みんなの議会

今金町議会 令和2年第3回定例会 2020年9月8日

「これからの酪農振興を問う」

2020年9月8日、今金町議会の一般質問で、山崎仁議員が質問し、町長 外崎秀人が答弁しました。

質問者
山崎仁 議員
答弁者
町長 外崎秀人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 山崎仁

これからの酪農振興を問う。今金町農業の現状をJA今金の資料をもとに、2009年と2019年の10年を比較すると、組合員戸数は368戸から104戸減少して264戸に、販売高では約44億2,000万円から約5億1,000万円増えて、約49億3,000万円になっております。これは離農跡地が適切に流動化され、有効に活用されていることや、ミニトマト、ダイコン、ブロッコリー等野菜作物の安定した販売と、黒毛和牛素牛価格の高値が要因と考えられます。しかし、経営形態別に見ると、特に酪農の落ち込みが顕著に見られます。酪農家戸数は、10年間で31戸が8戸減り23戸に、経産牛頭数では1,351頭が308頭減少し1,043頭に、生乳出荷量にあっては8,836トンから2,103トン減少して6,733トンになっています。酪農家戸数減イコール生産減となっているのが現状です。酪農は、慢性的な労働力不足と設備投資に多額な費用がかかることなどから、北海道内でも法人化や国による積極的な支援により、大規模牧場化から、最近では家族経営牧場への支援の範囲も広がっています。道南管内においては、まちが中心となり酪農振興を進める動きも見られます。私は、今金町でも町長の強い指導力のもと、増産を柱とする酪農振興を農協と連携し推進するべきと考えますが、いかがかお伺いいたします。

答弁 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)

山崎議員の一般質問にお答えをいたします。令和2年第1回定例会の一般会計の予算審議において、農林水産業費で、山崎議員からこの度の件名に関連する質問を受け、答弁をした経過があります。令和元年11月に、令和2年度から7年にわたる第8次今金町農業振興計画が策定されました。これは今金町の目指す農業の姿であり、町長が目指す姿でもあります。町長の答弁根拠となる参考資料として、計画の酪農部分について提出させていただきます。酪農振興については、今金型地域複合経営スタイルに位置づけて、粗飼料生産部門、育成部門、搾乳部門における分業化を検討するとしています。取り組み内容としては、さまざまな酪農畜産の課題への対応と、草地整備を中心とした自給飼料生産の強化の2本の柱立てとなっております。酪農畜産の課題である戸数及び飼養頭数の減少や、高齢化、労働力不足を含め、将来に向けた酪農振興についての検討と、講習会・研修会を行っていくということでは認識を共有しています。3月定例会において、議員は、町長は具体的にどういうことを考えていかれるのかという質問をされました。町長は政策提案者でもありますが、優先度としては、生産者の思い、願いにこたえられる環境づくりと支援に向けた努力をすることにあると認識しています。政策実現の手法としては、生産者、生産部会、関係機関・団体等からの聞き取りやアンケート、プロジェクトによる協議経過、各種会議、懇談会等での提案からの検討とさまざまであります。政策は、具体的な、基礎的な情報に基づく提案でなければなりません。町長の農業政策の実現に向けての考えは、個人で行えるものについては行っていただきたいと、地域・集落で行えることは行っていただきたい。町として行うべきと判断することは町が行い、道や国に支援を求めなければならないことは、その実現に努めるという精査が必要だということであります。この間、1つ目には、個人では行えない用水・排水・換地が伴う区画整理等の生産基盤整備、2つ目に多額な投資資金が必要な施設、設備と機械整備、3つ目には、農業従事者等の育成は、町長としての農業振興の重要な政策視点として、国や道の制度を活用しつつ取り組んできているところであります。この度の質問で、『増産を柱とする酪農振興を』ということでありますが、この間、町長に寄せられている声やプロジェクト等においても、具体的な増産・増頭という提案や意見はなく、振興計画に登載した牛舎環境の改善・向上が、生産者の当面の課題としておりますので、しっかりと向かい合ってまいります。酪農振興における町長の期待は、1つ目に、全酪農家が乳質改善に向けた取り組みを行うこと、2つ目には、自給飼料・自給肥料生産による安全性確保と収益確保に取り組むこと、3つ目は、家族経営が主体としても、共同化の視点を持ち、作業の省略化、分散化、分業化の取り組みを行うことと押さえています。そして、そのことのキーワードは、数戸の農家が、どういうことを目指すのかということでまとまることにより、道筋が見えてくると思っています。そのことによって、生産者、農業団体、行政のそれぞれの役割やサポートのあり方が明確になってくるものと思います。町長としては、酪農検定検査協会による乳質検査において、評価順位ランクが北海道の最下位クラスに位置しているという実情を受けとめた乳質改善が、何よりも優先して取り組むべき、これからの今金酪農振興のすべてにつながる柱となる目標であると思っております。

