みんなの議会

上士幌町議会 平成25年第3回定例会 2013年5月24日

子供の学力と体力の低下の課題が指摘されている現状認識と今後の対策について

2013年5月24日、上士幌町議会の一般質問で、中村保嗣議員が「子供の学力と体力の低下の課題が指摘されている現状認識と今後の対策について」質問し、教育委員会教育長 馬場久男が答弁しました。

質問者
中村保嗣 議員
答弁者
教育委員会教育長 馬場久男

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 4番 中村保嗣

1番手で質問いたします。子供の学力と体力の低下の課題が指摘されている現状認識と今後の対策について質問いたします。平成25年度教育行政執行方針には、子供の学ぶ意欲と学力・体力の低下の課題が指摘されていました。また、社会体育の振興の中でも述べられているように、スポーツを通じて体力の向上や健康づくりは、家庭や地域のきずなを深め、生きがいのある人生、明るく豊かな生活を送る上で大きな役割を果たしているとあります。このような子供たちの学力・体力の低下の課題、そしてスポーツの持つ効用から、学校や家庭で子供たちにスポーツを勧め、体と心の発達を促す教育、指導がなされています。また、児童生徒の確かな学力の向上を目指すため、全国学力・学習状況調査等の結果をもとに、上士幌町小中学校改善支援プランを策定し、改善されるとのことですが、次の3点について質問いたします。1つ目、本町の小学校及び中学校の全国学力・体力テストの評価の現状認識について、教育長の見解をお聞きします。2つ目、学力と体力の因果関係について見解をお聞かせください。3つ目、小中学校における学力及び体力向上策についてお聞かせください。

答弁 教育委員会教育長 馬場久男(教育委員会教育長は2017年2月まで)

