みんなの議会

清里町議会 令和5年第8回定例会 2023年12月15日

本町における部活動の地域移行について

2023年12月15日、清里町議会の一般質問で、近藤博議員が「本町における部活動の地域移行について」質問し、教育長 野呂田成人が答弁しました。

質問者
近藤博 議員
答弁者
教育長 野呂田成人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 近藤博

2番 近藤博です。さきに通告していました義務教育の地域移行について質問させていただきます。部活動の地域連携は、1996年の中央教育審議会の答申で学校のスリム化の観点から地域社会に委ねることが適切かつ可能なものは地域に委ねていくことが必要と述べたところに起因します。その後、2019年の中央教育審議会では部活動の指導を「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」に位置づけし、「将来的には、部活動を学校単位から地域単位の取組にし、学校以外が担うことも積極的に進めるべき」と考え方が示されました。文部科学省は、2020年9月に2023年から公立中学校での休日の部活動の地域移行をスタートすることを発表し、2022年12月、スポーツ庁と文科省が学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインの中で2023年から25年の3年間を改革推進期間と定めました。地域によっては3年間で実現することが難しい場合、地域の実情などに応じて可能な限り早期で実現する方針が示されました。令和5年度以降、休日の部活動の段階的な地域移行を図るとともに休日の部活動の指導を望まない教師が休日の部活動に従事しないこととする学校の働き方改革を踏まえた部活動改革が示され、全国各地の拠点校において実践・研究を実施し、研究成果を普及することで休日の地域部活動の全国展開につなげるように勧められています。北海道新聞10月2日の朝刊の記事で留萌管内の事例が紹介されています。内容は、地域団体の留萌ベースボールクラブが旧留萌高校野球場を無償で借り、土日などの休日に管内中学生に野球の指導を始めるというものです。なお、指導に当たるのは管内建設会社や町役場に勤務する人たちです。また、紋別市では、部活動の競技等を各市内の学校に振り分けし、そこに生徒を送る事業を進めるようです。隣町の斜里町では、持続的に部活動の受皿を抱える組織の必要性から地域活動団体承認を進めています。内容の中で特筆すべきは、町職員の地域活動団体の活動に関わる職務の免除や中学校に部活地域移行支援員の配置をし、学校職員の負担軽減や部活動の移行受皿となる団体の支援を図るなど各種の問題解決を目指すとしています。以上のように一歩早く移行に向けて踏み出した地域も出ています。部活動の地域移行は、教員の働き方改革と少子化の中、安定した部活動を子供たちに提供し、いろいろな経験を体験させることが大きな柱となっています。清里町においても、準備段階として、数回、研修会等が開催されていると聞いています。まず、最初の質問として義務教育の部活動の地域移行に対しての教育委員会の現在までの取組と今後の方向性や考え方について伺います。何かと不確定な部分もあり、難しい問題ですが、現在時点での答弁をお願いしたいと思います。

