上士幌町議会 平成26年第1回定例会 2014年3月17日
上士幌町の防災対策について
2014年3月17日、上士幌町議会の一般質問で、中村保嗣議員が「上士幌町の防災対策について」質問し、町長 竹中貢が答弁しました。
- 質問者
- 中村保嗣 議員
- 答弁者
- 町長 竹中貢
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 4番 中村保嗣
お疲れのところ、もうしばらくおつき合い願いたいと思いますが、4番バッターの中村でございます。上士幌町の防災対策についてお聞きいたします。この3月11日で東日本大震災から丸3年が過ぎました。先日、3月12日の新聞によりますと、正確な犠牲者等の数値が出ておりましたけれども、1万5,884人の犠牲者、その上2,633人の行方不明者、震災関連死の方が3,048名、合計2万1,565名、まさに未曽有の災害であったことがうかがわれます。いまだ避難生活をされている方が26万7,000人いらっしゃるそうでございます。そうこうしているうちに、昨年10月には伊豆大島で台風20号通過に伴い、土石流災害が発生、このため多数の島民の方が亡くなられました。さらに、今年に入り、2月には南岸低気圧が急速に発達し、関東甲信地方を中心に記録的な大雪となり、多数の市町村が孤立、建物の倒壊や交通機関の麻痺など、車の立ち往生が数日間続きました。このように、日本の各地で毎年のように大小さまざまな災害や想定外の自然大災害が頻繁に発生しており、過去に大きな災害のない上士幌町としても人ごとではありません。我が町の防災体制は十分に対応できる準備が整っているのか、次の3点について町長の見解をお伺いいたします。1点目は、高齢者の方が多い上士幌では、特に災害発生初期において隣近所の方々の手助けが大変必要となります。そのためにも町内会単位の自主防災組織の編成が課題となりますが、ご見解をお聞かせください。2つ目ですけれども、1年の3分の1を占める北海道の冬、特に冷え込みが厳しい上士幌町においては、冬期間甚大な災害が発生した場合の対策は重要課題です。冬場の災害に備えた準備状況についてお聞かせください。3つ目、突然災害に見舞われると大方の人がパニックに陥り、右も左も何をしていいかもわからなくなります。そのためにも事前の訓練を定期的に繰り返し実施することが肝要かと思います。今後の実施計画も含め見解をお聞かせください。
答弁 町長 竹中貢
上士幌町の防災対策について中村保嗣議員の質問にお答えします。本町では、平成24年度から平成25年度にかけて地域防災計画の見直しを行いました。新たに作成した計画では、人命を守ることを最重要視し、地域社会が一体となった防災体制の構築に努めることとしております。計画の見直し過程で、本町の防災上の課題や取り組むべきことが整理されましたので、次年度以降、計画的に取り組みを進めていくこととしています。1点目の自主防災組織の編成についてですが、災害発生時には自助、共助が重要であると認識しており、地域での自主的な防災活動がふえていくための取り組みを行っております。現在、本町には2つの自主防災組織が結成されています。組織の編成に当たっては上士幌町社会福祉協議会と連携し、自助、共助の必要性を町民、地域住民に呼びかけており、具体的には平成23年度から上士幌町防災フェスティバル、平成24年度から行政区長研修会、各種集会所単位での地域防災研修会などを行っています。すぐに成果に結びつくこととはなっておりませんが、今後も継続することで地域での活動が促進されるよう取り組んでまいります。2点目の冬場の災害に備えた準備状況についてですが、想定される災害状況として、停電時の対応があります。現在は災害用毛布の購入を計画的に進めておりますが、可搬式の発電機や暖房器具等は未整備となっており、今後整備が必要な状況となっております。また、今後新たに整備するこども園、生涯学習センターにつきましては、非常用発電機を設置することとし、停電時でも暖房が確保できる施設といたします。他の冬場の災害対策につきましては、地域防災計画に基づき、計画的に進めてまいります。3点目の事前訓練を定期的に実施することにつきましては、災害発生時に身を守るために重要なことと認識しております。災害が発生したそのとき、その瞬間は誰も助けてくれません。自分で自分の身を守ることに主体性を持つことができれば、突然災害に見舞われても冷静に対応することができます。そのためには防災教育を積極的に進めていくことが有効と考えます。東日本大震災で釜石の奇跡と言われた岩手県釜石市の子供たちは見事に身を守る行動をとることができ、そのことを証明しました。本町におきましても、防災教育の取り組みを積極的に進めてまいります。事前訓練の実施状況につきましては、これまでも行政区等に呼びかけておりますが、実施は数カ所程度となっております。事前訓練を行うには、防災に対して興味関心を持ってもらう必要があり、昨年から防災カフェという気軽に楽しみながら防災を考える取り組みを社会福祉協議会、消防署、帯広警察署と連携して行っております。自主防災組織の取り組みでも述べましたが、各種取り組みを継続することで、防災への関心や必要性の理解も高まってきていると思いますので、今後もきっかけづくりを継続しながら、防災思想の啓蒙に取り組んでまいります。