子供の学力と体力の低下の課題が指摘されている現状認識と今後の対策につきまして、中村保嗣議員のご質問にお答えいたします。1点目の全国学力・体力テストの評価の現状認識について申し上げます。全国学力・学習状況調査につきましては、国語、算数(数学)について、小学6年生、中学3年生を対象として、平成19年度以降毎年実施しており、全国体力・運動能力、運動習慣等調査につきましては、小学5年生、中学2年生を対象として、本町では平成20年度、21年度に実施してきたところであります。学力とは、本来、知識・技能、思考力・判断力・表現力、学ぶ意欲など総合的なものでありますが、この全国学力調査は、こうした学力テストで推しはかることが可能な部分を調査したものと認識しております。全国学力・学習状況調査の結果につきましては、町広報に掲載して公表しておりますが、本町の過去4年間の傾向では、知識分野よりは活用分野にすぐれております。総合点では、全国平均は下回っておりますが、小学校は平成23年度、24年度、中学校は平成21年度、22年度については、全道平均を上回る結果となっております。また、平成24年度に追加調査となりました小学校理科におきましては、全道・全国平均を上回る成績となり、本町が長年取り組んでおります環境教育の充実が好成績に結びついていることが推測されるところであります。子供たちのよさはよさとして認めながらも、基礎・基本の確実な定着等に課題があることから、学校での授業改善、補充学習や家庭学習の習慣化などを重視する必要があると認識しており、具体的に取り組みを進めているところであります。全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果につきましては、身長、体重、座高等の体格では、ほぼ全道・全国並みでありますが、その年によっては多少ばらつきも見られております。運動能力による体力合計点では、分布状況に一部二極化現象もみられておりますが、疾走能力を除きますと、多くの種目で全道・全国平均を上回る水準となっております。これらの背景としましては、本町においては、全道・全国と比べて少年団や部活動等に加入している児童生徒が多く、運動やスポーツをすることに対する意識が高いことがうかがわれております。2点目の学力と体力の因果関係につきましては、科学的に解明されたものはありません。ただし、体力は生活習慣と相関関係があることが文部科学省の調査結果により明らかになっており、さらに、生活習慣は学力との相関関係があることも示されております。日常的に体を動かすことにより、脳全体が活性化するとされており、規則正しい生活習慣が身についたり、朝食をしっかり食べるようになり、活力が湧いてくるなどの効果があるのではないかと考えております。3点目の小中学校における学力及び体力向上策について申し上げます。学力向上対策につきましては、教育委員会が作成した学校改善支援プランに基づき、各学校では、個別の課題を明確にするなど、自校の実態を踏まえた学校改善プランを作成し、具体的な取り組みを進めております。柱となる1つ目は、一人一人の児童生徒にとりまして、よくわかり意欲を持って取り組める授業づくりのための授業改善であります。そのことを通じて、基礎・基本の確実な定着に努めるだけではなく、放課後や長期休業中に補充学習を行うことにより徹底を図っているところであります。さらに、学校教育支援教員と特別支援教育支援員を2名ずつ配置し、きめ細かな指導を推進しております。一方、教育は人なりと言われますように、教育の担う教員の資質や指導力の向上も重要となっておりますので、校内の共同研究の活性化や先進校の視察など、研修機会の確保と内容の充実を図っております。柱の2つ目は、家庭との連携、協力を図る中での家庭学習の習慣化であります。本町で力を入れております早寝早起き朝ごはんなど、正しい生活習慣の確立を図ることにより、家庭学習に取り組む時間を確保し、宿題や授業の予習・復習などに取り組むことが重要と踏まえ、家庭学習の手引きなどを提供し、具体的な啓発を行っているところであります。体力向上対策につきましては、現在、スポーツ少年団や中学校の部活動に加入している子供たちは、延べ人数で約260名おります。各スポーツ活動に対する町の支援策としましては、各団体への助成、少年団活動の移動手段としての上士幌小学校から練習場所へのスクールバス利用、全道・全国大会参加経費への助成などを行っております。さらに、冬期間のスポーツ振興策として、各小中学校で実施するスキー学習やスケートリンク造成への助成を実施しており、教育委員会としては、基礎的な体力向上を図るため、水泳・スケート・ダンス教室を実施しております。また、各小中学校におきましては、北海道教育委員会が策定した体力向上支援プログラムの活用や水泳記録会、マラソン大会、陸上記録会などを実施しており、歩数計の活用や遊びを通じた体力向上策も実施しております。子供たちの確かな学力、豊かな人間性、健康、体力をバランスよく育み、生きる力を身につけられるように、引き続き、学力と体力の向上等に向けて取り組んでまいりますので、ご理解とご支援をいただきますようよろしくお願いいたします。

質問 4番 中村保嗣

今、ご答弁がありましたように、上士幌町の子供たちの学力については、一部全道平均を上回る状況であり、体力・運動能力においては、全道・全国平均を上回る水準であるということ、大変ご苦労の多い環境の悪い中、すばらしい成果、成績を上げていることは大変喜ばしいことでございます。ところで、私も上士幌町で生活を始め、住みついて17年、北海道のこと、上士幌町のことが大変気になり、何事にもついつい身びいきの応援をしてしまいます。昨晩は大谷翔平投手が初登板しました日本ハムファイターズ、5回6安打3四球2失点、ちょっとほろ苦いデビュー戦でしたが、18歳にしては大変頑張ったんではないかと思います。北海道出身のアスリート、スピードスケートの高木美帆さん、陸上短距離界の女王、福島千里さんの大活躍や、北海道を代表して高校球児、特に十勝代表の高校球児が甲子園での大活躍をテレビ観戦し、その勝敗に我がことのように一喜一憂しております。そして、上士幌小学校、中学校、高校の生徒さんのスポーツ、その他で活躍しているのを見聞きすると、大変うれしく思います。それと同じように、北海道の子供たちの学力・体力の都道府県別成績や順位が大変気になるのです。少し寂しいのが体力面で下位にいる、劣っているのを見ると悔しく、悲しくなります。大相撲において多くの横綱を輩出してきた相撲王国北海道ですが、今は幕内力士さえいません。子供たちの体力の現状はここにも影響しているのでしょうか。少し脱線しましたが、子供たちの学力・体力を総合的に底上げし、上位に食い込み、子供たちに、どさんことしての意地と自信を持たせたい、持ってもらいたい、この思いは町民の皆さん、保護者及び関係者の皆さんを含め、教育長も同じかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 教育委員会教育長 馬場久男(教育委員会教育長は2017年2月まで)