再質問 3番 山崎仁

詳細にわたり、答弁をいただきました。具体的に言うと、提案、いわゆる増産・増頭という提案、意見がない中で、計画に登載したものを着実に進めていくと。さらに、いま喫緊の課題としては乳質改善だと、こういうことだというふうに思うんです。私の質問に、もう少し補足をさせていただきたい。今金の酪農の歴史なんです。昭和29年に酪農振興法が制定をされ、これをもとに集約酪農地域に道南では昭和34年に檜山北部、今金、北檜山、瀬棚が指定を受けました。これは乳牛頭数の増頭計画、飼料の自給率向上及び集乳、乳牛の合理化なんかを網羅したものであります。それを受けて、昭和41年に第2次酪農近代化事業が実施されました。今金町は、昭和46年を目途とした酪農近代化計画を策定すると。いわゆる策定の概要というのは、農業所得を目標年次、これは昭和46年ですけれども、農業所得を120万円から150万円とし、年度の乳量を1万3,860トンにする。それから、乳牛飼養頭数を5,240頭にする。そのために、草地造成やらいろんな目標を持って向かっていくと。この時に、3つの経営形態で飼養頭数のモデルが出ています。酪農専業地帯では、経産牛が20頭、酪農・水田経営では12頭、水田・酪農経営では7頭。当時の酪農戸数というのは、約300くらいありました。その中で、乳量というのは年間4,000キロ程度。非常に能力も少ないというのが実態でありました。そこで何を考えたか。今金町では、日進地区に民有地、町有地を合わせて牧場をつくるという構想を立てました。牧場の規模は330ヘクタールの草地を擁して、昭和45年に着工し3カ年で完成をさせた。総工費が3億6,300万円。これが日進高原模範牧場として、北海道から共同利用模範牧場第5号として認定をされたという経緯があったんです。これ東洋一のサイロが4基立って、酪農家にとってみれば、それからまちにとっても、シンボルになったものであります。町民センターのどんちょうにも、高原模範牧場のサイロの絵がかかれて、町民は久しくそれを見ていたという経過がありました。これは今金町がこの壮大な事業を進めたわけですよ。まちが事業を進めて、じゃ、経営をだれがするという時に、昭和45年1月10日、今金町議会で今金町農協が経営主体になるということを議決をしている。いわゆる酪農振興に対して、今金町の思いというのは、ここにあったと思う。これは、今金の産業は農業なんだと。昔は、米、芋、牛乳、3品目、いわゆる水稲、畑作、酪農、そこにいま野菜が入り、黒毛和牛が入り、多様になってきています。その中で、これは農業委員さんの大変なご苦労により、農地の跡地は大変活用されているようです。しかし、最初に言ったように、酪農家の戸数が減るということは、残った牛を、離農される方の牛を、残った酪農家は引き継げないんです。施設がないんです。ですから、酪農家の戸数が減ることイコール、これ生産の減少になっているんです。町長、当然この辺のお話はご理解はいただいているとは思うんですけれども、これまで、今金町がこの酪農振興に果たしてきた役割、これは大変大きいと思うんですけれども、町長、認識はいかがですか。

