上士幌町議会 平成24年第1回定例会 2012年3月16日
社会的弱者と言われる方々の安心、安全な福祉の充実を
2012年3月16日、上士幌町議会の一般質問で、伊東久子議員が「社会的弱者と言われる方々の安心、安全な福祉の充実を」について質問し、町長 竹中貢が答弁しました。
- 質問者
- 伊東久子 議員
- 答弁者
- 町長 竹中貢
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 1番 伊東久子
社会的弱者と言われる方々の安心、安全な福祉の充実を。社会的弱者の福祉の手続が複雑であり、本人が福祉サービスの申請ができず、札幌では姉妹の孤独死、釧路では高齢者夫婦の餓死、また東京では障害を持った子供のお母さんが病死、4歳児が衰弱死、悲しい出来事が報道されました。福祉の窓口対応がスムーズに行われ、地域で見守ることができたなら防ぐことはできたと思います。上士幌の状況を、4点について質問いたします。1、新聞報道され、国や道、市町村でも実態調査されたと思いますが、上士幌は調査をしたのか、現状はどうであったか、お聞きします。2、高齢者在宅介護で上記のようなケースは、上士幌では何件あるか、災害時の要援護者対策名簿の活用はされているか、お聞きします。3、障がい者区分で身体、知的、精神と分かれると思いますが、上士幌町では精神障がい者に対し対応がおくれていると思いますが、担当課また保健師が訪問や相談を受け、適切な説明をされているかどうか、お聞きします。4、十勝の自殺者年間100 名前後と報道され、町長も心の健康づくりを支援する取り組みを推進するとありますが、補助事業があるからではなく、当然やらなければならない事業だと思います。上士幌町心の健康づくりを支援する取り組みの内容をお聞きします。
答弁 町長 竹中貢
社会的弱者と言われる方々への安心、安全な福祉の充実を。伊東議員の質問にお答えいたします。1点目の本町での実態調査についてでありますが、障害のある方の世帯や高齢者だけで構成されている世帯など、見守りや支援が必要な世帯につきましては、各関係機関と連携を図りながら実態の把握を行っております。特に支援が必要な世帯については、民生委員児童委員などによる相談や町の保健師が定期訪問するなど、困り事の相談や適切なサービス提供に努めているところであります。現在のところ、速やかに対応が必要な世帯はないと考えておりますが、今回の事件を踏まえた訪問や支援活動等の強化について、改めて民生委員児童委員にもお願いし、町の保健福祉課や地域包括支援センターに情報提供をいただきながら関係機関とも連携し対応することとしております。2点目のご質問でありますが、高齢者夫婦世帯等で餓死という状況は把握しておりませんが、脳疾患や心疾患により急逝した事例があり、いわゆる孤独死という状況はあったと認識しております。現在介護認定を受けている方がいる高齢者夫婦世帯等は45 世帯、また、災害時要援護者は大半が独居高齢者で225 世帯が登録されております。災害時要援護者登録台帳は、地図情報を含めた管理システムの導入により、福祉・防災・消防・地域包括支援センターが情報を共有し、災害時支援だけでなく、救急・救命・訪問活動など幅広く活用を図っているところであります。しかし、要援護者の災害支援は行政だけでは難しい面もあるため、地域での自主防災組織等の立ち上げなども検討しながら、地域で支え合う要援護者の災害支援について調査研究していきたいと考えております。また、登録者については、民生委員児童委員の協力のもと、日ごろから訪問や見守り活動により状況把握や必要に応じた支援を図っております。さらに、福祉、水道、公営住宅担当など行政だけでなく、町内の電気・ガス会社、新聞販売店、郵便局、行政区長、その他の関係機関に対して、見守り体制の確保について協力を依頼しているところであります。町内でふだんと違った様子の世帯を発見した場合は、直ちに町に連絡していただくよう、お願いしているところであります。今後も障害者や高齢者に限らず、福祉的支援が必要な方の早期発見、早期支援を図るため、地域全体で要援護者を支える体制づくりに努めてまいります。次に、3点目のご質問でありますが、精神障害のある方への法律等に基づく公的サービスの種類は、身体や知的などの障害に比べると少ない状況にあります。精神障害の方に対する町の対応は、保健福祉課が窓口となり適宜相談を受けており、必要に応じて保健師が訪問するなどの支援を行っております。