広尾町議会 平成30年第3回定例会 2018年9月11日
(1)障がい者雇用の促進について/(2)介護保険制度改定による影響について
2018年9月11日、広尾町議会の一般質問で、旗手恵子議員が「障がい者雇用の促進について」「介護保険制度改定による影響について」について質問し、町長 村瀨が答弁しました。
- 質問者
- 旗手恵子 議員
- 答弁者
- 町長 村瀨
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
町のサイトの一般質問の一覧ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 11番 旗手恵子
初めに、障がい者雇用の促進について町長に質問します。中央省庁の障がい者雇用にかかわる水増し問題が明らかになりました。障がい者雇用については、障害者雇用促進法で、働く人のうち一定割合以上を障がい者とすることを義務づけています。この割合は、法定雇用率と呼ばれ、民間企業は2.2%、国、地方自治体等は2.5%で、今年度からそれぞれ0.2ポイント引き上げられました。2021年4月までにさらに0.1ポイントずつ引き上げられるということです。厚労省の指針は、身体障がい者手帳や知的障がい者の療育手帳を持つ人や、知事が指定した医師の診断書のある人などを雇用率に算入できるとしています。しかし、中央省庁では、手帳を持たない人も算入していたことが判明し、認識の甘さが指摘されたのは当然のことと思います。十勝管内はどうかというと、報道によると不正な雇用率算入はなかったといいます。しかし、本町も含む12市町村で、法定雇用率を満たしていないということです。そこで、改めて町長にお聞きします。本町での障がい者雇用については、どのような方法で確認しているのでしょうか。また、本町の障がい者雇用率は1.91%と報じられていますが、実態はどうなっていますか。2021年には、さらに引き上げられるということです。障がいのある人も働きやすい環境をつくり、積極的に雇用促進すべきと思います。憲法第27条1項は、障がい者を含む全ての国民に働く権利があり、働く意思と能力を持つ人が働く機会を得られるよう対策を講じることを国に義務づけています。障がい者の場合、働く機会を得にくいのが現状です。そこで、障がい者の働く権利を守り、働く機会を広げる制度として、国は法定雇用率の仕組みを設けました。水増し問題は、この仕組みで国や地方自治体が障がい者の働く権利を侵してきた重大問題と思います。町長は、障がい者の雇用について、どのようにお考えでしょうか、お答えください。次に、介護保険制度改定による影響について質問します。2018年、介護保険法改定と介護報酬改定による制度の改変が行われ、本年8月から利用者負担に3割が導入されました。今まで2割負担だった一定額以上の所得の人のうちで、ひとり暮らしで年収340万円以上などの人の利用料をさらに3割へと上げました。負担が増える人数は何人になりますか。もともと介護保険は、2000年の制度発足以来、サービス利用料負担は15年間、1割が続いてきました。2015年8月から2割負担が導入されました。このとき安倍政権は、2割負担になるのは余裕のある人たちという都合のいいデータをでっち上げて、負担増を正当化しようとしました。法案審議の中の国会でデータ捏造が発覚し、大問題になりましたが、あくまで負担増を強行しました。2割負担実施後、本町でも利用抑制、施設退所せざるを得ないなど、サービスを減らさざるを得なかった人もおりました。厚生労働省の委託調査でも、2割負担の利用者で介護サービスを減らした人の35%が介護に係る支出が重いことを理由に挙げています。1割負担の人で費用負担を理由にサービスを減らした利用者は7.2%にとどまっていることと比べても、その影響は極めて深刻と言わなければなりません。お金のことが心配で本来必要なサービスを諦める人が出るのではないか、私は、そのことを心配します。その心配はないと言えますか、お答えください。次に、負担割合を区分する所得基準は、国会の議決なしに内閣が閣議決定で自由に決められる政令で定めることになっています。そのときの内閣の考え次第で、際限のない利用者負担増が可能になるのではないでしょうか。保険者機能の強化が今回の介護保険改定の最大の狙いと言われています。全市町村が保険者機能を発揮し、自立支援、重度化防止に向けて取り組む仕組みの制度化を進めるといいます。これは要介護認定を受ける人を抑制し、サービス利用を抑え、給付費を減らすことに、市町村を駆り立てることになるのではないでしょうか。