答弁 教育長 野呂田成人

近藤議員の御質問にお答えいたします。義務教育における本町の部活動についての地域移行の対応についてでございますが、初めに、これまでの学校部活動の地域移行の背景について、御承知の部分もあると思いますが、簡単に触れさせていただきますと、児童生徒のニーズの多様化や生徒数減少に伴うメニューの減少、教職員の減少と勤務負担増が指摘されてきたところです。これらを踏まえ、国では平成30年に策定した運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン及び文化部活動の在り方に関する総合的なガイドラインについて、令和4年度に取りまとめられた部活動の地域移行に関する検討会議の提言を踏まえ、統合した上で全面的に改定し、学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインが策定され示されたところでございます。その内容は大きく4つの項目に示されており、1つ目は教師が部活動に関わる際の業務改善や勤務管理、部活動指導員の確保、休日の策定などが示されている学校部活動。2つ目はスポーツ・文化の担当部署をはじめ、学校等の関係者の協議会の整備、人材バンクの整備、教師の兼職・兼業、生徒の志向に適したプログラムの確保、休養日の設定、困窮家庭への支援などが示されている新たな地域クラブ活動。3つ目は地域の環境整備の着実な推進、改革推進期間などが示されている学校部活動の地域連携や地域クラブ活動への移行に向けた環境整備。4つ目は地域クラブ活動会員の参加、教師が引率しない体制、全国大会等の見直しなどが示されている大会等の在り方の見直しとなっているところであり、まさに議員の質問要旨でまとめられたとおりと思っているところでございます。これらは、教師の働き方改革と思われる方も多いと思いますが、一番は、少子化が進む中、将来にわたり、生徒がスポーツや文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保するため速やかに部活動改革に取り組むことが必要であり、併せて生徒の自主的で多様な学びの場であった部活動の教育的意義を継承・発展させ、新しい価値が創出されることが重要と謳われているところでございます。これらを踏まえ、御質問にある本町の対応でございますが、10月19日開催の総務文教常任委員会で生涯学習課担当より概要を説明させていただいているとおり、スケジュールとしては、本年度より令和7年度までの3年間で地域の実情に応じた地域移行を早期の実現も含め取組を進めることとなっていること、そして、各学校が1校となっている事実から拠点校等の考えに及ばないこともあるため、まずは地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の5で示されている学校運営協議会に諮問し、その方向性を定める一助にしたいと思料しているところであり、その指示を担当に示しているところでございます。学校運営協議会は御承知のとおり、学校運営及び当該運営への必要な支援に関して協議する機関であり、保護者及び地域住民等の学校運営の参画や保護者及び地域住民等による学校運営の支援・協力を促進することにより、学校と保護者及び地域住民等との間の信頼関係を深め、学校運営の改善や児童生徒の健全育成に取り組む趣旨の下で設置しているもので、委員構成は保護者、地域住民、文化連盟、スポーツ推進委員、校長、教職員、学識経験者等の20名で構成されていることを申し添えます。このことから地域移行に関し、新たな検討組織をつくるのではなく、本協議会にて地域の実情を把握しそれぞれの専門分野で御活躍されている方々の忌憚のない意見を頂戴できると判断したところでございます。ただ、3年という短期的な方向性は示せますが、教育長を含む教育に関わる我々メンバーは中長期的な児童生徒数の減少を視野に地域移行も考察しなければなりません。御存じのとおり、本町の出生数はコロナ禍の影響もあると思いますが、25名程度で推移してきましたが、昨年は19名、本年度は現在のところ11名と聞いているところでございます。これらを踏まえると、清里町単独での部活動は、個人種目のほか、多人数で実施される種目は10年後必然的に実施が困難となり、斜里郡3町、広くは1市4町での広域的な在り方を考察しなければならなく、練習場所の確保、移動の問題、各市町村における補助制度など課題点が多くあることは容易に想像できる事項であります。これらはヒト・カネ・モノが必須事項であり、特に資金面では教育委員会内では予算の確約がなく議会に委ねなければならない項目でありますので、首長レベルでの意思統一と議員各位への情報発信と共通理解を図ってまいりますので御理解を賜りたいと存じます。第一に、こどもを真ん中に置き、できるだけこどもファーストで進めなければならないと思料しているところであります。以上、申し上げ、1回目の答弁とさせていただきます。

再質問 2番 近藤博

今、答弁を頂いたことに対し再質問をさせていただきたいと思います。1点目は、斜里郡3町、広くは1市4町での広域的な在り方を考察と答えられていますが、現時点での広域的な動きはどうなのか、無いとしたらどの時点で広域的話合いに移るのかをお聞きしたいと思います。もう一点、本町における現時点での学校運営協議会による諮問の段階から、おおむねどの時期に次の段階に移る予定なのかをお聞かせ願えればと思います。よろしくお願いします。

答弁 教育長 野呂田成人

ただいまの議員の御質問でございます。広域的な統一的な活動への移行についてどのように進めるのかというところで、今現在の状況でございますが、はっきりとはまだ決まってはいない部分がございますけれども、教育長の研修会なんかでお話をしているところでいきますと、1市4町の児童生徒や保護者、これらの方がどのような考えを持っているかというのをまずは確認しないといけないよねというのは出ておりました。例えば、清里町の、もし、生徒が「週5日間、部活動をやりたいよ」という形があって、保護者の方は「週3日でいいんじゃない」、斜里町の方は「5日でも水、木、金、土、日とやりたいよ」ですとか、いろいろな考え方があると思います。それらも含めた中で、教育長同士の雑談の中もあるんですけれども、一旦、広域的な統一したアンケート調査、これも一回視野に入れてはどうかというようなお話が出ているところでございまして、先進的に10月に網走市で1回行っておりますので、それを基に担当者の方でこれから揉んでいくような形になっているということで御理解いただきたいと思います。また、先ほども申しましたけれども、予算的な関係も出てきますので、これらについては首長レベルでのお話も大切だよねという形は教育長の中で話しておりまして、1市4町が集まる機会というと、定住自立圏がございますので、その時間等も活用させていただいて、一旦、説明等も必要だよねというお話は出ているという段階だということで御理解を頂きたいと思います。2点目が学校運営協議会の諮問の関係でございます。運営協議会には先ほども申しましたとおり学校、地域、文化・スポーツ団体指導者等も含まれておりまして、現在、兼職・兼業ですとか職務専念義務の免除ですとか、色々なことが考えられるんですけれども、それらをこれから現状分析し、課題の掘り起こしを行ってまいるところでございますので、どの時期に移るかというのは、そこでどれだけの課題等が出てくるかというのがありますので、まずは、急がせるのではなくて、地域の内容、学校の内容、それから先ほど言いましたアンケートの関係とかも活用できるのかどうかも含めまして、その時期を判断していきたいと思っておりますので御理解を頂きたいと思います。