また、支援対応の難しいケースについては、専門家も交えたケース会議を開催するなど、医療機関や十勝障がい者相談支援センターなどの専門機関とも連携しながら、適切な支援対応に努めているところであります。このほか、障害のある方のための地域活動支援センター、NPO法人サポートセンター白樺等につなぐ場合もあり、精神障害のある方の社会参加の機会や創作活動の場の提供などを行っております。障害福祉サービスは、制度内容が複雑なことから、サービスや支援内容についてわかりやすい説明を行い、サービスの利用促進に努めることが重要だと考えております。今後も障害のある方が地域で安心して暮らせるように、福祉、保健、医療、教育、就労など幅広い分野の関係機関と連携しながら、相談体制の充実や個々に応じた支援、サービス提供に努めてまいります。次に、4点目の心の健康づくり支援についてのご質問でありますが、心の健康づくりにつきましては、上士幌町健康増進計画の中で取り組みの方針が位置づけられております。これまでも心の健康講座の開催や相談場所の周知等は行っておりましたが、近年の自殺者の増加など深刻化する状況に対応するため、本町におきましても自殺予防対策に重点を置いた心の健康づくり対策を推進する必要があると考えております。取り組みの内容といたしましては、現状把握や予防方法などの正しい知識の普及に向けたパンフレットの全戸配付や、健康教育、講演会の実施も予定しております。また、専門機関との連携のもと、保健師による心の相談日を設定し、身近な相談場所を整備するほか、自殺予防ゲートキーパー研修等の開催により、地域の見守り体制づくりに努めてまいりたいと考えております。以上、伊東議員のご質問にお答えさせていただきます。
再質問 1番 伊東久子
再質問いたします。第1点目につきましては、上士幌町におきましては各関係機関でスムーズな対応ができているということで、とても安心をいたしました。先日、札幌の障害のある方が、福祉の窓口で説明を受けてもわからないと話されておりました。何度足を運んでも書き方がわからなかったり書けなかったり、それで面倒な手続をやめてしまったと。そんな方もいるようです。上士幌町においても、窓口対応はぜひその方が納得できるような、何度も足を運ばなくてもいいような、丁寧な手続きをしてあげていただきたいと思います。2点目は、近年核家族がふえ、高齢者世帯が全国的にもふえています。孤独死、孤立死につきましてはどこの町村でもあると思うんですが、上士幌町はいち早く災害時要援護者の名簿があります。活用方法ももっと広く考えるべきだと思います。町長も言われるように、行政だけではできませんが、地域の協力が大切だと思っております。行政区または隣近所の日ごろの見守りがとても重要になってくると思います。でも、個人情報保護法がネックになり、福祉を必要とする方を助けることができないこともあります。本人の承諾をもらっておく方法もあるのではないかと思います。実は、私も民生委員のときに高齢者の孤独死に遭遇いたしました。週に何回も見回りに行ったんですが、そのときは大丈夫だったんですが、次の朝ヘルパーから連絡を受け、物すごいショックでした。民生委員はほとんどの方がボランティアですので、こんな事件があると、とても責任を感じて引き受けてくれる人が少なくなるのかなという、そんな思いもあります。行政区長会議等で、地域で町民の防災意識を高める指導も町として大切ではないかと思いますが、町長の考え方をお聞きいたします。
答弁 町長 竹中貢
少子高齢化が進んでおりますし、ますますこの先がそういう状況が深刻化していくということであります。年寄りがほとんど半分ぐらいになってしまうなんて時代も出てくるわけでありますから。今回の総合計画、この4月から第5期が始まるわけでありますけれども、さまざまな地域懇談会だとかあるいは団体の懇談会含めて福祉の関係で大きな課題の一つが、こういった独居老人だとか、あるいは高齢者2人の世帯の安心、安全をどう確保するのかということであります。これももう非常に大きな課題というふうに受けとめておりまして、より安心できる体制をどうつくるかというのが、これは行政的にも喫緊の、緊急かつ大きな課題であるというふうに理解をしています。そのためには、今まで民生委員さんだとか、あるいは最近でいうと女性の消防団についても、火災予防の折に安否のことも確かめてもらったりしております。それから、三愛介護の関係では、給食配送あるいは日常的には、この中でも先ほど述べさせていただきましたけれども、民間の郵政郵便局、あるいは新聞だとか、さまざまな方々に気配りをしていただいて情報提供をもらっておりますけれども、しかしどんなに頑張っても、それはおのずから限界があるということなんです。