例えば、10月から訪問介護の生活援助で利用回数を厳しくチェックし、過剰とされた利用者のケアプランを自治体に設けられた会議が検証する、要介護度の変化率を評価する、一定期間における要介護認定者の維持・改善率が高い市町村を高く評価する、これは介護保険の趣旨から逸脱した危険な発想だと思います。それに加え、政府は、ケアプランの作成は利用者負担の導入を求める、要支援1、2に続き、要介護1、2の生活援助まで介護保険から外し、総合事業に移すことも検討しているといいます。軽度者が必要なサービスを利用できなくなれば、早期に適切な支援が受けられなくなり、重症化を招く事態を広げる危険があります。ドイツでは、最近、介護保険を改定し、軽度者への給付を拡大したといいます。日本と制度の違いもあり単純比較はできませんが、軽度重視の流れは注目を集めているといいます。介護保険料を負担しながら、いざというとき使えない制度では困ります。安心できる老後のため、高齢者の尊厳と権利を守る介護保険運営を行うべきと思いますが、町長はどのようにお考えでしょうか。答弁を求めます。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
旗手議員の質問にお答えをいたします。障がい者の雇用の促進についてであります。国が定める障がい者の法定雇用率は、本年4月1日から2.5%であります。本町におきます障がい者雇用率は、6月1日現在1.92%となっておりまして、法定雇用率を下回っている状況にあります。職員の採用につきましては、十勝町村会における採用試験を経て、本町における最終試験で採用を決定しており、近年、最終試験において障がいのある方の受験者がおりませんでした。これらの障がいのある方の確認につきましては、障がい者手帳、また、療育手帳で確認をするところであります。今後、十勝町村会の後期の職員採用試験があり、本町も採用を予定しておりまして、本町における最終試験において障がいのある方が受験した際には、総合的に判断をして障がい者雇用の促進に努めてまいりたいと考えております。次に、2点目の介護保険制度改定による影響についてであります。まず、1点目の利用者負担割合の関係であります。昨年度、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律が制定され、公布、施行されているところであります。高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止、地域共生社会の実現、制度の持続可能性の確保に配慮しつつ、サービスを必要とする方にサービスが提供されることを目的とし、「地域包括ケアシステムの深化・推進」と「介護保険制度の持続可能性の確保」が掲げられております。このうち「介護保険制度の持続可能性の確保」の観点から負担割合の見直しが行われ、自己負担率が2割に該当されている方の中から、特に所得が高い階層にある方の負担割合を3割に改正し、本年8月から施行されているところであります。ご質問にありました利用者負担が3割に該当する方の人数でありますが、本町では4人の方が該当されております。これらの方について調査を行ったところ、利用の抑制もしくは施設を退去された方は今の時点ではいないとのことであります。該当された方には、サービスの利用制限などにつながらないよう、引き続き丁寧に説明してまいります。2点目の所得基準の関係であります。議員おっしゃるとおり、利用者負担割合の判断基準となる所得につきましては、政令で定める事項とされております。国におきましても、制度の持続性と他の制度との公平性を鑑み、見直しを図ったものと思われますが、サービスの利用者の負担が増えないよう、今後も国の政策や制度改正の内容には十分注意を払い、必要なときにはしっかりと国に要請してまいりたいと思っております。3点目の保険者機能の強化に関する懸念であります。昨年度の法改正におきまして、「地域包括ケアシステムの深化・推進」が柱の一つとしてうたわれておりますが、そのうちの保険者機能の強化に関しましては、地域の課題を把握した上で実情に応じた地域包括ケアシステムを構築することを目的としておりまして、高齢者の自立支援、重度化防止に向けた取り組みへの推進が強化されたところであります。これは住みなれた地域で高齢者が健康な状態で人生を送るために介護予防、重度化防止を強化、推進する取り組みでありまして、介護を必要とし認定を受けたいと希望される方に対しサービスを抑制することを目的としたものではありません。介護サービスを必要としている方に必要なサービスを利用していただくことは、至極当然のことであります。本町でも、地域包括ケア会議や医療・介護連携事業等を通しまして、多職種が連携し、利用者の状態に応じた適切なケアやサービスの提供に努めており、今後も引き続き、必要とされる方へ必要とされるサービスが適切に提供できるよう取り組んでまいります。