再質問 2番 近藤博

現在、スポーツ庁や文化省から示された考え方は都市部では実行可能な部分が多くあると思われます。しかし、郡部の町、特に町と町の距離がある北海道ではかなり難しい問題と考えます。ただいまの答弁でこども中心が柱となり、各団体がそれぞれの立場で知恵と努力を出し進むことと確認・理解できました。次の質問に移らせていただきたいと思います。オホーツク管内の中学校部活動は、現場の教師の熱意と無償による努力に支えられ現在に至っていると言って過言ではありません。少子化の影響もあり、学校単位では各種の部活動を維持することが困難になっているのも事実です。今後、子供の人数の減少を考えると、さらに厳しい状態になることが予想できます。学校の統廃合による教員の減少、慢性的な過度な時間外労働や専門ではない部活を担当することによるストレス、問題が山積みされている状態です。以上の問題解決の第一歩が部活動の地域移行の取組とも考えられます。1番目に教師の働き方改革が進み、過重労働の改善ができることがメリットと思われます。ある調査によると、約8割の教員が部活動を担当し、そのうちの8割の教員が週4回以上、部活動の担当をしている結果が出ています。2番目として、子供たちの選択肢が広がり、いろいろな体験ができる可能性が多くなること。広い地域での活動になれば学校単位では少人数で不可能な部活動も可能になること。3つ目は、安定した指導体制とより専門的な指導が提供できること。教員では難しい専門技術を教える可能性が生まれます。4つ目、学校段階が上がるときに種目やチームを変えなくても済むメリットもあります。一方で、現時点でのデメリットもしくは問題点と考えられるのは、1つ目、学校から部活動がなくなることにより一般授業では見られない個性を、部活動を通して理解する機会がなくなります。こどもたちの居場所が減ること、学校の部活動だから参加し、放課後や週末の時間を友達付き合いの場とするとなっていることもあります。必ずしも今までのように放課後の時間帯で活動できる可能性が低くなります。2番目として、地域移行した部活動の受皿をどうするのか。新しい受皿組織をつくる、現存の体育協会等の組織を活用する、広域組織の下部組織、プロチームのサテライト組織等との提携などが考えられます。3つ目、適任の指導者はどう判断するのか。各種目の指導者の価値観が一定化していないとまずいと思います。また、学校から離れることから活動場所をどうするのか。以上のことから活動費や送迎など保護者の負担が増える可能性があります。外部の指導者や設備を使うことで費用が発生し、部活動が有料化することが考えられます。4つ目、部活動の最大の意義は教育的なもので長く続けられるスポーツや趣味を見つけるきっかけづくりや人間形成などが目的であり、指導の過熱化や勝利絶対主義にならない考え方を持てるのか。しかし、努力して勝つ喜びや努力して負ける悔しさは人生において大きな財産になるという結果も出ています。5番目、受皿の有無によってマイナーな部活動の種目が廃部になる可能性もあります。最後、6つ目ですが、先ほどの答弁の中にもありましたけども、清里町だけの問題ではなく、網走市、斜里町、小清水町等、広域で足並みをそろえて進むことが重要と考えられます。以上、これが2つ目の質問です。なかなか答えづらいと考えられますが、よろしくお願いします。