答弁 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)

いま、今金酪農の歴史的な話を聞きましたが、私も企画を担当し、職員のころからこういう経過、流れ、どこから1頭の乳牛を導入し、さまざまな経過を踏まえてやったかという流れを承知しておりますし、戦時中含めて、ほとんど、議員がおっしゃったように農家が牛は1頭や2頭飼っていたわけであります。町史の中にもさまざまな歴史的な経過、頭数の経過も当然入っているわけでありますが、詳しくは承知しておりませんが、本当にそういう面では、いまの言うところの複合経営の最たるものだという認識を持っています。経営形態、3形態があるということの中では、確かに頭数的には、当時は何千頭という総体的な頭数も居たわけでありますけれども、だんだんだんだん戸数が減少することによって、頭数も当然減ってくるわけでありますから、そういう認識も理解もしてきているわけであります。今金町の酪農における、いま申しましたような計画等についても、十分承知しているつもりでいますし、関心度は職員のころは当然ありましたし、町長になってからは、余計そういう関心を持ちました。残念ながら、東洋一というサイロの解体に向けた相談にも乗らせていただいて、残念なシンボルを失うような形になったわけでありますが、その後においても、農協としては牧場を存置しながら、さまざまな経営していきたいという思い、願いがあったわけであります。町長になった当時は、そういうことから、草地だけでなくて畑作物としてダイコンとかさまざまなものを一部お貸ししてつくった経過があるわけでありますけれども、素人の私が見ても、それぞれ経年劣化をしている部分があって、何とかこの歴史的な経過を踏まえれば、牧場を存続していかなきゃいけないと。放牧も当然やっていましたので、そう考えたときに、私の方から農協の方と相談をさせていただきながら、どうでしょうかと、道とか何かのさまざまな補助事業を生かしながら、まずは牧場から草地改良していきませんかという提案をさせてもらって。

答弁 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)

なるべく飛ばさないようにします。そういう経過を十分承知していまして、提案をさせていただいて、農協も受託いただきまして、町長就任後ですけれども、これは3年、4年かかる草地改良を、道の方の配慮で2年間で整備したという流れであります。そういう、いま議員がおっしゃった今金町の酪農のさまざまな経過を十分承知している部分の中での私の方向性を示させていただきながら、需要にこたえる形でもって整備をしたと。そういうことから、酪農に関する歴史なり経過なり思いみたいのは、きちっと受けとめているわけでありますし、今後における酪農のあり方についても、その当時からは、この流れを全町全域にどう広めていくかということが大きな今金町の課題であるという認識は、この間ずっと持ち続けてきているところであります。