4点目の安心できる老後のため、高齢者の尊厳と権利を守る介護保険運営を行うべきとのご指摘であります。議員がおっしゃるとおりだと思っております。今後も法令を遵守し、適正な介護保険の運用に努めるとともに、可能な限り住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、自立支援、重度化防止に向けた取り組みを進め、高齢者の方の選択と意思決定を尊重した地域包括ケアシステムの構築を進めてまいります。以上、答弁とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
質問 11番 旗手恵子
1点目の障がい者の雇用の関係ですが、今、町長の答弁できちんと手帳で確認をしているということなので安心をしましたけれども、しかし法定雇用率を下回っているという事実はそのとおりなので、ぜひここの改善に向けて新年度取り組んでいただきたいなというふうに思います。採用の予定はあるということでしたけれども、障がいのある方がやはりそういう就労の場を確保するというのは、本当に大変なことだと思うのです。この趣旨にのっとって、きちんと障がいのある人への支援もしていく中でなければ、働く場の確保というのはできないと思うのです。働きやすい環境づくりだとか、そういうものも充実させることも考えなければ、ただ試験を受けて合格したら採用ですよという、そういう機械的なことでは雇用率は高くならないのではないかと思いますが、その点について町長はどのようにお考えでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
これまで職員の採用につきましては、町村会の採用試験で行っているところでありまして、ほかの町村も同じ悩みなのですが、障がいを持たれた方の受験がないというのが実態でありまして、今後そういう方が受験された場合には、総合的に判断をして採用するという方向で検討させていただきたいと思っております。
質問 11番 旗手恵子
今年の予算議会のときにも、障がいを持っている方たちの雇用の場、町としてできる、そういうものも増やすべきだということで、私は取り上げさせていただきました。そのときは職員としてという意味ではなかったのですけれども、やはりここで雇用の問題が大きくクローズアップされたということですので、ぜひ町としても、この法定雇用率を達成できるような、そういう取り組みをぜひしていただきたいと思いますが、環境づくりも含めてということで努力されるように、これは希望したいと思います。どうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
議員のおっしゃる趣旨に沿えますように、しっかりと努力をしていきたいというふうに思っております。
質問 11番 旗手恵子
次に、介護保険制度の関係で町長にお聞きしますけれども、町長は所得が高い方が3割負担になるのだからやむを得ないというお答えだったと思うのです。1次質問のときに言いましたけれども、厚生労働省もそう言っていまして、実際に実施した後に調査をしたと。そうすると、2割になったときの後ですね、調査をして2割負担の利用者で介護サービスを減らした人の割合が、35%が介護の負担が重いから減らしたと答えていると。1割負担の人で費用負担が重いからサービスを減らしたという人は、7.2%だったというのです。ですから、2割負担になってサービスを減らした人は35%もいたわけですから、所得が高いからこのくらい負担してもいいのでないですかというのは、これは厚労省がそう言ってそういうふうに決めたのだけれども、実際にはそうではないのではないかと思うのです。私も町内、いろんな方とお会いして話す機会があるのですけれども、広尾町は介護の利用率が低いと、元気な高齢者が多いのだということをよく聞きます。確かに元気な高齢者の方、いっぱいいると思うのです。ですけれども、経済的な理由から我慢をしてサービスを受けていないという方も私はいると思うのです、実際に話をしてみて。今年から介護保険サービスの利用者負担の軽減も減額されたこともありまして、年金生活者にとって一回一回の利用料というのが負担になって我慢している人もいるのではないかと思うのです。実際に介護サービスを受けたらと言っても、いや、もう少し我慢する、そういうふうに実際に言っている方がいらっしゃいます。町長は、そういう声を聞いているのかどうか、そういう人はいないと言えるのかどうか、まずお聞きします。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