答弁 教育長 野呂田成人

本町が部活動を地域移行するメリット・デメリットについての御質問であるかと思われます。1点目の御質問でお答えしましたけれども、現在、学校運営協議会に地域移行の方向性などを諮問するところであり、協議開始前にメリット・デメリットをお話しすると、その言葉だけが先行してしまうことが懸念されますので教育長のコメントは控えたいと思いますが、一般的に言われているメリット・デメリットを報告し、課題と留意点の2点についてお答えしたいと思います。まず、メリットにつきましては学校の小規模化に伴う部活動メニューが限定されている現在でも関係する団体や指導的人材の協力を得て、地域部活動として実施されればそのメニューが広がることが挙げられ、本町でも地域指導者の御尽力によりバドミントンや剣道等は、本町が先行して行っている実態となっていることは御承知のとおりと思われます。また、文部科学省の報告によると教職員では「担当する部活動に指導可能な知識や技術を備えている」と回答された教員が48.9%と半数を下回っており、専門性のない教員が担当を求められてきたことは少なくない実情であり、地域の方の専門性を最大限発揮していただくことで生徒の技術の向上につながりますし、部活動顧問教員の非常に重い勤務負担の軽減につながることが挙げられます。デメリットにつきましては、1つ目、人口の少ない非都市部での適切な指導者の確保、受皿となる団体の確保。2つ目、学校と異なる場で教員以外の指導者が担当する場合の体罰等による児童生徒の安全上の不安。3つ目として経済的負担の増加が一般的に言われ、挙げられている項目となっております。一般的なメリット・デメリットのほかに大切な項目は、1つ目として、部活動にはどのような課題があるか。2つ目として部活動の地域移行に際しどのようなことに留意すべきかになります。部活動については、近年、持続可能性の面での厳しさが増していることは、11月9日に学校運営協議会主催で実施され、議員も御出席いただいたと思われますけども、部活動の地域移行に関する説明会資料にあったとおり、北海道内の中学校生徒は昭和62年の27万3,665人をピークに、令和4年度は11万6,587人と57.4%減少しており、中学校の数も、平成14年の約750校から、170校以上、率にして24%の中学校が廃校、部活動の数も、平成27年度の3,697部から619部減り、令和4年度で3,078部と率にして16.7%の部が減少しているとの報告を受けております。清里町も同じく、古くなりますが、昭和38年の993人、これがピークでありまして令和5年度は99名、部活動も議員や議員の御子息が在籍した頃と比べてもバスケットボール部やソフトボール部など部活動が廃部となっている事実でございます。重複した答弁になりますが、このように具体的に少子化が進み、部活動をこれまでと同じような体制で運営することが難しくなってきていることが挙げられ、学校や地域によっては大きな市であっても部員人数の減少により部を廃止したり、複数の中学校が合同で部活動を行っているところがあります。また、部活動の顧問を務める教師が担当する部活動についての専門性を有していなかったり、担当する意思がなかったりするのにも関わらず、顧問を務めざるを得ない状況が出てきていることも課題となっていました。さらに休日を含めた部活動の指導や大会への引率や運営の参画が求められるなど顧問となる教師にとって大きな負担となっていることも課題となっています。2つ目の留意しなければならない大切なことは、学校部活動を地域移行する際は地域の子供たちは学校を含めた地域で育てるという意識を関係者全員が持つことであり、生徒の望ましい成長を保障できるよう地域の多様な環境を持続可能になるよう一体的に整備し、スポーツ・文化芸術活動の最適化を図っていくことが求められます。経済的負担が生徒の部活動の選択に影響を及ぼさないようにすることも重要であり、地域クラブ活動においてもこれまでの学校部活動の教育的意義や役割を受け継ぐとともに地域での多様な体験や様々な世代との交流を通じた学びなど新しい価値が創出されるように環境を整えることが求められております。私や議員が育った昭和の時代は、学校下での厳しい指導の下、勝つ喜びや負ける悔しさを教示いただき、部活動に励み、ある種、勝利至上主義が前面に出ていましたが、令和の時代では、先般の研修会の資料を見ると「大会やコンクールなどでよい成績を取る」は低い値であり、「豊かな人間性を育み自己肯定感を高めること」「スポーツや文化に親しみ楽しむこと」が高い値を示し、「仲間と一緒に活動したい」など、スポーツ・文化に親しむ機会が求められているところでございます。これらを踏まえ、丸かバツやゼロか100ではなく、三角の部分に対応できる形、課題が発見されれば修正や追記する姿勢で、何よりさきに述べたとおりこどもを真ん中に置くことを前提に、行政ができること、学校ができること、地域ができること、保護者ができることを考察し、部活動の地域移行を模索してまいります。また、地域移行となった場合は、生涯学習課の事務分掌も学校教育グループから社会教育グループへの移管となりますが、引き続きグループ間での連携を密にし、課題クリアを図ってまいりますので、御理解を頂きたいと存じ、長くなりましたが、答弁とさせていただきます。

再質問 2番 近藤博

十分、こどもを中心とした考え方、地域が子供を育てる考え方、方向性は同じ方向を向いて努力されているというのが理解できました。最後に、こどもたちの部活動の活躍により町民に与える希望、話題性、いろんな分野で部活動の動きが町民に活力を与えることと思います。なかなか難しい問題で実際に進んでみないと分からないことが多々あると思います。どうぞ、今、答弁いただいたこどもが中心です。こどもたちの3年間が無駄にならないような事業展開をお願いして、僕の一般質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

再質問 2番 近藤博

いいです。

出典:清里町議会 令和5年第8回定例会 2023年12月15日 議事録 PDF(9ページ) 間違いを知らせる