再質問 4番 中村保嗣
まず、1点目の自主防災組織について再質問したいと思います。先週3月12日の新聞報道によりますが、十勝管内の自主防災組織率は60.1%となっておりました。上士幌町は組織率9.4%、2つの組織が結成されているようですけれども、去年の3月の新聞にも同じような組織でございました。上士幌は安全な土地柄、過去大きな人的災害がなかったことから、町民の防災に対する関心が低いのかなと。また、町としては、社協、行政区等と連携し、自主防災組織の設置を呼びかけたり、専門家のアドバイスを受けたりしております。要援護者名簿の作成、管理等、個人情報の取り扱いのため慎重な声もあり、なかなかこの防災組織の結成が進んでいない状況かと思います。しかし、災害の初動において、逃げおくれたり、倒壊した家屋の下敷きになった人をいち早く助け出せるのは近所の力、共助の力と思います。3軒両隣の声かけ、安全の確認、助け合いの輪を構築すべきと思います。まずは、体制の確立が大切かと思いますが、組織率の向上に今後もさらに積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 竹中貢
今、議員ご指摘のとおり、本町には2カ所だけという状況でございます。結構働きかけ等々、それから地道な啓蒙啓発が必要なんだろうというふうに思っております。今はもういろいろな防災に関する研修会やあるいはフェスティバル等行っておりますし、各集会所なんかも借りながら、気軽に防災についての情報提供、あるいは意見交換なんかしておりますが、少しずつ関心は高まってきているというふうに担当のほうからも聞いております。今は2つでありますけれども、自分のところでも立ち上げようかなというような町内会も出てきているということでありますから、粘り強くこれは意識を高めていく努力が必要なんだというふうに思います。今、お話あったように、本町は十勝の活断層の中には入っておりますけれども、沿岸部、太平洋岸ですとかそういう沿岸部のように津波が想定されて、浜中町のように三十何メートル、最大、そのことも想定されるようなそういったこともないということだとか、それから集落もどちらかというと町中にあって、山が、糠平は一つの集落になっておりますけれども、そういったところも少なかったり、あるいは過去にも自然災害において、決定的なそのような状況も余りなかったということから、多分大人のほうは経験的に安全だというような認識が相当強いんだろうなというふうに思っております。それを自分の長い間の人生の経験がもう根っこにあるわけでありますから、それを大変だと言ってもなかなかそう同じような認識に立ってもらうことの難しさというのを、伺っているところであります。ただ、これはもうとにかく粘り強くやっていくことと、それから特にここでは地震なんかの心配が出てきますので、住宅の耐震化の問題だとか、それらについても制度的な用意はしているんですけれども、なかなかそれを前提にして改築改修するというのを少ないという現状であります。そのようなことで、どう意識を高めていくかというのは大事だと、そのためにも行政としては、粘り強く防災に対する意識啓発のための研修会等々をしていくことが、今の当面大事なことだろうというふうに思っているところでございます。
再質問 4番 中村保嗣
今、答弁にございましたように、町としてまた社協としてとか、いろいろフェスタ、フォーラム等々実施されておりますけれども、私も極力積極的に参加し、皆さんと災害時の対応、それらのアイデアを和気あいあいと楽しくやっております。今後も続けていってほしいと思いますが。2番目の2点目の件についてお聞きいたします。冬場の災害に備えた準備状況なんですけれども、これは私もこの前家主、地主になりまして、あとわずかな人生をですが、残りの人生を大過なく全うしようかなと、そういうところで、何が一番この町で住んでいくのに危険かなと、危機は何があるかなと思って考えたところでございます。そのときに、一番は冬場における災害に遭って、大停電になったというようなときに、我が家でどうやって過ごそうかなというところから発想したわけですけれども、またまた、3月14日、先週の金曜日です、これもまた新聞の報道ですけれども、十勝平野断層帯の大地震の発生時に被害想定を検証した道の想定結果がまとめられて発表されておりました。そのときの仮定としては夏場より冬場、夕方より朝方、早い時間帯、冬期の午前5時、これが十勝平野断層帯のマグニチュード7.4の大地震が発生したときに、最も人的被害が最大となるというようなことが書かれておりました。