介護保険料が高くて差し控えているという、直接的には私は耳にはしておりませんけれども、議員がおっしゃったように一般的にはそういう方もいらっしゃるという、いろんな報道は認識をしているところであります。
質問 11番 旗手恵子
町長は耳にしていないということなのですけれども、一人一人の経済的に大変だから受けないのだということ、そういうことを口に出すこと自体、やっぱり高齢の方ははばかられるというか、なかなか言いません、直接は。そういうストレートには言いませんけれども、実際にはそういう人もいるということをぜひ認識していただきたいと思うのです。それで、次にお聞きしたいことは、介護保険料の滞納による差し押さえ処分というのは、本町の場合やっているのかどうか、そのことについてはどうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
そのようなことはございません。
質問 11番 旗手恵子
介護保険料の滞納ということもたくさんありますし、その差し押さえ処分ということがされると、ますます大変になっていくと思いますので、その辺については、実際に配慮した運用をしていかなければならないかなというふうに思うのです。昨年成立した介護保険法で、各自治体の介護保険の行政を国が採点して評価すると、自立支援の取り組みがされているとされた自治体には予算を重点配分するという仕組みがスタートしましたので、そこで例えばケアマネジャーの方ですとか、包括支援センターですとか、判断に非常に苦慮する場面というのが出てくるのではないかなというふうに思うのです。お金をたくさんやる、やらないということですから、町長も常に財政が大変だ大変だと言っている中で、やっぱり少しでも多くもらえたほうがいいと思うかもしれないけれども、介護保険という性格からいって、やはり必要な方に必要なサービスが提供されるという、そこのところは譲れないところだと思うのです。それを包括支援センター、ケアマネジャーさんの判断を超えて、町がもっと減らすべきだとか、指導と言っていいのかどうかわかりませんけれども、そういう関与があってはならないと思うのですけれども、そのことについて町長はどのようにお考えでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
本町を含めて南十勝で介護保険、介護の認定会議などを行っているわけでありますが、やっぱり議員おっしゃったとおり、サービスを受けたい方がどんなサービスを欲しいのかという、介護保険精神そのもので運用しておりまして、今までそういった異議の申し立て等、ほとんどない状況にあります。今後におきましても、それぞれサービスを受けたい方のニーズに寄り添いながら、この介護保険サービスの運用を図ってまいりたいというふうに思っております。
質問 11番 旗手恵子
何度も言っていますけれども、やっぱり軽度な方が必要なサービスを利用できなくなれば、だんだん重症化していくというのは、これはもう明らかなことですから、ぜひそうならないような介護保険ということを維持していっていただきたいと思います。実際にサービスを減らしたことで、前にも言いましたけれども、大阪府の大東市というところは、国のこういう施策を率先してやっている自治体なのですけれども、そこではサービスを取り上げされたことで要支援1だった方がどんどん必要なサービスが受けられなくて、市のほうが提起したそういうサービスに切りかえたことによって、足の指を切断しないとならなくなったとか、そういう重症例になったということも、報道では私たちも目にしているのです。そういうことがないように、本当に住民に寄り添ったサービスができるような方向をぜひ進めていっていただきたいと思いますが、そういう保険者機能の強化ということが言われているけれども、それに対しては、やはりこれまでの介護保険の基準というものを後退させないように、ぜひ住民の立場に立った施策を進めていただきたいと思いますが、その点についての決意をお聞かせください。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
毎回、議員のほうからご心配をいただいているところでありますけれども、本町におきましては、高齢者が住みなれた本町で健康に人生を送れるように、この介護保険事業の運営をしているところであります。国でいろんな法律改正など行われているわけでありますが、今まで議員が心配されたようなことは、本町は一度もそういうことをしておりませんで、高齢者の方が必要なサービスを受けられる、そんな体制、これからも維持をしていきたいというふうに思っているところであります。