちづくりの基本を町長が熱く語っていただいた部分、私も大変共感しております。方言で表現させていただきましたが、何かあずましい、これは僕はすばらしい言葉だと思います。いや、不自由だ不自由だ、不便だ不便だ、でもあずましいんだ。これが、清里町町民の心に根づく施策をぜひお願いして、以上をもって3度目の質問とさせていただきます。
答弁 町長 古谷一夫
まず、1点目の後継者対策です。非常に関係機関の皆さん、一生懸命長年取り組んでいただいたというふうに認識してございますが、そういった中では、特に、近年は価値観の変化、結婚に対する価値観の変化、それぞれの人生をどのように構築していくかという考え方、結婚が全てではないというような考え方もございますし、様々な社会環境の変化等を伴う中で、難しさが大変ハードルが高くなっている。だからこそ、逆に言えば第一次産業、特に農業を含めた第一次産業、これは商工業も同じような状況も既に生じているというふうに私自身は認識してございますが、やはりもう1つ高いレベルでの、やはり真剣な対策が必要ではないかというふうに認識をいたしているところでございます。特に、今までは難しさの認識はあったけれども、難しいから、まあ、なかなか難しいよねって終わらせていたところも、なきにしもあらずではなかったかな。ただ、昨年、一昨年、協議会も含めながら皆さんの会議での発言を見ていると、そうではなくて難しいからこそ、やはりここでしっかりともう一度踏ん張って、みんなの力を合わせながら対策を講じていくことが必要ではないか、そういった形の中で、事務局を担っている、農業委員会の事務局のほうも、その方向性の見直しをやっておりますし、また、今回の包括連携協定の中においても農協との間において、この課題を共有させていただいている。当然、今後は商工関係も含めて、全町的な若者のありよう、どういった形の中で支援していくのか、事業承継の問題も含めながら、第一次的な課題として捉えて、全町として取り組んでいくことが必要になってきている、このように認識に至ってございます。そういった中で、先ほども申し上げたとおり、地域おこし協力隊に限らず、みらい塾、いろいろな様々な活動が、町内ではまだ息づいております。そういったものの横串を刺しながらそれぞれが交流する場、また新しいものづくりにチャレンジする場、そういった形をつくりながら町の活気を取り戻す中において後継者対策、一つ一つ丁寧に進めていきたい、このように考えるところでございます。2点目の酪農家、有畜の関係でございますが、既に搾乳の酪農家の皆さんは8軒になっているというふうに認識をしてございます。本来であれば、近藤議員御指摘のとおり、ここ何十年間の流れの中においては、有畜と畜産と畑作がきちんと融合しながら、土づくり、地域循環型の農業をつくっていく、これは理想の形ではありましたけれども、当然、大型機械化の中で当町においては極めて畑作に特化した農業振興になって、結果論でございますが現状にある。これ以上減らすわけにはいかない。そういった中において、そこで生産される牛乳や肉の価値、子供たちも含めてしっかり受け止めていただくためには、どういった取組が必要なのか。特産品の開発、今年50年で焼酎の関係だけがクローズアップされてございますが、今後、当町における農産物、畜産物、そういったものの加工の在り方についても一歩踏み込んだ考え方が、今後必要になってくるのではないか、広げていくという意味ではなくして、そこにある価値を、どのように付加価値を高めていき、なぜこの地で畑作と酪農、畜産がそれぞれ行われているのか、そこで、そういったものを口にして育っていく意味がどういったものがあるのかという形を、少し見える化していくことも必要ではないか、このように考えてございます。新しい取組、十分検討させていただきたい、さように考えるところでございます。3点目、あずましい町、まさしく御指摘のとおりだと思います。やはり、向こう三軒両隣という言葉を使って1回目の御質問がございましたが、やはり地域共同体、協働、これが当町の原点だ。そこに住むことの幸せを、豊かさを、しっかり実感でき、お互いが助け合っていく社会、これが、安心・安全のまちづくりの基本にある。それが、子供たちの笑い声や笑顔につながっていく、このように認識しているところでございます。あれもこれもということではございませんが、その原点をしっかりもう一度見据えた中、丁寧なまちづくり、しっかり取り組んでまいりたい、このように考えておりますので、議員各位の御理解と御支援をお願い申し上げるところでございます。
質問 2番 近藤博
はい。