再質問 3番 山崎仁

酪農のこれまでの歴史と、それからいまの現状、それから将来について、これを考えたときに、やっぱり危機的な状況だというのは、これは皆さん共通する考え方だと思うんです。いま、農協で50億の販売がありますけれども、この中で伸びる可能性のあるもの、恐らく水稲、畑作、野菜、それから黒毛和牛、飛躍的に伸びる要素というのは余りないような気がする。当然生産者の皆さんが努力をされて、現状維持プラスアルファということでは努力をされている。ここは敬意を表します。しかし、いまの状況の中で、耕作地等を考えれば、特に日進、金原、それから花石、美利河、そういうところで畑作、水稲の可能性を考えたときには、私は大変難しいものがあると思う。となれば、粗飼料を生産して牛を飼い、牛舎を大きなものにすると、それはイコール生産増になるわけです。いまから49年、約50年前、その時のリーダーが言った言葉が残っています。『自己完結的酪農経営が進む中で経営規模拡大を図るには、生産プロセスの分業化と生産組織化を進める』これいまと同じことを言っているんです。約半世紀前に同じことを言っている。逆に言うと、半世紀たってまた同じことを言っているんですよ。しかも、町長、意見がない、それから、考え方が示されないから、いまは牛舎改築で環境整備をしようということだけで、これから将来、じゃ、今金農業、酪農は残っていけるのか。いま23戸で、恐らく10年たったら半分になるんじゃないかという人もいます。日進という地区を考えても、昔は大変酪農で栄えたところですよ。いまは3軒です、酪農経営をされている方が。しかも、後継者等の問題を考えたら、将来ゼロになる可能性もある。私は大きな視点に立って、今金町これからまだ伸びる可能性のある酪農は、強いリーダーのもとで増産を図るということが必要だと考える。ですから、先ほど町長が答弁されていた、計画に登載したものを優先するということではありますが、強いリーダーは、それ以上に、先ほど言った50年前に、もういまの問題になっているようなことを言っているんですよ。ですから、それを含めた増産はどうなんですかということ。それから、さっき乳質改善の話が出ました。この話は、また後でちょっとさせていただきますけれども、日進という地域、ここを守っていくためには、畑作よりも酪農が適地です。さらに、道内でクラスター事業、それから楽酪事業、家族経営農業者にも支援が広がっている。町長はクラスター協議会の会長です。それから、農林業振興会議においては答申を受ける立場です。いろんなことを考えた中で、可能性があるのは、いま言う強いリーダーがこのことに取り組む。全道の例を見ながら、近くを見たら隣町でそれをやっていた。要するに、大関地区で酪農家が6戸しかない。この6戸の酪農家が将来離農じゃないかというところに、牧場をつくるといま動いています。これ、経産牛頭数で590頭、出荷乳量で6,500トン。出荷乳量でいくと、今金に迫るくらいの量を出そうとしている。これをまちが出資をし、農協も出資をし、そして生産者も負担をする。現実、こうやっているんですよ。負担割合もある程度のところは聞いています。しかし、町長がこの会社の社長という立場は、新聞報道されていますからこれは間違いないことだと思います。こういう大きな、地域を守る、そして酪農を守る、まちを守る、こういうことで町長は考えるおつもりはありませんか。

答弁 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)