ただいまのご質問にお答えいたしますが、私もこの町民の総合的な体力の向上と、もちろん学力の向上も含めてでありますが、こういったものは町民全ての願いだというふうに思っております。先日、春季の高校野球の十勝大会がありました。私も帯広の森の野球場に応援に行ってきましたけれども、本当に子供たちはしっかりと元気に、声もしっかりと出しておりましたし、礼儀正しいですし、そういったものが小学校、中学校、高校としっかりと受け継がれているというふうに考えております。今特にスポーツ少年団、それから中学校の部活もそれぞれ活発に行われております。ただ、児童生徒の数が限られておりますので、どうしても特定の種目に子供たちが偏る。競技の種目によっては、どうしても人数が少ないとか、そういうところもいろいろありますけれども、その辺は本当に子供たちにいろんなスポーツに参加してほしいと。それは学校へ入る前から小さいうちから、昔は子供たちが地域で三角ベースで野球をやったりとか、鬼ごっこだとか、いろんなことを地域でやっていたんですが、なかなか今はそういったものも少なくなってきていると。それから、テレビですとかテレビゲーム、それから携帯、こういったものがどんどん普及してきて、子供たちの生活環境もどんどん変わってきていると、そういったものも、いろんな環境のそういった変化もありますけれども、そういった中でもしっかりとスポーツをする時間、あるいは家庭学習をする時間、そういったものは地域や家庭の皆さんとまた、学校はもちろんでありますけれども、しっかりと連携協力しながら取り組んでいきたいなというふうに考えております。以上です。

質問 4番 中村保嗣

今、ご答弁のありました家庭との連携、これにつきましては、最後の項でまた述べさせてもらいますけれども、2番目の因果関係についてでございますけれども、子供は頭で覚えるより体で覚えるの言葉のように、これは脳を科学的に見ても理にかなっているようで、子供たちは、体を動かすことで脳が活性化し、勉強することも人徳を高めることにもなるそうです。小学校の授業で行われる体育は、子供たちに集団行動を教えるということも重要な役割を果たしています。その体育、学力に影響を及ぼしている相関関係にあるという研究結果が、学術的に発表されております。アメリカ・イリノイ大学神経科学運動学部を専門とするヒルマン博士の論文によりますと、運動能力がすぐれている子供は学力テストの成績も同様によいと。日本でも大分大学の研究結果で、子供期における体力と学力の関連性において、体力に自信のある子供は学校の勉強が好きな傾向にあり、学習意欲が高いと。そして、先ほどから述べておりますけれども、全国学力テスト、体力テストの都道府県成績の公表からも、福井県、秋田県が学力テスト、体力テストでも1位、2位を占めております。文武両道の県としてテレビで紹介されていました。体力の高い都道府県は学力も高い。逆に全国で下位の県のデータを見ると、学力と関連して体力も低い結果となっております。このようなことからも、関連性がある、相関があると認められるのではないでしょうか。以上のことから、まずは隗より始めよの言葉のとおり、誰もが好きな楽しい体育を初め、これを通じ、その効用で人間形成にも生かし、学力向上にもつなげていったらいいと思いますが、ご見解をお聞かせください。

答弁 教育委員会教育長 馬場久男(教育委員会教育長は2017年2月まで)