やっぱり夜の時間帯はどうしてもひとりになります。そこまで隣近所が四六時中見守りするということは、これまた限界がありますし、逆にそんなに監視されても困るということも出てくるだろうと思いますから、そういった意味ではひとり暮らしの人方だとか、あるいは高齢者世帯の心のケアも含めて、地域の人方にお願いする部分と、もう一つは機械、いわゆるITですね、情報等のそういったシステムに頼るところが出てくるだろうというふうに思っております。今、緊急通信システム、通報システム使っておりますけれども、まだまだ普及が進んでおりませんし、それから内容もまだ十分だと、そこまでは行っていないところもございます。ただ、これらについては日進月歩進歩しておりますから、そういった意味では、地域の人方で支える関係と、それからもう一つは、外からでも見守る体制と、そういう複合的な見守りの体制、それからそういった世帯の人方との心の通い合うそういった環境ですね、両面から掘り下げていく必要があるだろうなと、そう思っております。今でもいろんな方々に一生懸命やっていただいております。ただ、なかなか難しくなってくるのは、地域のコミュニティーも、まだ上士幌はいいほうだというふうに思っております。特に葬式なんかでも、もはや家族葬だとか、地域の人方に頼らなくてやるような状況になっておりますから、そういった意味でもコミュニティーの希薄化も心配されますので、そういうところの改善等もお願いをしながら、一方ではそういった新しい機器にどう対応するかというようなことを並行して考えながら、安心できる、そういう体制をつくっていきたいなと、そう思っております。
再質問 1番 伊東久子
緊急通報システムの件なんですけれども、先日予算の中で担当課からお聞きしましたら、今回からは押さなくても部屋の中を写せるというような、そんなような話を聞きましたので、これは安心かなと思うんですけれども、以前につけていたところは多分ペンダント、電話とペンダントだと思うんですけれども、そのペンダントつけている人ほとんどいないように思うんです。あれを調子の悪くなったときに押せば、それが消防とかに通報になるんですけれども、ほとんど何かつけていない、私がちょうど遭遇したときも、その方はつけていなかったという、そんなことがありますので、そういう指導もしていただけたらなと思います。それから3点目、精神障害の福祉については、ここ1年、私、広報紙も全部見てみましたが、相談窓口の案内もありませんでした。家族は、どこへだれに相談したらいいのかわからない。一度何か保健師さんに相談したらしいんですけれども、これは帯広保健所ですよということで教えられましたと言っていましたけれども、保健福祉の窓口がその相談窓口であるということは知らなかったようです。私、先日担当課に行ってもらいましたら、きちんと障害制度の早見表、知的障害の方、それから精神障害の方、これ全部連絡先、制度の種類、内容、障害と級ですね、それからお問い合わせ先、こういうのをぜひ広報に載せていただければ、そういう方たちもわかるんでないかと思います。現在、その方については、両親が高齢化になって、子供の将来を考えて自分の少ない年金の中から子供の年金を支払っているというようなことがありました。知的障害だとか身体障害者につきましては、年金があるのに矛盾しているんでないかという、そういう声も聞こえておりました。あと、21 年度、 22 名が精神障害の本町では交付手帳を受けているようですが、交付を受けて通院しているのかどうか、この上士幌町の福祉計画の中にありますが76 名もいると。そんなにいるんであれば絶対広報紙に出したほうがいいんではないかと思っております。その点について、町長のお考えをお聞きいたします。
答弁 町長 竹中貢
障害の特に精神、知的あるいは身体に比べてなかなか表に出づらいというところがあるわけです。何となく内々の中で処理をしてしまうというようなことがあって、実態の把握も果たして今のそれだけで本当に十分なのかどうかという、そういった心配もあります。それから、議員ももうお手元に資料あるようでありますけれども、その制度についても個別に見てみますとサービスの仕方が、身体だとかあるいは知的だとかに比べていろいろとあるものとないものがあるという、そういったことも確かであります。そういった意味でなかなか精神の関係で表に出づらいというところがあるものですから、意外と行政のほうも担当のほうも、そこのところが実態と乖離したような、そのような認識になる可能性があるなと、そんなふうに思っております。