最初の質問の部分の中に、いろいろ書かれておりましたけれども、いま言うように、戸数が減る、あるいは頭数も当然減っていく、それに伴って乳量も当然減るわけでありますけれども、そうは言いながらも、いまこの日本の北海道の、今金も含めてそうでありますけれども、乳代、乳価が高くなっていますので、それに何とか支えられて、所得は確保されていると。私が調べている部分の中では、随分いま申したような形の中では落ち込んでいますけれども、平均乳量についても、10年対比で、1年前はちょっと減っていますけれども、その後に大幅に増加しているし、乳代についても増加の一途、1頭乳代の増と、すべての数値が落ち込んでいるとは限らない状況が、私たちの数字の中に見えていると。ですから、議員おっしゃるように、経営していくことによって、ある程度将来が見れるということは、私なりに期待度を当然持っているわけでありますけれども、先ほど申しました農業振興計画の策定の段階で、さまざまなアンケートをとりました。酪農家についても、アンケートをとりました。これは数字的には残念な数字になるわけでありますけれども、現状、例えばその時その時の状況は違うわけでありますが、育成牛でも現状519頭、5年後にどうしますと。これは5年後、ちょっと547頭で増えるわけでありますけれども、10年後には、やっぱり493頭ということで減っていくという見立てが出ています。搾乳牛についても919頭の現状を877頭、それが898頭ということで、決して私の言うところの増頭という形にはなかなか数字としては見えてこない。声としても、なかなか見えてこないというのが実態であるわけであります。一方、国的には、そういうことではやっぱり増産体制をとって、生乳の生産を高めてくださいという動きがあるわけであります。先般新聞にも出ましたが、北海道の議会の委員会の中でも、30年度に向けて増やしていくと。そのための家族経営を含めた中でも支援していくという形の方向性が出ました。これも増頭含めて、増産含めて、1割増を目標にしたということであるわけであります。とても重要な、私は示しではないかなという認識を当然持っているわけでありますので、それについての気持ち、期待度は当然あるわけであります。ただ、残念ながらこの辺の要素、これは答弁のどこの分野になるかわかりませんが、この10年間に酪農家の方が搾乳をやめたという経過が当然あるわけでありますが、私が知っている状況の中では、本当に酪農から手を引いたという方、完全にリタイアした方、それから黒毛の方に転換した方、あるいは畑作の方に転換した方というさまざまな形態があるわけであります。育成牛一本でやっているという方も居るわけでありますけれども、その辺の将来的な見通しはどうするかと。これは議員がおっしゃった、ちょっと言葉にありました。私は、大きな課題というのは、やはりこれからの将来に向けて、自分が酪農に向けていく中においては、大きなテーマは後ほどあると思いますが、私もその辺触れていきたいと思いますけれども、まずは施設の言葉がありましたが、施設改善の声は当然あるわけであります。それが増頭の目標、目安になるのであれば、その方向性はどうなんだということで、この間、職員を含めて、農協含めて、私どもも随分いろんなところで声を上げてきているわけでありますが、なかなかハードルが高い。クラスターの言葉がありましたけれども、クラスターでできる要素もあります。いま新しい楽酪事業、いまできる要素があるわけであります。そういう中では、総会を含めて、酪農部会の中でもいろいろなご意見をいただいて、さまざまな方向性も出ているわけでありますけれども、まずはその実現に向けて取り組んでいかなければいけないのかなと。そういう中では、議員がおっしゃった楽酪事業というのは、新たなまた目安になるわけであります。詳しいことは述べませんけれども、その課題は何かといいましたら、いまの牛舎の中では、楽酪事業の改修あるいは新規の機械を取り入れることが難しいということから、国はもう既に検討会を立ち上げて、来年の国会の方に提出しようということで、これは建築基準から除外していこうという動きがあると。これによって、本当に今金の求める農家の方々も、この楽酪事業が導入できる可能性が当然膨らんできておりますので、それらに期待をしながら、いまのところは思い、願いとしては増頭という言葉は私のところには入ってきていませんけれども、そういう方向性で継続できる、持続できると。持続可能な酪農というものに向けて取り組むことは、当然前向きに考えていかなきゃいけないのかなと思っております。