死者67名、重軽症者1,363名、建物の全壊3,309棟、半壊7,836棟等々出ておりました。また我が町の防災計画の中で想定されているのがありますけれども、これも十勝平野断層帯でのマグニチュードは8.0、その際上士幌町における震度、これは6強が予想されております。それにおける死者、建物等の倒壊、半壊等の数値も出ておりましたけれども、このように非常に最悪の事態に備えることが肝要かと思います。このときに、多くの方が避難所に避難されると思いますけれども、その新聞にはまた避難所の耐震化率は15の15と100%もうされていると、非常に頼もしいことですが、一方、非常電源がゼロとなっていました。また先ほどのご答弁でも、暖房器具等は未整備となっているということがご答弁がありましたけれども、私が一番寒さに弱いほうで、一番最初に命を絶つんじゃないかと思いますけれども、我が町の防災計画にある整備備蓄目標と現状の数量の格差、これが大きくおくれているように思われます。15ある避難所にも早急に計画的にいろいろな機器、それから毛布、その他備蓄品の食料関係も計画的に設置を進めていってほしいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 竹中貢
北海道は特に冬の対策をどうするかというのは非常に大きな課題だというふうに思っております。ちょうど幸いなことにといいますか、今公共施設の見直しだとか、あるいは耐震化の工事だとかさまざまな形で大型公共施設が動き出しているということがございます。現状は、大きな発電機を賄いでやるような状況にはございませんけれども、遠い将来のことではなくて、近いうちにそれらが併設で整備されるということであると思います。それと各集会所の関係で電気がとまったときどうするかというそのときに、果たして発電機もそれも一つのバックアップする大事な要素だろうと思いますけれども、十勝上士幌、今までも議会委員会の中でも議論されておりますけれども、いろいろな意味で防災対応能力は持っていると。例えば農村地域においては、住宅そのものももうほとんどが耐震化になっているような立派な住宅で、少々地震で揺れて全壊するようなことは考えられませんけれども、いろいろな意見交換の中ではハウスの利活用だとか、それから上士幌ならではの林業地帯としてはまきの対応だとか、したがって、集会所なんかにもそういった意味では手軽な形でのまきストーブだとか、そんなようなことも準備するということもあり得るのではないだろうかなと。多様な熱源なり電源の確保というのは、多様な形で地域資源ということも含めて考えていくことで、いわゆる財政負担を軽減させながら対応するということだと思います。地域の方々も、いろいろな生活の能力だとか生きる知恵だとかありますから、どのような形でいわゆる災害時の身の処し方を考えるかということは、これからまた町内会でのいろいろな防災会議、あるいは防災等の研修会等の中で考えていくことが大事だというふうに思っております。備蓄の関係でも、そこそこ計画に沿ってやっていかなければなりませんけれども、とにかく3日間どうするかというのが、今生死を分ける大きな節目ということでありますし、ここでは少なくとも24時間の中で対応できるようなそのようなことは、十分本町にとっては可能だとそんなふうに思っております。第1次の身の安全を守ること、それから第2の避難、そしてまた長期的になったときの避難場所としての集会所、あるいはスポーツセンターだとか、これからできる公共施設は、全てそういう避難を考えたつくりにしていく必要があるだろうと思います。認定こども園もそうであります。中学校の利活用もありますし、あるいはまだ役場は耐震化まだ残っておりますけれども、役場や学習センター含めてできたばかりの農協なんかも立派な施設がございます。そういった意味では十分初期の処し方、あるいは次の避難の対応、あるいは長期的になった場合の、その辺も計画に沿って安心できるような仕組みと、それからお互いに確認しておくことが必要だろう、そんなふうに思っております。
再質問 4番 中村保嗣
今、お話がありましたけれども、上士幌町の耐震化、民家のほうなんですけれども、耐震化されていない建物これが3割ほどあるそうです。やはり最大の想定される震度が6強といいますと、かなりの倒壊に結びつくんじゃないかと思われます。その際に、その方々が避難する、そういうところが避難所であり、そこにいろいろな災害時の備蓄等がなされていなければいけないわけですけれども、それらについては今後お金のほうと相談しながら着々と進めていっていただきたいと思っております。3点目の災害時のパニックについて、お伺いいたします。事前訓練です、災害時には特にパニックになりまして、とんでもない行動をとったり適切な行動がとれないことが多々あります。よくある話で興味深い事例がありますので、ちょっと紹介したいと思いますけれども、深夜2時ごろ息苦しさで目覚めると、部屋中に古い扇風機から出た煙が充満、妻、子供たちを起こして逃げろと叫んだところで記憶がなくなり、次に気づいたときはリビングにあった木彫りの熊の置物だけを持って外に出ていた。