そうではなくて、障害ということで、増進計画の中にありますけれども、もっと積極的に障害が社会復帰もできるし、あるいは治るということもあるわけでありますから、表に遠慮しないで出てきてもらう。そしてまた行政側としても、あるいは取り巻く周りも含めて、しっかりサポートする、ケアをしていくという体制が必要だというふうに思っています。保健師のほうも、どちらかというと精神に対する専門的な勉強をしてきているというところが少ないということがあるものですから、結果保健所のほうに伝えていかざるを得ないということも現実問題としてあるだろうというふうに思っています。ただ今、今回道の支援も受けながら積極的に精神にかかわるサポートをしていこうという姿勢で今新年度から取り組んでいくということになっております。今申し上げたように、ただ受け手のほうもいろいろと壁があったりするものですから、その辺を、時間はかかるだろうと思いますけれども安心して相談ができる、そして受けるほうもきめ細かくそれらに対応するような、そのようなことで障害者の人方にも安心できる、相談してよかったなと、そしてよい関係が持てるような、信頼関係をつくれるような、そういった行政対応をしてまいりたいと、そう考えております。
再質問 1番 伊東久子
次の4点目にも係るんですけれども、3月は自殺予防月間です。24 年度で心の健康づくり補助事業が始まりますが、特に自殺予防、ゲートキーパー研修を行うと答弁の中にありましたが、これはとてもよいことだなと思います。ちなみにゲートキーパーとは、私もわかりませんから調べましたら、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る人のことだそうです。ただ、 24 年度予算の中には47 万1,000 円の補助範囲の事業だったと思うんですけれども、それではなくて、人の命にかかわる大事な事業ですから、町も上乗せしながら、精神障害も含め、老人の障害も含めなんですけれども、SOSを感じて悩んでいる人を私は助けるべきだと思います。帯広市では、個々にインターネットを通して心の健康状態をチェックする必要な相談窓口を紹介するシステム、こころの体温計を導入するようです。上士幌町でも若い方のうつが多くなっていると聞いております。高齢者福祉問題も含め地域に、例えば福祉110 番、それが民生委員の人たち、なかなか民生委員が回るというのも大変ですけれども、そのステッカーのあるところへ行ったらいつでも相談できますよと。あるいはいのちの電話というんですかね、例えば精神障害の方は役場の窓口に来たり、健康増進センターへ来て保健師さんに相談するということがなかなか難しいと思うんです。でも、電話なら話せるんじゃないかと思いますので、そういうところを設置すべきではないかと思いますが、これは早急に設置しなければならないと思いますが、町長の考え方を聞いて、質問を終わりたいと思います。
答弁 町長 竹中貢
この心の問題ですね。自殺者がふえているということで、これまた非常に表に見えない、亡くなってからいろいろと気づくと。もう少し何とかすればよかったなという話だとか、また、そこまで思い込んでいたのかということだとか、いろいろとあるわけでありますけれども、それを早目に検知するということは非常に大事だと思いますが、一方では非常に難しいことでもあるわけです。やっぱり安心して心を開いて相談できる、そういった人だとかそういった窓口が必要だと、そういうふうに認識しております。今あった、例えば福祉の110 番だとかこころの 110 番になるのか、子ども110 番があるように、そういったところが各町内の中にいろんなところが、いつでも悩みがあったらお話しくださいという環境をつくっていくというのも非常に大切なことだと、そんなふうに思います。これから防災計画なんかもつくっていくことになりますけれども、それらも含めて、地域の中でどんな役割を、お互いに、支え合う、助け合う環境を保っていくのか。こんなことも当然必要になってくる話だと、そんなふうに思います。この辺については対応がなかなかおくれていると。頻繁にあってもらっても困る話でありますけれども、それだけについつい具体的に対応するというのもなかなか具体化が進んでいかないというのも実体かと、そんなふうに思っています。今ご指摘いただいたことでありますから、そういった意味では潜在的に、表に出るだけではなくて潜在的にいろんな悩みを持っている人がたくさんいるという前提のもとに、行政的にもそれらに対する新たな対策、支援、これらについてはこれから具体的に検討させていただきたいなと、そう思っております。