再質問 3番 山崎仁

いま国の牛乳に関する施策、酪農家戸数の問題、それから生乳生産量、これらを考えた時に、内地府県の高齢化による、それから暑熱によって搾乳ができないというのが非常に多くなっていって、いま北海道から内地府県に牛乳の輸送をかけて出しています。先ほど言った、北海道議会でもそういうことを見据えて、将来は増やそうと、増える余地があるんだということでまとめたというふうに私も聞いております。さっき言った、伸びる要素があるのは、今金町農業の中で、酪農が一番伸びる要素がある。確かに施設は大変大きな費用もかかります。大きな費用がかかって、国費も入り、事業的にも大変なことになるとは思うんですけれども、ある面から見ると、まちとしては、固定資産税収入のもとにもなっている。これは農協で言ったら手数料販売も入ってくるし、投資をした以上のものがこれから将来見込めてくるというふうにも思う。これが一つと。それからもう一つは、やっぱり地域を守るのをどうするんですかということ。さっき言った日進の地区で、後継者が居ない、離農をすると言ったら、もうゼロになる可能性がある。じゃ、ここの地区どうするんですか。畑にならない、いわゆる急傾斜地をどう管理していくのか。これがもう管理ができなくなってしまったら、これ山に返っていくのかと。568平方キロ今金町の面積があって、その中の約1割は農地だと言っているんだけれども、これが農地面積が減るということは、総体的な販売も減るということですよ。ですから、ここのところで、じゃ、これまで何をやってきたか。クラスターも、それから楽酪も要件が非常にハードルが高いと。その高いハードルに対してどう向かうかといったら、ほとんど皆さんそれで向かえないというのが現実だったんです。これは農林振興課も一生懸命やってくれていたようですけれども、どうも先が見えない。いまやらなければ、これからもっとジリ貧になる。だから、いまここで質問をさせてもらっている。これは個々の農家が経営拡大を考えるのと同時に、今金町も個人にやりたいという人が出てくるのもいいけれども、まちが指導をしていく、これが指導力だと思うんですよ。それから、乳質改善のお話もありました。この乳質改善で言うと、平成9年、10年当時は、全道で5番以内に入るくらいの良質乳生産地域だったんです。ここが年数がたつに連れて、乳質がよくないと。それは全体の乳質がよくないんじゃなくて、ある特定の方が乳質が悪くなってきている。いい方だけとると、まだまだ全道でトップクラスのいい牛乳です。しかし、そうでない方がいま苦戦している。この原因は何だと思いますか、町長。これは労働力不足なんです。飼っている牛に対して、労働力が足りないんです。ですから、そこまで手が行き届かないと。いま現実、酪農家の中で1人で搾乳、その関連の作業をやっている方が何人居ると思いますか。こういう状況の中で、乳質をよくすれというのは、よくしたいという気持ちはあっても、手が回らない。牧草の収穫から日ごろの飼養管理、これが現状なんです。ですから、さっき言ったことと、いまの乳質に対して、町長はこれは最優先課題だと言うけれども、最優先課題を解決するのであれば、労働力の確保。いろいろ話をしましたけれども、私はまちが大きくかかわって、最初に言った日進高原模範牧場、こういうものをつくって、酪農の振興をしてきたという現実を考えたら、いまここで落ち込んでいる酪農にリーダーが力を入れて、そして盛り上げていく。そのことによって、生産も、いわゆる出荷、牛乳の単価は変わりますから、これは余り参考にならない。出荷乳量がどうなのかと。出荷乳量を維持するため、それから増やすためには、個人、それから公の力を入れながら、もっともっと可能性を探っていく。それが乳質改善にもつながると私は思っているんです。町長、いかがですか。

答弁 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)