足には小学生の娘の運動靴を履いていたと、このような話よく聞きますけれども、これもその方はパニクった結果だと思いますけれども、家庭内においても事前の訓練、避難経路だとか、最近は子供さんの部屋は大体2階が多いですけれども、避難用ロープを準備するとか、懐中電灯、ガラス窓からの脱出方法とか、いわゆるそのような家庭内での訓練も大変必要かと思っております。また、釜石の奇跡というのが先ほどもありましたけれども、大変いい教訓であり、子供たちの教育、学校における地震、避難訓練、シェイクアウト等々を含め着実に行っていかなければならないと思っております。パニックは十分訓練された人、集団であれば、発生しがたいと言われています。冷静な判断を行うことができれば、迅速な行動、応急活動が可能ですので、パニックを起こさせないためにも、地道に繰り返し定期的に訓練を行うことが必要と思っております。我が町においても、町として大がかりな訓練を含め、各町内会の小さなところでも訓練を重ねていき、備えあれば憂いなしと申しますけれども、災害に備えて、前進していってほしいと思います。最後に町民の命を守ることを最優先するご決意をお聞かせいただいて、質問を終わらせていただきます。
答弁 町長 竹中貢
災害時の対応についてでありますけれども、行政ですべきことと、それから町民みずからすべきことということでありますけれども、やはり何といっても第一義的にはみずからの命はみずからで守ると、守ってもらうと、そういう意識では多分そういった状況になったときに、パニックになってしまう可能性がそこでも多々あると思います。基本的に自分の命は自分で守るというのが釜石の教訓でもありますし、それが大体今基本的に大きな流れになってきているということであります。家庭の中で、今想定されるのは本町であれば地震が最も大きな災害を想定されるわけでありますけれども、そこではそこで地震によって起きる可能性のある火災等、それから部屋の中のたんすだとか、置物の倒壊による下敷きになるというふうなそういった被害、かなりの部分はちょっとした準備で防ぐことができると、たんすは倒れないようにそういった器具もありますし、していただくといいんだろうと思いますけれども、なかなかしていないというのもこれまた現実であろうと思っております。先ほど申し上げたように、本町では余りそういった大きな災害がないという、どうしても何十年経験上、すぐ尻に火がついたというふうにはなり切れないというのがあるだろうというふうに思いますから、そういった意味では、周りからの災害に対する防災に対する刺激を受けることも必要だというふうに思います。町内会でそういった企画をして、その際に我が身を振り返ってみるということだとか、それからもう一つ、子供さんいるところは子供さんがまだまだ将来長い子供さん、学校等の中での防災教育の中で学ぶことがそれを家庭の中に返していくと、家庭のほうは子供さんから防災について学んで、その対応について考えるだとか、このような地道な努力がどうしても必要になってくるというふうに思っております。ある程度2つでありますけれども、それが3つ、4つと町内会のほうにも広がっていって、町全体で訓練ができるような、そのような機会を早くつくって全町的にできるといいな。ただこのためには、全てのところが賛同してもらわないとできないわけです。企業、それから公共機関もそうでありますし、商店等々もいろいろなところが必要になってくるということにもなりますので、まずは自分の身の回りのところから、災害時のときにどう身を処すかということをしっかりやってもらうように、行政としても側面から支援をしたいというふうに思っています。特に、うちの町は高層ビルだとかそれから一歩外に出て、上からの危険物を確認できれば、各地域に広々とした集会所等もありますので、全てがどこかの避難場所に集まらなければならないというふうなことでもありませんから、ですからその地域地域に応じた、それからその家庭に応じた避難場所だとか、そのようなことも画一的ではなくて、多様な避難、あるいは防災に対する対応の仕方についても学ぶ、あるいは確認するということが必要だというふうに思っております。町全体としては行政としては、町全体に対してそういった防災の研修会、あるいは啓発活動に対する広報活動だとか、そのようなことも徹底していきたいというふうに思っております。消防のほうも防災に対するいわゆる火災報知機の勧めだとか、あるいは建築のほうでは耐震化に対する支援なんかありますから、これらについても、しばらくたつと住民のほうも忘れてしまうということもありますので、制度があっても使わなければ余り意味がありませんので、積極的に先ほどほかの議員からも質問ありましたけれども、そういった制度が生かされるように、広報活動なんかについても力を入れていきたいと、そう考えています。