ただいまのご質問でありますが、最初の答弁で述べましたように、科学的な根拠はないということで、ただいろんな研究機関が統計ですとかいろんなものをもとに、そういった結果が示されているというのは承知しております。ただ、その辺のはっきりした因果関係は明らかにされていないということで答弁をさせていただきました。この件につきましては、昔から文武両道という言葉があるように、本当に子供たちに学力も体力も両方ともしっかりと見につけてほしいというのは当然のことでありますが、この辺は相関関係はあるだろうということで、例えばしっかりと生活習慣、例えば朝御飯をきちんと食べるとか、テレビを見る時間をちょっと削って宿題をやってもらうとか、そういったことを、あるいは睡眠時間も長過ぎてもだめだし短くても当然だめですので、適度に睡眠時間をとるとか、そういった生活習慣と学力ですとか体力とか、その辺の関係というのは、データ的にもきちんと出てきておりますので、その辺で学力と体力という、そこの部分ではなかなかいろんな考え方があるということで、難しいのかというふうに考えております。ただ、先ほども言いましたように、その辺の学力と体力両面でしっかりと町として、教育委員会として取り組みを進めていきたいというふうに考えておりますので、ご理解のほうをお願いしたいと思います。

質問 4番 中村保嗣

学力・体力の向上策については、学校における取り組みと家庭における取り組みがあることは、ご答弁のとおりでございます。学校における取り組みは、改善プランを作成し、これに基づき支援教員まで配置され、一人一人にきめ細かくケアをし、取り組んでおられることは、今に大きな結実につながるものと疑いません。一方、家庭における取り組みには、各家庭にいろいろの事情、環境があり、取り組む姿勢も一律でなく、なかなか一筋縄ではうまくいかないと思います。しかし、子供の学力・体力向上には、家庭での生活習慣、勉強や運動時間が大きくかかわっています。今教育長が述べられておりましたけれども、家の中で長時間にわたりテレビゲームに興じ、勉強時間がない、外で遊ぶ時間がない、その結果、ゲームで頭がいっぱいになり、足腰は弱くなり、学力の低下、体力の低下につながっていると思います。したがって、これを打破できれば、さらに一段上の学力・体力の向上につながると思います。そのためにも、家庭との密接な連携、保護者の皆さんの啓発が大切かと思います。家庭で取り組める勉強や遊びの時間の割り振り、使い方、簡単な運動を日常生活に取り込む工夫などを紹介した啓発用リーフレットを作成し、生徒や保護者に配布したらいいと思います。また、現在使用されている家庭学習の手引きの充実を図り、双方向で確実にチェックできる体制をつくることが大切かと思います。これについて、もう一度教育長のお考えと今後の学力・体力の向上について取り組む決意を述べていただき、質問を終わりたいと思います。

答弁 教育委員会教育長 馬場久男(教育委員会教育長は2017年2月まで)

お答えいたします。この本町では、平成21年7月に、上士幌の健やかな育ちということで、全道・全国的にも教育の日というのを全国・全道、十勝でも取り組みを進めておりますけれども、その一環として、本町でもこういった取り組みを進めております。この中には、学校、家庭、地域、そして行政が、この4者がきちんとしっかりと連携協力して、子供たちを健やかに育てていこうと、子供たちの子育ちを支援していこうと、そういった取り組みを進めてきております。基本となるのは、先ほど言いました早寝早起き朝ごはんですとか、子供たちのそういう生活習慣の部分が中心的ですが、その辺はポスターですとかチラシの作成等もして、学校等にも配布をして、それから各施設等にも掲示をしてきております。この辺はしっかりと地域の皆さんの協力もいただきながら進めていきたいなというふうに考えています。いろんな部活動、それから少年団の活動、こういったものにも先生方だけではなくて、地域の方にも非常に指導者としてご協力をいただいております。こういった面では、地域の皆さんの協力、そして議員さんが言われた家庭の協力と、この辺もしっかりと今後に向けて、今までどおりですが、またしっかりと取り組みを充実させていきたいというふうに考えていますので、よろしくお願いいたします。

出典:上士幌町議会 平成25年第3回定例会 2013年5月24日 議事録 PDF(65ページ) 間違いを知らせる