いろいろいただきました。何をやってきたという言葉があるわけでありますけれども、基本的には、この間、いろいろな農業関係の、酪農関係の会議等がありますので、都度都度それなりに町長としても、うちの職員にしても、農協としてもさまざまな対応、対策をとってきたわけであります。原因は、やっぱり乳質改善のあれは労働力不足だということが基本になるわけでありますけれども、私どもが、私が認識している部分の中では、酪農部会に参加させてもらったり、あるいは出席がかなわない時は資料をいただきながら、この間ずっとそういう意味では関心度を持ってきているわけであります。先ほど言ったように、とてもショックで言葉が出ないわけでありますけれども、この喫緊の直近の令和2年の4月から7月まで、いま議員がおっしゃった全道の、自治体ではなくて事業体になるわけでありますけれども、100の市町村の組織がこれに加入しているわけでありますが、残念ながら細胞の数値については、4月には100番中の99番、5月には100番、最下位、6月には94番、7月には最下位。しかし、細菌数も4月は100番、96番となっていますけれども、6月、7月には生菌数36位、38位と、そういうことで数字もある程度努力している姿が見えるかなと。これが私は今金町最大のテーマ、課題でないかという認識をもってきていますし、部会もそういう認識をもってきておりますし、農業振興会議そのものも、そういう理解、認識に立っているわけであります。私的には、その改善要因は何かと言ったら、基本的には個体の問題もありますけれども、搾乳の衛生、それから何よりも施設の衛生、それと乳房への対策が、この3つの柱になるのかなと。ただ、先ほど申しましたように、そのことは十分部会の方々も承知しておりまして、この対策をどうするかと。今金町の酪農の将来を考えていくために、やっぱりお互いに勉強会、あるいは話し合いをしていこうということになります。このことの課題は、議員もおっしゃっておりましたように、今金町で30万のベースをもって達成者どうのこうのっていう扱い、これは4割の方が、3割の方が達成しているわけです。5割も達成していない方が結構居るんですね。そういう対策でもって、トータルでやっぱり今金町の乳質改良をしていかなければいけないという認識は私持っておりますので、この全体の底上げをどうするかといったら、乳検にも参加していない農家も居るわけでありますから、これも毎回総会で話題になりますように、全戸加入というテーマを掲げているわけであります。先ほど申しました楽酪事業の中で、一つ、いま議員がおっしゃったところに目安ができるのは、幾ら家族経営といいながらも、結果的には省力化を図っていかなければいけない。議員がおっしゃるとおりであるわけであります。それも部会を含めて、酪農関係者方から声が上がって、その対策をとっていこうということから、農林業振興会議の中に課題、柱として立ち上げました。施設の改善、これはどういうことかといいますと、いま私の押さえている酪農家の声、施設改善の中で取り組みたいという声が上がっているのは、給餌機、えさをやる機械の導入をしたいと。これには、いまの施設ではかなわないわけでありますから、建築基準をクリアしながらやっていこうと。このえさの給餌機のデータを読みますと、大体1人作業の7割の作業時間が軽減できると。とてもすごい効果のある事業だと思っているわけであります。あわせて、そのことによって考えていかなきゃいけないのは、私も話しておりますけれども、幾ら家族経営であろうと、分散化、分業化をしていかなきゃいけないと。そのことに取り組んで、本当に牛そのものにしっかりと向かい合う時間をつくって乳質改善をしていくということが、私は最も望ましい、いま今金町がとるべき大きな課題でないかという理解をしているわけでありまして、そのことは、いま本当に早速でありますけれども、1つ目は粗飼料の話をしました。私も農協の総会で、とても厳しい言葉を述べるわけでありますけれども、今金町の農協が扱っている粗飼料3億3,000万円あるわけであります。肥料についても3億6,000万円。毎年3億円台の粗飼料も買っているわけでありますから、それを自給作物にかえていこうと。議員がおっしゃる粗飼料の生産を自給していこうと。これは安全性が確保できるわけでありますから、経営の安定にもなりますから、それにやっぱり当然向かっていけませんでしょうかという述べさせていただいています。そういう体制をとった場合に、やはり粗飼料を生産するとすれば、議員がおっしゃるように作業時間、とても多く使いますので、このことをどうするかということが大きな課題になるだろうと。トータルで考えた場合、搾乳を含めて、生産効率というのが当然あるんです。これは農家の方1人の1時間に対する時間、搾乳からいろんな仕事があるわけでありますが、それを年間の搾乳量で割ると、ある程度数字が出てくるわけであります。それが高いか低いかでもって、生産効率がいいか、経営効率がいいかという数字が出てくるわけでありますけれども、そういう分析をしていかなきゃいけないと。ただ、この間いろいろな酪農関係の組織なんかで、大学を含めて言葉がありますのは、家族経営といえども、増頭するから経営がよくなるということにはなかなかなっていかないと。法人にするからいいという形にはなっていかない。それは先ほど言ったように、生産効率を含めた場合に、家族農業であっても、分散化、分業化に向けていかなきゃいけないし、ただその目安は何かと言いましたら、とても重要なのが、やっぱり資材だとか機械だとか、さまざまなエネルギーに対するそういうものに投資をすることによって、数字が逆転してしまうと。これがとても難しい問題だという当然声があるわけでありますから、そういうことを考えた場合に、本当にいま部会を含めた声をきちっと聞いておりまして、まずは今金町の方針として、農業振興計画で打ち出した粗飼料の生産に向けた草地改良をやっていきましょうと。これはもう既に農協の合意を得て、来年度設計をし、その後の3年間で私は草地改良をしていこうということで確認をしております。もう一つは、乳質改善につながると。議員がおっしゃる乳質改善につながる施設の改善についても、いま楽酪事業、来年度が国のこの法律が緩和されることによって、次のステップに向かっていくだろうと。そういうものが見えれば、酪農家の方々も次のステップに当然移っていける目安が私はできるのではないかなと。そこに大いに期待をしているところであります。

出典:今金町議会 令和2年第3回定例会 2020年9月8日 議事録 PDF(10ページ) 間違いを知らせる